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I am Sam アイ・アム・サム
I AM SAM
2001年アメリカ/ヒューマンドラマ

<監督・脚本>
ジェシー・ネルソン
<脚本>
クリスティン・ジョンソン
<出演>
ショーン・ペン
ダコタ・ファニング
ミシェル・ファイファー
ダイアン・ウィースト
ロレッタ・ディヴァイン
リチャード・シフ
ローラ・ダーン
キャスリーン・ロバートソン
<ストーリー&コメント>
サム・ドーソンは、生まれながらの知的障害にもめげず、こつこつ働きながら、男手ひとつで愛娘のルーシーを育てていた。ところが、福祉局の職員はサムには彼女を養育するだけの能力に欠けると判断し、彼からルーシーの養育権を取り上げてしまう。何とか娘を取り戻そうと必死のサムは、敏腕女性弁護士のリタに自分の窮状を訴えるのだが…。
『レインマン』『ギルバート・グレイプ』の流れをくむハートフル・ドラマ。特に、本作品中でも何度か引用されている『クレイマー、クレイマー』の影響が大きい。物語はわりとテンポよく進み、静かなシーンと動きのあるシーンがちょうどよく描かれていた。ただ、「感動モノ」を狙ったような描写もなくはないので、好みが分かれるところかも。もちろん、僕は抵抗なく観られた方でした。
ちょっと残念だったところは、中盤からは裁判のシーンに重点を置かれるので、父と娘の心のつながりから視点が移ってしまうことかな。
主演のキャストはみんな好演。個性派俳優のショーン・ペンもこの作品でアカデミー主演男優賞にノミネートされたし、ミシェル・ファイファーも適度なカリカリ弁護士ぶりがハマってた。サムの隣人たちもいい味だしてたし、全篇を彩るビートルズナンバーも(当然だけど)秀逸。好きな人はとことん好きな映画だと思います。僕も含めて。
娘役の新星・ダコタ・ファニングがとにかく可愛い。『小さな恋のメロディ』のトレイシー・ハイドみたいにならなければいいんだけど。
キャスリーン・ロバートソンがウェイトレス役でチョイ役出演。
132分/★★★★
(2003年7月19日)

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愛ここにありて
HERE ON EARTH
2000年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
マーク・ピズナルスキー
<脚本>
マイケル・サイツマン
<出演>
クリス・クライン
リーリー・ソビエスキー
ジョシュ・ハートネット
マイケル・ルーカー
アニー・コーレイ
ブルース・グリーンウッド
アネット・オトゥール
<ストーリー&コメント>
田舎町のダイナーの娘サマンサと幼なじみのジャスパーは長いつきあいの恋人同士。しかし、二人の前に富豪の息子ケリーが現れる。嫉妬から争いを始めたジャスパーとケリーはカー・チェイスの挙句、ダイナーに突っ込み全焼させてしまう。二人は共に店の再建を手伝うことを命じられる。プライドの高いケリーだが、サマンサは次第にケリーに惹かれ始める。しかしそんなある日、サマンサの身体がガンに冒されていることが判明するのだった…。
ストーリー的には感動できる話のはずなんだけど、なんか釈然としませんでした。そもそも、なぜサマンサがケリーに惹かれたのかが理解できない。最初は毛嫌いしていたのに、いつのまにか惹かれていて。答辞を盗み聞きしたから?懸命に働いていたから?どちらも弱いなぁ。そこがハッキリしないから、三角関係というよりも単なる略奪愛か、サマンサの浮気としか映らない。不治の病に冒されたにしてはリーリー・ソビエスキーは健康すぎるし。最後まで感情移入できずに終わってしまいました。
ジャスパーの父親役のマイケル・ルーカー。『ライアー』のケネソウ役のイメージがいつまでも残ってるなぁ。怖っ。
98分/★★★☆☆
(2002年10月24日)

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愛してる、愛してない…
A la folie... pas du tout
2002年フランス/サスペンス

<監督・脚本>
レティシア・コロンバニ
<出演>
オドレイ・トトゥ
サミュエル・ル・ビアン
イザベル・カレ
クレマン・シボニー
ソフィー・ギルマン
エリック・サヴァン
ミシェル・ギャレー
エロディー・ナヴァール
キャスリン・サイラー
マティルダ・ブラシェ
チャールズ・チェヴァリアー
ミッチェル・モウロト
ヤンニック・アルネット
ナタリー・クレブス
ソフィー・ヴァスロト
<ストーリー&コメント>
通りすがりの医師ロイックから1本のバラをプレゼントされたアンジェリクは、すっかり彼のことを運命の恋人と思い込み、寝ても冷めても頭の中は彼のことばかりになってしまった。だが、実は彼には妊娠中の妻ラシェルがいた。ある日、寄り添っているロイックとラシェルを目撃したことから、アンジェリクは次第に様子がおかしくなってしまう…。
大ヒット作『アメリ』に続いて、オドレイ・トトゥが内気で思い込みの激しいヒロインを演じる。彼女の一途な行動が巻き起こす波紋を、ひねった脚本で描く異色サスペンス。共演は『ジェヴォーダンの獣』のサミュエル・ル・ビアン。
「すべての悪夢は、たった1本のバラから始まった。」僕なら、そうキャッチ・コピーをつけるね。ものすごく後味の悪い、怖い作品でした。
この作品の大きな特色として、視点が前後半で大きく変わります。前半の主役はアンジェリク。彼女の一途な恋模様は、まるっきりアメリ。観ている側には最低限の情報すら与えられないから、彼女の恋の真相はなかなかわからない。普通のラブ・コメディな感じ。ところが、視点がロイックに変わる中盤から、大きく物語は転換します。幸せな生活のはずだったのに、正体不明の相手からストーカー行為を受け、次第に不安を募らせる男を描くサスペンスになっていきます。これが、かなり怖かった。よくわからなかった事柄が一気に線となって結びついていきます。あれもこれもそれも、そうかお前だったのか!という驚き。驚きというよりも、その内容に気分が悪くなりました。
『アメリ』の悪戯は微笑ましいレベルで留まっていたから面白かったけど、本作ではかなりエスカレート。全く共感できませんでした。
監督・脚本は、本作が劇場長編デビューとなる26歳の新鋭女性監督、レティシア・コロンバニ。女って、本当に怖い。
95分/☆☆☆☆
(2004年4月18日)

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哀愁
WATERLOO BRIDGE
1940年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
マーヴィン・ルロイ
<原作>
ロバート・E・シャーウッド
<脚本>
S・N・バーマン
ハンス・ラモウ
ジョージ・フローシェル
<出演>
ビビアン・リー
ロバート・テイラー
ルシル・ワトソン
ヴァージニア・フィールド
マリア・オースペンスカヤ
C・オーブリー・スミス
<ストーリー&コメント>
第一次世界大戦下のロンドン。空襲警報が鳴り響く“ウォータールー橋”で出会った将校のロイ・クローニン大尉とバレエの踊り子マイラは、瞬く間に惹かれ合い、翌日には結婚の約束までも交わすほどその恋は燃え上がる。しかし、結婚式の前にロイは再び戦場へ。苦しい暮らしに耐え、健気に彼の帰りを待つマイラだったが、そんな彼女のもとに届いたのは彼の戦死の報せだった…。
戦火のもたらす運命のいたずらによって悲劇的な終焉を迎えてしまう二人の美しくも悲しい恋物語。1931年にジェームズ・ホエール監督、メエ・クラーク、ダグラス・モンゴメリ主演で映画化された古典的純愛ドラマ『ウォタルウ橋』のリメイク。
モノクロの映像は時代を感じさせるものですが、作品自体は全く色褪せておらず素晴らしいものでした。無駄のないストーリー展開、素敵な演出の数々(特に“キャンドルライト・クラブ”が最高)、美男美女コンビの主演によるロマンティックなムード。そのどれもが、後の多くの恋愛映画に影響を与えたというのも頷けます。まさに「名作は時を超え、観る者すべてを魅了する」ということですね。
キャストでは、やはりビビアン・リー。『風と共に去りぬ』のイメージが強かったんですが、今作では健気な役どころで好感が持てました。個人的にはあまり好みではないけど、その美しさはやはり当時銀幕を大いに賑わしたことでしょう。物語が進むに連れて、だんだんと愁いを帯びていく様子はまさに熱演。素晴らしい邦題のセンスも伴って、まさに彼女のための作品と言えそうです。
それに比べると、ロバート・テイラーはちょっと一本調子。物語上そういうキャラクターなので仕方がないのかもしれませんが、最初と最後の回想シーンのたたずまいがとても素敵なので、若い時の登場シーンでももう少し人間の深さを感じさせてほしかったかな。
108分/★★★★
(2004年1月17日)

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哀愁の湖
LEAVE HER TO HEAVEN
1945年アメリカ/サスペンス

<監督>
ジョン・M・スタール
<脚本>
ジョー・スワーリング
<出演>
ジーン・ティアニー
コーネル・ワイルド
ジーン・クレイン
ヴィンセント・プライス
メアリー・フィリップス
レイ・コリンズ
ジーン・ロックハート
ダリル・ヒックマン
<ストーリー&コメント>
生前こよなく愛した父親の葬儀を執り行なうため、思い出の地を訪ねる途中、エレンは亡き父に生き写しの作家リチャードと運命的な出会いを果たし、たちまち彼に一目惚れ。間もなく結婚した2人は、リチャードの小児麻痺の弟ダニーを入院中の病院から引き取り、人里離れた湖畔の別荘“月の裏”で新婚生活を送り始める。だがエレンは、リチャードとの生活が彼に邪魔されるのを疎ましく思うのだった…。
病的な嫉妬に取り付かれ、夫の愛を独占しようと異常な行動に走っていく女の姿を描いた、ベン・エイムズ・ウィリアムズ原作の小説を映画化。湖畔の湖に広がる美しい景色が印象的でアカデミー賞撮影賞を受賞。
2003年4月9日。僕がこの作品を始めて観た日でした。だけど、ビデオ録画の失敗で途中までしか観られなくて…。レンタルにもなく、ビデオも発売されておらず、それから3年。ようやくすべてを観ることができました。かと思えば、昨日(2006年2月24日)、初めてこの作品がDVDとしてリリースされたんですね(笑)もっと早く出してくれよ!
ジーン・ティアニーが、映画史上最も狂気じみた愛に取り憑かれたヒロインに扮して、恐ろしくも神々しい魅力と美しさを放つ異色中の異色フィルム・ノワール。色鮮やかな色彩が、ヒロインの歪んだ心情をよりリアルに描き出しています。でも、「7つの大罪」のうちでも最も重いとされる「嫉妬」も、つきつめれば究極の愛の形と言えなくもないのかもしれないね。
人間の裏側に潜む感情を深く掘り下げて描いている点では、『サンセット大通り』『イヴの総て』にも通じるところがあるかも。
110分/★★★★
(2006年2月25日)
第18回アカデミー賞(1945年) 撮影賞(カラー)

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哀愁のメモワール
ETHAN FROME
1993年アメリカ、イギリス/ヒューマンドラマ

<監督>
ジョン・マッデン
<脚本>
リチャード・ネルソン
ベス・グッチョン
<出演>
リーアム・ニーソン
ジョアン・アレン
パトリシア・アークエット
テイト・ドノヴァン
キャサリン・ホートン
ジョージ・ウッダード
<ストーリー&コメント>
19世紀末のマサチューセッツの小さな田舎町。遠い親戚のゼーナと結婚したイーサンは、喜びのない結婚生活に嫌気がさしていた。ある日、農作業と妻の病気の世話の負担から、ゼーナのいとこで両親を失ったマッティを手伝いに雇う。イーサンは明るく元気なマッティに魅せられ、二人は恋に落ちる。夫の背信に気づいたゼーナはマッティを遠ざけようとするが、それを知ったイーサンはある決心をする…。
雪原に散る切ない恋の物語。人間の心が生み出す愛憎の恐ろしさと怖さが印象的です。
低予算のうえ、撮影期間も42日間と決まっていたため、キャストもクルーも毎日働きづめに働いたそうです。
99分/★★★★

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愛する人
MOTHER AND CHILD
2009年アメリカ、スペイン/ドラマ

<監督・脚本>
ロドリゴ・ガルシア
<出演>
ナオミ・ワッツ
アネット・ベニング
ケリー・ワシントン
ジミー・スミッツ
デイヴィッド・モース
サミュエル・L・ジャクソン
ブリット・ロバートソン
<ストーリー&コメント>
カレンは14歳で妊娠してしまい、母親によって強制的に赤ちゃんを養子に出されてしまう。それから37年、今ではその母親を介護しながらも、我が子を奪われたことへのわだかまりを捨てきれず、37歳になった実の娘に想いを馳せる日々。一方、生まれてすぐに養子に出され、母の愛情を知らずに育ったエリザベスは、弁護士として成功はしたものの、他人に心を許すことができず、男性に対しても深入りすることはなく、キャリアでの自立した成功のみを望んでいた。ところがある日、予定外の妊娠をしてしまう。戸惑いとともに、初めて実母の存在を意識し始めるエリザベスだったが…。
すべての女性たちが、人生の選択で失うもの、得るものを通して母と子供の固い絆を繊細かつ、力強く描く。
なかなかに評価の高い作品だけど、そこまで入り込めなかったかな。カレンのストーリーはいいんだけど、エリザベスの方が…。美しいナオミ・ワッツは好きなんだけど、この役柄は強すぎるし、奔放すぎるかな。彼女自身が望んだような、強くて自立した女性を最後まで通し切ったけど、そのことが逆に悲劇を招いてしまうんだよね…。人はやっぱり一人では生きられないし、時には誰かに頼ったり、助けられたりしながら、支えあって生きている。エリザベスの場合は、周囲から差し伸べられた誰の手をもとることができなかった。本当に助けが必要な時、誰かを頼ることは決して恥ではないし、優しさって循環していくものだからね。そこがカレンとエリザベスの決定的な差なのかもね。バラバラに思えていた3人の女性たちの物語が結末で収束するとき…生命は受け継がれていくもの。それが胸にしみます。
ヴァイオレット役のブリット・ロバートソン、可憐だなと思ったら、『トゥモローランド』にも出てる女優さんでした。
125分/★★★☆☆
(2018年9月24日)

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アイス・ロード
THE ICE ROAD
2021年アメリカ/アクションサスペンス

<監督・脚本>
ジョナサン・ヘンズリー
<出演>
リーアム・ニーソン
ローレンス・フィッシュバーン
ベンジャミン・ウォーカー
アンバー・ミッドサンダー
マーカス・トーマス
<ストーリー&コメント>
カナダ北部のダイヤモンド鉱山でメタンガスの爆発事故が起き、崩れ落ちた坑道に26人の作業員が閉じ込められてしまう。地下の酸素が尽きるタイムリミットは30時間。救出装置を運ぶため、マイク・マッキャンら凄腕のトラックドライバー3人が集められる。30tの巨大トラック3台が走る最短ルートは氷の道“アイス・ロード”。春先の気候で氷が溶けてしまう危険にも負けず、トラックは先を急ぐのだが…。
人気男優リーアム・ニーソンが主演したノンストップサスペンスアクション。
なかなか面白かったけど、ツッコミどころもあり、いかにもな娯楽作といった感じかな。強すぎるリーアム・ニーソンはもう60代後半だけど、相変わらずなタフガイっぷり。その反面、筋立てはちょっといかがなものかな。崩落事故の裏には大いなる陰謀が隠されていたんだけど、それだけのために殺し屋集団を雇ったり、さらに大きな罪を重ねるってのはどうなのよ。それにも全く屈しないリーアム・ニーソンの活躍が爽快。
109分/★★★☆☆
(2024年8月30日)

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アイス・ロード:リベンジ
ICE ROAD: VENGEANCE
2025年アメリカ、オーストラリア/アクションサスペンス

<監督・脚本>
ジョナサン・ヘンズリー
<出演>
リーアム・ニーソン
ファン・ビンビン
バーナード・カリー
ジェフ・モレル
マヘーシュ・ジャドゥ
アメリア・ビショップ
サクシャム・シャルマ
グレース・オサリバン
マーカス・トーマス
<ストーリー&コメント>
氷の道“アイス・ロード”の任務を終えた大型トラック運転手マイクは、亡き弟の遺言を叶えるため遺灰を手にネパールを訪れる。凍った激坂“天空への道”を擁する標高3500メートル超の高地を横断する観光バスに山岳ガイドのダニーと乗り込むが、その車内で傭兵集団に遭遇してしまうのだった…。
トラック運転手のバイオレンスシリーズ、まさかの続編。監督・脚本・主演は同じだけど、内容は相変わらずでした(笑)いろんなツッコミが多いアクションものです。
「凍った氷上を運転する凄腕運転手」という建前だったので、その後に暴漢と激しく戦ったとしても、前作はまだ納得できたけどね。今回はこのあたりの設定は全無視な感じで、ネパールでまたもや騒動に巻き込まれてしまい、ハチャメチャするというもの。外国なのにバスで激走し、銃は撃ちまくるわ、悪漢は排除しまくり。今作もフォース駄々モレなリーアム・ニーソン。そんな彼が出す気なんだけどね(笑)
114分/★★★☆☆
(2025年1月25日)

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“アイデンティティー”
IDENTITY
2003年アメリカ/サスペンス

<監督>
ジェームズ・マンゴールド
<脚本>
マイケル・クーニー
<出演>
ジョン・キューザック
レイ・リオッタ
アマンダ・ピート
ジョン・ホークス
アルフレッド・モリーナ
クレア・デュヴァル
ジョン・C・マッギンレー
ウィリアム・リー・スコット
プルイット・テイラー・ヴィンス
レベッカ・デモーネイ
<ストーリー&コメント>
激しい雨の降る晩、女優の運転手を務めるエドは車で人をはねてしまう。重傷を負った女性と、その夫や子供を近くのモーテルへと運び込むが、嵐のせいで電話が不通となったうえ、道路もすっかり冠水し、彼らはそこで身動きが取れなくなってしまう。さらにそのモーテルには、死刑囚を護送中の刑事や、新婚の夫婦などが緊急避難してくる。ところが、彼らは1人また1人と不審な死を遂げていくのだった…。
嵐の夜、モーテルに偶然集まった男女が一人ずつ謎の死を遂げていく恐怖を描いたサイコ・スリラー。
すごくよかった!5ツ★でもいいぐらい面白かったです。時間もコンパクトで観やすいし、展開もスピーディでグイグイ引きこまれていく。そのジェットコースター感は『ファイナル・デスティネーション』みたい。豪雨と暗闇の醸し出す不気味なコントラストも、登場人物たちと同様、理由のわからない恐怖みたいなのがヒタヒタと押し寄せてくるようでよかった。最後の展開は全く予想してなくて、驚嘆でした。さらに最後の最後にもヒネりがあるしね。ただ、こういうのは好みが分かれるかもしれないので、あえて4ツ★。密かなお気に入りにしておきたいタイプの佳作です。
ジョン・キューザックはシリアスな演技で好演。
90分/★★★★
(2005年3月12日)

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愛と哀しみの果て
OUT OF AFRICA
1985年アメリカ/ドラマ

<監督・原作>
シドニー・ポラック
<脚本>
カート・リュードック
<出演>
メリル・ストリープ
ロバート・レッドフォード
クラウス・マリア・ブランダウアー
マイケル・キッチン
マリック・ボーウェンズ
ジョゼフ・ティアカ
スザンナ・ハミルトン
<ストーリー&コメント>
1913年、デンマークの資産家の娘カレンは、スウェーデン貴族のブロル・ブリクセン男爵と結婚することになり、祖国を離れてアフリカのケニアへと旅立つ。彼女はナイロビへと向かう列車で、冒険家の男デニスと出会う。ケニアの地で結婚式を挙げ、幸せな新婚生活を迎えるかに思えたカレンだったが、農園経営の方針を巡って夫ブロアと対立してしまうのだった…。
デンマークを代表する女性作家ディネーセンがアフリカでの日々をつづった自伝的小説を映画化。メリル・ストリープとロバート・レッドフォードが共演、アカデミー作品賞はじめ7部門を獲得。アフリカの大自然を舞台に、ひとりの女性の愛と波乱の人生を描く人間ドラマ。
メロドラマ的な映画かと思いきや、アフリカの地でコーヒー農園を営む独立した女性の半生を描いた作品でした。アフリカ・サファリの映像も雄大だし、ライオンに出くわした時の緊張感などはなかなかのもの。ブロア、デニスの二人はそれぞれに魅力がありつつも自分勝手なところがあり、カレンはそれに振り回されて。それでも挫けずに現地の人たちとの確かな関係性を築いていくあたり、まさにメリル・ストリープのために用意されたような役だと感じました。
原題を直訳すると『アフリカから』になるのかな。邦題の『愛と哀しみの果て』はちょっと違和感があるかも。
161分/★★★☆☆
(2024年5月20日)
第58回アカデミー賞(1985年) 作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、美術賞、音響賞、作曲賞

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愛と青春の旅立ち
AN OFFICER AND A GENTLEMAN
1982年アメリカ/青春ドラマ

<監督>
テイラー・ハックフォード
<脚本>
ダグラス・デイ・スチュワート
<出演>
リチャード・ギア
デブラ・ウィンガー
ルイス・ゴゼットJr.
デヴィッド・キース
リサ・ブロント
デヴィッド・カルーソ
ロバート・ロジア
<ストーリー&コメント>
不幸な少年時代を過ごした青年ザックは、海軍士官学校に入学し、ジェット戦闘機パイロットの教練に臨むことに。教官のフォーリー軍曹は彼に有無を言わすことなく次々と厳しい試練を課し、ザックは何度も挫折しそうになる。そんな時、軍の基地がある町工場で働くポーラと知り合うが、それはザックにとって遊びの恋だった。だが、ある悲劇的事件がザックを大きく変える…。
海軍士官学校の新入生が厳しい訓練に耐えながら栄えある卒業をめざす日々を、恋人や教官との関係と共に描く。
素晴らしいテーマ曲に彩られた青春ラブ・ストーリー。
124分/★★★☆☆
第55回アカデミー賞(1982年) 助演男優賞、歌曲賞

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愛と追憶の日々
TERMS OF ENDEARMENT
1983年アメリカ/ヒューマンドラマ

<監督・脚本>
ジェームズ・L・ブルックス
<出演>
シャーリー・マクレーン
デブラ・ウィンガー
ジャック・ニコルソン
ジョン・リスゴー
ジェフ・ダニエルズ
ライザ・ハート・キャロル
ダニー・デビート
<ストーリー&コメント>
1948年、テキサス州ヒューストン。夫を早く亡くしたオーロラは幼い娘のエマと寄り添うように暮らしていた。やがてエマは成長し、21歳で母の反対を押し切って大学講師フラップと結婚する。やがてエマ一家はアイオワへと引越して行き、隣家に住む元宇宙飛行士ギャレットは寂しがるオーロラを慰めようとするが…。
母娘の33年間に渡る愛憎関係を描いたドラマ。
アカデミー賞5部門を受賞した作品だけど…なんだかつまらなかった。
あっという間に時間がたつ展開に戸惑ったし、抑揚のない生活を無理矢理盛り上げようとしているような…。ちょっと無理のある若作りばかりのシャーリー・マクレーンと、叫んでばかりの母親デブラ・ウィンガー。なんか入れ込めなかった。過去の罪に許しを請う夫に対して、結局最後まで自分の秘密を告げず終いのエマ…。なんか感じ悪い。
ジャック・ニコルソンは『ミュージック・オブ・ハート』のブライアンと同じく、いてもいなくてもいいような気もしたし。海のシーンは笑えたけど。
132分/★★☆☆☆
(2002年6月1日)
第56回アカデミー賞(1983年) 作品賞、主演女優賞、助演男優賞、監督賞、脚色賞

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愛と呼ばれるもの
THE THING CALLED LOVE
1993年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
ピーター・ボグダノビッチ
<原作・脚本>
キャロル・ハッキネン
<出演>
リバー・フェニックス
サマンサ・マシス
ダーモット・マローニー
サンドラ・ブロック
K.T.オスリン
アンソニー・クラーク
トリーシャ・イヤーウッド
<ストーリー&コメント>
カントリー・シンガーを目指すミランダは、ニューヨークからカントリーの聖地ナッシュビルへと向かう。多くのカントリー・シンガーを輩出した「ブルー・バード・カフェ」のオーディションを受けるためだったが、彼女は遅刻してしまう。そこで出会ったジェームズの優れた才能に次第にミランダは惚れ込んでいくが、気侭なミュージシャン気質のジェームズに振りまわされることになってしまう…。
成功を目指し、ナッシュビルに集う若者たちの青春を描く。
作風としては、後の『コヨーテ・アグリー』にも通じる歌あり、恋あり、夢ありの青春ドラマです。特に作中にバックで流れている曲たちは、僕のようにカントリー・ミュージックの好きな人間にはたまらないものがあります。それだけで★1ツ増やした感もあります。トリーシャ・イヤーウッドはじめ、カントリーの歌手たちが登場する豪華なキャストも魅力。
歌の街・ナッシュビルの雰囲気、カントリーミュージックの持つ儚さ、懐かしさみたいなものがすごく感じられてとてもいい雰囲気でした。モーテルの看板の歌詞が時々変わるのも、さりげなくてとても素敵。
僕も一度はナッシュビルに行ってみたい!
1993年に23歳で夭折したリバー・フェニックスの遺作なった。
116分/★★★★
(2002年11月10日)

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愛に関する短いフィルム
Krotki Film O Milosci
1988年ポーランド/ラブストーリー

<監督・脚本>
クシシュトフ・キェシロフスキ
<脚本>
クシシュトフ・ピェシェヴィチ
<出演>
グラジナ・ジャポロフスカ
オラフ・ルバシェンコ
ステファニア・イヴィンスカ
ピョートル・マチャリカ
アルター・バルキス
ミロスラファ・コニャカ
スタニスラフ・ガウリク
トマシュ・グラドフスキ
ラファル・インブロ
ヤン・ピエコチンスキ
クリズイストフ・コペルスキ
ヤロスラファ・ミカレフスカ
<ストーリー&コメント>
郵便局で働く19才の青年トメク。向かいのアパートに住む年上の魅力的な女性、マグダに恋焦がれる彼は、夜ごと彼女の部屋を覗き見していた。そんなある夜、マグダが男と喧嘩別れをし、心傷ついて泣いている姿を目撃した彼は、翌日、思い切って彼女に自分の秘密を告白する。はじめは彼に驚きと怒りを覚えたマグダだったが…。
年上の女性に恋焦がれ、ひそかに望遠鏡で覗き見する19才の孤独な青年。二人の運命の行方を独自の視点で描く純愛映画。
『殺人に関する短いフィルム』と同様、もともとは10話オムニバスのTVドラマ『デカローグ』のうちの一篇として放映された作品を、劇場公開向けに再編集。国内外の映画祭にも広く出品され、多くの賞に輝いた。
これはかなり、最近観た中では一番面白かった。単純に面白かったというより、好きなタイプの作品かも。登場人物も少ないし、話も単調なところもあるので好き嫌いが分かれるかもしれないけどね。
向かいのアパートを覗き見るというアイデアの原点は、きっとヒッチコックの『裏窓』だよね。声は聞こえないけど、窓の向こうではわかりやすいドラマが展開されていて。
年上の女性に恋焦がれる孤独な青年トメクは、親を知らずに孤児として育ったから、もしかしたらマグダに母性を感じていたのかもしれない。初めてのデートに喜び、牛乳運搬車を暴走させる姿はとても爽快。だけどマグダは、恋や愛をたくさん失ってきた大人の女。そんな二人の「愛」に対しての認識や感覚の違いが誤解を生んでしまうんだよね。さらに面白いのが、もう一人の登場人物、トメクの下宿先の老婦人。生きることに対して既に多くを望んでいない彼女は、一緒にテレビを見たり出来る同居人のトメクだけが小さな世界の多くを占めている。だからマグダに対して辛辣に接するんだよね。この三者の人物描写の掘り下げ方がすごく秀逸でした。最後はあっさりしてるけど、余韻を残すラスト。
86分/★★★★
(2004年6月17日)

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愛についてのキンゼイ・レポート
KINSEY
2004年アメリカ、ドイツ/伝記ドラマ

<監督・脚本>
ビル・コンドン
<製作総指揮>
フランシス・フォード・コッポラほか
<出演>
リーアム・ニーソン
ローラ・リニー
クリス・オドネル
ピーター・サースガード
ティモシー・ハットン
ジョン・リスゴー
ティム・カリー
オリヴァー・プラット
ディラン・ベイカー
<ストーリー&コメント>
厳格な父親の教育のもと、エンジニアになるべく育てられた少年のキンゼイ。けれども成長した彼は生物学を専攻するようになり、父親との仲は決裂状態となる。大学の助教授として昆虫の研究に没頭していた彼は、やがて女学生のクララと恋に落ち、2人は結婚。お互いに未体験のまま初夜を迎え、最初の夫婦の危機に直面するが、それを乗り越え、自信を深めたキンゼイは、やがて性の未知なる領域の開拓に、科学者として果敢に乗り出すようになる。彼は、人々の性に関する大規模なアンケート調査を実施すると、その調査結果を“キンゼイ・レポート”として発表。一躍、世界中で大反響を巻き起こすが、次第に世間の風当たりも強くなって、キンゼイは苦悩の色を深めるようになる…。
性について語ることがまだタブーであった時代に、性の実態に関する大規模なアンケート調査を実施して、それを衝撃の書“キンゼイ・レポート”として発表。一躍世界中で大反響を巻き起こしたキンゼイ博士。時代に先駆けるあまり、世間の風当たりも強く、さまざまな試練に直面することになった彼の知られざる実像を鮮やかに描いた秀作伝記映画。
あまり詳しく知らずに観たので、「まさかこんな内容だったとは…」な「性教育映画」。実態的にはキンゼイ博士を描いた伝記モノなんだけど、本題よりも脇道が印象深い作品だった。面白いともつまらないとも言えず、なんとも評価に苦しむ作品ではあるけれど、役者たちの熱演に敬意を表して3ツ★。
僕の好きなリーアム・ニーソンは当然として、キャストの好演が光った。妻役のローラ・リニーも、笑顔だけではない存在感が評価されてオスカーにノミネートされた。あとは、ピーター・サースガード。この人誰かに似てる気がするんだけど…不思議な存在感に引き込まれる俳優です。
119分/★★★☆☆
(2007年8月30日)

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愛のエチュード
THE LUZHIN DEFENCE
2000年イギリス・フランス/ラブストーリー

<監督>
マルレーン・ゴリス
<原作>
ウラジミール・ナボコフ
<脚本>
ピーター・ベリー
<出演>
ジョン・タトゥーロ
エミリー・ワトソン
ジェラルディン・ジェームス
スチュアート・ウィルソン
クリストファー・トンプソン
ファビオ・サルトル
<ストーリー&コメント>
1929年。天才チェス・プレイヤーとして名を知られながら、幼い頃のトラウマで社交性の欠如したアレクサンドル・ルージン。世界チェス選手権に出場するため北イタリア・コモ湖畔の高級リゾート地へとやってきた彼は、そこで美しい女性に一目惚れし、チェス以外のことに初めて心を開いていく。ルージンはそんな彼女に支えられて勝ち進み、イタリア人トゥラチとの決勝戦は大接戦へともつれこむのだが…。
ウラジミール・ナボコフの原作小説を、実力派俳優の顔合わせで映画化した、切なくて哀しいラブ・ストーリー。
派手さはなく静かな作品だけど、すごく面白かったです。無器用だが純真な心の持ち主のルージンと、彼を愛するようになった令嬢のナターリア。二人の儚くて脆い恋の行方は想像もできない結末を迎えてしまうんだけど、二人の確かな演技力で、すごく作品の中に入りこんで観られました。特に、ジョン・タトゥーロ。彼はルージンという特異なキャラクターを完全に演じきっていました。久しぶりに胸の熱くなるストーリーを観た気がします。ただ、ドラマの肝心な部分では、ヴァレンチノフの動機がちょっと理解しきれない部分があって、そこだけが残念。
ルージンの少年時代の子役の彼、タトゥーロにそっくりです。
109分/★★★★
(2003年9月5日)

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愛は静けさの中に
CHILDREN OF A LESSER GOD
1986年/ラブストーリー

<監督>
ランダ・ヘインズ
<脚本>
マーク・メドフ
ヘスパー・アンダーソン
<出演>
ウィリアム・ハート
マーリー・マトリン
パイパー・ローリー
フィリップ・ボスコ
アリソン・ゴンプ
<ストーリー&コメント>
田舎町の小さなろう学校へ赴任した男性教師ジェームズは、そこで清掃の仕事をしている若い女性サラに関心を抱く。サラは本来は知的で優等生だったが、子どもの頃のある経験がもとで心を閉ざしてしまっていた。生徒たちへの接し方と同様、熱意のあるやり方で接するジェームズに、次第にサラも心を開いていくようになるのだが…。
ろう学校に赴任した教師と、耳の不自由な女性が心を通わせていく過程を繊細な映像美で描いたラブロマンス。原作はトニー賞に輝いた戯曲。その舞台劇に立つところを見出されて映画初出演を果たしたマーリー・マトリンは実際に聾者。彼女は本当の愛を知り精神的にも自立していく女性を活き活きと演じて絶賛され、新人ながらアカデミー主演女優賞に輝いた。当時21歳だったマトリンは、最年少でアカデミー賞を受賞した女優なんだとか。
日本の小説でも丸山正樹さんの『デフ・ヴォイス』シリーズなどで興味のある分野なので、アメリカの映画でも聾者とその周辺の人々とのふれあいを描いた作品があるんだなぁと知りました。たまたまだけど、『コーダ あいのうた』に続けて観たんですが、あの作品で母親役を演じていたのと、サラ役が同じ人だったんですね。全く気が付きませんでした。だいぶ変わってて…。この時のサラを演じたマーリー・マトリン、本当に可憐ですね。
120分/★★★☆☆
(2024年2月23日)
第59回アカデミー賞(1986年) 主演女優賞

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愛への跳躍
Si tu n'es pas la/TIME TO LOVE
2016年フランス/ラブストーリー

<監督・脚本>
Pierre Ferriere
<出演>
Lucie Lucas
Gil Alma
Erik Maillet
<ストーリー&コメント>
恋人のリュシーにデートをドタキャンされ、嫉妬深いジルは彼女が浮気をしていると疑う。真実を確かめるために真夜中に彼女の部屋を訪ねるジルだが、そこで不思議な体験をするのだった…。
恋人の部屋を訪ねた男性が、突然タイムリープしてしまう物語。最後は一応ハッピーエンドなのかな。
9分/★★★☆☆
(2023年7月23日)

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アイランド
THE ISLAND
2005年アメリカ/SFドラマ

<製作・監督>
マイケル・ベイ
<原案・脚本>
キャスピン・トレッドウェル=オーウェン
<脚本>
アレックス・カーツマン
ロベルト・オーチー
<出演>
ユアン・マクレガー
スカーレット・ヨハンソン
ジャイモン・ハンスウ
スティーヴ・ブシェミ
ショーン・ビーン
マイケル・クラーク・ダンカン
イーサン・フィリップス
<ストーリー&コメント>
汚染された地上を逃れ、隔離された地下都市に住む青年リンカーンは、最近同じ夢を見続けるのが悩みであり疑問でもある。彼が住む都市では、安定した暮らしと引き換えに住民はすべてを管理され、抽選で選ばれて地上最後の楽園“アイランド”に引っ越すことが唯一の希望だった。やがてリンカーンは、ひょんなことから“アイランド”の真実を知ってしまう。リンカーンは、好意を抱いた女性ジョーダンが“アイランド”に行くのを阻止し、彼女を連れて都市の外部へ脱出。都市のセキュリティ・チームは2人を捕まえるべく、追跡を開始する。
全体的に、“ボチボチ感”万点。最後の楽園を目指す物語としては『ウォーターワールド』とも共通する雰囲気があるかな。舞台は全然違うけど。
キャストでは、ユアン・マクレガー。劇中、飛行バイクをいきなり扱えたのは「フォースの加護か?」と思ってしまったよ(笑)スティーヴ・ブシェミは相変わらずの怪演で印象的だった。
SFモノだけど、近未来に実際に起こりそうな問題への警鐘ともとれる。取り組んだのはなかなか意欲的なテーマだと思う。
137分/★★★☆☆
(2006年8月13日)

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アイリス
IRIS
2001年イギリス/ヒューマンドラマ

<監督・脚本>
リチャード・エア
<原作>
ジョン・ベイリー
<脚本>
チャールズ・ウッド
<出演>
ジュディ・デンチ
ジム・ブロードベント
ケイト・ウィンスレット
ヒュー・ボナヴィル
ペネロープ・ウィルトン
エレノア・ブロン
<ストーリー&コメント>
1950年代にオックスフォード大学で出会い、やがて結婚したアイリスとジョン。二人の愛は歳月を経て穏やかに深まっていったが、年をとり、アイリスがアルツハイマー病であると診断を受ける。次第に言葉を失っていく妻のアイリスを、夫のジョンは無償の愛で支えようとするのだが…。
作家で哲学者でもあり、“イギリスで最も素晴らしい女性”と称された実在の作家アイリス・マードックと、その夫で作家のジョン・ベイリー。二人の男女が、幾多の困難の果てに結んだ真実の愛を綴ったドラマ。
物語は淡々とした流れだけど、静かな中にもキャストの熱演もあり、心に深くしみる良作ドラマだった。老いた二人と若き日の二人の様子が交互に展開していくんだけど、その緻密で繊細な構成が絶妙。何よりも素晴らしいのは、やっぱりジュディ・デンチとジム・ブロードベント。まさに迫真の演技でした。個人的には『チョコレート』のハル・ベリーよりもジュディ・デンチの方がオスカーに相応しいと思いました。
老いた夫婦の晩年を描くというドラマの内容自体は、ジャック・レモンの主演作などに幾つか素晴らしいものがあるので、残念ながら特別真新しさを感じなかったんだけど、もっと映画を観ている本数が少なければ評価はもっと高かったかも。
この作品を観て思ったんですが、日本でいうなれば三浦綾子さんかな、と。日本の映画って下らない企画ばかりで、どうしてこういう真実の愛をドラマにしないんだろう。でもきっと映画化されても、話題性だけで俳優でもない芸人やアイドルを起用したりして作品がぶち壊しになるんだろうなぁ。『折り梅』がまさにそう。視聴率主義のテレビ界と同じで、映画界も話題先行、商業的な駄作ばかりがもてはやされて。嘆かわしい現状だと思いますね。
91分/★★★☆☆
(2003年12月10日)
第74回アカデミー賞(2001年) 助演男優賞

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愛を奏でて
CRAZY IN LOVE
1992年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
マーサ・クーリッジ
<原作>
ルアンヌ・ライス
<出演>
ホリー・ハンター
ジーナ・ローランズ
ピル・プルマン
ジュリアン・サンズ
<ストーリー&コメント>
大家族と郊外の家で平穏に暮らすキャリアウーマン。
だが夫の出張中、ハンサムなカメラマンに求愛され心が揺れ動く。
女流監督による愛と涙に溢れたラブ・ストーリー。
100分/★★☆☆☆

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青い珊瑚礁
THE BLUE LAGOON
1980年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
ランダル・クレイザー
<脚本>
ダグラス・デイ・スチュワート
<出演>
ブルック・シールズ
クリストファー・アトキンズ
レオ・マッカーン
ウィリアム・ダニエルズ
<ストーリー&コメント>
船が遭難し、南太平洋の孤島に漂着した従兄弟の少年・リチャードと少女・エメライン。大自然の中、二人だけの共同生活で彼らは逞しく成長していく。やがて思春期を迎えた二人は恋に落ちる…。
1948年、ジーン・シモンズ主演で作られた同名作品のリメイク。
当時15歳のブルック・シールズの美しさと、ネストール・アルメンドロスの撮影による南洋の美しい自然が魅力的。全裸で海を泳いだり、性の目覚めを濃密に描いたり、煽情的な作品になっている。
1980年代の気楽さなのか、遭難モノといっても『キャスト・アウェイ』『ロビンソン・クルーソー』ほどシリアスではない。
うぅむ。綺麗な作品ではあるんだけど…これは一体何を主張したい作品なのだろう?誰に教えられなくとも、人は本能的に愛し合うことができるということか、文明を離れた離島でも人は逞しく生きることができるということか?透き通った海、美しい景色、そして美少女。こんな状況だったら無人島も悪くないと思えてしまうなぁ(笑)
104分/★★★☆☆
(2002年8月10日)

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青いドレスの女
DEVIL IN A BLUE DRESS
1995年アメリカ/サスペンス

<監督・脚本>
カール・フランクリン
<原作>
ウォルター・モズリー
<出演>
デンゼル・ワシントン
トム・サイズモア
ジェニファー・ビールス
ドン・チードル
メル・ウィンクラー
リサ・ニコル・カーソン
<ストーリー&コメント>
1948年、まだ人種差別の色濃く残る時代のロサンゼルス。仕事を解雇され、職探しをしていたイージーはある男から人探しを依頼され、危険を感じながらも、報酬の現金の魅力に勝てず仕事を引き受けてしまう。俄仕込みの素人探偵となったイージーは依頼の女を探し始めるのだが、彼の会う人間が次々殺され、彼に殺人の容疑がかかってしまう。イージーは幼馴染みのマウスを相棒に事件の真相に迫るのだが…。
素人探偵が、市長選挙の裏で繰り広げられる陰謀を暴くサスペンス。
デンゼル・ワシントンは戦争帰りの機械工という設定なんだけど、知的な彼なのでとてもそうは見えません。市長候補と面会しても、どっちがそうなのかわからないほど。それは置いておくとして、肝心の内容は今ひとつでした。人物設定とか、事件の全容、配置がちょっとつかみづらいです。青いドレスの女が出てきたあたりから緊張感が増すけれど、最後はわりとアッサリでした。全体がイージーの懐古録のようなナレーションで淡々と語られているのが原因かも。
101分/★★★☆☆
(2002年11月7日)

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青いパパイヤの香り
L'odeur de la Papaye Verte : The Scent Of Green Papaya
1993年フランス、ベトナム/ドラマ

<監督・脚本>
トラン・アン・ユン
<出演>
トラン・ヌー・イエン・ケー
リュ・マン・サン
トルゥオン・チー・ロック
グエン・アン・ホア
ヴォン・ホア・ホイ
トラン・ゴック・トゥルン
ヴォー・シー・ハイ
<ストーリー&コメント>
1951年、ベトナムのサイゴン(現在のホーチミン)。10才の少女ムイは使用人として、ある一家で働き始める。その家には、琵琶を弾く以外は漫然と日々を過ごす主人と、夫に代わって家計を支える妻、祖母、3人の息子たちがいた。ムイは、長年一家に仕える女中ティーからあれこれ仕事を教わりながら、懸命に日々を過ごすのだった…。
少女の目を通して、とある一家の生活を繊細に描く。ベトナムに生まれ、フランスで育ったトラン・アン・ユン監督の鮮烈なデビュー作。
ほとんど会話もなく、淡々と流れていきます。丁寧で美しい映像が見所です。ただ、逆に言うとテンポがちょっとゆったりしすぎている気も。解説的なセリフもほとんどないのは、観ている側に想像してほしいということなのかなぁ。わからないまましばらく観ていると、「あ、そういうことなのか」と納得できるんだけど。この後に待っている戦争や、政治に関した話はほとんどなく、家族と、ムイの時間の流れだけを追っています。
103分/★★★☆☆
(2002年10月16日)

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蒼き狼/チンギス・ハーン
GENGHIS KHAN
1998年中国/歴史ドラマ

<監督>
サイ・フ
リシ・マイ
<脚本>
ラン・ピン
<出演>
テューメン
アイリア
バヤェルツ
ベイスン
キナリツ
<ストーリー&コメント>
1167年、部族間の争いが絶え間なかったモンゴル。キヤト族の族長エスゲイの息子として、後のチンギス・ハーンことテムジンが誕生した。ところがエスゲイは部下の裏切りに遭って暗殺され、部族を失った幼いテムジンは、母や幼い弟たちと共に貧苦の生活を送ることになる。やがて青年に成長したテムジンは、父の仇を倒して復讐を果たすと、キヤト族の族長の座に返り咲き、さらに戦いを重ねてモンゴル全土に勇名を轟かすようになるのだが…。
13世紀初頭にモンゴルを統一し、一大帝国を築き上げた伝説的英雄チンギス・ハーンの前半生を綴った歴史ドラマ。
舞台がモンゴルなのに登場人物が北京語を話しているのが気になったが、それは製作が中国だから仕方がない。あまり期待せずに観たが、やはり「それなり」程度。物語はテムジンの誕生からモンゴルに名を轟かせるようになるまでで、いわば「序章」。僕が最も興味があったのは、その後のモンゴル統一と、耶律楚材らを用いてユーラシア制覇に乗り出すあたり。まぁ、2時間程度では語りきれるものではないから難しいとは思っていたけど。あと、作品全体を見るとテムジンよりも、むしろ母のホエルンが主役であるようにも思えた。テムジンの活躍や戦争はナレーションで語られることも多かったけど、何かとホエルンが出てきたしね。
最大の見所でもあるモンゴルの雄大な風景をバックに展開される合戦場面はなかなか迫力があった。
107分/★★★☆☆
(2004年1月12日)

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赤い標的/THE BREAK UP
THE BREAK UP
1998年アメリカ/サスペンス

<監督>
ポール・マーカス
<脚本>
アン・アマンダ・オポトウスキー
<出演>
ブリジット・フォンダ
キーファー・サザーランド
ハート・ボックナー
スティーブン・ウェバー
ペネロープ・アン・ミラー
<ストーリー&コメント>
夫の暴力で聴力を失った人妻ジミー。彼女は今日も夫に暴力をふるわれ、階段から突き落とされる。病院で気がついてみると、夫は死体となって発見されていた。殺人容疑を向けられたジミーは、夫の女性関係を探るうちに、意外な事実に気づくのだった…。
社会問題にもなっているドメスティック・バイオレンスを扱った作品。
「女はどうして、あんなに馬鹿な男に尽くすんだろう」という、まさに歌にもなっているような設定。ブリジット・フォンダは『キス・オブ・ザ・ドラゴン』でもそんな役柄だったけど、イジメられ役は彼女にはあまり似つかわしくない気がするのは、僕が彼女のファンだからだろうか?
肝心の内容はというと、これまたイマイチで。ストーリーも平板だし、演出もキレがない。ジミーが聴力を失っているというのも、あまり物語的に大きな効果はない。どうしてブリジット・フォンダはこんな駄作ばかりで、秀作に縁がないんだろう?
100分/★★☆☆☆
(2002年10月3日)

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悪魔の呼ぶ海へ
THE WEIGHT OF WATER
2000年アメリカ/サスペンス

<監督>
キャスリン・ビグロー
<原作>
アニタ・シュレーヴ
<脚本>
アリス・アーレン
クリストファー・カイル
<出演>
キャサリン・マコーマック
サラ・ポリー
ショーン・ペン
ジョシュ・ルーカス
エリザベス・ハーレイ
シアラン・ハインズ
ウルリク・トムセン
アンダース・W・バーセルセン
カトリン・カートリッジ
ヴィネッセ・ショー
<ストーリー&コメント>
写真家のジーンは、詩人の夫トーマスと義弟カップルと共にニューハンプシャー州ポーツマス沖のショールズ諸島を訪れていた。130年前に起きたある殺人事件を取材にしようと、バカンスを兼ねてやってきたのだ。二人の移民女性が惨殺されたその事件を探っていくうち、自らも複雑な人間関係に陥っていくのだった…。
1873年に実際に起きた事件をモチーフに描いたアニタ・シュレーヴの同名のベストセラー小説を映画化。移民時代の19世紀のパートと、写真家のヒロインを中心にした現代のパートが交互に語られる。過去の因縁を再現するかのように絡み合う現在の人間模様、ミステリアスな過去の事件の真相が重層的に描かれている。豪華な共演陣の好演もあり、見応えあるサスペンス・ドラマに仕上がっている。
序盤はちょっと低調だけど、観ていくうちにどんどん惹き込まれていく作品でした。海辺に建つ一軒家から、単純に『シッピング・ニュース』みたいな話かと思いきや、緊迫のサスペンス。邦題タイトルだけ見ると、B級ホラーっぽいけど。過去の殺人事件の真相が次第に明らかになっていく様は『乙女の祈り』を彷彿とさせた。
題材となったのは、実際に起きた殺人事件。1873年3月の深夜、実姉と義姉の二人が殺された。その現場から唯一人生き残ったマレンの証言で、下宿人のルイス・ワグナーが殺人罪で2年後に処刑された。ルイスは最後まで無罪を主張していたという。果たして、その事件の真犯人は誰なのか…。もちろん僕は全く知らない事件だったんだけど、事件の全貌と真相に興味が湧いて、英語の壁に苦労しながらもアメリカの関連サイトをあちこちネットサーフィンしました。小説や映画の効果もあって、ポーツマスの街は真相を探ろうとする人々で賑わったそうです。
肝心の映画の内容はというと、現代のパートはイマイチ。お色気ムンムンのエリザベス・ハーレイの役は必要性が疑問だし。だけど、過去のパートは秀逸。マレン役のサラ・ポリーの演技がとにかく素晴らしい。秘密を抱え、孤独に苦悩する役を好演。作品が興行的に成功していたら、アカデミー賞にノミネートされていてもおかしくないと思いました。
109分/★★★★
(2003年9月27日)
実際の事件の関連データ掲載サイト
「The Smuttynose Murders of 1873」(英語)

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悪魔を憐れむ歌
FALLEN
1998年アメリカ/オカルトサスペンス

<監督>
グレゴリー・ホブリット
<脚本>
ニコラス・カザン
<出演>
デンゼル・ワシントン
ジョン・グッドマン
ドナルド・サザーランド
エンベス・デイビッツ
ジェームズ・ガンドルフィーニ
イライアス・コティーズ
<ストーリー&コメント>
殺人課のホブズ刑事により連続殺人犯リースが逮捕される。男は死刑になるが、その直前、ホブズに奇妙な言葉を残す。その直後から、同じ手口の殺人が連続して起こる。ホブズは模倣犯による犯行か、もしくはリースに共犯者がいたのかと見当をつけるが、犯人を追跡するうちに信じられない結論に行き当たる。真の犯人は、人から人へと乗り移る邪悪な悪魔アザゼルだったのだ…。
接触によって乗り移る悪魔のアイデアは面白いし、冒頭から漂う全体的な雰囲気も悪くない。だけどもうひとつ物足りない。展開にムリのある場面も幾つかあるし、上司や自殺した刑事の娘が、口をそろえて「関わらない方がいい」と言う理由も不明瞭。犯人であるアザゼルが事件解決のヒントとなるメッセージを遺していくのも不可解。堕天使であるアザゼルの能力が、乗り移り以外にないというのもなんだか拍子抜け。ラストはシャレていて好きだけどね。
キーに使われているローリング・ストーンズの曲が印象的でした。
124分/★★★☆☆
(2003年3月11日)

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アサシン
POINT OF NO RETURN
1993年アメリカ/アクション・スパイ

<監督>
ジョン・バダム
<原作>
リュック・ベッソン
<出演>
ブリジット・フォンダ
ガブリエル・バーン
デネモット・マーロニー
<ストーリー&コメント>
死刑囚マギーは、選択の余地なしに、政府お抱えの暗殺者にされてしまう。鍛錬の末、マギーは卓越した才能で一人前の殺し屋となるが、ある日、ある男性を愛してしまい…。
訓練後、レストランで殺しを依頼されるヒロイン。
ブリジット・フォンダが壮絶な銃撃戦と逃走をタフに演じている。
ドレス姿のブリジットはなんとも美しい。
109分/★★★☆☆

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アザーズ
THE OTHERS
2001年アメリカ、スペイン、フランス/ホラー

<監督・脚本>
アレハンドロ・アメナーバル
<出演>
ニコール・キッドマン
フィオヌラ・フラナガン
クリストファー・エクルストン
アラキナ・マン
ジェームズ・ベントレー
エリック・サイクス
エレイン・キャシディ
<ストーリー&コメント>
1945年のイギリス。霧深いジャージー島に建つ屋敷で、美しい女主人グレースは出征した夫の帰りを待っていた。2人の子供は極度の光アレルギーで、屋敷の中は日中も厚いカーテンが降ろされていた。そんなある日、かつてこの屋敷で働いていたというミセス・ミルズら3人の男女がやってくる。使用人がいなくなったばかりで困っていたグレースは彼らを雇うが、それから怪現象が次々と起き始める…。
霧と暗闇の大邸宅で展開される重厚なサスペンス・ゴシック・ホラー。
途中でオチが読めてしまったんだけど、それでもなかなか楽しむことが出来た。きしむ床や自然に閉まるドア、突然鳴り出すピアノといったあたりは映画館やホームシアターだったらかなりの怖さだったろうなぁ。でも、何よりも怖かったのはヒステリックなニコール・キッドマンと召使いのミセス・ミルズだったかも…。
(以下、ネタバレ文。観た後で、マウスでなぞってお読みください)
ネタ的に、どうしても『シックス・センス』と比較してしまうね。こっちを先に見ていたらもう1ツ評価がアップしていたかも。
104分/★★★☆☆
(2003年6月18日)

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明日に向って撃て!
BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID
1969年アメリカ/西部劇

<監督>
ジョージ・ロイ・ヒル
<脚本>
ウィリアム・ゴールドマン
<出演>
ポール・ニューマン
ロバート・レッドフォード
キャサリン・ロス
ストローザー・マーティン
ヘンリー・ジョーンズ
ジェフ・コーリイ
ジョージ・ファース
クロリス・リーチマン
テッド・キャシディ
<ストーリー&コメント>
19世紀の西部犯罪史に名高い二人組の無法者、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド。二人は無頼漢たちを率い、銀行強盗を生業としていた。そんなある日、二人に恨みを持った銀行家が賞金稼ぎのスペシャルチームを二人に差し向けた。しばらく身を潜めることにした二人は、共通の恋人エッタを連れて南米のボリビアに向かうのだが…。
実在の無頼漢二人組の逃避行を描いた新感覚の西部劇。
アカデミー歌曲賞を受賞した主題歌「雨にぬれても(Raindrops Kepp Fallin' on My Head)」は、曲名は知らなかったけど曲自体は誰もが聞いたことのある有名なオールディーズ。ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードの二人もカッコイイし、所々に笑いをからませた脚本も秀逸。特に笑えたのは「俺は泳げないんだ」という一節。
名作の誉れの高い作品だけど、個人的には作品自体はそんなにすごく面白いというわけではありませんでした。ただ、邦題のセンスは抜群です。今だったら直訳で「ブッチ・キャシディ…(以下略)」とかになってたんだろうなぁ。この頃の邦題命名のセンスは抜群ですよね。
それにしても、この頃のレッドフォードにブラッド・ピットは本当にソックリ。
110分/★★★☆☆
(2004年2月29日)
第42回アカデミー賞(1969年) 脚本賞、撮影賞、作曲賞、歌曲賞

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アダプテーション
ADAPTATION
2002年アメリカ/コメディドラマ

<監督・出演>
スパイク・ジョーンズ
<製作総指揮・脚本>
チャーリー・カウフマン
<製作総指揮>
ピーター・サラフ
<出演>
ニコラス・ケイジ
メリル・ストリープ
クリス・クーパー
ティルダ・スウィントン
ブライアン・コックス
マギー・ギレンホール
カーラ・シーモア
ロン・リヴィングストン
ジム・ビーヴァー
ジュディ・グリア
ジェイ・タヴァレ
<ストーリー&コメント>
『マルコヴィッチの穴』で一躍成功を収めた脚本家チャーリー・カウフマンのもとに、新たな仕事の話が舞い込む。それは、蘭栽培家の人と仕事ぶりを追った異色ルポを脚色するというものだった。けれども、およそ物語らしい内容に欠けた題材を前に、たちまち彼の執筆作業は行き詰まってしまう。一方、彼とは対照的に陽気な双子の弟ドナルドも脚本家をめざして養成セミナーに通い始めるのだが…。
奇抜な趣向で映画ファンをアッと言わせた『マルコヴィッチの穴』の監督・脚本コンビが再び放つ奇想天外な異色作。
すごく面白かったです。今回はなんと、スランプに陥った脚本家のカウフマン自身が物語の主人公。脚本書きに「ああでもない、こうでもない」と悩む姿は「実際もこうなのかな?」と思わせてくれます。現実と虚構、現在と過去が巧妙に入り組んではいるけど、絶妙のタイミングで構成されているので混乱はありません。物語は時にはコミカルに、時にはシリアスに進んでいくけど、第一級のエンターテインメントに仕上がっています。終盤の急展開はちょっと拙速な気がするけどね。
主演の3人はみんなさすがの演技。特に、チャーリーとその双子の弟ドナルドの二役を熱演したニコラス・ケイジ、情愛とドラッグに溺れていくジャーナリストを演じたメリル・ストリープはさすがの一言。
『マルコヴィッチの穴』の撮影風景がチラッとだけ流れるけど、あれはきっと再び撮りなおしたものなんだろうね。そのためにジョン・キューザック、キャスリン・キーナー、ジョン・マルコヴィッチが再集結。
余談だけど、ヴァレリー役のティルダ・スウィントンはケイト・ブランシェットに、アメリア役のカーラ・セイモアはヘレン・ハントに似てる。
115分/★★★★
(2004年8月26日)
第75回アカデミー賞(2002年) 助演男優賞

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アップタウン・ガールズ
UPTOWN GIRLS
2003年アメリカ/コメディ

<監督>
ボアズ・イェーキン
<脚本>
ジュリア・ダール
モー・オグロドニック
リサ・デヴィドウィッツ
<出演>
ブリタニー・マーフィ
ダコタ・ファニング
マーリー・シェルトン
ヘザー・ロックリア
ジェシー・スペンサー
ドナルド・フェイゾン
<ストーリー&コメント>
大物ロック・スターだった父親の遺産のおかげで、働かずに自由気ままに暮らしていた22歳のモリー。だが、会計士に全財産を持ち逃げされてしまい、無一文になってしまう。何とかベビーシッターの仕事を見つけるが、面倒をみるのは、妙に大人びた態度の8歳の女の子レイだった。最初はソリがあわない2人だが、レイの父親が重病にかかっている事実を知ったモリーは、なんとかレイを励まそうとする…。
内容的には、ごくありふれたもので、真新しいところはない。ヒロインのブリタニー・マーフィはパッとしないし、作風も、コメディなのかドラマなのかラブストーリーなのか、なんだか空回り。
この作品の見所は、とにかくダコタ・ファニング。もはや天才少女と呼ぶのも躊躇わせるほどの大女優の貫禄すらある。それに比べて、ブリタニー・マーフィって…。そんなに美人だとも思えないし、演技もハッキリ言ってどうなんだろう。むしろ、友達のイングリッド役のマーリー・シェルトンのほうがよっぽど“女優”っぽい。
92分/★★★☆☆
(2005年9月23日)

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アーティスト
THE ARTIST
2011年フランス/ラブコメディ

<監督>
ミシェル・アザナヴィシウス
<出演>
ジャン・デュジャルダン
ベレニス・ベジョ
ジョン・グッドマン
ジェームズ・クロムウェル
ペネロープ・アン・ミラー
ミッシー・パイル
<ストーリー&コメント>
1927年、ハリウッド。サイレント映画スターのジョージは、自分に憧れる女優の卵ペピーと出会う。エキストラの端役に過ぎなかったペピーだが、ジョージのアドバイスを受けてみるみるスターダムにのし上がっていく。やがて、セリフのあるトーキー映画の時代が訪れる。時代の波に乗って人気スターとなったペピーに対して、サイレント映画にこだわるジョージは次第に人々から忘れられてゆくのだが…。
トーキーに移り変わる時代のハリウッドを舞台に、大スターと新人女優のロマンスを白黒&サイレントで描く。当時の映画を研究して作り上げた物語には映画愛が込められ、白黒&サイレントという異色のスタイルながら世界中で絶賛された。アカデミー賞でサイレント映画が作品賞を受賞したのは、第1回の『つばさ』以来、83回ぶりの快挙となった。
活躍の場を失ってゆくスターを情感たっぷりに演じ、カンヌ国際映画祭男優賞とアカデミー主演男優賞をダブル受賞したジャン・デュジャルダンの演技も見どころ。
すごく面白かったです。昔の映画はサイレントが当たり前だけど、今の作品として観るとすごく新鮮だし、セリフがない(正確に言うと、劇中では喋ってるけどすべての会話にはテロップが出ない)分、想像で会話を補うのも楽しい。
サイレントにこだわって凋落していく主演のジャン・デュジャルダンがすごくいい。当時のスターというと、チャップリンやバスター・キートンがイメージされるけど、「音が出る」ということはそのぐらい画期的で、劇的なことだったということですよね。白黒・サイレントで始まり、音が出て、カラーになって、全てが実写ではなくCGで補えるようになった映像技術の進歩。映画100年の歴史をまさに体現した傑作でした。
102分/★★★★★
(2021年5月6日)
第84回アカデミー賞(2011年) 作品賞、主演男優賞、監督賞、作曲賞、衣装デザイン賞

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アデライン、100年目の恋
THE AGE OF ADALINE
2015年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
リー・トランド・クリーガー
<脚本>
J・ミルズ・グッドロー
サルヴァドール・パスコヴィッツ
<出演>
ブレイク・ライヴリー
ミキール・ハースマン
ハリソン・フォード
キャシー・ベイカー
エレン・バースティン
アマンダ・クルー
<ストーリー&コメント>
夫を亡くして間もない29歳のアデライン。あるとき彼女は事故で川に転落、体温の低下で一度は心臓が停止するが、落雷のショックで一命を取り留める。だがその影響で、彼女はそれ以上年を取らない体になってしまった。やがて、いつまでも若い彼女を不審がる人々が現われ、危険を感じた彼女は10年ごとに名前と住居を変える孤独な放浪生活を送ることに。その秘密を知るのは21歳の時授かった実の娘フレミングだけだったが…。
事故の影響で老化が止まり、100年以上も生き続けた女性の数奇な運命を描く。TVドラマ『ゴシップガール』で日本でも人気爆発したブレイク・ライヴリーがヒロイン役を好演。
なかなか面白かったです。すごい美女が若いまま年をとらなくなったらどんなに素晴らしいだろうと思うけど、それは実はすごくつらいことだという物語。愛する人と一緒に年をとっていけること、一緒に老いていけることは、実はとても大切なことなんですね。それはつまり、「時間と思い出を共有していく」ことに他ならなくて、「自分が生きてきた証」そのものでもあるんですね。若いまま年をとらないということは、それ以上の人生を積み重ねていくことができないということにもなるわけで、自分だけが年老えない孤独というのは、すごく深いなぁ。物語のキーとしては、娘の存在が大きいように思います。年齢と見た目が逆転してしまい、「祖母と孫」にしか見えない「娘と母」。アデラインの孤独を唯一理解できる存在として、彼女の言葉がアデラインに変化を受け容れる勇気を与えるんですね。
主演のブレイク・ライヴリーがとにかく美しいです。様々な年代の、様々なスタイルの彼女を堪能できるのがうれしい作品ですね(笑)
113分/★★★☆☆
(2017年3月17日)

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アド・アストラ
AD ASTRA
2019年アメリカ/SFファンタジー

<監督・脚本>
ジェームズ・グレイ
<脚本>
イーサン・グロス
<製作・出演>
ブラッド・ピット
<出演>
トミー・リー・ジョーンズ
ルース・ネッガ
リヴ・タイラー
ドナルド・サザーランド
<ストーリー&コメント>
人類が月や火星に拠点を構えた近未来。巨大な電気嵐が地球を襲い、各地で不慮の災害や事故が発生。自らもそのせいで危うく命を落としかけた宇宙飛行士のロイは、ある極秘情報を聞かされて驚く。かつて初の太陽系外有人探査計画の司令官として宇宙へ旅立ち、その後消息を絶った父のクリフォードが実はまだ生きていて、彼が今なお続行中の実験のせいで電気嵐が生じ、このままでは太陽系に壊滅的危機が訪れるというのだ。かくしてロイは父に会いに宇宙へと旅立つのだが…。
想像以上にツッコミどころが満載の作品で、総合的にイマイチでした。宇宙モノとしては『スペース・カウボーイ』『ゼロ・グラビティ』の方がよっぽど面白かった。そもそも、脚本がユルいというか、無茶苦茶が多すぎるよなぁ…。
(以下、ネタバレ文。観た後で、マウスでなぞってお読みください)
冒頭は静止軌道衛星アンテナから落下。確実に死んでるでしょ。極秘ミッションを帯びて火星へ。同行クルーには、いわゆる死亡フラグ臭がプンプン。まさかのサルに襲われて一人脱落。代わりの船長はビビリで役不足。船はなんとか火星に着くが、大した点検もなく次のフライトへ。発射直前のロケットに、しかも噴射口から密航。当然バレるが、船員は皆殺し。いくらハイテクなロケットとはいえ、単独飛行で外宇宙へ。たどり着いた海王星では、まさかの父親との再会。16年間も一人で生きながらえてるって、どんな超人よ。食糧とか水はどこから…?16年も社会から隔絶されたら、言葉も忘れたり、五感にも異常をきたすと思うけど。感動の再会で一緒に帰還かと思いきや、父親は自殺。ここまで生きてきたのに、そんなアッサリと?そして最後には、核爆発を推進力に帰還って…。とにかく最初から最後までツッコミどころが満載で飽きることはなかったけど、映画としてはやっぱりつまらなかったなぁ。
いちいち挟まれる心理チェックの独白は、ちょっとクドい。ああやって精神の均衡を保ってたんだろうけど。告解だらけの『ジャンヌ・ダルク』を思い出しました。
124分/★★☆☆☆
(2020年7月18日)

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アトミック・トレイン[完全版]
ATOMIC TRAIN
1999年アメリカ/アクション

<監督>
デヴィッド・ジャクソン
<出演>
ロブ・ロウ
クリスティン・デーヴィス
イーサイ・モラレス
ミーナ・スヴァーリ
ショーン・スミス
エリック・ジョンソン
エリック・キング
<ストーリー&コメント>
ロッキー山脈をデンバーに向かって走る貨物列車がブレーキの故障で暴走を始めた。積荷には危険な化学物質が含まれているらしい。連絡を受けた輸送安全委員会のジョン・シーガーは、決死の作戦で暴走列車に乗り込み、列車を停めようとする。そのとき対策本部に密告が入り、積荷の中に密輸されたロシアの核弾頭があることが判明する。やがて、手の打ちようがないまま事件がマスコミに漏れ、終着駅デンバーの200万市民は大パニックに陥った…。
アメリカ・NBCテレビが製作した大パニック・アクション。大スケールのアクションと二転三転のストーリーで描くTVムービー。アメリカ本国で20%を超える高視聴率を記録した。暴走列車を巡るアクションから、危機を知った市民の大パニック、さらに家族の絆を描くドラマまでが加わり、3時間という時間を飽きさせない息詰まる展開が存分に楽しめる。
雰囲気的には『ディープ・インパクト』みたいな感じ。すごく面白かった!
日本では120分ほどの短縮版ビデオしかリリースされていないそうです。
169分/★★★★
(2002年5月31日)

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アドルフの画集
MAX
2002年ハンガリー、カナダ、イギリス/ドラマ

<監督・脚本>
メノ・メイエス
<出演>
ジョン・キューザック
ノア・テイラー
リーリー・ソビエスキー
モリー・パーカー
ウルリッヒ・トムセン
デヴィッド・ホロヴィッチ
ジャネット・サズマン
<ストーリー&コメント>
1918年、第一次大戦の戦禍の爪痕が生々しく残るドイツのミュンヘン。戦争で片腕を失って復員した裕福なユダヤ人のマックス・ロスマンは、画商として新たな人生をスタートさせ、画廊のパーティで1人の貧しい青年と出会う。その青年こそ、画家を志す若き日のヒトラーだった。ロスマンからアドバイスを受けたヒトラーは、絵画に情熱的に取り組む一方で、ある陸軍将校に誘われて政治集会に出かけ、反ユダヤ的な演説をまくしたてることに、かつてないスリルと快感を覚えるようになる。そんな彼に、ロスマンは危惧と不安を抱くのだが…。
ヒトラーが若き日には画家を志していたという、よく知られた歴史的事実にドラマ的な肉付けを施し、架空の画商との奇妙な交友関係を通して、その後大きく転回していく彼と時代の運命を想像力豊かに描いた。
重厚なドラマだけど、なんかイマイチだったなぁ。若きヒトラーを扱った作品としては、TVドラマの『ヒットラー』の方が面白いと思う。ノア・テイラーのヒトラーはなんだか神経質なだけで、狂気を秘めた熱演を見せたロバート・カーライルには遠く及ばない。
原題からもわかるけど、主人公はヒトラーではなく画商のマックスだね。彼とのすれ違いを描くことによって、ヒトラーが時代に翻弄されたのだという説を唱えているのかな。そうだとしても、そこらへんの深みは充分に描ききれていない。
108分/★★☆☆☆
(2005年3月21日)

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あなたが寝てる間に…
WHILE YOU WERE SLEEPING
1995年アメリカ/ラブコメディ

<監督>
ジョン・タートルトーブ
<脚本>
ダニエル・G・サリバン
<出演>
サンドラ・ブロック
ビル・プルマン
ピーター・ギャラガー
ジャック・ウォーデン
マイケル・リスポーリ
アリー・ウォーカー
<ストーリー&コメント>
冬のシカゴ。駅の改札係として働くルーシーは、家族も恋人もなく寂しい日々をすごしていた。彼女の唯一の楽しみは、毎朝顔を合わせるだけの名も知らぬ紳士を眺めることだけ。クリスマスの朝、線路に転落し気絶したその彼を助けたルーシーは、病院でのふとした行き違いから彼、ピーターの婚約者ということになってしまう。依然意識の戻らぬピーターをよそに、ルーシーは本当のことを言い出せぬまま彼の家族と親しくなっていく。はじめは彼女を疑っていたピーターの弟ジャックも、次第に彼女に魅かれ始めていくのだが…。
サンドラ・ブロック主演のラブ・コメディ。すごくベタなラブ・ストーリーなんだけど、なかなか面白かった。悪い人間が全く出てこないし、際どい展開もないから、なんだかホッとできるんだよね。大家の息子も愛すべきキャラクターだし。
良かったのが、ルーシーがクルリとまわって雪を蹴りながら歩くシーン。あれ、なんか「いじらしい女の子」って感じのしぐさで好きだなぁ。個人的にはサンドラ・ブロックってあまり好きなタイプではないんだけど、あのシーンはよかった。
この数年後に『Profiler』で主演するサムことアリー・ウォーカーがちょい役で登場。衣装もそのまんまな感じだし、思わず「サムじゃん!」とつっこんでしまいました。
他にも『ハーモニーベイの夜明け』に登場した印象的なハゲ男が登場。どちらも監督が同じ作品だし、お気に入りの役者なのかな?
103分/★★★☆☆
(2002年8月7日)

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あなたが見えなくても
AT FIRST SIGHT
1999年アメリカ/ハートウォーミング

<監督>
アーウィン・ウィンクラー
<出演>
バル・キルマー
ミラ・ソルヴィーノ
<ストーリー&コメント>
建築デザイナーのエイミーは、目が不自由なマッサージ師の青年バージルと出会い、彼の純真さに魅了される。実はバージルの目が不自由な原因は手術で解決することが可能で、彼はエイミーの勧めで手術を受ける。手術は成功し、バージャルは初めて視力を得るが、目で見た世界は混乱していて彼は動揺してしまう。そして、さらに意外な事態が…。
『レナードの朝』にも通じるものがある。
実話をもとにした感動の名作。
129分/★★★★
(2001年6月7日)

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あなただけ今晩は
Irma La Douce
1963年アメリカ/ラブコメディ

<製作・監督・脚本>
ビリー・ワイルダー
<脚本>
I.A.L.ダイアモンド
<出演>
ジャック・レモン
シャーリー・マクレーン
ルー・ジャコビ
ブルース・ヤーネル
ハーシェル・ベルナルディ
<ストーリー&コメント>
舞台はパリの裏街。生真面目なネスターは、運悪く警官の仕事をクビにされてしまう。そんな時、街で知り合った娼婦イルマをヒモからかばったことで、不本意ながら、ネスターがイルマの新しいヒモになることに。しかしネスターは、イルマが他の男に奉仕するのが耐えられず、謎の紳士「X卿」に変装してイルマに逢いに行くのだが…。
『アパートの鍵貸します』の監督、主演の3人が再び組んだラブコメディ。今回も相性は抜群で、とても楽しい作品に仕上がっています。小さな仕種で細かい笑いをとってくれるジャック・レモン、全身緑の衣装でキュートな魅力をふりまいているシャーリー・マクレーン。酒場の主人もすごくいい味を出しているし。「そんな馬鹿な!」とつっこみたくなる笑いが真骨頂のワイルダー・コメディを十二分に味わえる傑作です。
ただ、時間が少し長めなのと、オチに少し不満が残るのが欠点といえば欠点かな。
147分/★★★★
(2003年1月3日)

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あなたになら言える秘密のこと
THE SECRET LIFE OF WORDS
2005年スペイン/ドラマ

<監督・脚本>
イザベル・コイシェ
<出演>
サラ・ポーリー
ティム・ロビンス
ハビエル・カマラ
ダニエル・メイズ
レオノール・ワトリング
ジュリー・クリスティ
エディ・マーサン
スティーヴン・マッキントッシュ
<ストーリー&コメント>
イギリスの田舎町の工場で働く作業員のハンナは、働き者ではあるが誰とも口を利かず、孤独な毎日を送っていた。全く休まないハンナに対して上司は、強制的に1ヶ月の休暇を言い渡す。楽しい趣味などなく、時間を持て余したハンナはあてもなく港町を訪れる。そこで偶然、至急看護師が必要という話を耳にする。海底油田掘削所で火事が起こり、重傷を負った男性を看護する人が必要だというのだ。看護師の経験があったハンナはすぐにヘリコプターで採掘所に向かうのだが…。
『死ぬまでにしたい10のこと』のイサベル・コイシェ監督&主演サラ・ポーリーのコンビが再びタッグを組んだ感動作。ある秘密を抱え、人と関わることを避けている女性が、重病の男性と出会い、人を愛することに向き合っていく。前作では死に直面する母親の強さと弱さを体現したサラが、今回は幸せになることに消極的なヒロインを繊細に演じている。
なかなか重厚なドラマでした。ハンナが抱える秘密は、どんなものでもよかったんだと思います。そんなヒロインが、絶海の掘削所でクセの強い人々に出会い、少しずつ心をほだされていく…というところがテーマなのかな。料理人のサイモンや、貝を調べて海を救おうとしているマーティンら、まったく自分に危害を加えない(眼中にないともいえる)人々とのふれあいで少しずつ穏やかな心を取り戻し、ジョゼフ(実は彼が一番くせ者かも)との会話が大切な時間になっていったんだろうね。ジョゼフの快復後の後日談は、ちょっと出来すぎのような気も。
115分/★★★☆☆
(2024年2月24日)

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あなたに降る夢
IT COULD HAPPEN TO YOU
1994年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
アンドリュー・バーグマン
<脚本>
ジェーン・アンダーソン
<出演>
ニコラス・ケイジ
ブリジット・フォンダ
ロージー・ペレス
<ストーリー&コメント>
心優しい警官がウェイトレスへのチップを切らし、宝くじが当たったら半分払うと約束する。そして本当に大当たりした彼は彼女に200万ドルを渡すのだが…。
ニューヨークで実際にあった話をもとにした愛のおとぎ噺。港の灯りを背景に心を触れ合わせる2人がキュート。
とにかく、ブリジット・フォンダが最高!話自体も誰が見ても面白いはず。
101分/★★★★★

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あなたの死後にご用心!
DEFENDING YOUR LIFE
1991年アメリカ/ラブコメディ

<監督・脚本・出演>
アルバート・ブルックス
<出演>
メリル・ストリープ
リップ・トーン
リー・グラント
バック・ヘンリー
イーサン・ランドール
シャーリー・マクレーン
<ストーリー&コメント>
死後の世界の入り口“ジャッジメント・シティ”では、現世の行いに対し厳しい審査があり、それにより天界行きか下界行きが決定されていた。事故死した広告マンのダニエルもそこにやって来るのだが、彼の人生は厳しく審査されてしまう。そこで知り合ったジュリアと一緒にいるために、ダニエルはどうにかして審査をパスしたいと思うのだが…。
なんとも言えず、力の抜けた作品でした。可も不可もなく、久しぶりにどうでもいい作品を観てしまったという感じ。とりたてて盛りあがる場面もなく、最後まで真っ直ぐ。主役二人の恋愛もとってつけた感じだし、オチもイマイチ。作品の世界観は、脚本、監督、主演を兼務したアルバート・ブルックスの思い描く「死後の世界」なのだろうか。そこでは人々は自由に行動し、好きなものを食べることができる。本当に死後の世界がこうだとして、そのガイドブックのような作品でした。
「前世をみることができる」という館で、シャーリー・マクレーンがチョイ役出演。エンドクレジットで役名が「herself」なのにちょっと笑ってしまった。日本だと、さしずめ丹波哲郎というところだろうか。
112分/★★☆☆☆
(2003年11月12日)

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あなたのために
WHERE THE HEART IS
2000年アメリカ/ドラマ

<監督>
マット・ウィリアムス
<脚本>
ローウェル・ガンツ
ババルー・マンデル
<出演>
ナタリー・ポートマン
アシュレイ・ジャッド
ストッカード・チャニング
ジョーン・キューザック
ジェイムズ・フレイン
ディラン・ブルーノ
<ストーリー&コメント>
出産を控えた17歳のノヴァリーは、恋人と共に新しい人生を夢見て旅立つが、途中で立ち寄った店で恋人に置き去りにされてしまう。その大型ショッピングセンター内でこっそりと数週間をすごしていたが、ある晩とうとう店内で出産してしまう。そんな彼女を、信心深いセルマ、未婚で子だくさんのレクシー、図書館員のフォーニーら、心優しい町の住民たちが支えるのだった…。
ひたむきに生きるシングル・マザーの少女の姿を描き、アメリカでベストセラーになったビリー・レッツの小説の映画化。
最初は面白かったのに、出産のあたりからだんだんつまらなくなった。エピソードをたくさんつめ込みすぎていて、ひとつひとつのネタは面白いのに薄っぺらな印象を受けてしまう。ウィリー・ジャックのその後のエピソードも特に必要はないし。何より、ノヴァリーが恵まれすぎている気がして。もう少し悲嘆にくれるシーンがあってもいいのに、常に上り調子だし。ナタリー・ポートマンも、気高いというか、ハスッパな女には見えないしなぁ。全体的に表情が乏しい気がした。
アシュレイ・ジャッドは『サイモン・バーチ』の方が綺麗だったなぁ。
121分/★★☆☆☆
(2003年1月4日)

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アニバーサリーの夜に
THE ANNIVERSARY PARTY
2001年アメリカ/ドラマ

<監督・脚本・出演>
アラン・カミング
ジェニファー・ジェイソン・リー
<出演>
グウィネス・パルトロウ
フィービー・ケイツ
ケヴィン・クライン
デニス・オハラ
ミーナ・バディ
ジェーン・アダムス
ジョン・C・ライリー
ジェニファー・ビールス
<ストーリー&コメント>
6回目の結婚記念日を迎えた作家のジョーと女優のサリー。記念日を祝うパーティの夜には、映画界の友人や、隣の家に住む夫婦など様々な友人達が集まってきた。座は大いに盛り上がるが、新進の若手女優スカイが差し出した幻覚剤によって、パーティの雰囲気が一変。次第に自分の心情をさらけ出していくのだった…。
ジェニファー・ジェイソン・リーとアラン・カミングが、友人たちを想定して書き下ろしたというシナリオを基に、共同監督した群像喜劇。
パーティーのシーン、どこかで観たような気がするのは『マルホランド・ドライブ』かな。この作品、ハリウッド・セレブたちの裏側みたいのを描きたかったのかなぁ。だけど、あんまり面白くない。出演者は豪華だけど、それぞれに雑談したり、愚痴をこぼしたり。最後には覚醒剤で集団トリップして騒動が起きる。なんだか本当にありそうな話というか、実際こうなんだろうね。スターは銀幕やステージで輝いてるからスターなのであって、裏側は普通の人並に生活があり、それぞれに苦悩がある。そんなこと、映画で観なくても想像できるし、別に観たくもない。
それにしても、アラン・カミングはティム・ロスにそっくりだね。最後のエンド・ロールを見るまでずっとティム・ロスだと思ってた(笑)
115分/★★☆☆☆
(2003年7月14日)

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アニー・ホール
ANNIE HALL
1977年アメリカ/ラブコメディ

<監督・脚本・出演>
ウディ・アレン
<脚本>
マーシャル・ブリックマン
<出演>
ダイアン・キートン
トニー・ロバーツ
キャロル・ケイン
ポール・サイモン
シェリー・デュヴァル
ジャネット・マーゴリン
コリーン・デューハースト
クリストファー・ウォーケン
ドナルド・シミントン
ヘレン・ルディアム
<ストーリー&コメント>
風采のあがらぬユダヤ系の漫談芸人アルビー・シンガーは、歌手志望のアニー・ホールと意気投合して同棲生活を始めるが、うまくいくのは最初だけ。次第に相手のイヤなところが気になり出し、二人の間には見えない溝ができ上がっていた。そして、アニーの前に現れた人気歌手のカリフォルニアへの誘いが二人の仲にピリオドを打つ決定的なものとなった…。
ニューヨークを舞台に、うだつの上がらぬ漫談家アルビーと、歌手志望のアニーのほろ苦い恋を描く。
数々の映画賞で絶賛され名作の誉れ高い作品ですが、個人的には全く面白くありませんでした。なんだこりゃ。冗漫な痴話話ではないの?感じ方は人それぞれ違うだろうし、時代性によっても受ける印象は違うのかもしれないけど。ウディ・アレンの自伝的なストーリーらしいんだけど、主人公のアルビーという人物のシニカルな言動や行動、漫談自体も面白いと思えなかったし。これは『マン・オン・ザ・ムーン』でも感じたことだけど、主人公がコメディアンの場合、その笑いが占めるウェイトってすごく大きいですよね。このあたりには英語理解力、字幕との壁があるのかもしれない。主人公の男女二人の会話で物語ほとんどが構成されている手法は『恋人までの距離』と一緒。あの作品では静かだけど純粋に愛を育んでいく過程が感じられたけど、こちらではあまり感じられなかった。キッチンでのエビのやりとりのシーンはよかったけどね。
内面の心情を字幕で表現したりするというアイデアは面白かったけど。
93分/★★☆☆☆
(2004年3月7日)
第50回アカデミー賞(1977年) 作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞

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アーニャのベル
ANYA'S BELL
1999年アメリカ/ヒューマンドラマ

<監督>
トム・マクローリン
<出演>
デラ・リーズ
メイソン・ギャンブル
ケリー・ローワン
トーマス・キャバナー
ナンシー・マクローリン
<ストーリー&コメント>
学校の成績が悪いためにいじめられている孤独な少年スコット。彼は配達のアルバイト先で、盲目の女性、アーニャと出会う。彼女が趣味で集めていたベルの数々はスコットの興味をひく。それぞれの理由で孤独を感じていた二人は、語り合うことでお互いの心を開いていくのだった…。
盲目の中年女性と孤独な少年の心の触れ合いを温かく描く。
あまり期待せずに見始めたんだけど…すごく感動しました。
他人だった二人が、やがて祖母と孫のような関係になっていく。その過程がすごくほのぼのとしていて。そして…最後には涙が止まらなかったです。
アメリカのテレビドラマで、日本ではビデオ化されていないらしい。すごく残念。こんなにいい作品は、もっとたくさんの人に見て欲しいのに。
91分/★★★★★
(2002年4月18日)

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姉のいた夏、いない夏。
THE INVISIBLE CIRCUS
2001年アメリカ/青春ドラマ

<監督・脚本>
アダム・ブルックス
<出演>
キャメロン・ディアス
ジョーダナ・ブリュースター
クリストファー・エクルストン
ブライス・ダナー
パトリック・バージン
カミーラ・ベル
イザベル・パスコ
<ストーリー&コメント>
1976年のアメリカ。高校を卒業したばかりのフィービーは、7年前にヨーロッパで自殺した姉フェイスの足跡を追う旅を計画する。自由奔放な姉と過ごした日々は、彼女にとって最も幸せな時期だった。パリに到着したフィービーは、姉の元恋人、ウルフを訪ねる。やがて、共に旅を続けることになった彼の口から、フィービーは自分の知らない姉の真実の姿を聞かされるのだった…。
1960年代の習俗の様子があまり描かれていなし、作品全体に勢いみたいなものを感じなかったかな。
キャメロン・ディアス演じるフェイスは回想シーンでの登場。ヒッピーをしたりデモに参加したりと過激な役柄だけど、彼女にはやっぱり『メリーに首ったけ』『チャーリーズ・エンジェル』のような明るい役のほうが向いてるような気がするなぁ。
特にこれといった理由はないけど…なんかパッとしなかったなぁ。
93分/★★★☆☆
(2002年7月15日)

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あの頃ペニー・レインと
ALMOST FAMOUS
2000年アメリカ/青春ドラマ

<監督・脚本>
キャメロン・クロウ
<出演>
ビリー・クラダップ
フランシス・マクドーマンド
ケイト・ハドソン
パトリック・フュジット
ジェイソン・リー
フィリップ・シーモア・ホフマン
アンナ・パキン
<ストーリー&コメント>
1973年、サンディエゴ。15歳のウィリアム・ミラーは、厳格な母親に育てられ弁護士を目指す優等生。彼は家出した姉の影響でロック好きになり、地元紙に書いた記事が「ローリング・ストーン」誌に気に入られ、ロックバンド「スティルウォーター」のツアーを同行取材することになる。彼はそこで、ペニー・レインと名乗る美少女に出会うのだった…。
15歳で音楽ジャーナリストとなった少年が、様々な経験を経て成長していく様を描く。キャメロン・クロウ監督自身の自叙伝的青春ドラマ。
登場する人物名やバンドは架空のものですが、多くのエピソードは監督自身の体験を基にしたものなんだそうです。ロード・ムービー風に70年代の音楽シーンを描いているんですが、その時代を体感していない僕でさえ、どことなくノスタルジックなものを感じました。アカデミー脚本賞を受賞しているだけあってストーリーは一本道ながらも随所に見所があるし、登場人物がみんな活き活きとしているので観ている方もツアーに同行している気分になって楽しくなります。個人的には、飛行機内での暴露シーンが大爆笑でした。アカデミー助演女優賞にノミネートされたケイト・ハドソンもすごく魅力的です。
124分/★★★☆☆
(2003年3月15日)
第73回アカデミー賞(2000年) 脚本賞

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アバウト・ア・ボーイ
ABOUT A BOY
2002年イギリス、アメリカ/ラブコメディ

<製作>
ロバート・デ・ニーロ ほか
<監督・脚本>
クリス・ウェイツ
ポール・ウェイツ
<脚本>
ピーター・ヘッジズ
<原作>
ニック・ホーンビィ
<出演>
ヒュー・グラント
トニー・コレット
ニコラス・ホルト
レイチェル・ワイズ
シャロン・スモール
マディソン・クック
ジョーダン・クック
ニコラス・ハッチソン
<ストーリー&コメント>
ウィル・フリーマンはノース・ロンドンに住む独身男性。今は亡き父がクリスマス・ソングを一発ヒットさせたおかげでお気楽な印税生活を送っていた。恋愛して後腐れのない女性とつきあおうと“シングル・ペアレントの会”に潜り込むが、そこで12歳の少年マーカスと出会う。マーカスは母親フィオナのひどい鬱病が悩みのタネ。ある事件をきっかけにマーカスはフィルを慕うようになり、彼の家に通いだすようになる。最初は子供が大の苦手だったウィルだが、次第にマーカスを気に入っていき…。
優雅に暮らす無責任な独身男が、12歳の少年との出会いを通して、自らの人生を見つめ直していく姿を描くコメディ・タッチのドラマ。
『ハイ・フィデリティ』の原作者でもあるニック・ホーンビィのベストセラーを映画化。アカデミー脚色賞にもノミネートされただけあって、ストーリーは無理がなくてすごく面白いです。
主演はヒュー・グラント。彼のなんとも言えずかもし出す雰囲気が、ダメ男のウィルにピッタリ!ジョン・キューザックにしてもヒュー・グラントにしても、すごい二枚目ではなくてどこか三枚目っぽいから、トホホな役柄がよく似合うね。子役のニコラス・ホルトもすごくいい味出してたし、とても楽しいドラマでした。
難点を挙げれば、エキセントリックな母親役がキャラクター的に好きになれなかったことと、レイチェル・ワイズの出番が少なかったことかな(笑)特にレイチェルはいつ出てくるのかと気をもんだよ。
101分/★★★★
(2004年4月1日)

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アバウト・シュミット
ABOUT SCHMIDT
2002年アメリカ/ドラマ

<監督・脚本>
アレクサンダー・ペイン
<脚本>
アレクサンダー・ペイン
<出演>
ジャック・ニコルソン
キャシー・ベイツ
ホープ・デーヴィス
ダーモット・マロニー
ジューン・スキッブ
ハワード・ヘッセマン
ハリー・グローナー
コニー・レイ
レン・キャリオー
<ストーリー&コメント>
長年地道に保険会社に勤め上げ、いよいよ定年退職を迎えた平凡な初老男のシュミット。これから第二の人生を歩もうとしていた矢先、妻のヘレンに先立たれてしまったうえ、離れて暮らす愛娘のジーニーが、冴えない男と結婚することにしたという知らせが届く。シュミットは、娘に会いに行くついでに、自分の人生も見つめ直そうとキャンピングカーに乗って、気ままなドライブに出発するのだが…。
仕事一筋に生きてきた平凡な主人公が、第二の人生を歩み出そうとして様々な出来事に直面する様子を硬軟おりまぜて味わい深く描く。
テーマはとても深いものだけど、とりたてて重すぎず、時にはコメディを交えながら悲哀たっぷりに描いています。定年退職、妻の死、娘の結婚。立て続けに人生の転機を迎えた主人公は旅に出て自分の人生を見つめなおします。その旅は、手紙の形をとったナレーションで、ほとんどが主人公の一人称で語られるロードムービーです。あまりにも普通で平凡な日々。映画になりそうもないことをあえて映画にしているところが、この作品のテーマなのかもしれません。
主人公の孤独と悲哀をジャック・ニコルソンが熱演。さすがです。
125分/★★★☆☆
(2004年9月19日)

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アバター
AVATAR
2009年アメリカ/SFアクション

<製作・監督・脚本>
ジェームズ・キャメロン
<製作>
ジョン・ランドー
<出演>
サム・ワーシントン
ゾーイ・サルダナ
シガーニー・ウィーヴァー
スティーヴン・ラング
ミシェル・ロドリゲス
ジョヴァンニ・リビシ
ジョエル・デヴィッド・ムーア
CCH・パウンダー
ウェス・ステューディ
ラズ・アロンソ
<ストーリー&コメント>
西暦2154年。戦争の負傷で下半身不随となり、車いす生活を余儀なくされた元海兵隊員のジェイク。彼は、亡くなった双子の兄の代わりに“アバター・プロジェクト”の任務につく。それは、地球から5光年離れた衛星「パンドラ」で、地球の燃料危機の解決につながる希少な鉱物を採掘するための事業だった。そのために、人間に有害なパンドラの環境で活動できるよう先住民“ナヴィ族”と人間のDNAを掛け合わせた肉体“アバター”が造られていた。そしてジェイクに課せられた任務は、そのアバターに意識をリンクさせ、遠隔操縦によりパンドラで生活し、ナヴィ族との交流を図ること。アバターを介してついに身体の自由を得たジェイクは、さっそく神秘的なパンドラの森へと足を踏み入れ、やがてナヴィ族の娘・ネイティリと出会うのだが…。
ジェームズ・キャメロンが、自らも長年にわたって開発に関わってきた3D技術をはじめ最先端の映像テクノロジーを駆使し、構想14年、製作に4年以上の歳月を費やして完成させた3D大作。『タイタニック』の歴代最高興行記録を更新。
ものすごかったです。何がすごいって、やっぱり3D。人類の誇る「映画」という至高の文明が、またひとつ進化の階段を登った。そんなターニング・ポイントとして後世語り継がれるであろう作品でした。トーキーで初めて音が出たり、モノクロからカラーになったり、かつて経験してきた進化と同じぐらいの衝撃が、きっとこれなんだと思う。かけてすぐ、最初に観たのは他の映画の予告編だったんだけど、タイトル文字が浮き出て観えたのには驚きました。もちろん、映画本編もすごかったです。最後の最後まで、全く手を抜いているところのない映像でした。字幕も、少し前に出てるから、背景とカブらなくてとても読みやすい。
専用のメガネをかけて観るわけなんだけど、昔みたいな赤青メガネ(笑)ってわけでもなく、ちょっとグレーがかったプラスチック製。そのメガネを装着すると、画像が浮き上がって観えるんだよね。すごくクリアだし、奥行きもあるし、CGの違和感もあまりない。映像の進化って、すごいね。近い将来、3Dが映画のスタンダードになっていくのかもしれないね。
物語の内容自体は、わりとありふれた題材。別の身体を遠隔操作するのも『マトリックス』なんかでも既出だし、主筋の侵略戦もありがち。だけど、その凄すぎる映像美で、かつて全く観たことのない作品を観たような気がしました。イクランで飛んでる時の飛翔感、最後の総力戦の“空間力”。とにかくすごい。これは、家庭のテレビ(現在の技術)では絶対に得られない感覚だからね。
ちょっとネタバレだけど、最後の最後、目が「カッ!」と開くところ。あれはまさに「新しい歴史がここから始まった」ことの高らかな宣言を暗に意図しているように僕には感じられました。
歴史の転換点、「3D映画の幕開け」の旗手としての映像の存在感は圧倒的。そこに立ち会うことができて、とても幸せです。ジェームズ・キャメロン、おそるべし。
162分/★★★★★
(2010年2月7日)
第82回アカデミー賞(2009年) 撮影賞、美術賞、視覚効果賞

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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
AVATAR: THE WAY OF WATER
2022年アメリカ/SFアクション

<製作・監督・脚本>
ジェームズ・キャメロン
<脚本>
リック・ジャッファ
アマンダ・シルヴァー
<出演>
サム・ワーシントン
ゾーイ・サルダナ
シガーニー・ウィーヴァー
スティーヴン・ラング
ケイト・ウィンスレット
クリフ・カーティス
ジェイミー・フラタース
ブリテン・ダルトン
トリニティ・ブリス
ベイリー・バス
ジャック・チャンピオン
<ストーリー&コメント>
地球からはるか彼方の惑星パンドラの神秘的な世界。元海兵隊員のジェイク・サリーはパンドラの先住民ナヴィの身体を手に入れ、ナヴィの族長の娘・ネイティリを妻に迎え、子どもたちとともに森の世界で暮らしていた。そんなある日、再び侵略者スカイ・ピープルたちが現れる。森の世界や他の仲間を守るため、ジェイクらサリー一家は海の世界に移住し、そこで安住の地を得たかと思われた。だが、スカイ・ピープルたちの容赦のない追撃は確実にサリーたちのもとへ迫って来るのだった…。
世界的に大ヒットした前作『アバター』から10数年後の世界を描く続編。全5作からなるシリーズの第2作にあたるそうです。今回もやはり3D技術や、映像美が圧倒的。前作から13年もの時を経て、流体シミュレーションやレンダリングが大幅に強化され、キャラクターだけでなく背景の水や炎の挙動まで緻密に描写されるようになった。
なかなか面白かったですが、少し長いかな(笑)3時間を超える大作というと、同じくジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』を思い出します。物語はわりと単調なので、これでもかと繰り広げられる海の世界のすごさに圧倒されました。
死んだはずの人間がナヴィの身体を得て復活したり、人格や精神をバックアップしたり、なんでもアリな感じです。物語を通じての大きなテーマは「家族」。すごく大きな世界なのに、家族というミニマムなところにフォーカスをしているので、余計こじんまりとしたラストに感じてしまうかな。最後のスパイダーの行動は、確実に次作に繋がる布石ですね。
192分/★★★★
(2022年12月19日)
第95回アカデミー賞(2022年) 視覚効果賞

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アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ
AVATAR: FIRE AND ASH
2025年アメリカ/SFアクション

<製作・監督・脚本>
ジェームズ・キャメロン
<出演>
サム・ワーシントン
ゾーイ・サルダナ
シガーニー・ウィーヴァー
スティーヴン・ラング
ジョヴァンニ・リビシ
ウーナ・チャップリン
ケイト・ウィンスレット
クリフ・カーティス
ブリテン・ダルトン
トリニティ・ジョリー・ブリス
ベイリー・バス
ジャック・チャンピオン
<ストーリー&コメント>
パンドラの先住民ナヴィの生き方に共感し、自らもナヴィとなって彼らとともに生きる道を選んだジェイク。人類の侵略によって神聖な森を追われた彼らサリー家は、海の部族メトカイナ族と共闘し、多くの犠牲を払いながらも人類を退けることに成功した。しかしそんなジェイクたちに、今度は“灰の部族”アッシュ族が迫ってくる。アッシュ族は過去に、パンドラの調和を司る神のような存在である「エイワ」に何らかの裏切りを受け、絶望していたのだった。アッシュ族のリーダー・ヴァランに、ジェイクの因縁の敵であり、自らもナヴィとなったクオリッチ大佐が近づく。両者が手を組むことで、ジェイクたちを追い詰めていくのだった…。
傑作シリーズの第3作。第98回アカデミー賞で視覚効果賞および衣装デザイン賞の2部門にノミネートされた。前2作からのおなじみのキャストに加え、今作で新たに登場するアッシュ族のリーダー、ヴァラン役でスペインの俳優ウーナ・チャップリン(祖父はあのチャールズ・チャップリン)が加わった。
ものすごく面白かったです。やっぱりこのシリーズはすごいなぁ。映像のすべてを、ものすごく手間をかけて作っているのが伝わる美しさ。これはやっぱり3Dで観たかったなぁ。次は絶対に3Dで観ると心に決めました。
(浜松に移住して初めての映画鑑賞で、気が付いたら3D上映は既に終わっていた)
今作で描かれているのは、とにかく“家族の絆”。オマティカヤ族のサリー家、メトカイナ族の一家ら、それぞれに家族のために戦っていて、終盤の激闘には心を打たれました。それに比べてアッシュ族のなんたる非道さ。完全なる悪役で、次回以降も絡んでくるのか…?
197分/★★★★
(2026年1月26日)

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アパートの鍵貸します
THE APARTMENT
1960年アメリカ/ラブコメディ

<製作・監督・脚本>
ビリー・ワイルダー
<脚本>
I・A・L・ダイアモンド
<出演>
ジャック・レモン
シャーリー・マクレーン
フレッド・マクマレイ
レイ・ウォルストン
ジャック・クラスチェン
エディ・アダムズ
デヴィッド・ルイス
<ストーリー&コメント>
バクスターは、大手保険会社に勤めるしがないサラリーマン。しかし、人事部長に自分のアパートの部屋を情事の場として定期的に提供するおかげで、順調に出世を遂げていた。そんなある晩、帰宅した彼は、会社の同僚フランがそこで自殺未遂を起こして倒れているのを発見。憧れの女性が上司の不倫相手だったと知って、バクスターはショックを受けつつも、懸命に彼女を介抱するのだったが…。
出世上手の独身サラリーマンの悲哀を、ユーモアとペーソスを絡めて絶妙のタッチで綴る。
ちょっと情けない主人公に哀愁が漂う。だけど、なんか笑っちゃうんだよね。ジャック・レモンがラケットを使ってスパゲッティを料理するなど、楽しい場面も多い。名匠ビリー・ワイルダー、ジャック・レモンの黄金コンビの絶頂期の作品です。
125分/★★★★
(2000年3月13日)
第33回アカデミー賞(1960年) 作品賞、監督賞、脚本賞、美術監督・装置賞(モノクロ)、編集賞

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アビエイター
THE AVIATOR
2004年アメリカ/伝奇ドラマ

<監督>
マーティン・スコセッシ
<脚本>
ジョン・ローガン
<製作総指揮・出演>
レオナルド・ディカプリオ
<出演>
ケイト・ブランシェット
ケイト・ベッキンセール
ジョン・C・ライリー
アレック・ボールドウィン
アラン・アルダ
イアン・ホルム
ダニー・ヒューストン
グウェン・ステファニー
ジュード・ロウ
<ストーリー&コメント>
1927年のアメリカ。亡き父の石油掘削機の事業を引き継ぎ、若くして大富豪となったハワード・ヒューズは、映画プロデューサーとして自身の初監督作を手がけ、興行は大ヒット。彼は女優キャサリン・ヘプバーンを恋人にするが、一方で飛行機にも関心が強く、自身で飛行機メーカーを設立し、世界の飛行記録を次々に塗り替えていく。だが、映画業界と航空業界の両方で問題を起こし、自身が操縦する飛行機が墜落事故を起こすなど不運が続き、しかもヒューズは強迫神経症が悪化、自室に引きこもる日々が続くが…。
莫大な遺産を相続したヒューズは映画界や航空業界で大物になるが、常軌を逸した完璧主義者ぶり、女優たちとのスキャンダル、飛行機への異常な傾倒など、奇人だったことも有名。本作は1920〜40年代のヒューズをめぐる伝説に焦点をあてた。レオナルド・ディカプリオが、伝説の大富豪ハワード・ヒューズの波乱に富んだ半生を体当たりで熱演。
実在の人物の伝奇ということで、重みのあるドラマでした。ただ…観終わった後の正直な感想は、別の重み。長ッ!(笑)たしかに波乱に富んだ人物だったんだろうけど、3時間のドラマは正直キツい。
主演のディカプリオはさすがの熱演だけど、競演陣も超豪華。大女優キャサリン・ヘプバーン役で、全米の誰もが納得する演技でオスカーを獲得したケイト・ブランシェット、なんとチョイ役のケイト・ベッキンセール、存在感たっぷりのアレック・ボールドウィン。ただ…ジュード・ロウがどこに出ていたのかわからなかったんだけど(笑)
171分/★★★☆☆
(2006年6月25日)
Howard Hughes(IMDb)
第77回アカデミー賞(2004年) 助演女優賞、撮影賞、美術賞、編集賞、衣装デザイン賞

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ア・フュー・グッドメン
A FEW GOOD MEN
1992年アメリカ/法廷ドラマ

<監督>
ロブ・ライナー
<脚本>
アーロン・ソーキン
<出演>
トム・クルーズ
ジャック・ニコルソン
デミ・ムーア
ケビン・ベーコン
キーファー・サザーランド
ケヴィン・ポラック
ジェームズ・マーシャル
J・T・ウォルシュ
ウォルフガング・ボディソン
<ストーリー&コメント>
キューバのグアンタナモにあるアメリカ海軍基地内で殺人事件が起きた。上官による下級兵への単純ないじめ行為に思えた事件だが、ギャロウェイ少佐はその真相に疑問を抱く。海軍は加害者2人の弁護人として腕利きの新人士官キャフィーとサムを選任。ギャロウェイもその補佐に当たることになった。交換取引で早々と事件を終わらせようとするキャフィーだったが、調査を続けるうち、両容疑者が上官から“コードR”という指令を受けていた事を知り、さらなる真相究明を続けるのだが…。
アカデミー作品賞、助演男優賞など4部門にノミネートされた法廷ドラマ。
キューバ・グッディングJr.など脇役も超豪華なキャスティング。最初から最後まで見事な法廷劇で楽しめました。特に、事件解決のカギを握る狂信的な大佐役をニコルソンが鬼気迫る熱演。さすがの演技です。あの役は、まさに彼しか出来ないというハマリ役。主演のトム・クルーズがかすんでしまうほどでした。
おおむね満足な出来だけど、注文点をあげるとしたら2つ。デミ・ムーア演じるギャロウェイ中佐の存在がなんだか中途半端(キャフィーといいムードになるのかと思えばそうでもないし、ただ単にたきつけるだけの人?)だし、キャフィーの父との確執も伏線かと思いきや、あまり深いものでもなかったし。展開がわりとストレートなのも、人によっては物足りないかも。「父との確執の弱みを撞かれたキャフィーが一度失敗し、そこから再起する」ぐらいの起伏があるともっと良かったかも。
138分/★★★★
(2009年11月2日)

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アフリカの女王
THE AFRICAN QUEEN
1951年イギリス/アドベンチャー

<監督・脚本>
ジョン・ヒューストン
<脚本>
ジェームズ・エイジー
<出演>
ハンフリー・ボガート
キャサリン・ヘプバーン
ロバート・モーレイ
ピーター・ブル
セオドア・バイケル
ウォルター・ゴテル
<ストーリー&コメント>
第一次大戦下の東アフリカ。宣教活動のためアフリカに滞在しているローズは、ある日、ドイツ軍によって宣教師の兄を殺されてしまう。彼女は、“アフリカの女王”と名づけられた蒸気船のよっぱらい船長の協力を得て、ドイツ軍に復讐するため、ボロボロの船に乗って波乱の航海を始めるのだった…。
名匠ジョン・ヒューストンが描く、アドベンチャー映画の傑作。船長役のハンフリー・ボガートは『欲望という名の電車』のマーロン・ブランドを破り、初めて念願のアカデミー主演男優賞に輝いた。
すごく面白かった。一言で言うと「オンボロ船で川を下る」だけの作品なんだけど、次々に迫り来る障害、全く先の読めない展開にドキドキ。特に、アシ原での苦闘と、最後のどんでん返し。古くても面白い映画、まだまだいっぱいあるんだね。
テーマ的に、1994年の『激流』のモチーフになってることは間違いないね。キャサリン・ヘプバーンとメリル・ストリープ、アカデミー賞最多ノミネート記録を競う二人の大女優がそれぞれの主演なのも面白いところです。
本作でオスカーを受賞したボギーは、『カサブランカ』とは全く違うワイルドな魅力をふりまいています。
この年代の英米作品を観るといつも思うんだけど、世界大戦の影響がほとんど感じられないことに驚きます。1951年といったら、大戦終了6年後。その頃日本は…?やっぱり欧米か!?(笑)
104分/★★★★
(2007年6月18日)
第24回アカデミー賞(1951年) 主演男優賞

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アポロ13
APOLLO 13
1995年アメリカ/SFシリアスドラマ

<監督>
ロン・ハワード
<原作>
ジム・ラヴェル
ジェフリー・クルーガー
<脚本>
ウィリアム・ブロイルス・Jr.
アル・ライナート
<出演>
トム・ハンクス
ケビン・ベーコン
ビル・パクストン
ゲイリー・シニーズ
エド・ハリス
キャスリーン・クインラン
<ストーリー&コメント>
アポロ11号の月面着陸成功から9カ月後の1970年4月、アポロ13号は3人の宇宙飛行士を乗せて打ち上げられた。しかし、月まであと一歩というところで爆発事故に遭遇、その影響で電力供給システムに壊滅的なダメージを受けてしまう。このまま飛行を続ければ地球には戻れないという状況で、NASAは総力を結集して3人の宇宙飛行士の救出にとりかかるのだが…。
実際に起こった事故の全容をリアルに描いた感動作。
文句なしに最高の出来。“最後の3分”はドキドキもの。
<再観>
最初に見た当時に比べると、CGとか宇宙での映像とか多少見劣りするところもあるけど、終盤の緊迫感はやっぱりすごい。何回観ても面白い傑作。
140分/★★★★★
(再観・2004年8月28日)
More Information
第68回アカデミー賞(1995年) 音響賞、編集賞

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アマデウス(ディレクターズカット版)
AMADEUS
2002年アメリカ/伝記ドラマ
(オリジナル版は1984年)

<監督>
ミロス・フォアマン
<原作・脚本>
ピーター・シェイファー
<出演>
F・マーレイ・エイブラハム
トム・ハルス
エリザベス・ベリッジ
サイモン・キャロウ
ロイ・ドートリス
クリスティーン・エバーソール
ジェフリー・ジョーンズ
<ストーリー&コメント>
1823年冬、凍てつくウィーンの街で1人の老人が自殺をはかった。一命をとりとめ、精神病院に運ばれた老人の名はアントニオ・サリエリ。かつてはオーストリア皇帝に仕える宮廷作曲家だった。その頃、順調だった彼の人生は、ある1人の天才との出会いで運命が狂い始めてしまった。その天才とは、神童としてその名がヨーロッパ中に轟いていたウォルフガング・アマデウス・モーツァルト。神の福音を得たとしか思えないその圧倒的な音楽的才能に打ちのめされた彼は、やがてその才能に嫉妬するようになっていくのだが…。
史上稀な音楽的才能で欧州を席巻しながら、35歳で若くしてその生涯を終えたモーツァルトの、謎に満ちた生涯を、サリエリとの対決を通して描く。第57回アカデミー作品賞ほか8部門を受賞した名作。
前々から観たいと思っていた大作を、ようやく鑑賞しました。この作品に対する先入観は、「歴史ドラマだけに重い」とか「尺が長いのでキツそう」というものでした。そのイメージは、半分的中というところ。たしかに、重いです。モーツァルトの伝記物ということで、BGMは全編クラシック(もちろんモーツァルトの曲)だし、華美な宮廷と、陰鬱な雪景や蝋燭の暗さの対比はクッキリしてるし、オペラ(僕も本物は観たことがないけど)とか好きじゃないとキツいところもあります。160分(僕が観たのはカットされた部分を加えた完全版の180分バージョン)という尺も、かなりの根気が必要です。
だけど、サリエリの語りという形態で回想される物語はとてもスリリングだし、天才の才能への嫉妬が、やがて憎しみの憎悪へと変わっていく様子とか、神への信仰が悪魔の所業に変わっていく様子がとても見応えがあります。F・マーレイ・エイブラハムは、オスカーに相応しい怪演でした。それに、演奏シーンはやっぱりすごい。本物のモーツァルトが実際に指揮をしたというオペラ劇場での撮影はなんとも言えぬ雰囲気だし、自由気ままに生きたモーツァルトの人生は、後の『太陽と月に背いて』のランボーの描き方にも通ずるところがあります。
「すごく面白い」という作品ではないけど、「映画という芸術」が本来持つ味わいみたいなものをじっくりと感じ取れる傑作だと思いました。
180分/★★★★★
(2010年4月18日)
第57回アカデミー賞(1984年) 作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞、美術賞、音響賞、衣装デザイン賞、メイクアップ賞

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雨に唄えば
SINGIN' IN THE RAIN
1952年アメリカ/ミュージカルコメディ

<監督・出演>
ジーン・ケリー
<監督>
スタンリー・ドーネン
<脚本>
アドルフ・グリーン
ベティ・コムデン
<出演>
ドナルド・オコナー
デビー・レイノルズ
ジーン・ヘイゲン
ミラード・ミッチェル
シド・チャリシー
ダグラス・フォーリー
リタ・モレノ
<ストーリー&コメント>
1920年代のハリウッド。ドンは、親友のコズモと共にサイレント映画のスターとして活躍していた。そんなある日、トーキー映画が出現して映画界に革命が起こり、ハリウッドは大騒動。ドンも急遽新作をトーキーで製作することに決めるが、公私にわたるパートナーのスター女優リーナは、その悪声からトーキーには不向きだった。スター気取りで高飛車な彼女にうんざりしていたドンは、交際中の新進女優キャシーに、密かにリーナの吹き替え役を依頼するのだが…。
サイレントからトーキーへ移る時代の映画界を舞台に、スター俳優と新進女優のロマンスを描いたミュージカルの不朽の名作。
ものすごく面白かったです。特に、ドナルド・オコナーの一人芝居。序盤の、スタジオ内を自由に動き回るミュージカルシーン(最後のベタなオチがまたいい!)で、僕のハートはガッチリつかまれました。どしゃ降りの雨の中でのジーン・ケリーの「雨に唄えば」も、デビー・レイノルズも加えた3人の『グッドモーニング』も素晴らしい。歌も踊りも最高です。
後の様々な映画の中で見られるシーンのオリジナルが、たくさん登場しているね。
102分/★★★★★
(2005年7月18日)
第25回アカデミー賞(1952年) ミュージカル映画音楽賞

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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
DEMOLITION
2015年アメリカ/ドラマ

<監督>
ジャン=マルク・ヴァレ
<脚本>
ブライアン・サイプ
<出演>
ジェイク・ギレンホール
ナオミ・ワッツ
クリス・クーパー
ジューダ・ルイス
C・J・ウィルソン
<ストーリー&コメント>
富も地位も手に入れたウォールストリートのエリート銀行員・デイヴィス。充実した日々を過ごしつつも、高層タワーの上層階で空虚な数字と向き合うことに虚しさも感じる日々。そんなある朝、突然の交通事故で妻が他界。だが彼は一滴の涙も流せず、哀しみにさえ無感覚になった自分に気付き、妻のことを本当に愛していたのか苦悩する。やがて義父の言葉が契機となり、彼は身の回りのあらゆるものを破壊し始める。そして、妻が遺した思いがけないメモを発見するのだが…。
感動的なヒューマンドラマを想像していたんだけど、だいぶ想像していた内容と違っていて、サイコなサスペンスでした。主人公が感情を失ってしまい、行動が奇怪になるとかはわからなくもないけど、自宅を破壊するのはやりすぎ。偶然出会ったシングルマザーと仲が良くなるんだけど、そのあたりにはほぼ平常に思えるし…結婚していた当時の妻との関係や、仕事などにストレスを感じていただけで、そこから解放されたことへの安堵感で感情を一時的に失っていただけなんじゃないかなと思えてしまいました。最後のオチもやや弱いと思うし、なんだか全体的にしっくりこない作品でした。
ナオミ・ワッツは当時45〜46歳ぐらいかな?30代の頃はものすごく美人だったけど、なんか年取ったなぁ…と感じてしまいました。
103分/★★★☆☆
(2019年5月28日)

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アメリ
Le Fabuleux destin d'Amelie Poulain
2001年フランス/ラブコメディ

<監督・脚本>
ジャン=ピエール・ジュネ
<脚本>
ギョーム・ローラン
<出演>
オドレイ・トトゥ
マチュー・カソヴィッツ
ヨランド・モロー
ドミニク・ピノン
ジャメル・ドゥブーズ
イザベル・ナンティ
<ストーリー&コメント>
神経質な母と冷淡な父に囲まれて育てられ、幼い頃から空想の世界が一番の遊び場だったアメリ。大人になり、モンマルトルのカフェで働くようになっても彼女の生活は変わらなかった。ところが、ある事件をきっかけに、彼女は積極的に他人と関わることに喜びを見い出し始める。そんなある日、街角で一人の青年と出会った彼女は、たちまち恋に落ちてしまうのだったが、自分の気持ちを素直にうち明けることが出来ない…。
フランス映画ながら、僕があまり得意ではないタイプの映画ではなく、ファンタジー感に満ちたドラマで、最後まで楽しく個人的には大満足。テイスト的には『ショコラ』(これはアメリカの作品だけど)に近い感じ。
主人公のアメリ役は最初は別の女優を想定していて、オドレイ・トトゥは急遽代役としての出演だったんだとか。でもこの役は、彼女以外には考えられないよね。今後、オドレイ・トトゥを見てもアメリにしか見えないと思うし(笑)そんなアメリの表情、行き過ぎとも思える悪戯、行動が許せるかどうかで作品の評価はだいぶ変わってくると思います。
矢印とか証明写真とか、微笑ましい場面がたくさんなのも楽しかった。
121分/★★★★
(2003年5月7日)

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アメリカン・アウトロー
AMERICAN OUTLAWS
2001年アメリカ/西部劇

<監督>
レス・メイフィールド
<脚本>
ロデリック・テイラー
ジョン・ロジャース
<出演>
コリン・ファレル
スコット・カーン
アリ・ラーター
ガブリエル・マクト
グレゴリー・スミス
ハリス・ユーリン
キャシー・ベイツ
ティモシー・ダルトン
ウィル・マコーマック
<ストーリー&コメント>
1865年、ミズーリ州。ジェシーと兄フランクのジェームズ兄弟と、従兄弟のヤンガー三兄弟は南北戦争で南軍の遊軍として激戦を戦い、終戦を機に帰郷。だが故郷は、州政府の後ろ盾を得た大陸横断鉄道の強引な土地買収によって荒廃しつつあった。ジェシーたちは横暴な鉄道会社に立ち向かうことを決意し、敵の資金源を断つため銀行の襲撃を開始するのだった…。
いまなおアメリカ南部の人々に英雄として愛される伝説の無法者、ジェシー・ジェームズとその仲間たちの活躍を描いた西部劇。
批評サイトの評価は低いけど、個人的にはすごく面白かったです。アクションシーンがとにかくカッコいいし、男たちのワイルドな銃さばきがクール。コリン・ファレルのありえないような突撃も最高。影は薄いけど、詩人にして名狙撃手のフランクもシブくてカッコよかった。ストーリー自体はちょっと薄い感じはするけど、躍動的なシーンの連続で勢いがあるので気にはならなかったです。
決してすごい美人ではないけど、なんだか気になるアリ・ラーターも相変わらずいい感じ。
94分/★★★★
(2005年1月29日)

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アメリカン・サイコ
AMERICAN PSYCHO
2000年アメリカ/ドラマ

<監督・脚本>
メアリー・ハロン
<脚本>
グィネヴィア・ターナー
<原作>
ブレット・イーストン・エリス
<出演>
クリスチャン・ベール
ウィレム・デフォー
ジャレッド・レトー
リーズ・ウィザースプーン
サマンサ・マシス
クロエ・セヴィニー
カーラ・シーモア
グィネヴィア・ターナー
<ストーリー&コメント>
好景気に沸く1980年代のニューヨーク。一流企業の副社長を務める27歳のパトリックは、ブランド・スーツを身にまとい、高級アパートに暮らしていた。誰もがうらやむような暮らしを送っていた彼だったが、その心の中には深い闇が広がっていた。ある時、ライバルのポールがいつも満席の人気レストランをいとも簡単に予約したことを知った彼は、それをきっかけに殺人への欲望を抑えきれなくなる。やがて彼は、衝動に突き動かされるまま、ホームレスや娼婦を殺害してゆく…。
動機なしの殺人鬼の心理を描いたブレット・イーストン・エリスの原作は、1991年に出版されベストセラーとなったそうです。
始まった瞬間感じた失意は、最後まで続いた。そう、これは『マグノリア』『ブレックファースト・オブ・チャンピオンズ』と同じ系統の映画で、つまりは僕が全く理解できないジャンルなのでした。ひたすらサイコな殺人を繰り返す主人公。彼の周りの人物はといえば、名刺の自慢大会や有名レストランの話題ばかり。みんな空っぽなんだよなぁ。「それが無情さを顕わしてるんだよ」と解釈する人もいるみたいだけど、それは良くとりすぎの気がする。だったら、駄作ばかり作ればいいんだろうし。
登場人物もみんな似たような顔でわかりづらいし。「ヒデオ返さなきゃ」だけがやけに印象に残りました。
僕にとっては、全く内容のない時間にしか思えないんだけど…こういうのが好きな人ってのが、またいるんだなぁ。不思議なことに。僕は、映画の批評を書くときに参考として他の映画批評サイトを色々見るんだけど、この映画も評価が二分していました。最低と思う人と、最高と思う人。後者は、僕とは感性の合わない人だろうね、間違いなく。
102分/☆☆☆☆
(2002年12月6日)

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アメリカン・スウィートハート
AMERICA'S SWEETHEARTS
2001年アメリカ/ラブコメディ

<監督>
ジョー・ロス
<脚本>
ビリー・クリスタル
ピーター・トラン
<出演>
ジュリア・ロバーツ
ビリー・クリスタル
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ジョン・キューザック
ハンク・アザリア
クリストファー・ウォーケン
スタンリー・テュッチ
<ストーリー&コメント>
エディとグウェンは、映画スター同士の大物カップル。共演が縁で結ばれ、結婚後も次々とコンビ作をヒットさせてきた二人は、「アメリカの理想のカップル」として絶大な人気を集めてきた。しかし、グウェンの浮気をきっかけに現在は別居状態。こうした事の成り行きに、人一倍複雑な思いを抱いているのが、グウェンの妹で付き人をするキキだった。そんなある日、やり手宣伝マンのリーが、話題作りのために二人の復縁に手を貸してくれとキキに話を持ちかけてくるのだが…。
華やかな世界の裏に潜む様々な人間模様を描く。
評価があまり高くない作品だけど、個人的にはとても面白かったです。ストーリーは単純なんだけど、笑えるところが多いし。キャストも豪華です。ジュリア・ロバーツ中心の作品を期待して観ると、裏切られるかもしれません。あまり冴えない役どころだし、ラブストーリーよりもコメディが中心なので。僕は別にジュリア・ロバーツは好きじゃないし、最初からキャサリンばかり追いかけてたので楽しめたのかもしれないですね。ただ、あの二人が姉妹というのは無理があるが。どう見ても、ジュリア・ロバーツの方が姉だよ。実際の年齢もそうだしね。
大好きなキャサリンの出番が多く、ファンには嬉しい。いつ観ても素敵な彼女、今回はわがままタップリな映画スターの役ですが、彼女なら許せてしまうかも…。「お願い〜」の場面のいたずらっぽい笑顔でノックアウトです(笑)彼女の様々な表情を堪能するには、もしかしたら一番いい作品かもしれません。
103分/★★★★
(2003年10月25日)

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アメリカン・スナイパー
AMERICAN SNIPER
2014年アメリカ/戦争ドラマ

<監督>
クリント・イーストウッド
<脚本>
ジェイソン・ホール
<出演>
ブラッドリー・クーパー
シエナ・ミラー
マックス・チャールズ
ルーク・グライムス
カイル・ガルナー
サム・ジェーガー
<ストーリー&コメント>
2001年のアメリカ同時多発テロをテレビで目の当たりにした青年クリス・カイルは、祖国の人々を守るために貢献したいとの思いを強くし、米海軍のエリート部隊“ネイビー・シールズ”の兵士としての過酷な訓練に励んでいく。やがてイラクに出征したクリスは、その驚異的な狙撃の精度から狙撃手として味方の窮地を幾度も救っていく。仲間たちから“伝説の男”と賞賛される活躍をし、無事に帰国したクリス。これでようやく、愛する妻タヤと生まれたばかりの長男と共に平穏な日常を送れるかに思われたが…。
イラク戦争に4度従軍し、160人以上ともいわれる“米軍最多射殺記録”を持つクリス・カイルの自伝を映画化。全米興行収入は約2億4900万ドル(約300億円)を記録し、それまで戦争映画として全米歴代興収1位を保持していた『プライベート・ライアン』の2億1600万ドル(約259億円)を超え、戦争映画史上最大のヒット作となった。
クリント・イーストウッドならではの骨太映画だったし、戦争映画としてはすごく迫力があったけど、やっぱりどうしても「人を殺して英雄扱い」というのは違う気がする。カイルは必死になって「祖国と家族を守るため」戦ったんだけど、映画的にはどうしてもアメリカの一方的な正義を押し付けられた、プロパガンダに思えてしまって。どんな極限状態だとしても、やっぱり人を殺していい正義なんて、ないと思う。
最後のエンディングはちょっと予想してなかったので、予想外というか…カイルは1974年生まれというから、僕と同い年なんだよね。いろんなことが身につまされるというか、切ないエンディングでした。
132分/★★★☆☆
(2020年2月23日)
第87回アカデミー賞(2014年) 音響編集賞

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アメリカン・ビューティー
AMERICAN BEAUTY
1999年アメリカ/コメディ

<監督>
サム・メンデス
<脚本>
アラン・ボール
<出演>
ケビン・スペイシー
アネット・ベニング
ソーラ・バーチ
ウェス・ベントリー
ミーナ・スヴァーリ
ピーター・ギャラガー
クリス・クーパー
<ストーリー&コメント>
郊外の住宅地で、妻、高校生の娘と3人で暮らす広告マンのレスター。一見何不自由ない生活を送っている彼らだが、その実情は、すれ違いばかりの日々だった。そんなある日、レスターは娘の友達の美少女のアンジェラに一目惚れしてしまう。彼女に逞しい姿を見せて認めてもらおうと、レスターが涙ぐましい筋肉トレーニングに励む…。
アメリカの典型的な中流家庭の、一見何不自由ない平和な生活を送る一家が次第に崩壊していくさまを、皮肉たっぷりに描くブラック・コメディ。
無味乾燥の人間関係ばかりの中で、風の中で袋が舞うシーンだけが唯一なんだかホッとできる一瞬だった。
アカデミー賞の主要5部門を制した話題作なんだけど…僕にはサッパリ響いてこなかった。
121分/★★☆☆☆
(2002年3月28日)
第72回アカデミー賞(1999年) 作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞、撮影賞

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荒馬と女
THE MISFITS
1961年アメリカ/ウェスタンドラマ

<監督>
ジョン・ヒューストン
<脚本>
アーサー・ミラー
<出演>
クラーク・ゲーブル
マリリン・モンロー
モンゴメリー・クリフト
セルマ・リッター
イーライ・ウォラック
ジェームズ・バートン
<ストーリー&コメント>
離婚のためネバダ州リノにやってきたロズリンは、そこで自動車修理工のギドと、カウボーイのゲイに出会う。意気投合した彼らは、郊外にあるギドのロッジで楽しい時を過ごした。そこが気に入ったロズリンは、ゲイと共にしばらくそこに住むことにしたのだが…。
当時、マリリン・モンローの夫であった作家のアーサー・ミラーが、自身の戯曲を脚色、ジョン・ヒューストンが美しいモノクロ映像の中に男女の確執を織り込んだ現代西部劇。
ストーリーもいまいち浅いし、作品としてはあまり高い評価ができない。だが、この作品は別の意味で映画史に記憶されている。
この当時、夫であったアーサー・ミラーとの不仲が公然の秘密となっていたマリリン・モンロー。彼女は当時、かなり精神不安定な状態にあった。幼い頃からずっと憧れていたクラーク・ゲーブルとの共演を果たすが、彼が撮影終了後に心臓麻痺で亡くなると、マスコミはマリリンの遅刻やすっぽかしなどで撮影が長引き、クラーク・ゲーブルの心臓がロケ地のネバダでの酷暑に耐えられなかったのだと書きたてた。そのショックでマリリンは抑鬱状態に陥って自殺を図り、一命は取りとめたものの精神病院に入院することになってしまった。そこから復帰を果たすも、次作『女房は生きていた』の撮影中に急逝したことで、マリリンにとっても完成された作品としては今作が遺作と言える。
そんなマリリンの状態を、この作品は率直に表しているように思う。純粋さゆえの奔放、ままならない理想に砕けた心。それらが美し過ぎる容姿の影に潜み、時に狂気として爆発する…。そんな裏側を知っていると、終盤の砂漠でのシーンは、観ていて痛々しいほど心を打ちます。
124分/★★★☆☆
(2003年9月24日)

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嵐が丘
WUTHERING HEIGHTS
1939年アメリカ/ドラマ

<監督>
ウィリアム・ワイラー
<原作>
エミリー・ブロンテ
<脚本>
チャールズ・マッカーサー
ベン・ヘクト
<出演>
マール・オベロン
ローレンス・オリビエ
デビッド・ニーブン
フローラ・ロブソン
ドナルド・クリスプ
ジェラルディン・フィッツジェラルド
ヒュー・ウィリアムズ
<ストーリー&コメント>
イングランド北部の荒野に立つ屋敷“嵐が丘”に、養子として引き取られた孤児ヒースクリフは、屋敷の娘キャシーと恋に落ちる。しかし、キャシーが大金持ちのエドガーから求婚され、ショックを受けたヒースクリフは姿を消してしまう。数年後、都会で成功したヒースクリフは嵐が丘へと舞い戻り、自分を貶めた住人たちへの復讐を開始するのだった…。
エミリー・ブロンテの不朽の名作を名匠ウィリアム・ワイラー監督が映画化。運命に翻弄される男女の愛憎を描く文芸大作。
いまいち感情移入がしづらい作品でした。裕福な家庭に引き取られたヒースクリフが、ヒンドリーやエドガーに復讐心を燃やすのも微妙に違う気がするし、気まぐれにふるまうキャシーにもいまいちときめくものがなかったし。名優ローレンス・オリビエのアメリカ進出第1作としても知られる作品ですが、終始ダークな雰囲気で不気味な存在感がありますね。
原作小説は、ヒースクリフやキャシーの子どもたちも出てきて、もっと壮大にしてドロドロとした愛憎ドラマのようです。映画版でそのあたりはバッサリ割愛されているみたいだけど、主役の二人だけにフォーカスした脚本は大胆ですね。
104分/★★★☆☆
(2022年5月14日)
第12回アカデミー賞(1939年) 撮影賞(モノクロ)

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アラバマ物語
TO KILL A MOCKINGBIRD
1962年アメリカ/社会派ドラマ

<監督>
ロバート・マリガン
<原作>
ハーパー・リー
<脚本>
ホートン・フート
<出演>
グレゴリー・ペック
メアリー・バダム
フィリップ・アルフォード
ロバート・デュヴァル
ジョン・メグナ
フランク・オーヴァートン
ローズマリー・マーフィー
ルース・ホワイト
ブロック・ピータース
エステル・エヴァンス
アリス・ゴーストリー
ポール・フィックス
コリン・ウィルコックス
ジェームズ・アンダーソン
ウィリアム・ウィンダム
<ストーリー&コメント>
1932年、白人から黒人への偏見と差別が根強く残るアメリカ南部の町アラバマ州モンローヴィル。ある日、白人女性がレイプされる事件が発生し、黒人青年トムが逮捕される。妻を亡くし、まだ幼い息子ジェムや娘スカウトと暮らす白人の弁護士アティカス・フィンチはトムの弁護を担当することに。公明正大で、トムの無実を信じるフィンチは裁判でもそう主張するが、白人ばかりの陪審員などを相手に苦闘を迫られる…。
原作は、ハーパー・リーが彼女の子供時代の体験をもとに執筆し、1961年に発表した『ものまね鳥を殺すには』。大ベストセラーとなり、ピューリッアー賞を受賞した作品です。
2003年6月12日に他界したハリウッドの名優、グレゴリー・ペック。彼が念願のアカデミー主演男優賞に5度目のノミネートにして初めた輝いた名作。彼は、フィンチのモデルとなったハーパー・リーの父親アマサ・コールマン・リーに会い、アマサの勇敢かつ知的で礼儀正しい人柄に触発されて、フィンチを正義感にあふれる父親の鑑ともいえる頼もしいキャラクターとして演じたそうです。彼の演じたフィンチの役は2003年6月4日、アメリカ映画協会が選んだ「映画史上のヒーロー」第一位に選ばれました。
深く心に染みる作品でした。子供たちの日常を描くことがなんの意味を持つのかわからず、物静かな序盤はちょっと退屈だったけど、裁判の始まる中盤あたりからグッと面白くなります。描かれる時間は短いけど、裁判のシーンでのフィンチの毅然とした態度、真摯な姿勢には強く心をうたれました。社会通念や習俗にとらわれず、正義と信念を貫いたフィンチ。そんな強い彼の姿に、古きよきアメリカの姿をかいま見た気がします。事件は思わぬ結末に収束しますが、その後の後日談的なストーリーで前半から中盤にかけての伏線もからんできて、全体としてひとつの作品なんだなと実感させてくれます。派手さはない地味な作品だけど、心に訴えかける強い余韻を残しました。
129分/★★★★
(2004年3月27日)
第35回アカデミー賞(1962年) 主演男優賞、脚色賞、美術監督・装置賞(モノクロ)

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アリス
THE WYVERN MYSTERY
2000年イギリス/サスペンス・ホラー

<監督>
アレックス・ピラリ
<脚本>
デヴィッド・ピリー
<出演>
ナオミ・ワッツ
デレク・ジャコビ
ジェームズ・ドハーティ
イアン・グレン
ジャック・ダヴェンポート
エイスリング・オ・サリヴァン
エレイン・コリンズ
エリー・ハディントン
<ストーリー&コメント>
19世紀のイギリス。両親を亡くした少女アリスは、両親の親友だったというワイバーン領主の家に引き取られた。時が経ち、美しく成長したアリスは領主の長男と恋に落ちるが、彼女を妾にしようと考えていた領主の怒りを買い、二人は駆け落ちすることになる。住む者のいなくなった古い屋敷に落ち延びた二人は幸せな新生活を始めるのだが、アリスは屋敷の中に何か異様な気配を感じるのだった…。
『吸血鬼カーミラ』の原作者S・レ・ファニュの小説を映像化したゴシック・ミステリー。
ナオミ・ワッツが目当てで観たんだけど、駄作でした。序盤はまだスリリングだったけど、中盤の「壁破り(!)」のあたりから一気に下降。最後のほうはかなりつまんなかったなぁ。ナオミ・ワッツのファン以外は観る価値のない作品だろうね。
第一、大きな豪邸に住んで召使いもいるのに「貧しい暮らし…」とか言ってるのが腑に落ちない。時々出てくる「借金の工面」も何かの伏線かと思いきや曖昧なままだったし。
96分/★★☆☆☆
(2004年3月6日)

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アリスの恋
ALICE DOESN'T LIVE HERE ANYMORE
1974年アメリカ/ドラマ

<監督>
マーティン・スコセッシ
<脚本>
ロバート・ゲッチェル
<出演>
エレン・バースティン
クリス・クリストファーソン
ビリー・グリーン・ブッシュ
ダイアン・ラッド
ハーヴェイ・カイテル
ジョディ・フォスター
<ストーリー&コメント>
32歳の平凡な主婦・アリスは、夫が突然事故死し、息子のトムと途方にくれる。心機一転、幼い頃からの夢である歌手をめざし、酒場で歌う仕事やウェイトレスをしながら日々を暮らし、なんとか故郷カリフォルニア州モンタレーを目指すのだが…。
ヒロインに扮したエレン・バースティンがアカデミー主演女優賞に輝いた、大人のヒューマンドラマ。英国アカデミー賞の作品賞を受賞。
話の内容的にはとても地味なものだけど、主演のエレン・バースティンがとにかく魅力的だった。すごく美人というわけではないけど、なんか華があるんだよね。次々襲い来る困難にめげず、明るく強く生き抜こうというヒロインにはとても好感が持てます。息子・トムとの交流もとても楽しい。なかなかクセ者の息子と、時には厳しく、時には優しく接している様は、まるで本物の母子みたい。
トムのガールフレンド役でジョディ・フォスターが登場。この時の演技が評価され、2年後の『タクシードライバー』につながっていくんだね。
後になって思えば、サンドラ・ブロック主演の『微笑みをもう一度』はこの作品に影響されたのかもしれないね。
112分/★★★☆☆
(2005年7月23日)
第47回アカデミー賞(1974年) 主演女優賞

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アリスのままで
STILL ALICE
2014年アメリカ/ドラマ

<監督・脚本>
リチャード・グラツァー
ウォッシュ・ウェストモアランド
<原作>
リサ・ジェノヴァ
<出演>
ジュリアン・ムーア
アレック・ボールドウィン
クリステン・スチュワート
ケイト・ボスワース
ハンター・パリッシュ
シェーン・マクレー
<ストーリー&コメント>
言語学者として輝かしいキャリアを築いた50歳の大学教授アリスは、医師である夫ジョンや子ども3人に囲まれて充実した日々を送ってきた。しかし、講演中に簡単な単語を思い出せなくなったり、ジョギング中に道に迷ってしまうなど、物忘れがひどくなる。医師の診断は、アリスが若年性アルツハイマー病にかかっているというものだった。しかもその病気は遺伝性で子どもたちにも発症のリスクがあると分かり、子どもたちの間で動揺が広がる中、アリスは苦しい闘病生活を送るのだが…。
W・ウェストモアランド監督と、本作の完成後に筋萎縮性側索硬化症で他界したR・グラツァー監督という2監督のもと、ジュリアン・ムーアは若年性アルツハイマー病を発症して悩み苦しむヒロイン役を体当たりで熱演。インディーズの小品だが世界的大反響を呼んだ。 アカデミー賞に4回もノミネートされたジュリアン・ムーアは、悲願の主演女優賞を初受賞。原作はリサ・ジェノヴァの同名ベストセラー。
心の痛むヒューマンドラマでした。人としての最大の尊厳は、自分が自分であり続けること。病によってそれが難しくなった時、「次の段階」に進んでしまうことを選ぶ人も多いのかもしれないね。心の財産である記憶が、ひとつひとつはがされていく恐怖。そして、それすらも忘れてしまうことの悲しさ…。アリスがある決断をしようとした時に、偶然それが成し遂げられなかったことは、本当に良いことなのかどうか…。最後にはすごく切ない余韻が残る作品でした。
102分/★★★☆☆
(2019年2月9日)
第87回アカデミー賞(2014年) 主演女優賞

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ある愛の詩
LOVE STORY
1970年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
アーサー・ヒラー
<原作・脚本>
エリック・シーガル
<出演>
アリ・マッグロー
ライアン・オニール
ジョン・マーリー
レイ・ミランド
ラッセル・ナイプ
キャサリン・バルフォー
シドニー・ウォーカー
ロバート・モディカ
ウォーカー・ダニエルズ
トミー・リー・ジョーンズ
ジョン・メレンスキー
アンドリュー・ダンカン
シャルロッテ・フォード
スーディ・ボンド
ジュリー・ガーフィールド
<ストーリー&コメント>
大富豪の息子でアイスホッケー部に所属するオリヴァーは、弁護士志望の大学生。彼はある日、大学の図書館で美しい娘ジェニーと出会う。ジェニーは音楽を専攻している聡明な大学生で、イタリア系の娘だった。あまりにも身の上が違う二人だが、次第に惹かれ合って激しい恋に落ちる。オリヴァーは父の反対を押しきり、ジェニーと結婚。二人の貧しくも楽しい結婚生活が始まったかに思えたのだが…。
若い男女の、悲しくも美しい愛の物語。「愛とは決して後悔しないこと」というセリフが流行語にまでなった恋愛映画の代表作。フランシス・レイの甘美なテーマ曲とともに世界中で大ヒットした。
邦題もセンスがいいし、とても美しいラブストーリーでした。誰もいないスケートリンクに奏でられる美しいメロディー。オープニングからすでに、ラブストーリーが始まっています。結論的に言えば、ジェニーは若くして病気で亡くなってしまいます。そのことが冒頭で早くも告げられてしまうんだけど、この作品はそこに至るまでの二人の愛の軌跡を描いたもの。与えられた時間を、強く健気に生きたジェニー。夫であるオリヴァーは、その時何をしてやれるのか。短くても、誰よりも愛して愛された時間はかけがえのない記憶となってお互いの胸に響きます。生きるオリヴァーに、死せるジェニーに。
一番好きなのは、ケンカして家を飛び出していったジェニーを探したが見つからず、戻ってきたオリヴァーに「鍵がないの」と涙を浮かべて笑いかけるシーン。胸が熱くなるシーンが盛りだくさんの名作です。
オリヴァーのその後の人生を描いた続編『続ある愛の詩』が1978年に製作されていますが、そちらの方の評判は芳しくないようです。
100分/★★★☆☆
(2004年3月8日)
第43回アカデミー賞(1970年) 作曲賞

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アルゴ
ARGO
2012年アメリカ/サスペンス

<製作・監督・出演>
ベン・アフレック
<製作>
ジョージ・クルーニー
<脚本>
クリス・テリオ
<出演>
トニー・メンデス
ブライアン・クランストン
アラン・アーキン
ジョン・グッドマン
ヴィクター・ガーバー
ロリー・コクレイン
<ストーリー&コメント>
1979年。革命が進むイランで民衆がアメリカ大使館を占拠し、職員たちを人質に取る事件が発生。そのうち6人の職員は裏口からひそかに脱出し、カナダ大使の私邸に逃げ込む。国務省から協力を求められたCIAの人質奪還専門家トニー・メンデスは、架空の映画製作の企画をでっち上げ、カナダの全面協力のもと6人をロケハンに来たスタッフに偽装させて出国させるという大胆な作戦に打って出る。彼は映画『アルゴ』の製作発表記者会見を開いた後、単身イランに乗り込むのだが…。
革命下のイランで身動きが取れなくなったアメリカ人たちを国外に脱出させるため、CIAが架空のSF映画の製作を偽装したという驚異の実話をスリリングに再現。第85回アカデミー賞ではアフレックが監督賞にノミネートされないという番狂わせが起きたが、最高の栄誉である作品賞や脚色賞・編集賞を受賞した。
ものすごくドキドキして観ました。面白かったです。「映画だし、たぶん最後にはうまくいくんだろう」と思いつつ、実話を基にした話ということで何が起きるかわからないドキドキはすごかったです。バザールを視察するときの民衆の目。容赦なく車の窓をたたく圧力。言葉のわからない大勢の人間に囲まれたときの圧迫感。観ていてほんとに怖かったです。実際の状況と映画はかなり違うところもあるみたいですが、そこは映画的な脚色の範囲内。当時のニュース映像も交えながらのストーリーは、紛れもなく本物の迫力をもって受け止められるものです。
121分/★★★★★
(2023年11月23日)
第85回アカデミー賞(2012年) 作品賞、脚色賞、編集賞

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アルコール先生お好みの気晴らし
HIS FAVORITE PASTIME
1914年アメリカ/コメディ

<監督>
ジョージ・ニコルズ
<脚本>
クレイグ・ハッチソン
<出演>
チャールズ・チャップリン
ロスコー・アーバックル
ペギー・ピアース
エドガー・ケネディ
<ストーリー&コメント>
酒飲み客チャーリーは、酒場でほかの客に絡まれて騒動を起こしてしまう。その後、酒場の前で見かけた美人の人妻を追いかけて、家まで行ったチャーリーだが、そこでまた騒動が起きてしまう…。
チャップリン初期の短編作品。チャップリンにとって初の本格的な主演作となる。酔っ払い演技やスウィングドアとの格闘ギャグなど、随所にチャップリンらしい演技が見られる。人妻を演じたペギー・ピアースは当時のチャップリンの恋人だった。
『新米用務員』と並んで、「映画三昧」掲載の最古の作品です。
正直、あまり面白くなかったです。サイレント映画なのでピアノの伴奏が流れていて、細かいストーリーや会話の内容、ディテールは想像するしかないんだけど、チャーリーが勝手に空回りしてるようにしか思えなくて。見ず知らずの人をいきなり殴ったり蹴ったり、勝手に人の家に上がり込んだ(しかもタバコ片手に)かと思えば、家の中でもやりたい放題。完全に通報されるレベルの狂人です。これをコメディと受け止めて観られるほど、当時の観客は大らかだったのかな。個人的には、チャップリンよりバスター・キートンの方が好きかな。
13分/★★☆☆☆
(2018年9月24日)

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アルコール夜通し転宅
A NIGHT OUT
1915年アメリカ/コメディ

<監督・脚本・出演>
チャールズ・チャップリン
<出演>
ベン・ターピン
バド・ジェイミソン
エドナ・パービアンス
レオ・ホワイト
<ストーリー&コメント>
飲み友達のチャーリーとベンは、酔っ払ってレストランで散々迷惑をかけた後、2人でホテルに行く。そこでチャーリーは、美しい人妻エドナに出会う。その後、別のホテルへ行ったチャーリーだが、偶然にもエドナ夫妻もそのホテルに移ってきており、隣の部屋に泊まることに…。
チャップリン初期の短編。新しいヒロイン役を探していたチャップリンは、秘書になるための訓練を受けていた女性、エドナ・パービアンスを紹介されほれ込み、本作以降、30本以上の作品で共演することとなった。
相変わらず、内容は薄いです。近い距離で腕やステッキを振り回せば人にぶつかるし、他人や友達(?)を蹴ったり殴ったり、あまり笑えないというか、どこが面白いのか理解できないなぁ。当時の人はこの内容で大爆笑だったんだろうか?
35分/★★☆☆☆
(2018年12月15日)

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アルジャーノンに花束を
FLOWERS FOR ALGERNON
2000年カナダ/ヒューマンドラマ

<監督>
ジェフ・ブレックナー
<原作>
ダニエル・キイス
<出演>
マシュー・モディン
ケリー・ウィリアムズ
ボニー・ベデリア
ロン・リフキン
<ストーリー&コメント>
知的障害を患う青年チャーリーは、脳手術によって一般人を上回る天才的な知能を身につける。そして自分と同様の手術を施された実験用のネズミ、アルジャーノンと仲よしになる。共に、周囲の予想を遥かに凌ぐ勢いで成長していく彼等。その姿に、プロジェクトを担当した誰もが成功を確信するのだが…。
テーマとしては『レナードの朝』に近いものがあるかな。ただ、ハンク・ウィリアムスの演じた医師セイヤーはレナードに愛をもって接していたけど、この作品の博士はチャーリーを「実験台」として扱っている。そこらへんに違和感みたいのを感じてしまったかな。
1968年に、『まごころを君に』のタイトルでアメリカでも映画化されている。
91分/★★★☆☆ 関連記事がコラムにもあります。

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あるふたりの情事、28の部屋
28 HOTEL ROOMS
2012年アメリカ/ドラマ

<監督・脚本>
マット・ロス
<出演>
クリス・メッシーナ
マリン・アイルランド
ロバート・ディーマー
<ストーリー&コメント>
ホテルの一室で体を重ねる2人の男女。それぞれ単身の出張で宿泊していた彼らは、孤独な食事を取っていた互いの姿に気付いて出会った。ニューヨークに暮らす“男”はデビュー作がベストセラーとなった新進作家、シアトル在住の“女”は企業の情報分析などを仕事にする計理士。ともに既婚者である彼らは、2人の関係を一夜だけの火遊びで終わらせるはずだった。だが、2人は機を見てはホテルで逢瀬を重ねる関係になり…。
『アビエイター』などの俳優でもあるマット・ロスの長編監督デビュー作。登場人物はほぼ彼ら2人、舞台もほとんどホテルの室内で2人の背景も最小限しか語られないなど、無駄を排したミニマルな構成が評価され、ロス監督は米バラエティ誌が選ぶ2016年の注目監督10人のひとりとなった。
逢瀬を重ねる男女の物語は、それこそはいて捨てるほどあるけど、映画となっているからには何らかの意味があるのだろう。そう考えつつ観ていたら、唐突に終わってしまいました。「え。そっちの結論になるの?」って感じで。ネタバレになるので結末は触れずにおくけど、きっとうまくいかないだろうなぁ。登場人物二人だけで物語を構成するミニマムな要素はいいと思うけど、『恋人までの距離』には遠く及ばないなぁ。
いいところは、作品タイトルと、シーンが部屋番号で区切られた構成は秀逸。序盤の「部屋」はお互いを貪欲に求め合うけど、中盤の「部屋」は深くお互いを知り合っていくようになり、後半の「部屋」では喧嘩したり、お互いの生活を気に掛けるシーンも多く描かれていて。結局、物語の本筋としては、そういうことなんだろうね。逢えない距離と時間の経過が、情熱を奪い取っていく、という。
83分/★★★☆☆
(2017年12月17日)

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アルマゲドン
ARMAGEDDON
1998年アメリカ/SFパニック

<監督>
マイケル・ベイ
<出演>
ブルース・ウィリス
ベン・アフレック
リヴ・タイラー
スティーブ・ブシェミ
ウィル・パットン
ビリー・ボブ・ソーントン
ピーター・ストーメア
<ストーリー&コメント>
ある日突然世界中を襲った隕石の落下事件。だがそれは、ほんの前触れにすぎなかった。各地の天文台は、地球との衝突軌道に乗る小惑星を観測。その大きさはテキサス州とほぼ同じ。このまま衝突すれば地球の全生物は死滅する。残された時間はわずか18日。はたして地球は、小惑星衝突の危機をのりこえられるのか?
『インデペンデンス・デイ』を越えた。SFパニックムービーの決定版。
地球への天体衝突というテーマは同じだか、『ディープ・インパクト』よりこっちの方が好きかな。
松田聖子が観光客役で、映画の序盤にチラリと登場している。
151分/★★★★★
(2000年7月31日)

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或る夜の出来事
IT HAPPENED ONE NIGHT
1934年アメリカ/ラブコメディ

<製作・監督>
フランク・キャプラ
<原作>
サミュエル・ホプキンス・アダムス
<脚本>
ロバート・リスキン
<出演>
クラーク・ゲーブル
クローデット・コルベール
ウォルター・コノリー
ロスコー・カーンズ
ジェイムソン・トーマス
アラン・ヘイル
<ストーリー&コメント>
富豪令嬢のエリーは、親の反対を押し切り恋人と入籍しようとする。父親は彼女を軟禁しようとするが、エリーは独り逃亡してしまう。ニューヨーク行きのバスで彼女と偶然隣合わせた新聞記者のピーターは、格好の特ダネとばかりに何かと彼女に世話を焼くのだが…。
アカデミー賞で史上初めて主要5部門(作品・監督・主演男優・主演女優・脚色賞)を独占した古典的名作。
家出した富豪令嬢と失業中の新聞記者の恋。まるで『ローマの休日』みたいだけど、こちらの方が9年も前。そう考えると、この作品が現在数多あるラブコメディものの元祖になっているのかもしれない。この時代の作品はそんなに多く観ていないから、一概には断定できないけど。
ウィットに富んだ台詞の数々、適度なテンポ、バスの中での歌やヒッチハイク、モーテルでのやりとりなど、面白いシーンが盛りだくさん。登場人物もみんな魅力的だし。どこをとっても最高です。最後までハラハラしながら観られました。モノクロの画面だけが時代を感じさせるけど、古臭さが全くなくて。さすがにオスカーを独占しただけあって古典的名作と言うに相応しい。
105分/★★★★★
(2003年3月28日)
More Information
第7回アカデミー賞(1934年) 作品賞、男優賞、女優賞、監督賞、脚色賞

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アレキサンダー
ALEXANDER
2004年アメリカ/歴史ドラマ

<製作・監督・脚本>
オリヴァー・ストーン
<脚本>
クリストファー・カイル
レータ・カログリディス
<出演>
コリン・ファレル
アンジェリーナ・ジョリー
アンソニー・ホプキンス
ヴァル・キルマー
ジャレッド・レトー
ロザリオ・ドーソン
ジョナサン・リス=メイヤーズ
<ストーリー&コメント>
紀元前356年。マケドニア王フィリッポスとその妻オリンピアスの間に生まれたアレキサンダー。権勢欲に取りつかれ、息子を王の座に据えることだけに生きがいを燃やす母と、わが子に権力を奪われることを恐れ、彼を冷たく突き放す父。絶えず相争う両親の間で、幼いアレキサンダーの心は引き裂かれるばかり。やがて彼は、文武ともに非凡な才能を見せる青年に成長するが、そんなある日、突然父が暗殺され、弱冠20歳にして王座につく。父親暗殺の舞台裏で母親が糸を引いていたのでは、との心の疑惑を拭い去ることのできないアレキサンダーは、以後、まるで母親の魔の手から逃れるようにして、世界征服のための困難な旅をどこまでも推し進めていくのだった…。
史上初の世界統一の夢を成し遂げたマケドニアの偉大な王アレキサンダーの生涯を壮大なスケールで綴った歴史スペクタクル・ドラマ。
大作ではあるけれど、それ以上でもそれ以下でもない、一言で言えば凡庸な作品でした。語り中心に進められる物語は多少緊迫感に欠けるし、キャストにもちょっと不満。コリン・ファレルには絶対王者の威厳が感じられないし、母親役が明らかに無理のあるアンジェリーナ・ジョリー。特に彼女は、自分の存在をアピールしようとばかりしているように感じられた(そういう演出なんだろうけど)。他に豪華なキャストがいるのに、出しゃばる彼女ばかりが目に付いたような気がします。
176分/★★★☆☆
(2006年7月22日)

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アンカーウーマン
UP CLOSE & PERSONAL
1996年アメリカ/ドラマ

<監督>
ジョン・アヴネット
<脚本>
ジョーン・ディディオン
ジョン・グレゴリー・ダン
<出演>
ロバート・レッドフォード
ミシェル・ファイファー
ストッカード・チャニング
ジョー・マンテーニャ
ケイト・ネリガン
グレン・プラマー
<ストーリー&コメント>
ニュース番組の看板キャスター“アンカーウーマン”を夢見て、マイアミのローカルTV局に入社したタリー。そこには、かつて全米ネットのアンカーマンとして活躍した敏腕プロデューサー、ウォーレンがいた。彼のアドバイスもあってキャスターとして成長したタリーは、やがて他局に引き抜かれるほどの人気者に。だがその頃には、ウォーレンとの間に師弟関係を越えた感情が芽生えていた…。
全米TVネットワークのニュース番組で“アンカーウーマン”をめざしたヒロインの仕事と恋愛を描くサクセス・ストーリー。
全米では大ヒットした作品ですが、正直あまり面白くありませんでした。そもそもの原因は、僕があまりロバート・レッドフォード、ミシェル・ファイファーのどちらもあまり好きじゃないことかも。主演キャストに魅力を感じられなければ、映画作品への興味は半減してしまう。それを差し引いても、あまり面白くなかった。ひたむきなタリーの姿は、ともすればぶしつけに映るし、自分の成功のためにウォーレンを利用しただけに思える。マイアミ時代の彼女の活躍は、ほとんど彼の助力のおかげだし。
この作品は「ラブストーリー」ととらえる向きもあるけれど、恋愛よりも彼女自身の成長と成功の方が中心に描かれていて、恋はサイドストーリーに思える。第一、ウォーレンに牽かれるようになる過程が不明瞭。「優れた記者だから」だけでは弱いと思うんだけどね。
中盤の、刑務所を舞台にした事件で終わったほうがスマート。最後の20分間の展開は余計に思えるし、終わりまでが長く退屈に感じた。
124分/★★☆☆☆
(2003年11月13日)

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暗殺者の家
THE MAN WHO KNEW TOO MUCH
1934年イギリス/サスペンス

<監督>
アルフレッド・ヒッチコック
<脚本>
エドウィン・グリーンウッド
A・R・ロウリンソン
<出演>
レスリー・バンクス
エドナ・ベスト
ピーター・ローレ
フランク・ヴォスパー
ヒュー・ウェイクフィールド
ノーヴァ・ピルビーム
<ストーリー&コメント>
アメリカ人の旅行者ボブ・ローレンスは、妻のジル、娘のベティとスイスのスキー場で休暇を楽しんでいた。ところが、ジルとダンスを踊っていた男性が謎の死を遂げてしまう。男の遺した言葉から極秘情報を得てしまったボブのもとに、緊急の伝言が届けられる。娘の命が惜しければ情報を誰にも漏らしてはならない、と…。
1956年にリメイクされた『知りすぎていた男』のオリジナル作品。
基本的なストーリーは同じだが、全体的なディテールは随分異なっている。妻の職業はクレー射撃の選手から歌手に変更され、夫婦の子供は娘から息子になり、スイスがモロッコになっている。シンバルをつかったトリックは同じだけど、こちらの方では協会で椅子を投げ合ったり、銃撃戦があったりと、いささか激しい描写がある。それがリメイク版で削られているということは、ヒッチコック自身がその場面は必要ないと判断したからだろう。事実、リメイク版では頭脳戦に終始することでスリリングさも増し、謎解きの要素が強くなっている。終盤の印象的なコンサートのシーンもよりドラマチックに書きかえられているし。そういう意味では、素晴らしいリメイクだったと言える。だが、このオリジナル版があったればこそ、と思うとなかなかに興味深いものがある。
84分/★★★☆☆
(2003年6月13日)

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アンストッパブル
UNSTOPPABLE
2010年アメリカ/アクションサスペンス

<製作・監督>
トニー・スコット
<脚本>
マーク・ボンバック
<出演>
デンゼル・ワシントン
クリス・パイン
ロザリオ・ドーソン
イーサン・サプリー
ケヴィン・ダン
ケヴィン・コリガン
ケヴィン・チャップマン
<ストーリー&コメント>
ペンシルベニア州。貨物列車を操車中、運転士のブレーキ操作のミスが原因で、無人のままで暴走をしてしまう。積載していたのが危険な化学物質とディーゼル燃料だったため、後に待ち受ける急カーブで転覆すれば大惨事に発展するのは確実。勤続28年のベテラン機関士フランクと職務経験4カ月の新人車掌ウィルはこの日初めてコンビを組んだが、暴走列車を止めるべく、別の列車の機関車両を使って停止させようと挑むことに…。
2001年5月にオハイオ州で発生した「CSX8888号暴走事故」を題材に制作された。細かいディテールの違いこそあるものの、ほぼ現実と同じ内容となっているそうです。
なかなか面白かったです。同じくデンゼル・ワシントンが主演だし、2009年の『サブウェイ123 激突』と同じような感じだなぁと思ってたら、監督もトニー・スコットで同じなんですね。1995年の『クリムゾン・タイド』は名作だし、通算5回目となるこの二人のタッグはいくつものヒットを生み出してきました。しかし2012年8月19日、トニー・スコット監督は残念ながら自殺(享年68歳)してしまい、本作が最後の監督作品となりました。
事件の背景が、ヒューマンエラーの積み重ねというのがなんとも恐ろしいです。最終的にうまくいったらOKということではなく、再発防止策を含めて、すべて検証しないといけないよね。
99分/★★★☆☆
(2020年11月21日)

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アンダーワールド
UNDERWORLD
2003年アメリカ/アクション

<監督>
レン・ワイズマン
<脚本>
ダニー・マクブライド
<出演>
ケイト・ベッキンセール
スコット・スピードマン
マイケル・シーン
シェーン・ブローリー
ビル・ナイ
アーウィン・レダー
ソフィア・マイルズ
ロビー・ギー
ウェントワース・ミラー
ケヴィン・グレイヴォー
<ストーリー&コメント>
バンパイア(吸血鬼)と、ライカン(狼人間)の種族間抗争は1000年以上にわたって続いていた。ライカンの長ルシアンが倒され、今やバンパイアの勝利は目前と思われていた。だがそんなある時、バンパイアの女戦士セリーンは、ライカンの残党がある人間を執拗に追っていることに気づく。セリーンはその男、マイケルと接触するが、そこへ死んだはずのルシアンが姿を現すのだった…。
吸血鬼族と狼人間族との争いを背景に展開するスタイリッシュなホラー・アクション。
なにやら映画サイトでの評価は高いけど、僕はあまり面白く感じなかった。監督がミュージックビデオなどでキャリアを重ねたレン・ワイズマンということで映像はたしかにスタイリッシュで美しかったけど、肝心の内容がイマイチ。そもそも、現代社会が舞台で、武器も銃や剣だったりするのに、吸血鬼とか狼人間ってのはどうなのよ。そういう背景が活かされているとは到底言えない。もっとバンバン変身したりするならわかるんだけど。あと、どちらの勢力もみんな黒づくしの服なので敵味方がわかりずらい。しかも、背景も暗いからなおさらわかりにくい。
ケイト・ベッキンセールは相変わらず美しいけど、べつに彼女じゃなくてもいいんじゃないだろうか。もっと気を抜いたB級アクション映画として観た方が楽しめる気がするんだけど。
121分/★★☆☆☆
(2005年3月12日)

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アンチャーテッド
UNCHARTED
2022年アメリカ/アクション

<監督>
ルーベン・フライシャー
<脚本>
レイフ・ジャドキンス
マット・ハロウェイ
アート・マーカム
<出演>
トム・ホランド
マーク・ウォールバーグ
アントニオ・バンデラス
ソフィア・アリ
タティ・ガブリエル
<ストーリー&コメント>
海賊フランシス・ドレイクの子孫と自負している若きトレジャーハンターのネイトは、10歳で兄のサムと生き別れてからひとりで生きてきた。ニューヨークでバーテンダーをしているところ、その器用な手つきを見たトレジャーハンターのサリーは、50億ドルの財宝を一緒に探そうとネイトを誘う。当初はサリーの申し出に対して半信半疑だったネイトだが、サムに会えるチャンスに期待して申し出を引き受けることに。ネイトとサリーは、財宝にたどり着くのに必要な黄金の十字架が出品されるオークションに行くのだが…。
2007年の発売以来、世界的人気のゲーム『アンチャーテッド』シリーズを実写映画化。空中の飛行機が舞台のバトル場面など、世界各地の陸海空で奇想天外なアクションがスピーディーに展開。
元ネタのゲームを知らないので人物関係や物語の設定については先入観なしで入れたのはよかったかな。現代版『インディ・ジョーンズ』っぽい映画でした。あり得ないシーンの連続にツッコミも連発だったけど、こういうのはこれでいいのかもね。
スタッフロール後にオマケ映像みたいなのがあるけど、続編を作る気満々で実現してない…というパターンかな。
116分/★★★☆☆
(2025年6月15日)

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アンドリューNDR114
BICENTENNIAL MAN
1999年アメリカ/SFファンタジー

<監督>
クリス・コロンバス
<脚本>
ニコラス・カザン
<出演>
ロビン・ウィリアムス
エンベス・デイヴィッツ
サム・ニール
オリヴァー・プラット
キルステン・ウォーレン
ウェンディ・クルーソン
<ストーリー&コメント>
そう遠くない未来。郊外に住むマーティン家に、父親リチャードが購入した最新型ロボットNDR114が届く。アンドリューと名付けられたロボットは、子供の世話や家事全般の仕事をこなすよう作られていた。驚き戸惑う家族だったが次女のアマンダだけはアンドリューを最初から気に入っていた。アマンダとの交流は彼女が結婚し子供を産んでからも続き、いつしかアンドリューは自分自身も人間のようになりたいと願うようになっていた。そしてある日、彼は自由を求めて旅に出る…。
人間になることを望み続けて2世紀を生き抜いたロボットの姿を描く。
テーマ的には『A.I.』と似たところがあります。ただ、お話的にはこちらのロボットはあくまでも「家電製品」であり、現実的な気がします。人の生と死、人とロボットの関係、在り方を問うテーマ性も強いです。
ただ、初めから完成されていた「デイビッド」に比べ、「アンドリュー」は突発的なバージョンアップを繰り返して進化します。その度合いがあまりにも急だし、あっさりと変身できてしまうので、観ていてちょっと冷めてしまいました。時間の流れ方はテンポよくてよかったのだけど。
原題は「200年の男」。邦題はそのまんま過ぎるよなぁ(笑)
132分/★★★☆☆
(2002年9月18日)

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アントワン・フィッシャー/きみの帰る場所
ANTWONE FISHER
2002年アメリカ/ドラマ

<製作・監督・出演>
デンゼル・ワシントン
<製作・脚本>
アントワン・フィッシャー
<出演>
デレク・ルーク
ジョイ・ブライアント
サリー・リチャードソン
マルコム・デヴィッド・ケリー
コリー・ホッジス
レオナルド・アール・ハウズ
<ストーリー&コメント>
海軍の新兵アントワンは、他愛のない中傷にもすぐに激昂して暴力沙汰を起こしてしまう問題兵。ついに上官からカウンセリングを受けるよう命じられた彼は、軍の精神科医ダヴェンポートのもとを訪ねた。医師に対しても不遜な態度を取り、決して心を開こうとしないアントワンだったが、ダヴェンポートのねばりに根負けし、少しずつ口を開き始める。親から疎まれていた少年時代の生い立ちを話し始めるうち、アントワンはこれまで目を背けていた過去とようやく向き合い始めるのだった…。
暴力癖のある新兵が、精神科医の助けにより自分の過去と向き合ってゆく姿を、実話をもとに映画化したヒューマン・ドラマ。監督・出演は本作が初監督作となるデンゼル・ワシントン。主演はこれが劇場映画初出演のデレク・ルーク。脚本は原作となる自伝を記したアントワン・フィッシャー本人が手がけた。
派手さはないけど、なかなか秀逸な佳作でした。回想で語られるアントワンの過去は壮絶なものだけど、親友ジェシーの顛末が一番強烈だった。アメリカではああいうことが日常茶飯事なのか?
主人公を演じたデレク・ルークは、映画初出演とは思えない堂々とした演技。監督兼任のデンゼル・ワシントンも、演技は当然ながら、監督ぶりも見事なもの。丁寧に作ったんだろうなぁという雰囲気が画面越しに伝わってくるようでした。
120分/★★★☆☆
(2007年10月10日)

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アンノウン
UNKNOWN
2011年アメリカ・ドイツ/サスペンス

<監督>
ジャウマ・コレット=セラ
<脚本>
オリヴァー・ブッチャー
スティーヴン・コーンウェル
<出演>
リーアム・ニーソン
ダイアン・クルーガー
ジャニュアリー・ジョーンズ
エイダン・クイン
ブルーノ・ガンツ
フランク・ランジェラ
<ストーリー&コメント>
学会出席のため妻とベルリンに降り立った植物学者のマーティンは交通事故に遭い、4日間昏睡状態に陥ってしまう。覚醒直後、すぐさま学会が開かれるホテルへ向かうが、妻からは“知らない人”と言われたうえ、自分の名を名乗る見知らぬ男が彼女の傍らにいた。やがて何者かに命を狙われ始めたマーティンは、事故に遭ったときに乗っていたタクシーの運転手ジーナの協力を得て真相究明に乗り出すのだが…。
ノンストップアクション・サスペンスで、最後まで楽しめました。リーアム・ニーソン演じるマーティンは、なんとなくハリソン・フォードのようでもあるし、ストーリー的には『ボーン・アイデンティティー』のようでもあるし、最後のドタバタな展開がツッコミどころだけど、リーアム・ニーソンが好きだからいいんです。事件に巻き込まれたダイアン・クルーガーも魅力的でした。
タクシーに乗るときは、スーツケースの置き忘れに注意!ですね(笑)
115分/★★★☆☆
(2020年6月12日)

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アンブレイカブル
UNBREAKABLE
2000年アメリカ/サスペンス

<監督・脚本>
M・ナイト・シャマラン
<出演>
ブルース・ウィリス
サミュエル・L・ジャクソン
ロビン・ライト
スペンサー・トリート・クラーク
<ストーリー&コメント>
ニューヨークからフィラデルフィアに向かう列車が脱線事故を起こし、乗員・乗客131名が死亡するという大惨事に。この列車に乗り合わせていた中年男デヴィッド・ダンは、唯一の奇跡的な生存者だった。「なぜ自分だけが助かったのか?」苦悩するデヴィッドの前に、イライジャと名乗る謎の男が現われる…。
『シックス・センス』の監督・主演コンビが再び手を組んだという触れ込みだったけど…比べるのはかなりキツイかな。期待外れも甚だしい。
画面はずっと薄暗いし、最初から最後までどんよりしてます。全然盛り上がりがないし、オチもイマイチだし…見ていてかなりキツかったです。
サミュエルの四角いパーマが一番アンブレイカブルだよ。
108分/★★☆☆☆
(2002年8月27日)