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黄色い老犬
OLD YELLER
1957年アメリカ/ヒューマンドラマ

<監督>
ロバート・スティーヴンソン
<原作・脚本>
フレッド・ギプソン
<出演>
ドロシー・マクガイア
フェス・パーカー
トミー・カーク
ケヴィン・コーコラン
ジェフ・ヨーク
ビバリー・ウォッシュバーン
チャック・コナーズ
<ストーリー&コメント>
テキサスの農場でのどかに暮らす一家。しかし生活は厳しく、父ジムは牛を売りにカンザスへと旅をする。残された家族は妻と、トラヴィスとアーリスの兄弟。ある日、迷い込んで来た一匹の猟犬が畑を荒らしてしまう。トラヴィスは父に留守宅を任された責任感から退治しようとするが、アーリスは犬を気に入り、必死にかばう。その姿に心打たれた母は、この年老いた犬を子供たちの遊び相手として飼うことを許すのだった。老犬イエラーは、次第に家族の一員として溶け込んでいくのだが…。
西部を舞台に、老犬との交流で成長する兄弟を感動的に描く。
古い映画だけど綺麗なカラーで。テキサスの雄大な自然、登場人物も少なく、のどかな雰囲気。ゆったりとした中にも漂う厳しい自然。そして何よりも、犬や動物たちの可愛さに心打たれました。動物は動いてるだけで可愛いから、ある意味反則です(笑)
トラヴィスとイエラーの絆は次第に強くなっていく。お互いにお互いを認め合っているから。ともに星空を眺めるシーンもすごくよかった。そういう経緯を経ているからこそ、あの結末は…。
時として、予期せぬ悲しみを乗り越え、少年は大人として成長していく。そんな様子を、丁寧に温かく描いています。文句のない秀作です。
85分/★★★★★
(2002年10月3日)

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記憶の棘
BIRTH
2004年アメリカ/サスペンス

<監督・脚本>
ジョナサン・グレイザー
<脚本>
ジャン=クロード・カリエール
ミロ・アディカ
<出演>
ニコール・キッドマン
キャメロン・ブライト
ダニー・ヒューストン
ローレン・バコール
アリソン・エリオット
アン・ヘッシュ
ピーター・ストーメア
<ストーリー&コメント>
10年前、愛する夫ショーンを突然の心臓発作で失ったアナ。その悲しみからようやく立ち直り、辛抱強く彼女のことを待ち続けてくれた男性ジョゼフと婚約して、新たな人生を始めることを心に決めた矢先、アナの前に、見知らぬ10歳の少年が突然現れ、「僕はショーン、君の夫だ」と思いがけないことを言い出す。最初はてっきり子供の悪戯だと思っていたアナやジョゼフたちだったが、亡き夫と自分の2人きりしか知らないはずの秘密を少年が口にし、ジョゼフとは再婚しないで欲しいと切々と訴える彼の真剣な表情を目の当たりにするうち、アナの心は次第に少年の方へと傾くようになり…。
なんだか、よくわからない物語でした。夫の「再生」が、はたしてタチの悪い子供の悪戯なのか、それとも奇蹟の真実なのか…?答えがあるような、無いような。もちろん、結論に結びつく重要なシーンがあるわけだけど、そのままの答えが真実ではないような…。背徳の香りというよりも、むしろホラーかオカルトの息吹が感じられるようなアナとショーンの入浴シーンとか、どうにも不気味な作品でした。
一番の見どころは、コンサートホールでの長まわしのニコール・キッドマンの表情だけでの演技。ためらいに揺れる心情を見事に演じきっていました。
101分/★★☆☆☆
(2009年9月27日)

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ききたいことば
SAY YES
2018年スウェーデン/ラブストーリー

<監督・脚本>
Johan Stavsjo
<出演>
Emma Melkersson
Fredrik Carlsson
Senait Imbaye
Charlie Petersson
Malin Carlsson Stabi
<ストーリー&コメント>
ジュリアは友人のクリスチャンに恋をしている。クリスチャンは自由なシングルライフに恋をしている。愛に素直になるには、若く、愚かで、勇気がなくてはならない。現代の恋愛関係についての映画。
まったくどうということのない、若い男女の恋愛劇。映画的なヒネリとか面白い要素が全くないというのは、短編だからとはいえ評価できないなぁ。
13分/★★☆☆☆
(2023年2月12日)

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キス・オブ・ザ・ドラゴン
KISS OF THE DRAGON
2001年アメリカ、フランス/アクション

<監督>
クリス・ナオン
<脚本>
リュック・ベッソン
ロバート・マーク・ケイメン
<出演>
ジェット・リー
ブリジット・フォンダ
チェッキー・カリョ
リック・ヤング
バート・クウォーク
<ストーリー&コメント>
麻薬組織の捜査を手伝うため、パリを訪れた中国の敏腕捜査官リュウ。だが、フランス警察の悪徳警部リチャードの陰謀で殺人犯に仕立て上げられ、逃亡の身に。逃亡するリュウは途中で娼婦ジェシカと出会うのだが、彼女もまたリチャードに騙された一人だった…。
ジェット・リー、カッコイイ!超クール!キレのあるカンフーアクションが冴え渡る!この人何者なんだーと思ったら、子供の頃に観た『小林寺』に出てた人なんだね!納得。
久しぶりに勧善懲悪というか、ヒーローモノのスカッとしたアクションを観た気がします。リュック・ベッソンだからストーリーは最初から期待してなかったけど、予想通り中身のないストーリー(笑)だけど、いいんです。ジェット・リーのアクションがカッコイイから!アイロンで戦うシーンなんて最高だね。『マトリックス』なんかより、よっぽどスゴイです。
ブリジット・フォンダは娼婦役。派手な化粧をしてても、どうしても育ちのよさみたいのが出てしまっている気がするね。やっぱり素敵。
98分/★★★★
(2002年9月16日)

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キス・トゥモロー・グッドバイ/明日に別れの接吻を
KISS TOMORROW GOODBYE
2000年アメリカ/サスペンス

<監督・出演>
ジェーソン・プリーストリー
<脚本>
オジー・チーク
<出演>
ニコラス・リー
ホルト・マッカラニー
カリ・ウーラー
ボブ・クレンデニン
ジョディ・リー・ウェブステル
<ストーリー&コメント>
ハリウッドの映像産業で働く裕福な独身男性ダスティンは、パーティ続きの豪奢な毎日。深夜、酔っぱらって女性と海岸に出かけるが、翌朝目が覚めてみると、死体になった彼女を見つける。通りがかりのホームレス風の男ミノウから、ダスティンが彼女を殴り殺したと告げられる。ミノウに金を渡し、口止めと死体の始末を頼みその場を切り抜けたダスティンだったが、一年後、ミノウが再び現れ、無理矢理ダスティンの豪邸に押しかけてくるのだった…。
過って女性を殺したと思い込んだリッチマンが、目撃者と名乗る男にすべてを奪われていく不条理サスペンス。
『BEVERLY HILLS 90210』のブランドンが、監督と主演を兼ねて製作している。内容は…ハッキリ言ってイマイチです。
88分/★★★☆☆
(2002年3月17日)

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キスへのプレリュード
PRELUDE TO A KISS
1992年アメリカ/ラブコメディ

<監督>
ノーマン・ルネ
<脚本>
クレイグ・ルーカス
<出演>
アレック・ボールドウィン
メグ・ライアン
シドニー・ウォーカー
キャシー・ベイツ
ネッド・ビーティ
パティ・デューク
<ストーリー&コメント>
出版社に勤めるピーターは、パーティで知りあったリタに一目惚れ。お互いに惹かれあった二人は付き合いはじめ、やがて結婚することになった。結婚式の最中、見知らぬ老人が祝福の言葉とともに新婦にキスをする。ところが、そのキスでリタと老人の魂が入れ替わってしまう…。
人格の入れ替わりというファンタジックな古典素材を通してのテーマは、「姿が変わっても心は変わらずに入られるか」というもの。アレック・ボールドウィン演じるピーターは、わりと早い時点で妻の異変に気付きます。そして、姿の変わってしまった妻に戸惑い、苦悩しながらも、愛していると伝えます。中盤は、終始この描写に費やされています。リタ役のメグ・ライアンはすごくキュートなんだけど、今作の演技は不合格。彼女に老人役を演じさせるのは無理があったのか?それに対して、老人を演じたシドニー・ウォーカーの好演が光ります。リタ役の時と老人の時とで、完全に顔や態度が違い、演じ分けが確立しています。人格の入れ替わりがメインの作品では、これが最も大事。『フェイス/オフ』なんかでもそうだけどね。この作品はシドニー・ウォーカーの好演がなければ、ただメグ・ライアンが可愛いというだけの作品になっていたでしょうね。
なおシドニー・ウォーカーは1994年、73歳で癌で亡くなりました。
105分/★★★☆☆
(2002年12月25日)

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奇跡のメッセージ
THE MIRACLE OF THE CARD
2001年アメリカ、カナダ/ドラマ

<監督>
マーク・グリフィス
<脚本>
リー・ウィルソン
<出演>
キャスリン・オクセンバーグ
ピーター・ウィングフィールド
トーマス・サンスター
ダンカン・フレイザー
リチャード・トーマス
カーク・キャメロン
<ストーリー&コメント>
イギリスに住む8歳の少年クレイグは、ある日、重い脳腫瘍だと診断される。クレイグを担当することになった医師は、幼いクレイグの体は手術に耐えられるかわからず、強い生きる希望が必要だと説明する。クレイグの母マリオンは、息子が励ましのカードを何より喜ぶことを知り、カードの数でギネス記録に挑戦しようともちかけるのだが…。
難病に冒された少年に訪れた奇跡の物語を、実話を基に映像化。
死に瀕した子供に生きる希望を与えようと、トム・クルーズやショーン・コネリーをはじめ、世界中から寄せられた励ましのカード。最終的にはそれまでの記録を桁違いに塗り替える3億5千万通が寄せられ、奇跡が起きた。この実話だけでもかなりの感動作が期待できそうだが、この作品はその奇跡を伝えるにはいささか力不足だった。最も気になったのが、母親のマリオン。息子を思う気持ちはなんとなく伝わってくるのだが、泣いたりわめいたりもほとんどせず、始終冷静。劇中のセリフにもあるけど、「まるで政治家みたい」だった。この母親が、時にはもっと取り乱したり、押し潰されそうな重圧や、息子を失いかけた恐怖に打たれたりする姿がもっと見られれば、感動は何倍にもなっただろう。静かだけど、ひたむきな父親には好感が持てたんだけど。
難病の子供を抱えた家族を描いた映画作品はたくさんあるけど、残念ながら本作は『ロレンツォのオイル/命の詩』には遠く及ばない。
89分/★★★☆☆
(2003年12月21日)

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季節の中で
THREE SEASONS
1999年アメリカ/ヒューマンドラマ

<監督・脚本>
トニー・ブイ
<出演>
ドン・ズオン
グエン・ゴック・ヒエップ
チャン・マイン・クオン
ハーベイ・カイテル
ゾーイ・ブイ
<ストーリー&コメント>
蓮摘みの少女と屋敷の主人で病に冒された詩人との心の交流。シクロの運転手と娼婦の、とある愛の形。都会の片隅で懸命に生きるストリートキッズ。戦争中にベトナム女性との間に生まれた娘を探す元米兵。現代のベトナムを舞台に、4つのストーリーが並行して、情感溢れる美しい映像で語られる。
序盤は、背景がよくわからないんだけど、次第に引き込まれていきます。各々の「過去」と「今」の対比がストーリーに深い奥行きを持たせています。なかなかグッとくるシブい作品です。
108分/★★★☆☆

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ギター弾きの恋
SWEET AND LOWDOWN
1999年アメリカ/ドラマ

<監督>
ウディ・アレン
<出演>
ショーン・ペン
サマンサ・モートン
ユマ・サーマン
グレッチェン・モル
アンソニー・ラバグリア
<ストーリー&コメント>
1930年代のシカゴ。派手で目立ちたがり屋のエメット・レイは、才能に恵まれたジャズのギタリスト。しかし、一方で彼は女遊びにも目がなく、アーティストにありがちな破滅的な生活を送っていた。そんなある日、エメットはひょんなことから口のきけない娘ハッティと出会い、知らず知らずのうちに彼女を愛するようになるのだが…。
『海の上のピアニスト』にも通じるものがある、アーティストのストーリー・ドラマ。劇中にはふんだんにジャズが散りばめられていて、とても楽しい。ギターの演奏シーン(音のみ吹替)は迫力がある。口のきけないハッティを演じるサマンサ・モートンも可愛い。
この作品に登場するエメット・レイという人物は、実は架空の人物なのだそうです。
95分/★★★☆☆
(2001年12月16日)

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キッド(1921)
THE KID
1921年アメリカ/ドラマ

<製作・監督・脚本・出演>
チャールズ・チャップリン
<出演>
エドナ・パーヴィアンス
ジャッキー・クーガン
カール・ミラー
トム・ウィルソン
ヘンリー・バーグマン
チャールズ・レイズナー
レイモンド・リー
リタ・グレイ
<ストーリー&コメント>
若い女性が生活苦のために捨てた赤ん坊を、ひょんなめぐりあわせから放浪紳士が拾い、自分の手で育てることに。5年後、二人は父子として貧しいながらも幸せに暮らしていた。そんなある日、警察は男の子が紳士の実の子供でない事を知り、強制的に孤児収容所へ引き取ろうとするのだが…。
喜劇王チャップリンの代表作のひとつ。捨て子を男手ひとつで育て、苦悩する優しくも哀しい主人公をチャップリンが好演。
コメディでありながらも、どこかでホロリとさせてくれるチャップリン作品。本作は、まさにその王道を行く名作だと思う。チャップリン演ずる浮浪者と子どもの自然な関係がすごくいいんだよね。子どもがガラスを割り、それを修理する仕事ぶりとか、パンケーキの枚数が少ないことにダダをこねるシーンとか。このあたりは、後の『クレイマー、クレイマー』とか『ペーパー・ムーン』なんかにも繋がっていくんだろうね。単なるコメディかと思いきや、最後の展開にはわかっていながらもグッときた。だけど、あの夢のシーンはちょっと不可解でした。
それにしてもアメリカの映画では、子どもが無理やり施設に連れていかれる作品が多いね。昔も今も変わらずそういう作品があるということは、そのシステムが完全に社会に定着しているということ。映画で見る限り、それが正しい答えだとは到底思えないんだけどなぁ。
ちなみに本作は、チャップリン監督の初の本格的な長編映画なんだそうです。上映時間は50分ですが、実際に撮影したフィルムは約50時間分もあるんだとか。
50分/★★★★
(2005年3月2日)

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キッド(2000)
THE KID
2000年アメリカ/コメディ

<監督>
ジョン・タートルトーブ
<出演>
ブルース・ウィリス
スペンサー・ブレスリン
エミリー・モーティマー
リリー・トムリン
<ストーリー&コメント>
イメージ・コンサルタントとして成功したラスは、分刻みのスケジュールに追われながらも豪華な邸宅で充実した独身生活を送っていた。40歳の誕生日を間近に控えたある日、彼の前に突然1人の少年が現れる。なんとその子供は、8歳の頃の自分自身だった…。
幼い頃の夢も、思い出も忘れてしまった「元子供」の大人たちに贈るハートウォーミング・コメディ。
これが映画初出演という子役のスペンサー・ブレスリンのヤンチャぶりには爆笑の連続!
シャナン・ドハーティとデミ・ムーアを足したようなエミリー・モーティマーもなかなかいい感じ。
104分/★★★★★
(2002年3月25日)

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キートン作品選 > 別ページへ

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ギフト
THE GIFT
2000年アメリカ/オカルト&サスペンス

<監督>
サム・ライミ
<脚本>
ビリー・ボブ・ソーントン
トム・エッパーソン
<出演>
ケイト・ブランシェット
ジョヴァンニ・リビッシ
キアヌ・リーブス
ケイティ・ホームズ
グレッグ・キニア
ヒラリー・スワンク
<ストーリー&コメント>
ジョージア州の小さなに住むアニーは、事故で夫を亡くし、3人の子供たちを育てながら細々と暮らしていた。彼女には人の運命を見抜く特別な霊感(ギフト)があり、彼女の「占い」に救いを求める常連は少なくなかった。ある日、土地の名士の娘が失踪するという事件が発生し、何の手がかりもつかめない警察はアニーに捜査への協力を依頼する。彼女は事件の謎を解き明かしていくのだが、真相に近づくにつれて彼女の身にも危険が迫ってくるのだった…。
テイストとしては『ホワット・ライズ・ビニース』みたいな感じ。
気鋭の演技派、ケイト・ブランシェットが薄幸の霊能士を好演。他にもキアヌ・リーブス、ヒラリー・スワンク、グレッグ・キニアら豪華な共演陣が顔を揃え、息をつかせぬ展開となっている。各人がそれぞれに怪しいので、犯人は誰か、最後まで迷わせてくれます。自動車修理工のジョヴァンニ・リビッシもなかなかのサイコぶり。映像の感じもドロドロしていて、サム・ライミっぽい感じだし、とてもいい。
だけど…「最高」ってほどではないかなぁ。なかなか面白かったけど。
112分/★★★☆☆
(2002年12月15日)

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君に逢いたくて
HEAVY
1995年アメリカ/ドラマ

<監督・脚本>
ジェームズ・マンゴールド
<出演>
プルイット・テイラー・ヴィンス
シェリー・ウィンタース
リヴ・タイラー
デビー・ハリー
ジョー・グリファシー
エヴァン・ダンド
<ストーリー&コメント>
ニューヨーク郊外のさえないレストランに面接にやってきた19歳のキャリー。彼女は人生への疑問を抱き、大学をドロップアウトしてしまったのだった。女主人のドリーはそんな彼女を温かく迎える。レストランには彼女のほか、ドリーの息子で内気だが心やさしい性格のヴィクター、中年のウェイトレスのデロレスがいる。ヴィクターはキャリーに恋心を抱くが、内気で太った自分にまったく自信を持てず気持ちを伝えることができない。そんな中、レストランを切り盛りしていたドリーが倒れてしまう…。
邦題は甘い恋な感じだけど、内容は『アメリカン・ビューティー』『ベビーシッター』タイプの“妄想恋愛”映画。原題通りに「肥満」とかいうタイトルにしたら全く人気が出ないだろうけど、邦題はちょっと凝りすぎ。美しいリヴ・タイラーに目が行きがちですが、主役はあくまでもヴィクター。内気な彼がほろ苦い恋と、悲しい試練を通して自分を見つめ直すまでのドラマです。全体的に暗めで、盛り上がる場面もほとんどないので、はっきり言ってつまらない映画でした。
当時18歳のリヴ・タイラーの初々しい演技が見所。
105分/★★☆☆☆
(2002年11月20日)

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きみに読む物語
THE NOTEBOOK
2004年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
ニック・カサヴェテス
<原作>
ニコラス・スパークス
<脚本>
ジャン・サーディ
ジェレミー・レヴェン
<出演>
ライアン・ゴズリング
レイチェル・マクアダムス
ジーナ・ローランズ
ジェームズ・ガーナー
ジョアン・アレン
サム・シェパード
<ストーリー&コメント>
アルツハイマー病によってかつての記憶を失い、療養施設でひっそりと暮らす初老の女性。そんな彼女のもとに、デュークと名乗る年配の男性が定期的に通ってきては、ある物語を彼女に読み聞かせる。それは、古き良き時代のロマンチックな恋物語…。1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。家族と共にひと夏を過ごすためにその小さな町を訪れた17歳の良家の子女アリーは、材木工場で働く好青年ノアと出会い、たちまち運命の恋に燃え上がる。けれども彼女の両親は2人の仲を認めず、彼らの運命は引き裂かれるのだが…。
『メッセージ・イン・ア・ボトル』『ウォーク・トゥ・リメンバー』で知られる人気ベストセラー作家、ニコラス・スパークスの同名処女長編を映画化。
とても心温まるラブストーリーでした。派手さはないし、終盤の展開も予測できなくはないけど、それでもやっぱりグッとくる。“いい映画”ってのはこういう作品なんだろうなぁ、という佳作。
キャスト的には、デュークはジャック・ニコルソン、アリーはリース・ウィザースプーンでもいけるかも…?でもそうしたら、作品がもっと派手なゴテゴテしたものになってしまうのか。キャスティングの妙というのは、すごいものです。
主演のライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムスは、本作での競演をきっかけにプライトベートでも交際を始めたそうです。ちなみにこの2人、オンタリオの同じ病院で生まれた(レイチェル・マクアダムスの方が3歳年上)そうです。不思議な縁というものはあるんですね。
125分/★★★★
(2007年7月29日)

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キャスト・アウェイ
CAST AWAY
2000年アメリカ/サバイバルドラマ

<製作・監督>
ロバート・ゼメキス
<脚本>
ウィリアム・ブロイルス・ジュニア
<出演>
トム・ハンクス
ヘレン・ハント
クリストファー・ノース
ニック・サーシー
“ウィルソン”
<ストーリー&コメント>
迅速さを誇る国際宅急便会社フェデックスの幹部社員として、分刻みのスケジュールで世界中を飛び回るチャック。仕事で南米行きの飛行機に乗りこむが、フライト中の事故で太平洋上に墜落し、絶海の孤島に漂着する。無人島にたった一人、チャックの決死のサバイバル生活が始まる…。極限の孤独の中で人間として強く生きぬく主人公を描く。
かなり斬新なドラマだった。序盤は賑やかな感じだが、無人島ではほとんどセリフも音楽もない。そこにあるのは、ただ孤独のみ。“ウィルソン”がとてもいい味を出しています。
トム・ハンクスは、撮影を1年間中断して、約25キロの減量をしたんだそうです。
144分/★★★☆☆

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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
CATCH ME IF YOU CAN
2002年アメリカ/ドラマ

<製作・監督>
スティーブン・スピルバーグ
<脚本>
ジェフ・ネイサンソン
<出演>
レオナルド・ディカプリオ
トム・ハンクス
クリストファー・ウォーケン
マーティン・シーン
ナタリー・バイ
エイミー・アダムス
ジェームズ・ブローリン
ブライアン・ホウ
フランク・ジョン・ヒューズ
スティーヴ・イースティン
クリス・エリス
<ストーリー&コメント>
1960年代のニューヨーク。高校生のフランク・アバグネイルは、両親の突然の離婚を知り、思わず家を飛び出してしまう。有り金を使い切った彼は、制服が相手の警戒を和らげるのを知り、まんまとパイロットに成りすます。偽造した小切手を次々に現金化して豪遊するフランクだったが、FBIの捜査官ハンラティの追跡の手が迫っていた…。
1960年代、世界を手玉に取った実在の天才詐欺師をモデルにした痛快犯罪ドラマ。パイロット、弁護士、医師など、ステータスの高い職業ばかりに成りすまし、数百万ドルを騙し取った男、フランク・アバグネイル。この希代の天才詐欺師自身が記した回想録を原作に映画化。
なかなか面白かった。終始コミカル、軽妙な演出で重すぎず、テンポもいいので最後まで飽きずに観ることができた。キャストはみんな素晴らしい演技だったけど、特にクリストファー・ウォーケンが印象的だった。一時は繁栄を誇ったものの、次第に凋落していく父親。息子の人生に多大なる影響を及ぼしたであろう人物像を見事に演じていました。
『ザ・ハッカー』のケビン・ミトニックもそうだけど、アメリカは「才能ある犯罪者」にとってもドリームとチャンスを与えてくれる国なんだね。日本では、そういう例って聞いたことがないけどなぁ。政府も、天才ハッカーをセキュリティ対策者として積極的に雇用すればいいと思うんだけどね。
それにしても、そのまんまな邦題はなんとかならないものか。
140分/★★★★
(2004年8月29日)

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キャリー
CARRIE
1976年アメリカ/オカルト&ホラー

<監督>
ブライアン・デ・パルマ
<原作>
スティーブン・キング
<出演>
シシー・スペイセク
パイパー・ローリー
ジョン・トラヴォルタ
<ストーリー&コメント>
超能力を持った少女の悲劇。異常なほど厳格な母親と暮らす少女キャリーは、冴えない容姿と引っ込み思案な性格のため、いつもクラスの笑い者。だが、高校の卒業パーティーの夜、思いもかけなかったハプニングが…。
シシー・スペイセクが豚の血を浴びるシーンが圧巻。異様な暗さを湛える血みどろのラストも印象的。
98分/★★★☆☆

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ギャング・オブ・ニューヨーク
GANGS OF NEW YORK
2002年アメリカ、イタリア/ドラマ

<監督>
マーティン・スコセッシ
<脚本>
ジェイ・コックス
ケネス・ロナーガン
スティーヴン・ザイリアン
<出演>
レオナルド・ディカプリオ
ダニエル・デイ=ルイス
キャメロン・ディアス
ジム・ブロードベント
ジョン・C・ライリー
ヘンリー・トーマス
リーアム・ニーソン
ブレンダン・グリーソン
<ストーリー&コメント>
1846年のニューヨーク。アメリカ生まれの白人たちとアイリッシュ系移民たちとの間で縄張り争いが激化し、遂に二つの対立組織は全面対決へと突入。目の前で父親を殺され、復讐を心に誓ったヴァロン神父の息子アムステルダムは、16年後、逞しい青年に成長する。彼は正体を隠し、敵のボス“ブッチャー”のもとで復讐の機会を窺うのだが…。
南北戦争に突入しつつある19世紀半ばのニューヨークを舞台に、愛憎渦巻く壮大な復讐劇を描く叙事詩的大作。
全く面白くありませんでした。物語は一応復讐劇を中心に進むのですが、展開がモタモタして中途半端だし、淡々と進むので途中で2度ほど睡魔に襲われました。とにかく長い。序盤から中盤はダラダラ、後半は突然テンポが急加速してまるで別の作品。早送りしたい衝動をこらえ、最後は「早く終わってくれ」という感じでした。
物語だけでなく、内容的にもよくわからない作品だった。主人公アムステルダムの行動心理は理解できないし、展開の大きく動く後半は歴史的な背景に主観が移ってしまい、肝心の決闘シーンも中途半端。最後まで、何を訴えたいのかわからなかった。アカデミー賞で10部門にノミネートされた作品だけど、どこが面白いのかさっぱり理解できない。僕にはやっぱりギャングとかマフィアものは不向きなのかも。
キャストでは、ダニエル・デイ=ルイスがいい雰囲気を出していてよかった。キャメロン・ディアスはちょっと浮いてた感じ。レオナルド・ディカプリオはまあまあだったかな。
167分/★★☆☆☆
(2004年1月7日)

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キューティ・ブロンド
LEGALLY BLONDE
2001年アメリカ/コメディ

<監督>
ロバート・ルケティック
<脚本>
カレン・マックラー・ラッツ
キルステン・スミス
<出演>
リース・ウィザースプーン
ルーク・ウィルソン
セルマ・ブレア
マシュー・デーヴィス
ヴィクター・ガーバー
ジェニファー・クーリッジ
アリ・ラーター
<ストーリー&コメント>
西海岸の高級住宅街に住む、陽気な天然ブロンド美人の大学生エル。政治家志望の恋人ワーナーからプロポーズの言葉を待っていた彼女だが、「議員の妻にはふさわしくない」という理由でフラれてしまう。突然のことに落ちこむエルだったが、彼の心を再び取り戻そうと猛勉強。見事に超難関のハーバード法科大学院に合格するのだが…。
東海岸のエリートたちの偏見にもめげず、持ち前の明るさで我が道を行くヒロインの姿を描いたコメディ。
くだらないコメディかと思いきや、思っていたよりずっと面白かったです。ストーリーは軽量版『エリン・ブロコビッチ』。定番で先も読めてしまうんだけど、エルの信じられないほどのポジティヴさが次第に心地よくなっていきます。エル役のリース・ウィザースプーンがハマリ役。パッと見、バービー人形みたいに華やかで「飾りもの」みたいな女のコで、ファッションにしか興味なくて、頭も悪そう。だけどその実は、純情で、ひたむきで、頭も悪くない。キャラクターもストーリーも、あまりにも出来すぎな感はあるけど、苦にはなりませんでした。ただ、最後の展開は…。予想はできたけど、そりゃないぞと思った。IQ180の男はどうしたんだ?っていう。
それにしてもリース・ウィザースプーン、一児の母には見えないなぁ。
共演キャストもみんな好演。『クリスティーナの好きなコト』では存在感たっぷりだったセルマ・ブレア、『タイタニック』のヴィクター・ガーバー、『ファイナル・デスティネーション』のアリ・ラーター。特にアリ・ラーターはけっこう好きなタイプなので久しぶりに観られて嬉しかった。
96分/★★★☆☆
(2003年11月16日)

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キューティ・ブロンド/ハッピーMAX
LEGALLY BLONDE 2 : RED, WHITE & BLONDE
2003年アメリカ/コメディ

<監督>
チャールズ・ハーマン=ワームフェルド
<脚本>
ケイト・コンデル
<出演>
リース・ウィザースプーン
サリー・フィールド
レジーナ・キング
ジェニファー・クーリッジ
ボブ・ニューハート
ルーク・ウィルソン
アラナ・ユーバック
<ストーリー&コメント>
晴れて弁護士となったエルは、大手法律事務所で働き出す。恋人エメットとの結婚も決まり、式に招くため愛犬ブルーザーの母犬を探したエルは、その犬が化粧品会社の実験動物となっている事実に愕然とする。憤るエルは、実験動物の解放を訴える法律の立案を思いつき、首都ワシントンへと乗り込んで行くのだが…。
主なキャストは続投しているが、監督は『Kissing ジェシカ』のチャールズ・ハーマン=ワームフェルドに変わっている。
駄作。前作は下らないながらも、前向きでポジティヴな主人公に好感が持てたが、今回は脚本が最悪。政治の世界に悪趣味な衣装で登場するエルは“ピンクの怪物”にしか見えないし、出くわす障壁もすべてコネと偶然で解決。そもそも、法律立案の根本の原因は自分のワガママ。アメリカ中が立ち上がって「犬のママを救え」って、ありえないでしょ。現実味ゼロ。デモ行進や、議事堂でのチアダンスにもウンザリ。
エルの衣装は相変わらず奇抜だが、一番いいと思ったのは、実はノーマルっぽい黒のスーツだったりして(笑)
94分/★★☆☆☆
(2005年11月8日)

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救命艇
LIFEBOAT
1944年アメリカ/戦争ドラマ

<監督>
アルフレッド・ヒッチコック
<原作>
ジョン・ステインベック
<出演>
タルラ・バンクヘッド
ウィリアム・ベンディクス
ウォルター・スレザック
マリー・アンダーソン
ジョーン・ホディアック
ヒューム・クローニン
<ストーリー&コメント>
第ニ次世界大戦下の大西洋。ドイツ軍のUボートによる魚雷攻撃で連合国側の輸送船が撃沈された。難を逃れた救命艇に次々と逃げ延びた人々が集う。職業も主張も国籍も違う6人の男と3人の女が集ったが、その中には砲撃で撃沈したUボートの乗組員もいた。敵は船から放り出せという者が現れ、船上の意見は対立する…。
救命艇で漂流する輸送船の生存者たちの姿を描いたサスペンス。
ヒッチコック作品にしてはサスペンス色は濃くなく、むしろ戦争ドラマのテイストが強い。製作年度を見てみれば戦争の真っ只中なわけで、それも納得がいく。大海の真ん中の一艘の船という極限の密室状態で、人間同士がどのようにして精神に破綻をきたし、互いを誹謗しあうのか。そんな様子が克明に描かれています。
最後は、いきなり唐突に終わってしまうのが残念。
98分/★★★☆☆
(2002年11月23日)

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教皇選挙
CONCLAVE
2024年アメリカ・イギリス/サスペンス

<監督>
エドワード・ベルガー
<脚本>
ピーター・ストローハン
<出演>
レイフ・ファインズ
スタンリー・トゥッチ
ジョン・リスゴー
イザベラ・ロッセリーニ
カルロス・ディエス
セルジオ・カステリット
ルシアン・ムサマティ
トーマス・ロイブル
<ストーリー&コメント>
全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派、カトリック教会。その最高指導者にしてバチカン市国の元首であるローマ教皇が死去した。悲しみに暮れる暇もなく、首席枢機卿ローレンスは新教皇を決める教皇選挙<コンクラーベ>を執り仕切ることに。世界各国から100人を超える強力な候補者たちが集まり、閉ざされたシスティーナ礼拝堂で極秘の投票が始まった。票が割れるなか、水面下で蠢く陰謀、差別、スキャンダルの数々にローレンスの苦悩は深まっていく。そして新教皇誕生を目前に、厳戒態勢下のバチカンを揺るがす大事件が勃発するのだった…。
ロバート・ハリスの小説を映画化。くしくも上映期間中の2025年4月21日に教皇のフランシスコが亡くなり、本作に対する世間の関心が急速に高まった。第97回アカデミー賞において作品賞含む8部門にノミネートされ、脚色賞を受賞した。
“Conclave”とはラテン語で“cum clave(鍵がかかった)”の意なんだとか。密室で行われる謎の会議ということで「実際にはこんな感じなんだろう」ということなんだろうけど、十分そのミステリアスな雰囲気は伝わってきます。映画では権謀術数が繰り広げられる「選挙戦争」として描かれているけど、実際にはもっと和やかなものなんだとか。
ラストの展開は衝撃的なものだったけど、これが現実になる日もきっといつか訪れるだろうね。
120分/★★★☆☆
(2025年8月2日)
第97回アカデミー賞(2024年) 脚色賞

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強迫/ロープ殺人事件
COMPULSION
1959年アメリカ/法廷ドラマ

<監督>
リチャード・フライシャー
<脚本>
リチャード・マーフィ
<出演>
オーソン・ウェルズ
ダイアン・ヴァーシ
ディーン・ストックウェル
ブラッドフォード・ディルマン
E・G・マーシャル
マーティン・ミルナー
リチャード・アンダーソン
ロバート・サイモン
エド・ビンズ
ロバート・バートン
ウィルトン・グラフ
<ストーリー&コメント>
1924年、シカゴ。陽気なアーティと、内向的なジャッド。正反対の性格の二人だが、ともに成績優秀な大学生。ある時、彼らは自分たちが他の人々より優秀であることを証明するため、完全犯罪を立案。計画した通りに、ひとりの少年を誘拐し、殺害した後にその死体を遺棄する。しかし、二人の犯行はあっけなく露呈してしまう。そして、敏腕弁護士のジョナサンが逮捕された二人を弁護することになるのだが…。
ヒッチコック監督も『ロープ』で取り上げた、1924年にシカゴで実際に起きたロープ&レオポルト事件。この猟奇殺人事件を記録した小説が原作。同事件は、二人の大学生が14才の少年を誘拐し、ロープで絞殺した上に塩酸で顔を焼いたという、残虐なものだった。
ちょっとイマイチでした。まず、「完全犯罪」。そこも見せ場なのかと思いきや、それはもう終わった出来事。そこらへんが詳しく描かれていないから、二人が知的な青年ではなく、穴だらけの突発的犯罪者に思えるんだよね。事件の後も、ボロ出しまくりだし。そもそも、作品の主役がハッキリしない。二人の青年がそうなのかと思いきや、後半の法廷シーンではオーソン・ウェルズ演じる弁護士のジョナサンが中心です。
作品のテーマは「知的だが精神的には幼い若者の突発的犯罪と、その裁判」ということになるのかな。だけど、やっぱり納得できないんですよ。結果的には、二人は死刑を免れて無期刑になるんですが、それもジョナサンのうますぎる演説に、判事が折れてしまったから。でも冷静に考えると、やっぱり犯罪者に対して人権だとか愛だとかを求めるのは筋違いだと思うんですよね。そんな能書きより前に、彼らが残忍な殺人者であることを重んじなければ。僕自身の主義としてそこは譲れないから、やっぱり納得のいかない結末でした。犯罪には、公正なる裁きを。
103分/★★☆☆☆
(2004年9月30日)

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虚栄のかがり火
THE BONFIRE OF THE VANITIES
1990年アメリカ/コメディドラマ

<製作・監督>
ブライアン・デ・パルマ
<脚本>
マイケル・クリストファー
<出演>
トム・ハンクス
ブルース・ウィリス
メラニー・グリフィス
キム・キャトラル
ソウル・ルビネック
モーガン・フリーマン
ジョン・ハンコック
ケヴィン・ダン
クリフトン・ジェームズ
ルイス・ジアンバルヴォ
バートン・ヘイマン
ノーマン・パーカー
ドナルド・モファット
<ストーリー&コメント>
ウォール街のエリート証券マンのマッコイは、不倫相手とドライブ中に黒人を車で跳ねてしまう。ネタを仕入れた新聞記者ファローの書いた記事で、“よくある小さな事件”でおさまったはずの事件は、政治やマスコミをも巻き込んで思わぬ大きな事件に発展してしまう…。
アメリカでベストセラーとなった原作の映画化。
映画チャンネルの紹介欄には「社会派ドラマ」とあったけど、どう考えてもコメディ。追い詰められるマッコイには事件の緊迫感よりもスキャンダルを恐れる焦燥感の方が大きいし、オペラや社交場での詩人や、大仰なBGMはどう見てもコメディ。彼を追い立てる検察やマスコミも、事件の重大性よりも自分の利益や野望を追いかけることに必死だしね。その過程の描き方も、演出が過剰。物語自体は面白いはずなので、脚本や演出の時点での失敗が大きいんだろうと思う。サスペンス的な緊張感よりも、気の抜けた演出に笑えてしまう。作品としてはイマイチ。サエない登場人物が多い中で、一番オイシイ役だったのはモーガン・フリーマン。正義漢判事を熱演。
それにしても、アメリカ映画の中に出てくる「英雄」という言葉ほど希薄なものはないよね。マッコイがなぜ英雄なの?サエない新聞記者が、いきなり時の人というのも飛躍しすぎ。
キャストは無駄に豪華。トム・ハンクスとブルース・ウィリスの共演だもんね。トム・ハンクス演じるシャーマンの幼い娘役はキルステン・ダンスト。子役まで豪華だ。
125分/★★☆☆☆
(2004年10月14日)

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キルトに綴る愛
HOW TO MAKE AN AMERICAN QUILT
1995年アメリカ/ラブストーリー

<監督>
ジョセリン・ムーアハウス
<出演>
ウィノナ・ライダー
ダーモット・マルロニー
サマンサ・マシス
クレア・デーンズ
<ストーリー&コメント>
結婚に疑問を抱く大学院生フィンは、修士論文の執筆で祖母の家へ逗留する。キルトを織っている祖母と、その仲間の女性たちによって語られる幾つものラブストーリーが、ひとつひとつに思いを込めて織り上げられるキルトのイメージと重なり合い、実に味わい深い。
母から子へ、そして孫へとキルトにこめて継がれていくラブストーリー。
117分/★★★☆☆

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ギルバート・グレイプ
WHAT'S EATING GILBERT GRAPE
1993年アメリカ/ヒューマンドラマ

<製作総指揮・監督>
ラッセ・ハルストレム
<原作・脚本>
ピーター・ヘッジス
<出演>
ジョニー・デップ
レオナルド・ディカプリオ
メアリー・スティーンバーゲン
ジュリエット・ルイス
<ストーリー&コメント>
小さな田舎町に住むグレイプ一家。長男ギルバートの悩みは、過食症の巨漢の母と、いくつになっても心は子供のままの弟アーニーだった。
ギルバートを演じるジョニー・デップの優しいまなざしと、アーニーを演じる若きレオナルド・ディカプリオの演技が輝いている。
117分/★★★☆☆

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キル・ビル Vol.1
KILL BILL : Vol.1
2003年アメリカ/アクション

<監督・脚本・キャラクター原案>
クエンティン・タランティーノ
<アニメーション>
プロダクションI.G
<キャラクター原案・出演>
ユマ・サーマン
<出演>
ルーシー・リュー
ヴィヴィカ・A・フォックス
ダリル・ハンナ
デヴィッド・キャラダイン
マイケル・マドセン
ジュリー・ドレフュス
栗山千明
千葉真一
ゴードン・リュウ
マイケル・パークス
<ストーリー&コメント>
結婚式の最中、結婚相手とお腹の子供を殺された“ザ・ブライド(花嫁)”。彼女はかつて最強の暗殺者だったが、堅気になると決めた矢先に元の仲間たちに襲撃されたのだった。5年間の昏睡から目覚めた彼女は、自分に手を下したかつてのボス、ビルとその手下たちへの復讐を誓い、たった一人で戦いの旅へと出るのだった…。
鬼才クエンティン・タランティーノが、日本のヤクザ映画やアニメ、香港カンフー映画など、自らの趣味に徹底的にこだわってそれらを凝縮し、娯楽作に仕上げた壮絶活劇2部作の前編。
観終わって一言、「すごい作品だった」。既成の枠にとらわれないタランティーノらしい“偉大なるB級”映画。徹底的に復讐劇にこだわったという前編は、壮絶な殺陣シーンのオンパレード。吹き飛ぶ血しぶき、次々と刎ねられる首。幼い子どもが観るには刺激が強すぎる残酷なシーンの連続。かと思いきや、過去の回想シーンではアニメになったりと、先の読めない展開にハラハラした。
舞台が日本ということもあって、千葉真一や栗山千明という日本人俳優も出演しているのはいいとはいえ、 ユマ・サーマンやルーシー・リューに日本語で会話させるのはムリがある気がするが。機内に日本刀を持ちこんだりする、あまりにもベタな「ジャパネスク」(欧米人の勘違いする時代錯誤のサムライ文化ともいう)には苦笑い。これはこれで、監督の趣味の投影だからいいのかなという気がしますが、これを観て「日本人は飛行機に乗るとき日本刀を携行している」と欧米人に勘違いされると困りますね。
後編に期待を持たせるアクション満載の前編でした。
112分/★★★☆☆
(2005年2月10日)

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キル・ビル Vol.2
KILL BILL : Vol.2
2004年アメリカ/アクション

<監督・脚本>
クエンティン・タランティーノ
<出演>
ユマ・サーマン
デヴィッド・キャラダイン
ゴードン・リュウ
マイケル・マドセン
ダリル・ハンナ
マイケル・パークス
ボー・スヴェンソン
サミュエル・L・ジャクソン
パーラ・ヘイニー=ジャーディン
<ストーリー&コメント>
5年前、幸せな結婚寸前にかつての仲間たちの襲撃を受け、夫とお腹の子どもを殺された“ザ・ブライド”。昏睡から奇跡的に目覚めた彼女はビルへの復讐を誓い、襲撃に関わったかつての仲間たちを次々と仕留めていった。残るはバドとエル、そしてビルの三人。さっそく彼女は次なる標的のバドを倒すため、テキサスの荒野へ向かうのだが…。
壮絶なバイオレンス描写で話題を呼んだアクション二部作の後編。
前編とは趣きを異にして、後編は全く別のテイストに仕上がっています。前編はひたすらアクションに重きを置いていたけど、後編では物語の起点となる惨殺事件から遡って、ザ・ブライドとビルの過去が明かされたり、ドラマに重点を置いています。事実、アクションシーンはだいぶ減っているし。これが物足りないと思う向きもあるみたいだけど、僕はこれはこれでいいのかなと思います。全く同じような毛色のものを続けても仕方ないし、背景がしっかりと描かれたほうが物語に対して、より感情移入できるし。結果的には二部作に分けて正解だったと思う。
前編は日本刀を中心としたサムライ文化へのオマージュだけど、今作ではカンフーを主軸とした香港映画へのオマージュかな。最後はちょっと『北斗の拳』っぽかったけど(笑)
サミュエル・L・ジャクソンがチョイ役で登場。エンドロールを見るまで全く気がつかなかった。
136分/★★★☆☆
(2005年2月11日)

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疑惑の影
SHADOW OF A DOUBT
1943年アメリカ/サスペンス

<監督>
アルフレッド・ヒッチコック
<脚本>
ソーントン・ワイルダー
サリー・ベンソン
アルマ・レビル
<出演>
テレサ・ライト
ジョセフ・コットン
マクドナルド・ケリー
ヘンリー・トラバース
パトリシア・コリンジ
ヒューム・クローニン
<ストーリー&コメント>
カルフォルニア州サンタ・ローザ。チャーリーは平和すぎる家庭に退屈を感じ、刺激を求めていた。ある日、彼女と同じ名の叔父チャーリーが遊びに来ると聞き心が弾む。久しぶりの再会に一家も和むのだが、いつもと違う叔父の様子にチャーリーは疑念を持つ。そんな時、家庭調査員に成りすました刑事が一家に近づき、殺人犯の容疑者として叔父を疑っているのだとチャーリーに打ち明けるのだった…。
平和な生活を送っていた娘が、叔父の出現によって恐怖に陥ってしまう様子を描いていくのですが、個人的にはあまり面白くありませんでした。『ランダム・ハーツ』なんかでもそうだけど、「観ている側は既に知っている事実を登場人物が必死に探求する様子」にはあまり時間をさく必要はないと思うんです。この場合は、設定としてチャーリー叔父は最初から殺人容疑者として追われているらしいことが窺い知れる。最初のアパートのシーンがなければ、叔父の正体はずっと不明のままで、徐々に怖さも増していくと思うんだよね。観ている側にその予備知識があるから、叔父の行動や言動はいちいち挙動不審だし。あと、唐突な進展にも疑問。姪のチャーリーがなぜグラハムを刑事と見抜いたのか、グラハムは知り合ったばかりの娘を「心から愛して」しまうのか。
傑作として名高い作品だけに、気になる点を挙げればきりがない。序盤から中盤にかけてのテンポも、短調で退屈でした。
108分/★★☆☆☆
(2003年1月11日)

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キング・アーサー
KING ARTHUR
2004年アメリカ/歴史ドラマ

<製作>
ジェリー・ブラッカイマー
<監督>
アントワーン・フークア
<脚本>
デヴィッド・フランゾーニ
<出演>
クライヴ・オーウェン
ヨアン・グリフィズ
キーラ・ナイトレイ
マッツ・ミケルセン
ジョエル・エドガートン
ヒュー・ダンシー
レイ・ウィンストン
レイ・ステーィヴンソン
スティーヴン・ディレーン
ステラン・スカルスゲールド
<ストーリー&コメント>
西暦415年、ローマ帝国の支配下にあったブリテン島では、独立を求める反乱軍“ウォード”と、残虐な侵略者サクソン人たちとの間で激闘が繰り返されていた。そんな内乱に揺れるブリテンの平和を維持していたのは、“円卓の騎士”たちを率いる無敵のローマ軍司令官アーサー。しかし、国力が衰退し始めたローマ帝国は、ブリテンからの撤退を決定。だが、長年の兵役から解放されることになっていた騎士たちに、非情にもローマ教皇からの最後の苛酷な使命が下される…。
5世紀のイギリスを舞台に、ブリテン島の独立を取り戻した騎士たちの活躍をき、中世アーサー王伝説の原型といわれる物語を映画化。
公開当時、映画館に行こうとまで思っていた作品にしては、ボチボチというか、ちょっとイマイチだったかな。アーサー王を演じるクライヴ・オーウェンは朴訥すぎて威厳に乏しいし、グウィネヴィアは野獣なのかアルテミスなのかわからない飛躍ぶりだし、マーリンも影が薄い。キャラクターとしては、ランスロットやガウェインら“円卓の騎士”たちの方がイキイキとしていてよかった。戦闘シーンなんかは、『ロード・オブ・ザ・リング』の焼き直しの感じがして食傷気味だし、ちょっとお粗末。
アーサー王伝説を描いたものとしては『エクスカリバー』の方がまだ面白いけど、好きな物語だけに、そろそろ決定版が欲しいところ。ピーター・ジャクソンあたりが興味を持ってくれないかな?
127分/★★★☆☆
(2005年11月19日)

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キング・コング(1933)
KING KONG - THE EIGHTH WONDER OF THE WORLD
1933年アメリカ/アドベンチャー

<製作・監督>
メリアン・C・クーパー
アーネスト・B・シュードサック
<原作>
エドガー・ウォレス
<脚本>
ジェームズ・A・クリールマン
ルース・ローズ
<出演>
フェイ・レイ
ロバート・アームストロング
ブルース・キャボット
フランク・ライチャー
サム・ハーディ
ノーブル・ジョンソン
ステーイヴ・クレメンテ
ジェームズ・フラヴィン
<ストーリー&コメント>
南海の秘境にやってきた映画のロケ隊は、原住民から神と崇められ、体長18メートルに及ぶ巨獣キング・コングを目にする。やがてコングは捕獲され、ニューヨークへ見世物として連れてこられることに。しかし、カメラのフラッシュに怒ったコングは大暴れ、街は大パニックとなるのだった…。
公開時、世界中が驚いた特撮映画の古典中の古典。ピーター・ジャクソンによって2005年にリメイクされた同名作品のオリジナル版。
素晴らしすぎるリメイク版を先に観ただけに、なんだか物足りなさを感じた。全体的なストーリーはほとんど同じなんだけど、リメイク版では丁寧に描かれていたコングとアンの心の交流がほとんどないのが残念。アンはただ連れ去られた恐怖に慄き叫ぶだけだし、コングは己の欲望のために暴れるだけだし。リメイク版で感じたハートフルな感動は全くなかった。
コングの動きや表情も、当時は凄かったのかもしれないけど、今観るとちょっとキツいしね。「オリジナル版を観てみたい」と思うのでない限り、観るまでもない作品かな。『宇宙戦争』のようにオリジナル版を先に観ていれば、感想ももうちょっと違ったものになったのかもしれないね。
100分/★★★☆☆
(2006年1月15日)

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キングコング(1976)
KING KONG
1976年アメリカ/アドベンチャー

<製作・監督>
ジョン・ギラーミン
<脚本>
ロレンツォ・センプル・ジュニア
<出演>
ジェフ・ブリッジス
ジェシカ・ラング
チャールズ・グローディン
ジャック・オハロラン
ジョン・ランドルフ
ルネ・オーベルジョノワ
ジュリアス・ハリス
<ストーリー&コメント>
石油ショックで新たな油田を探すペトロックス社は、常に霧に覆われ、所在すら明らかではない南太平洋の孤島・スカル島へ向けて調査船を送ることを決定した。スカル島に未知の巨大生物がいると推測して調査船に密航した動物学者プレスコット、漂流していた美女ドワンを加えた調査団はついに島へと到着する。だが、ほどなくして島に住む原住民がドワンをさらい、何かに捧げるいけにえにしようとする。彼女を救うため集落に乗り込んだプレスコットらは、そこで原住民が恐れるものの正体を知ることになった。それは、20メートルはあろうかという巨大なゴリラ、キングコングだった…。
怪獣映画の古典的名作を、1976年当時の最新スペシャル・メーキャップとアニマトロニクス技術でリメイク。
特殊メーキャップのリック・ベイカー本人がコングに扮し、細かい表情や動きまでを表現して見せている。
1933年版のオリジナル、2005年の完全なるリメイク版と比べると、なんだか中途半端な作品に思える。時間尺のわりに展開がわりと淡白なので、あまり見せ場をじっくり描けていないような気がする。島でのコングの格闘シーンも、橋を揺らしたり、大蛇を引き裂いたりするだけだし。2005年版のように恐竜と戦ったり、ミサイルを投げ返したりはしません(笑)
これが映画デビュー作となったジェシカ・ラング。とても綺麗な女優さんだったんですね。
130分/★★★☆☆
(2008年1月25日)
第49回アカデミー賞(1976年) 特別業績賞 (視覚効果)

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キング・コング(2005)
KING KONG
2005年アメリカ、ニュージーランド/アドベンチャー

<製作・監督・脚本>
ピーター・ジャクソン
<原案>
メリアン・C・クーパー
<脚本>
フラン・ウォルシュ
フィリッパ・ボウエン
<出演>
ナオミ・ワッツ
ジャック・ブラック
エイドリアン・ブロディ
トーマス・クレッチマン
コリン・ハンクス
ジェイミー・ベル
エヴァン・パーク
カイル・チャンドラー
アンディ・サーキス
<ストーリー&コメント>
大恐慌時代の真っ只中にある1933年のニューヨーク。B級映画監督のデナムは、製作サイドから見放されようとしていた。南海の孤島の地図を手に入れた彼は、新進作家のドリスコルを脚本家に、不況の煽りを受けて生活に窮していた女優のアンをヒロインに据え、撮影旅行を決行。ところがその島は、古代の恐竜が闊歩する秘境で、撮影隊は次々と命を落とし、アンも巨獣キング・コングにさらわれてしまうのだった…。
1933年の同名作品に惚れ込んだピーター・ジャクソンが、独自の解釈を加え、完全リメイク。
素晴らしい作品でした。オリジナル版を観たのは後なんだけど、原作のストーリーはそのままに、足りない部分を補って、完璧な作品に仕上がっている。これほど素晴らしいリメイクは珍しいんじゃないかな。
現代の“映像の魔術師”らしく、指輪三部作で魅せた映像のド迫力も圧倒的だけど、特筆すべきはアンとコングとの心の交流。これがあるとないとで、大違い。初めはさらわれた恐怖に慄くだけだったアンも、コングの孤独や、自分を守ってくれる勇敢さを目にし、夕陽を美しいと思える感性に触れるうちに、コングに心を開いていくんだよね。だからこそ、囚われのコングの悲哀や、最後のエンパイヤー・ステイトビルでのシーンにグッとくるものがあるし、戦闘機乗りたちを敵視できたりもする。オリジナル版のコングは、ただの野蛮な猿でしかないからね。
フェイ・レイより断然美しいナオミ・ワッツも、コングが恋をする理由付けとしては必然の産物だね(笑)
188分/★★★★★
(2006年1月12日)
第78回アカデミー賞(2005年) 録音賞、視覚効果賞、音響編集賞

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キングダム・オブ・ヘブン
KINGDOM OF HEAVEN
2005年アメリカ/歴史ドラマ

<製作・監督>
リドリー・スコット
<脚本>
ウィリアム・モナハン
<出演>
オーランド・ブルーム
エヴァ・グリーン
リーアム・ニーソン
ジェレミー・アイアンズ
エドワード・ノートン
ブレンダン・グリーソン
マートン・ソーカス
<ストーリー&コメント>
12世紀のヨーロッパ。妻子を亡くして生きる目的を失ったフランスの鍛冶職人バリアンは、実の父親と名乗り出たイベリンの領主にしてエルサレム王に仕える騎士ゴッドフリーに誘われ、共にエルサレムへ旅立つ。道中、負傷により命を落としたゴッドフリーは騎士の称号をバリアンに譲り、エルサレムに平和と愛にみちた国家を築くよう、バリアンに託す。やがてバリアンは若きエルサレム王ボードワン4世やその妹シビラ姫と交流するように。一方、エルサレムではキリスト教徒とイスラム教徒の対立が次第に激化していき…。
1人の青年が十字軍に参加し、偉大な騎士に成長していく様を描く歴史スペクタクル大作。
『グラディエーター』の成功で映画界に歴史劇ブームをもたらしたリドリー・スコット監督が、今度は十字軍をモチーフに、一説によれば1億3000万ドルもの製作費を投じた。お金がかかっているだけあって、合戦シーンの迫力はすごい。特に、最後のエルサレム防衛戦はなかなか。ただ、このテのは馴染みのない時代ということもあって、登場人物の顔と名前が一致せず大変でした。
145分/★★★☆☆
(2007年2月25日)

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禁断のエバ
DREAMING OF JOSEPH LEES
1999年アメリカ、イギリス/ラブストーリー

<監督>
エリック・スタイルズ
<脚本>
キャサリン・リンストラム
<出演>
サマンサ・モートン
ルパート・グレイヴス
リー・ロス
ローレン・リチャードソン
フランク・フィンレー
ホリー・エアード
<ストーリー&コメント>
1958年、イギリスの片田舎サマセット。エバは製材所で働きながら父親と幼い弟妹と暮らしていた。可憐なエバに夢中のハリーは彼女をデートに誘うが、彼女はなかなか応じない。エバは幼いころから従兄弟のジョセフにほのかな恋心を抱いていたのだ。何とか彼に会いたいと願うエバだったが機会はなかなか訪れず、ハリーの熱意にほだされて彼と一緒に暮らし始める。しかし親戚の結婚式でジョセフに再会したエバは彼への情熱を抑えられなくなってしまう…。
『ギター弾きの恋』で無垢なハッティを演じたサマンサ・モートンの主演作だが、こちらはドロドロにもつれた恋愛悲劇で、最後は『ピアノ・レッスン』みたいな感じ。この作品は、一体何を訴えたいんだろう。一途な愛は、時に悲劇を招くということか…。
(以下、ネタバレ文。観た後で、マウスでなぞってお読みください)
失恋して発狂するハリー。それによって魂を奪われたエバ。何故だろう?失恋した男なんて放っておけばいいのに。でも、こういう男女の図式っていつの時代でもあるものなんだろうね。どうしようもない男に尽くしてしまう女、悪い女に振り回される男、という図式は。
93分/★★★☆☆
(2002年11月24日)