| お熱いのがお好き | |
| SOME LIKE IT HOT | |
| 1959年アメリカ/ラブコメディ <製作・監督・脚本> ビリー・ワイルダー <出演> マリリン・モンロー トニー・カーティス ジャック・レモン ジョージ・ラフト パット・オブライエン ジョー・E・ブラウン |
<ストーリー&コメント> ギャング同士の抗争が多発する禁酒法時代のシカゴ。たまたま虐殺事件を目撃してしまった二人のバンドマン、ジョーとジェリーはギャングに追われることになり、二人は身を隠すために女だけの楽団にもぐりこむ。女装し、それぞれジョセフィーン、ダフネと偽名を名乗り、逃亡は成功したかに思えたのだが、滞在先のホテルで運悪くギャングたちと鉢合わせてしまう…。 マリリン・モンローら豪華な顔ぶれで映画史に名を残すコメディ。 二人の女装が笑えます。どう見たってバレてるのに、誰もそれに気付かないし。まぁ、そこをつっこむと作品自体が成り立たないんだけど。 シュガーを演じたマリリン・モンローは、相変わらずのキュートでセクシーな存在感がタップリ。 金持ち役のジョー・E・ブラウンも、とぼけたいい味を出しています。 |
| 120分/★★★☆☆ (2002年12月3日) |
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| 大いなる遺産 | |
| GREAT EXPECTATIONS | |
| 1998年アメリカ/ラブストーリー <監督> アルフォンソ・クアロン <原作> チャールズ・ディケンズ <脚本> ミッチ・グレイザー <出演> イーサン・ホーク グウィネス・パルトロウ ハンク・アザリア クリス・クーパー アン・バンクロフト ロバート・デ・ニーロ ジョシュ・モステル ラクエル・ボーディン |
<ストーリー&コメント> フロリダの海沿いの田舎町。絵を描くのが好きなフィン少年は、大富豪デインズモア夫人の姪エステラに恋をする。やがてふたりは成長し、青年となったフィンの彼女への想いは変わらなかったが、ある日エステラはヨーロッパヘ留学に旅立ってしまう。数年後、画家を目指してニューヨークへ渡ったフィンは、そこで偶然エステラと再会する…。 原作は、1946年にデビッド・リーン監督で一度映画化されているチャールズ・ディケンズの古典的小説。舞台を現代のアメリカに置き換え、画家を志す青年の恋と成長を描いた人間ドラマ。 いまいち話に入り込めませんでした。物語は、主役の二人の恋を絡めつつフィンの成長を描くんですが、それぞれの人物の描写がとても薄っぺらい(ナレーションで語られるだけ)ので、物語だけが独りでに先歩きしていく感じでした。ニューヨークに舞台が移ってからはそれなりにドラマっぽくなるけど、後半のラスティグの再登場はかなり唐突。ロバート・デ・ニーロが演じていなければ「貴方、誰でしたっけ?」って感じだと思うし。数十年ぶりのこの邂逅よりも、直前のデインズモア夫人とのシーンの方が印象に強いし、いきなり逃走劇になってしまうし。話が寸断されてしまう怖れもある。キャストはなんだか不必要に豪華だけど、脚本や演出がそれを活かしきれてないと思う。 あと、10歳のエステルを演じたラクエル・ボーディンがとても綺麗なだけに、そこからグウィネス・パルトロウに成長するのはちょっとムリがあるような気がしたのは僕だけではないはずだ! |
| 113分/★★☆☆☆ (2004年1月9日) |
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| 丘の上の本屋さん | |
| Il diritto alla felicita | |
| 2021年イタリア/ドラマ <監督・脚本> クラウディオ・ロッシ・マッシミ <出演> レモ・ジローネ ディディー・ローレンツ・チュンブ コッラード・フォルトゥーナ ピノ・カラブレーゼ フェデリコ・ペロッタ アンナマリア・フィッティパルディ モーニ・オヴァディア |
<ストーリー&コメント> 風光明媚な丘陵地帯が広がるイタリア中部の美しい村で、小さな古書店を営むリベロ。そんなある日、彼の店先にひとりの移民の少年・エシエンが姿を見せる。好奇心が旺盛そうな少年に声をかけ、本は好きだけど買う金がないと知ったリベロは、マンガを手始めに、店にある古今東西の書物を無料で次々と貸し与えることに。リベロが語る読書の素晴らしさに熱心に耳を傾けるエシエン。感想を語り合ううちに、いつしか2人は友情で結ばれていくのだった…。 映画の中で紹介される書物は、『ピノッキオの冒険』、『星の王子さま』、『ドン・キホーテ』、『白鯨』など、古今東西の名作の数々。イタリア・ユニセフが共同製作に参加し、映画作りに全面的に協力。ベテラン俳優のR・ジローネが古書店の店主役を味わい深く演じるほか、イタリアで最も美しい村の一つとも評されるチヴィテッラ・デル・トロントの印象的な風景も見逃せない。 とても微笑ましい作品でした。リベロの古書店を訪れるお客さんたちがクセ者揃いで面白いし、その会話や交流を楽しむリベロがすごくいい。古書店の売り上げはあまりなさそうだけど、街のサロンみたいな感じですね。エシエン少年は最初はトゲがあるようでいて、だんだんリベロと読書によって人として成長していきます。オススメされる本たちは僕も名前は当然知っているものばかりだけど、ちゃんと読んだかと聞かれると怪しい。あらためて僕もリベロのオススメを読んでみようかな。 |
| 85分/★★★☆☆ (2024年8月20日) |
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| おしゃれ泥棒 | |
| HOW TO STEAL A MILLION | |
| 1966年アメリカ/ラブコメディ <監督> ウィリアム・ワイラー <出演> オードリー・ヘプバーン ピーター・オトゥール イーライ・ウォーラック ヒュー・グリフィス シャルル・ボワイエ |
<ストーリー&コメント> 有名な美術収集家でもあるボネの裏の顔は、贋作画家。自分で描いた贋作を高値で売りスリルを楽しんでいた。しかしある日、美術館に提供した彫像が科学検査されることに。彫像が贋物だとわかってしまったら、すべての作品に疑いがもたれてしまう。そこで彼の娘であるニコルは、偶然知り合った絵画泥棒と一緒に彫像を美術館から盗もうとする…。 『ローマの休日』の監督&主演コンビによるロマンチック・コメディ。 60年代ファッションに身を包んだオードリーのお洒落な魅力が満載!って、僕はイマイチ好きになれないんだけど(笑)最初に車を運転している時の白いヘルメットみたいな帽子。当時はああいうのがナイスだったのかな? 面白かったのが鍵を盗む手口。すごくシンプルだけど、「おおっ!」と唸ってしまいました。ブーメランなど、様々な小道具の使い方も面白かった。 |
| 123分/★★★☆☆ (2002年5月29日) (再観:2021年4月12日) |
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| オーシャンズ11 | |
| OCEAN'S ELEVEN | |
| 2001年アメリカ/クライムコメディ <監督> スティーヴン・ソダーバーグ <脚本> テッド・グリフィン <製作総指揮・出演> ジョージ・クルーニー <出演> ブラッド・ピット ジュリア・ロバーツ マット・デイモン アンディ・ガルシア ドン・チードル エリオット・グールド カール・ライナー |
<ストーリー&コメント> 窃盗罪で服役し、ようやく出所したダニー・オーシャンは、刑務所にいる間に胸の内に温めていた犯罪計画を実行に移すべく、旧知の詐欺師ラスティ、スリの名人ライナス、爆破の専門家バシャーら、腕利きの犯罪者たちを集結させると、その計画を一同に打ち明ける。それは何と、ラスベガスの三大カジノを一挙に襲って1億6千万ドルもの大金を強奪するという、大胆極まりないものだった…。 フランク・シナトラ主演の1960年の『オーシャンと十一人の仲間』のリメイク。ジョージ・クルーニー、アンディ・ガルシア、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツら、いずれも主演級の超豪華キャストの共演で話題になった娯楽作。 ただ豪華な顔ぶれを揃えれば面白い映画になるというほど、映画作りは単純なものではないようです。ストーリーもほとんど起伏がなく最後まで一直線で、後味も爽やか。逆に言えば、全く心に残らない。内容がどうというより、豪華キャストを楽しむ作品として考えたほうがよさそうです。登場人数が多すぎて、全体的に薄っぺらになってしまっているのは残念。 豪華な顔ぶれの中では、マット・デイモンが特に印象的だったかな。出番もわりと多かったし。それにしてもブラッド・ピットは、出てくるたびに何か食べてるよね。他の作品でもそうだけど。間食が好きなのかな。 |
| 117分/★★★☆☆ (2003年8月29日) |
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| オーシャンズ12 | |
| OCEAN'S TWELVE | |
| 2004年アメリカ/クライムコメディ <監督> スティーヴン・ソダーバーグ <脚本> ジョージ・ノルフィ <製作総指揮・出演> ジョージ・クルーニー <出演> ブラッド・ピット マット・デイモン ジュリア・ロバーツ キャサリン・ゼタ=ジョーンズ アンディ・ガルシア ヴァンサン・カッセル ドン・チードル エリオット・グールド カール・ライナー ブルース・ウィリス |
<ストーリー&コメント> ラスベガスのカジノから1億6千万ドルもの大金が盗み出された事件から3年。それがオーシャン一味の仕業であることを知ったカジノオーナーのベネディクトは、事件後、犯罪稼業から足を洗い、まっとうな人生を歩もうとしていたオーシャンをはじめ、ライアン、カルドウェルら仲間たちの居所を突き止めると、2週間以内に利子をつけて金を返済するよう彼らに要求する。土壇場に追いつめられたオーシャンは、やむなくドリームチームを再結集させると、また大きなヤマに挑むべくアムステルダムへと向かうのだが…。 『オーシャンズ11』の同監督、同キャストが再び集結して製作された続編。 豪華メンバーが揃えばいいってもんでもない映画の典型。と言っても、主要な数人しかわからないけど(笑)キャストが豪華でも、ヌルい脚本がそれを活かしきれていない。というか、話自体があまり面白くないし、行ったりきたりの時間軸もちょっとわかりにくい。最後の結末はちょっとだけニヤリとしたけど、そこまでにあまり感情移入できてなかったので「ふ〜ん、そうなんだ」程度。 ブルース・ウィリスがなかなか面白い登場の仕方をしてくれたあたりが一番面白かったかな(笑) 2007年には、さらなる続編『オーシャンズ13』が製作されるんだとか。このあたりでいい加減にやめておいたほうが…。 |
| 126分/★★★☆☆ (2006年8月27日) |
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| オズの魔法使 | |
| THE WIZARD OF OZ | |
| 1939年アメリカ/ファンタジー <監督> ビクター・フレミング <原作> ライアン・フランク・ボーム <脚本> ノエル・ラングレー フローレンス・ライアン エドガー・アラン・ウルフ <出演> ジュディ・ガーランド フランク・モーガン レイ・ボルジャー バート・ラー ジャック・ヘイリー ビリー・バーク マーガレット・ハミルトン |
<ストーリー&コメント> カンザスに住む少女ドロシーは、竜巻に巻き込まれて魔法の国に迷い込んでしまう。ドロシーはカンザスに帰るために、旅の途中で出会った脳のないカカシ、心のないブリキの人形と、臆病なライオンと共に、黄色いレンガの道の果てにあるエメラルド・シティに住むオズの大魔王に会いに行く。西の悪い魔女の度重なる妨害にも負けずに、ドロシーは家族の待つ故郷へ帰ることができるのだろうか…。 ライアン・フランク・ボームが1900年に発表した有名童話を映画化。アカデミー賞では作品賞を含む5部門にノミネートされ、作曲賞と歌曲賞(有名な「Over the Rainbow」)の2部門に加えて、ジュディ・ガーランドが特別賞を受賞。 名作の誉れ高いファンタジー・ミュージカルの名作。評判通り、とても面白かったです。決して子ども騙しではなく、子ども心を取り戻せるというか、暖かい気分になれる作品でした。 一番驚いたのは、最初はモノクロだった画面が、オズの国に迷い込んだ途端にカラーになったこと。すごい演出だと思ったら、あれには裏話があったんですね。全体的な撮影は新開発のテクニカラーで行われたものの、カンザスのシーンだけは制作費を抑えるためにモノクロで撮影されたんだそうです。でも、ドロシー帰還後のカンザスもカラーでいいのにと思いましたね。 他にも、製作にはたくさんの紆余曲折があったそうです。たくさんの候補の中からドロシー役に抜擢されたジュディ・ガーランドは当時16歳で、ドロシーを演じるには年齢的に無理があったため、製作陣は共演者に大男たちを起用して彼女を小さく見せたり、少し太り気味だったガーランドはダイエットで体重を減らしてドロシー役に臨んだそうです。 それにしても、なんでタイトルには「魔法使い」の「い」が抜けてるんだろう? |
| 101分/★★★☆☆ (2006年8月14日) |
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| 第12回アカデミー賞(1939年) 作曲賞、歌曲賞、特別賞 | |
| オータム・イン・ニューヨーク | |
| AUTUMN IN NEW YORK | |
| 2000年アメリカ/ラブストーリー <監督> ジョアン・チェン <脚本> アリソン・バーネット <出演> リチャード・ギア ウィノナ・ライダー アンソニー・ラパグリア |
<ストーリー&コメント> 主人公ウィルは、高級レストランを経営する48歳の独身男。次々に女性を口説いてものにするが、深入りする前にスッパリ別れてしまう名うてのプレイボーイ。そんな彼の店で22歳の誕生日を祝っていたシャーロットにウィルは惹かれ、彼女をデートに誘い出す。父娘ほども年が違うシャーロットとの交際に戸惑い気味のウィルに、やがて彼女はこう告げる。「どうせ私たちに未来はないし、これ以上前には進めない。なぜなら私は心臓の病であと1年の命なのだから…」と。 晩秋から冬のニューヨークを舞台に描くメロドラマ。 なんか、展開がかったるかった。映画館で見たんだけど、なんか退屈で。こういう作品は、ビデオでじっくりと見たほうがいいのかなぁ。ラブ・ストーリーとしてはやっぱり『ゴースト』の方が面白いね。 |
| 107分/★★☆☆☆ (2000年10月13日) |
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| 夫以外の選択肢 | |
| WE DON'T LIVE HERE ANYMORE | |
| 2004年アメリカ、カナダ/ラブストーリー <監督> ジョン・カーラン <脚本> ラリー・グロス <製作総指揮・出演> マーク・ラファロ <製作・出演> ナオミ・ワッツ <出演> ローラ・ダーン ピーター・クラウス サム・チャールズ ヘイル・ペイジ ジェニファー・ビショップ |
<ストーリー&コメント> 郊外の学園都市で、一見何不自由ない生活を送る専業主婦のイーデス。夫ハンクは大学教授で、同僚のジャックとその妻テリーとは、夫婦ぐるみの親しい付き合いを続けていた。けれども日頃、自分に対する夫ハンクの無関心な態度に満たされないものを感じていたイーデスは、いつしかジャックとの情事に陥ってしまう。一方、夫のジャックに深い愛情を捧げながらも、それが却って夫から疎んじられて深く心傷ついたテリーは、ある晩ハンクに慰めを求め、かくして2組の夫婦の間で二重の背信劇が進行することとなり…。 なんかイマイチでした。キャストもみんな頑張ってるし、時折はさまれる意味深な信号のカットとか、細かな演出もよかったんだけど…単純に、作品として面白みを感じなかった。情事に葛藤する二人、求める愛と求められる愛の間で葛藤する二人、それぞれに共感できる部分が少なかったからかなぁ。最初から既に、冷めた目で観てしまったからかな。そんな中で、無邪気な子どもたちが可愛かった。結局は、大人のエゴで苦しむのは最後は子どもたちなんだろうね。 お目当てのナオミ・ワッツはやっぱり綺麗。 |
| 99分/★★☆☆☆ (2007年6月23日) |
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| オッペンハイマー | |
| OPPENHEIMER | |
| 2023年アメリカ/歴史ドラマ <監督・脚本> クリストファー・ノーラン <出演> キリアン・マーフィ エミリー・ブラント マット・デイモン ロバート・ダウニー・Jr. フローレンス・ピュー ジョシュ・ハートネット ケイシー・アフレック ラミ・マレック ケネス・ブラナー |
<ストーリー&コメント> 第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。これに参加したオッペンハイマー博士は優秀な科学者たちを率いて世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。冷戦、赤狩り…激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだった。 クリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画。2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描く。第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、作品賞など7部門で受賞を果たした。 「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマー博士の数年を描いたもので、さすがに噂に違わぬ重厚感。3時間ギッチリのドラマでした。 この作品の評価で日本においてよく言われるのは「原爆投下のリアルな現実、被爆地の惨劇を描いてほしかった」というもの。だけど映画を観ると、それは違うと思うんですよね。博士たちのチームは「あくまでも原爆を作った」だけで、実戦での投下結果も直接はチームに知らされなかったように、正直その結果はここでは主要な論点ではなくて。映画自体は博士の研究と戦後の公聴会がメインなので、その指摘は当たらないと思うんですよね。そこに時間を割くと、3時間の尺でも足りなくなるし。 核戦争の怖さを考えさせられるのは、スタンリー・キューブリックの『博士の異常な愛情/又は私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』の方がもっとリアルだし、日本映画なら傑作アニメ『この世界の片隅に』や『火垂るの墓』もあるよね。 それに原爆の是非は、映画の中の会議でもけっこう触れられていて、博士自身も幻聴・幻視のような症状を感じたりとか。でもアメリカ的には「玉砕も覚悟したり、決して降伏しない日本を降伏に追い込むための必要悪だった」というのが素直な真相だと思うし。映画の中でもトルーマン大統領にそう語らせたりもしてるよね。 もちろん僕も日本人だからそこに複雑な思いはあるけど、アメリカが作った映画で、アメリカ寄りの視点になるのは仕方がないよね。原爆を投下したアメリカは許されるべきではないけど、無謀な戦争を継続した当時の日本軍の軍部の無能さとか、プロパガンダの片棒を担いだメディア、そういうところこそが真に批判されるべきだと思うんだよね。日本は国民に贅沢を禁じて貧しい食事をしてるのに、アメリカは潤沢な資源を持ち、ダンスしたりしてるわけだから。国力の差は如何ともし難いものがあるし、無謀な戦争を止めようとした人たちとかがもっと称えられて然るべきだよね。日本人の器用さ、勤勉さ、技術力の高さゆえに「戦えてしまった」ことも悲劇…って、それはまた別の話だけど。 映画自体は決して「面白い」というものではなく、3時間の尺もなかなかです。時系列も飛び飛びなので、理解が追いつくまでに時間もかかるかな。ただ、伝記ドラマは「そういう人だった」と盲信するのではなく、「その人を知るきっかけになった」ということが大事。オッペンハイマー事件、ロスアラモスなどについて、当時のことをしっかり調べて知っていくことが大事なんですよね。 |
| 180分/★★★☆☆ (2024年4月8日) |
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| 第96回アカデミー賞(2024年) 作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、撮影賞、編集賞、作曲賞 | |
| オデッセイ | |
| THE MARTIAN | |
| 2015年アメリカ/SFファンタジー <製作・監督> リドリー・スコット <脚本> ドリュー・ゴダード <出演> マット・デイモン ジェシカ・チャステイン クリステン・ウィグ ケイト・マーラ ジェフ・ダニエルズ マイケル・ペーニャ ショーン・ビーン セバスチャン・スタン アクセル・ヘニー キウェテル・イジョフォー |
<ストーリー&コメント> 2035年。アメリカによる火星の有人探査計画“アレス3”は、火星上の猛烈な砂嵐のせいで中止を余儀なくされるが、撤収作業中、クルーの一員である植物学者ワトニーは不慮の事故で吹き飛ばされ、行方不明に。状況から彼の生存の可能性は絶望視される中、残りの宇宙飛行士たちはワトニーの捜索を断念して火星を去る。だがワトニーは奇跡的に生き延びていた。外気温はマイナス55度。水なし、空気なし、地球との通信手段もなく、食料は残りわずか。次の探査船が火星を訪れるのは4年後。過酷な状況に取り残された彼はありったけの科学知識とポジティブ思考を駆使し、孤独なサバイバルに挑んでゆく。 アンディ・ウィアーのベストセラー小説『火星の人』を映画化したSFアドベンチャー。受賞こそならなかったものの、アカデミー賞で7部門にノミネートされた。日本語タイトルの『オデッセイ』はホメロスの叙事詩『オデュッセイア』及びその主人公オデュッセウスに由来し、「長期の放浪・冒険」を意味するそうです。 一人きりでのサバイバルというと、真っ先に『キャスト・アウェイ』が連想されるんですが、こちらの方がもっと娯楽作として仕上がっています。絶望的な状況でも決して諦めることなく、まずはひとつの問題を解決する。そしてそれを積み重ねていく。そういう姿勢って何にでも通じるものだし、シンプルなメッセージとして心に沁みました。 |
| 142分/★★★☆☆ (2024年10月7日) |
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| 男が女を愛する時 | |
| WHEN A MAN LOVES A WOMAN | |
| 1994年アメリカ/ラブストーリー <監督> ルイス・マンドーキ <脚本> ロナルド・バス アル・フランケン <出演> アンディ・ガルシア メグ・ライアン ティナ・マジョリーノ メイ・ホイットマン エレン・バースティン |
<ストーリー&コメント> 元教師のアリスはパイロットのマイケルと再婚した。しかしマイケルが仕事で家を空けがちなため、飲酒で孤独をまぎらわせるアリス。いつの間にか重度のアルコール中毒になっていたアリスは更正のためリハビリ施設に入院するのだが、この事件をキッカケに夫婦の絆と信頼は崩れ始めていくのだった…。妻のアルコール依存症を契機として夫婦と家族の愛情を再確認するまでを描く。 ほとんど前知識を持たずに見たので、「メグ・ライアンだし、ラブコメかな」と思ったんだけど大間違い。シリアスなテーマを内包したラブ・ストーリーでした。メグ・ライアンはいつもほど明るくないし、酒もタバコもガンガンする。アル中でわめきちらすし、ワガママ放題。だから、彼女のファンにはあまり薦められないかもしれません。 主役はメグ・ライアンではなく、夫役のアンディ・ガルシア。捻くれて見ればちょっといい人すぎる気もするけど、「手のかかる妻」に振り回され、苦悩し、そして本当の愛に気づく。それが作品の主題なんだと思う。タイトルでもあるし。単純な恋愛モノではなく、深刻なテーマだけど暗すぎず、すごく奥の深い作品だと思いました。 同タイトルのヒット曲を僕も好きなんだけど、あの歌詞から着想できる恋人同士って、やっぱりこんな二人なのかもしれないね。「男はいつの世でも女に振りまわされる。だけど彼女が好きなんだ」というのは、いつの時代でも変わらないですね。 |
| 126分/★★★★☆ (2002年10月4日) |
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| 男と女 | |
| UN HOMME ET UNE FEMME | |
| 1966年フランス/ラブストーリー <製作・監督・脚本・撮影> クロード・ルルーシュ <脚本> ピエール・ユイッテルヘーベン <出演> アヌーク・エーメ ジャン=ルイ・トランティニャン ピエール・バルー ヴァレリー・ラグランジェ アントン・サイアー サウアド・アミドウ ヘンリー・チェミン ヤン・バリー ポール・ラ・パーソン サイモン・パリ ジェラード・サイアー |
<ストーリー&コメント> スクリプター(映画の編集者)をしているアンヌは、スタントマンの夫を不慮の事故で失い失意の日々を送っていた。一方、プロのレーサー、ジャン・ルイも、妻に自殺されいつまでも悲しみに暮れていた。そんな二人は、偶然にもそれぞれの子どもを同じ寄宿学校にあずけていた。ある日曜日、偶然アンヌと出会ったジャン・ルイは、その翌日からアンヌのことが頭から離れなくなってしまう…。 辛い過去を引きずる男女の恋を、フランシス・レイの甘い名曲にのせて描くラブロマンスの名作。 友達に薦められて観たんですが、作品自体の評価はちょっと微妙(笑)ハッキリ言って、ごくありふれたラブストーリーです。ただ、名作として特筆されるべき要素はいろいろあるんですよね。美しいアヌーク・エーメ、「シャバダバダ…」で有名なフランシス・レイのメロディ。意味深にモノクロとセピアトーンが交錯する映像。まさにフランス映画ならではの、いい意味で「お高い」オシャレな雰囲気が作品全編に漂っています。 ただ、反対に苦言を呈したい場面も幾つかある。ちょっと不可解なシーンの瞬間挿入が多い、言ってしまえば雑な編集。よく言えば流麗な、悪く言えばブレたカメラワーク。これは、監督自身が撮影に携わっているようなので、そこらへんが原因なのかも。 あとは、最後のオチがちょっと気に入らなかった。そこまではなかなか惹き込まれていただけに、残念。お決まりでも、すんなりとハッピーエンドでもいい気がするけど。アンヌの元夫がチラつくラブシーンは、男から見るとちょっと不愉快でもありました。夜を走って駆けつける男の気持ちって、すごくよくわかるんですけどね。ちなみに、その元夫が歌うのは「サンバ・サラヴァ」というボサノヴァの曲なんだそうです。 20年後となる1986年に、同じ監督、同じキャストで続編『男と女2』が作られています。 |
| 104分/★★★☆☆ (2004年4月19日) |
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| 第39回アカデミー賞(1966年) 脚本賞、外国語映画賞 | |
| おとなの恋の測り方 | |
| UN HOMME A LA HAUTEUR | |
| 2016年フランス/ラブコメディ <監督・脚本> ローラン・ティラール <脚本> グレゴワール・ヴィニュロン <出演> ジャン・デュジャルダン ヴィルジニー・エフィラ セドリック・カーン ステファニー・パパニヤン セザール・ドンボワ マノエル・ガイヤール ブリュノ・ゴミラ エドモンド・フランシ |
<ストーリー&コメント> 腕利きの弁護士ディアーヌは、女癖の悪い夫と離婚して3年が経つものの、まだ新しい恋とは出会えていない。元夫は仕事のパートナーでもあり口論が絶えず、いらいらが募っていた。そんな中、彼女がレストランに忘れた携帯を拾ったアレクサンドルという男性から連絡が入る。知的でユーモラスな口調にほのかにときめくディアーヌ。翌日、期待に胸を躍らせ待ち合わせ場所に向かったものの、やってきたのは自分よりもずっと身長の低い男性だった。期待が外れ早々に引き上げようとするディアーヌだが、才能あふれる建築家のアレクサンドルの話にいつの間にか魅了されていく。アレクサンドルはディアーヌが経験したことのないようなエキサイティングな体験をプレゼントしたいと申し出、二人はデートすることになるのだが…。 招待券が当たったので近所の小館系の劇場に観に行ったんですが、すごく面白かったです。コテコテのラブコメながら、「男が女を、女が男を愛する時に求める価値」という普遍的なテーマにしっかりとした答えが出ていて、爽快な作品でした。主演の二人がとても魅力的だし、話術も楽しかった。音楽のセンスもいいし、舞台がフランスってだけでラブコメはなんでこんなにオシャレなんだうろね。 アレクサンドル役は『アーティスト』でアカデミー主演男優賞を受賞したジャン・デュジャルダン。実際の身長は182cmだけど、CGで136cmに。あまり違和感がなかったので、すごい技術ですね。ヒロインは身長175cmのヴィルジニー・エフィラ。すごく綺麗な女優さんですね。 |
| 98分/★★★★☆ (2017年9月23日) |
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| 乙女の祈り | |
| HEAVENLY CREATURES | |
| 1994年アメリカ、ニュージーランド/サスペンス <監督> ピーター・ジャクソン <出演> メラニー・リンスキー ケイト・ウィンスレット |
<ストーリー&コメント> 貧困家庭に育ったポウリーンと大学学長の令嬢ジュリエットは意気投合。作家を夢見る2人は想像力に溢れ、やがて殺人を犯してしまう。ニュージーランドで実際に起こった事件を映像化。現実化していく幻想世界を表現する粘土によるモーフィングがすごい。 『タイタニック』主演のケイト・ウィンスレットの映画デビュー作。監督は『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン。 |
| 100分/★★☆☆☆ | |
| 踊るアイラブユー♪ | |
| WALKING ON SUNSHINE | |
| 2014年イギリス/ミュージカル <監督> マックス・ギーワ ダニア・パスクィーニ <脚本> ジョシュア・セント・ジョンストン <出演> アナベル・スコーリー ハンナ・アータートン ジュリオ・ベルーチ グレッグ・ワイズ レオナ・ルイス ケイティ・ブランド |
<ストーリー&コメント> 海を望む美しい南イタリアの町プーリア。大学を卒業したテイラーは、姉のマディに招かれ3年ぶりにこの地にやって来た。3年前の夏、彼女はここで初めての恋を経験し、今回もひそかに彼との再会を期待していたのだ。だが、マディの突然の結婚宣言が淡い期待を打ち砕く。なんとマディが紹介した婚約者こそが、テイラーの思い出の恋人ラフその人だったのだ。姉に気付かれないようラフと初対面を装うテイラーだったが…。 3年ぶりに再会を果たしたかつての恋人は、なんと姉の婚約者となっていた。恋に臆病な妹と奔放な姉、ひとりの男性をめぐる三角関係の恋の行方を、1980年代のヒットポップスに乗せて綴るミュージカルラブコメディ。 底抜けに明るいミュージカル調のラブコメディです。「夏休みだしィ〜、イタリアだしィ〜、海だしィ〜、イケメンも見つけたしィ〜、恋しなきゃ!」一言でいうとそんな感じです。ストーリーもありきたりだし、チープで大して中身もない映画なんですが、たまにはこういうのもいいよね。曲とかダンスとかは楽しいので、居酒屋やバーでBGMがわりにかけててもいいかも。 巨体を揺らして存在感タップリのリル役のケイティ・ブランド。渡辺直美にしか見えないんですけど(笑) |
| 98分/★★★☆☆ (2016年10月16日) |
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| オーバー・ザ・トップ | |
| OVER THE TOP | |
| 1987年アメリカ/ヒューマン・ドラマ <監督> メナハム・ゴーラン <脚本・出演> シルベスター・スタローン <出演> デヴィッド・メンデンホール |
<ストーリー&コメント> 人間愛の根源ともいうべき父と子の愛と葛藤、戦う男の誇りと孤独…今までにないヒューマンな心の陰影と感情をヨコ糸に、スクリーンを揺るがすスーパー・アクションをタテ糸に、シルベスター・スタローン演じるリンカーン・ホークは、私たちに素晴らしい愛と勇気と戦いのドラマを見せてくれる。 最後のアーム・レスリングのシーンの印象が強烈。逆にいうと、それだけって気も…(笑) それにしても、シルベスター・スタローンは何を見ても力強いよねぇ。 |
| 93分/★★★☆☆ | |
| オー・ブラザー! | |
| O BROTHER, WHERE ART THOU? | |
| 2000年アメリカ、イギリス、フランス/コメディ <監督・脚本> ジョエル・コーエン <製作・脚本> イーサン・コーエン <出演> ジョージ・クルーニー ジョン・タトゥーロ ティム・ブレイク・ネルソン ホリー・ハンター ジョン・グッドマン チャールズ・ダーニング マイケル・バダルッコ クリス・トーマス・キング |
<ストーリー&コメント> 1930年代、アメリカ南部ミシシッピー州の片田舎。エヴェレット、ピート、デルマーの三人の囚人たちは脱獄し、秘密の場所に隠してあるお宝を探す旅へと出る。その途中、ギターの名手の黒人青年トミーと出会い即製バンドの「ずぶ濡れボーイズ」を結成し、小銭稼ぎのためにレコーディングをするが、警察に追われて逃げ惑う日々。だが逃亡を続ける彼らの知らぬ間に、曲は大ヒットしていた…。 アメリカ映画の俊才コーエン兄弟の放つロード・ムービー・コメディ。 アカデミー脚色賞、撮影賞の二部門でノミネート。サントラが第44回グラミー賞最優秀アルバム賞を受賞したことでも話題を呼んだ。とにかく愉快で、軽快な音楽が満載で、奇想天外なコメディ。物語の内容自体はあまり深みがないけど、個性的なキャラクターたちの遭遇するアクシデントの数々は、あまり難しいことを考えずに大笑いして楽しめます。 ちなみに、「クロスロードで魂を売ったギタリスト」トミーは、実在の伝説のブルース・ギタリスト、ロバート・ジョンソンがモデルです。 |
| 107分/★★★☆☆ (2003年6月10日) |
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| オープン・ユア・アイズ | |
| Abre Los Ojos | |
| 1997年スペイン/SFサスペンス <監督・脚本> アレハンドロ・アメナーバル <脚本> マテオ・ヒール <出演> エドゥアルド・ノリエガ ペネロペ・クルス チェテ・レーラ フェレ・マルティネス ナイワ・ニムリ ジェラルド・バレイ |
<ストーリー&コメント> ハンサムで裕福と、何不自由なく暮らす青年セサール。ある日彼は、パーティで出会った女性ソフィアに惹かれるが、以前の恋人ヌリアの嫉妬で無理心中させられ、命こそ助かるが顔に醜い傷を負ってしまう。ソフィアにも去られ、自暴自棄になりかけたサセールだったが、ある日事態は一変。顔の復元手術が成功し、ソフィアも戻った。だが、喜ぶ彼の前に死んだはずのヌリアが現れるのだった…。 2001年にトム・クルーズ製作・主演でリメイクされた『バニラ・スカイ』のオリジナル作品。『バニラ・スカイ』を観たのは随分前なので細かい部分までは覚えていないが、内容はほとんど同じだったと思う。ストーリー展開のディテールもほぼ同じなので、忠実にリメイクされたことがわかる。舞台をニューヨークに移し、トム・クルーズをはじめキャストも充実したリメイク版ほどの豪華さはないけど、作品自体の持つ味わいはこちらのほうがオリジナルの方がスムーズな気がする。エドゥアルド・ノリエガのセサールはトム・クルーズのデヴィッドには及ばないけど。 どちらを先に観るかによるけど、後に観た方が難解なストーリーを理解しやすいため、面白さがより理解できるように思う。片方を二度観てもいいことなんだけど。 |
| 119分/★★★☆☆ (2003年11月17日) |
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| 汚名 | |
| NOTORIOUS | |
| 1946年アメリカ/サスペンス <監督> アルフレッド・ヒッチコック <脚本> ベン・ヘクト <出演> ケーリー・グラント イングリッド・バーグマン クロード・レインズ ルイス・カルハーン レオポルディン・コンスタンチン レインホールド・シュニツェル |
<ストーリー&コメント> 父親にナチスドイツのスパイ容疑がかけられ、売国奴の娘と呼ばれた美貌の女性アリシア。そんな彼女のもとに、FBIの捜査官デブリンが接近。ナチの残党と思しき人物セバスチャンが父親の知人で、面識があることからアリシアにその内情を探って欲しいという依頼だった。南米リオ・デ・ジャネイロでアリシアはセバスチャンと再会し、潜入捜査は成功に思えたのだが、デブリンと愛し合うようになっていたアリシアは強い葛藤に悩まされるのだった…。 イングリッド・バーグマンとケーリー・グラントという2大スターの共演作。二人が見せた熱烈なキスシーンは公開当時かなりの話題となったそうです。 ヒッチコック作品としては、メロドラマの色合いが濃い作品ですが、引きのシーンが多く相手が迫ってくるような演出とか、影を効果的に使った緊迫感のあおりはさすが。ナチの党員にしては脇が甘すぎるセバスチャン一味はご愛敬かな。この作品の魅力は、とにかく美しいイングリッド・バーグマン。当時30歳ぐらいで、まさに全盛期といえる美しさです。 |
| 101分/★★★☆☆ (2021年9月23日) |
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| おやすみ オポチュニティ | |
| GOOD NIGHT OPPY | |
| 2022年アメリカ/ドキュメンタリー <監督・脚本> ライアン・ホワイト <脚本> ヘレン・カーンズ |
<ストーリー&コメント> 2003年、NASAによって「マーズ・エクスプロレーション・ローバー計画」が実行された。6月10日に「スピリット」、7月7日に「オポチュニティ」の 2機の無人火星探査車が打ち上げられ、それぞれのミッションを果たすべく火星に到着した。当初は90ソル(=火星の1日の単位)程度の想定だった耐用期間は予想を大幅に上回り、ついには15年の長きにわたって任務を続行した。オポチュニティによる火星探査により、火星の表面に「赤鉄鉱」が存在することが明らかになり、過去に水が存在していたという仮説が生まれた。 その驚くべき実話を、当時の関係者たちの声で、オポチュニティが火星でたどった画期的な旅路や、ロボットと人間のすばらしい絆を伝える。 素晴らしいドキュメンタリーでした。オポチュニティのことは伊与原新さんの小説『宙わたる教室』で知ったんですが、こんな感動のドラマが繰り広げられていたんですね。双子の探査車は単なるロボットを超えた存在だと思うし、愛されてミッションを進められたのは本当にすごいことだと思いますね。2020年7月30日には、次なる探査車「パーサヴィアランス」が打ち上げられ。2021年2月18日に火星に着陸。火星の生命痕跡を調査すべくミッションを進めているそうです。 |
| 104分/★★★★☆ (2025年6月8日) |
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| 親指スター・ウォーズ | |
| THUMB WARS : THE PHANTOM CUTICLE | |
| 1999年アメリカ/コメディドラマ <監督・脚本・出演> スティーヴ・オーデカーク <出演> ロス・スチャーファー ロブ・ポールセン アンドレア・フィアーズ ポール・グリーンバーグ ジム・ジャックマン マーク・デカルロ |
<ストーリー&コメント> 遥かな宇宙。反乱軍の指導者アホヤ姫が悪の司令官ダーク・ベイダーに捕らえられ、反乱軍は危機に陥る。田舎惑星の青年ロークは、老師ウビ=ドゥビ・ベノビ、海賊ハンド船長と共に、帝国の誇る巨大宇宙要塞、サム・スターへと向かう。 名作SFをとことんパロディ化。親指に目と口を合成し、デス・スターならぬサム(親指)・スターなどメカもすべて指をモチーフにしたデザインにするという恐るべき手間をかけてこの怪作を完成させた。アメリカでは『スターウォーズ エピソード1』公開前日に放送され、圧倒的に話題をさらった爆笑編。 ジョージ・ルーカスは怒らなかったのだろうか…?こういうパロディが笑って許されるのがアメリカのエンタテインメントの懐の広さなのかな。 |
| 25分/★★★☆☆ (2002年3月28日) |
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| 親指タイタニック | |
| THUMBTANIC | |
| 1999年アメリカ/コメディドラマ <監督・脚本・出演> スティーブ・オーデカーク <出演> メリー・ジョー・キーナン ポール・グリーンバーグ ロブ・ポールセン |
<ストーリー&コメント> 登場人物をすべて親指に置き換える奇抜なアイデアが大喝采を浴びた「親指」シリーズの第2弾。大ヒット作『タイタニック』を容赦なくパロディ化。大柄なヒロインに関するギャグに始まり、車の中のラブシーン、甲板でのあの名シーンなどが続々と登場。細かい美術や小物にまで親指ギャグがちりばめられ、何度も楽しめる遊び心たっぷりの短編だ。ジェームズ・キャメロンは怒らなかったのだろうか…? |
| 25分/★★☆☆☆ | |
| オリエント急行殺人事件(1974) | |
| MURDER ON THE ORIENT EXPRESS | |
| 1974年イギリス/ミステリー <監督> シドニー・ルメット <原作> アガサ・クリスティ <出演> アルバート・フィニー ショーン・コネリー イングリッド・バーグマン ローレン・バコール アンソニー・パーキンス リチャード・ウィドマーク |
<ストーリー&コメント> 深い雪に閉ざされた中を走るオリエント急行。ある日、列車内で殺人事件が起き、乗り合わせたポアロが犯人を推理する。定石やぶりのトリックで歴史に残る、アガサ・クリスティのミステリー。 豪華キャストの競演も見もの。結末は、全く想像だにしなかったものだった。 |
| 127分/★★★☆☆ | |
| 第47回アカデミー賞(1974年) 助演女優賞 | |
| オリエント急行殺人事件(2017) | |
| MURDER ON THE ORIENT EXPRESS | |
| 2017年アメリカ/サスペンス <監督・出演> ケネス・ブラナー <脚本> マイケル・グリーン <出演> ペネロペ・クルス ウィレム・デフォー ジュディ・デンチ ジョニー・デップ ジョシュ・ギャッド デレク・ジャコビ レスリー・オドム・ジュニア ミシェル・ファイファー デイジー・リドリー |
<ストーリー&コメント> イスタンブールからイギリスに帰国すべく、豪華寝台列車オリエント急行に乗車した名探偵エルキュール・ポアロ。だが、山間部で列車が雪崩により脱線、立ち往生してしまう。その翌朝、乗客のひとりであるアメリカ人大富豪ラチェットが死体となって発見された。外部からの侵入はほぼ不可能、犯人は車内にいる誰かのはず。だが残りの乗客には全員アリバイがあった。ポアロは、鉄道会社の依頼でこの難事件に挑むことになるのだが…。 名作と名高い1974年のシドニー・ルメット監督版をはじめ、何度も映像化されているアガサ・クリスティの傑作ミステリーを、ケネス・ブラナーの監督兼主演、豪華キャストの共演で再映画化。豪華列車の車内で起きた殺人事件に名探偵ポアロが挑む。 1974年版のものはだいぶ前に観たので、こんなストーリーだったかなぁと思いながら観ました。ポアロの推理がちょっと強引すぎるというか、たったこれだけの情報でその結論を導き出せるかな?というのがちょっと気になりました。そのあたりが少し気になって点数は抑えめだけど、無難に楽しめる作品にはなっているかな。何より、豪華キャストが揃っているのはやっぱり見どころ。 |
| 114分/★★★☆☆ (2023年2月14日) |
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| オリバー! | |
| OLIVER! | |
| 1968年イギリス/ミュージカル <監督> キャロル・リード <脚本> ヴァーノン・ハリス <出演> マーク・レスター ロン・ムーディ シャニ・ウォリス オリヴァー・リード ハリー・セコンブ ジャック・ワイルド ヒュー・グリフィス ジョゼフ・オコナー |
<ストーリー&コメント> 19世紀初頭のロンドン近郊。両親を知らない孤児のオリバーは、貧困者を集めた施設で暮らしていた。理事たちはご馳走なのに、オリバーたちは一杯のお粥しか食べさせてもらえない。そこで、クジで負けたオリバーが食事のお代わりを要求するが、聞き入れられず逆にお仕置きを受けてしまう。さらに葬儀屋へ売り飛ばされそうになった彼は施設を逃げ出してしまう。空腹の末ロンドンに戻ってきたオリバーは、スリの少年ドジャーと出会うのだが…。 チャールズ・ディケンズの『オリバー・ツイスト』を原作に、ライオネル・バートが制作した同名ミュージカルの映画化。『第三の男』などのサスペンスで名高いキャロル・リード監督が初めて挑んだミュージカル作品。アカデミー賞で作品賞など6部門を受賞した。 わちゃわちゃしたミュージカルで、後半の展開はちょっと予想していないものでした。ただ、映画として観た場合、そこまで面白いものではなかったかな。勇気をもって言いたいけど、作品賞でオスカーを獲得しているからといって、全部が全部名作ではないということですね。 ミュージカルといえば『雨に唄えば』や『サウンド・オブ・ミュージック』とか『ムーラン・ルージュ』なんかは大好きなんですが、バラ売りやミルク売りなど、主要キャラじゃないその他大勢が庭で踊るシーンとかは不要だし、歌も繰り返しで長いためテンポが悪い。ストーリーもちょっと破綻しているし、オリバーは顔が可愛すぎるから、全然貧民にも悪ガキにも見えないんだよね。それに比べてドジャーはいい味を出してたけど。 オリバーとドジャーは、3年後の『小さな恋のメロディ』でも共演しているんですね。 |
| 146分/★★☆☆☆ (2022年9月4日) |
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| 第41回アカデミー賞(1968年) 作品賞、監督賞、美術監督・装置賞、音響賞、ミュージカル映画音楽賞、名誉賞 | |
| オール・アバウト・マイ・マザー | |
| TODO SOBRE MI MADRE | |
| 1999年スペイン/ドラマ <監督・脚本> ペドロ・アルモドバル <出演> セシリア・ロス マリサ・パレデス キャンデラ・ペーニャ アントニア・サン・ファン ペネロペ・クルス ロサ・マリア・サルダ フェルナンド・ファーナン・ゴメス フェルナンド・ギーレン トニ・カント エロイ・アゾリン カルロス・ロザノ |
<ストーリー&コメント> 臓器移植のコーディネーターをしている38歳のシングルマザーのマヌエラは、長い間隠してきた夫の話をしようと決心した矢先、最愛の息子を事故で亡くしてしまう。息子が残した父への想いを伝えるため、マヌエラはかつて青春を過ごした街へと17年ぶりに向かうのだが…。 観終わった後、「各国の映画賞で絶賛された感動ドラマ」という前ふりを見て驚いた。そんなに絶賛されてる作品だったの?って。こういう評判ってアテにならないものだけど、いろいろな映画批評サイトを見てもすこぶる評判がいい。だけど僕には、何が面白いのか全くわからなかった。 登場人物はほとんどが女性なんだけど、みんな曲者ばかり。オカマの娼婦、妊娠中の修道女、レズビアンの大女優、その恋人でジャンキーの新進女優。とにかくみんな、女(オカマもいるけど)ばかり。その構図が、なんだかゲテモノに思えてしまったんだよね。僕は基本的に、ユニセックスとか、ジェンダーフリーとか認めないから、その時点ですでにアウト。でも、それを差し引いてもどこが山場なのか、わからなかった。主人公の女性マヌエラは、息子を事故で失ってしまう。そこまではいい。だけどその後、バルセロナに舞台を移してからはありふれたドラマにしか思えなかった。親子愛みたいのがテーマという気もするけど、何かと登場する同性愛の気配にかき消されて伝わらず。 前知識として、『イヴの総て』、『欲望という名の電車』、『百万長者と結婚する方法』を観ておくといいと思います。しかし、邦題はセンスの欠片もないよなぁ。これなら『マヌエラの総て』の方がまだいいと思うけど。 |
| 101分/★★☆☆☆ (2004年4月21日) |
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| 第72回アカデミー賞(1999年) 外国語映画賞 | |
| オールウェイズ | |
| ALWAYS | |
| 1989年アメリカ/ファンタジードラマ <製作・監督> スティーブン・スピルバーグ <脚本> ジェリー・ベルソン <出演> リチャード・ドレイファス ホリー・ハンター ジョン・グッドマン ブラッド・ジョンソン オードリー・ヘプバーン ロバーツ・ブロッサム マージ・ヘルゲンバーガー |
<ストーリー&コメント> 山火事の消火作業を専門とする飛行士のピート。彼は勇敢に炎に立ち向かう優秀な男だったが、向こう見ずな性格で周囲を冷や冷やさせることもあった。そんな彼には深い愛情と信頼で強く結びついている恋人ドリンダがいたが、あるとき、ピートは任務中に命を落としてしまう。死んでしまったピートだが、天国でハップという天使と出会い、彼女の命令で地上に舞い戻ることに。彼はパイロット養成学校の生徒の守護霊となるのだが…。 1943年の『A Guy Named Joe』(ビクター・フレミング監督)の大ファンというスティーヴン・スピルバーグが同作をリメイク。死んだ後も幽霊となって恋人を見守り続けるパイロットの姿を描く。 正直、普通かなという感想。 実際に再現して撮影したという山火事や、飛行シーンといったスピルバーグならではの迫力ある映像は見どころだし、オールディーズの名曲「煙が目にしみる」も効果的でいい。だけど、物語自体に瑞々しさがあまり感じられないのが致命的かも。ピートは転生して守護霊となるにはオジさんすぎてちょっと薄気味悪いし、ドリンダも冒頭から我儘でなんだか好感が持てないし、突発な行動がいつも意味不明だし。ホリー・ハンターがあまり可憐で儚げなヒロインには思えないというのもあるけど…。守護霊の役割というか、描き方もなんだかしっくりこなかったかな。 これが遺作となったオードリー・ヘプバーンが天使役で出ているけど、ちょっと微妙かな。あくまでも説明役なのでいなくても話が成り立つし、あまり必要性のない役かも…。 観ていて「あれ?これってまんま『ゴースト〜ニューヨークの幻』なのでは?」と思ったけど、こちらの方が公開年は1年先みたいです。 |
| 124分/★★☆☆☆ (2022年6月18日) |
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| オール・ザ・キングスメン | |
| ALL THE KING'S MEN | |
| 1949年アメリカ/社会ドラマ <製作・監督・脚本> ロバート・ロッセン <原作> ロバート・ペン・ウォーレン <出演> ブロデリック・クロフォード ジョン・アイアランド ジョーン・ドルー ジョン・デレク マーセデス・マッケンブリッジ シェパード・ストルドウィック ラルフ・ダムケ アン・セイモア レイモンド・グリーンリーフ ウォルター・バーク ウィル・ライト グランドン・ローズ |
<ストーリー&コメント> 大恐慌時代のアメリカ南部。下級役人ウィリー・スタークは市政の腐敗ぶりに耐えかね、市長選挙に立候補するが敗退。だが数年後、妻の助力で法律の勉強に打ち込み弁護士となった彼は、市民の信頼を得て見事に知事の座に就く。ところがそこには、かつての清廉な役人の彼ではなく、金権政治の権化と変貌した彼の姿があった…。 独裁政治を繰り広げ暗殺された実在の上院議員、ヒューイ・P・ロングをモデルにしたロバート・ペン・ウォーレンのピュリツァー賞受賞小説を映画化。政治腐敗のからくりを暴露した問題作。 汚職と収賄を行いながら大統領の椅子を狙った男の野心と挫折を描いた問題作。実在した政治家の腐敗を暴いた社会ドラマの傑作だ。当時日本では未公開で、日本ではロッキード事件渦中の1976年に公開され、話題を読んだそうです。 権力の虜となった野心の塊の政治家を熱演したブロドリック・クロフォードが主演男優賞を受賞。不正を知りつつも、次第に彼に惹かれていく懐刀役のジャック、セイデイ、ダフネなど周囲の人々、有名になっていくウィリーと次第に距離ができていく妻子ら家族、ジャックの恋人でありながらウィリーと関係を持ってしまうアンなど、登場人物の感情描写もそれぞれ深く掘り下げられていて秀逸だった。 実在のヒューイ・ロング(Huey Pierce Long)は、「富の分配」を提唱し、1930年代、大統領の地位に最も近い男と恐れられたが、バートン・ルージュの州議事堂で医師に射殺された。享年42歳。彼の半生を追った映画作品としては他にも、ジョン・グッドマン主演のTV映画『キングフィッシュ』(1995年)がある。 |
| 109分/★★★★★ (2004年3月7日) |
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| 第22回アカデミー賞(1949年) 作品賞、主演男優賞、助演女優賞 | |
| オール・ザット・ジャズ | |
| ALL THAT JAZZ | |
| 1979年アメリカ/ミュージカル <監督・脚本> ボブ・フォッシー <製作・脚本> ロバート・アラン・アーサー <出演> ロイ・シャイダー ジェシカ・ラング リーランド・パーマー アン・ラインキング クリフ・ゴーマン ベン・ヴェリーン エリザベート・フォルディ |
<ストーリー&コメント> 大勢のダンサーたちがオーディションを受けに集まるブロードウェイ。酒やタバコ、鎮痛剤で体調不良を無理やり捩じ伏せ、新作ミュージカルの稽古や映画の編集作業に飛び回る演出家のジョー・ギデオン。しかし次第に体は蝕まれ、ついには病の床に伏してしまう。夢うつつの中、彼は幻想の世界で自らを回想し、夢の中で思い描いていた一大イベントの幕を切って落とすのだった…。 ブロードウェイの振付師で演出家のボブ・フォッシー監督の自伝的作品。 まったく意味がわかりませんでした。眠くて眠くて、観るのがキツかったのが最大の感想かな(笑) ミュージカルと、その振り付け指導をしているシーンは理解できるんだけど、その他の場面、特に洗顔と「ショータ〜イム」が理解不可能。最後までストーリーもよくわからず、全く感情移入できない。酒とドラッグに溺れるショービジネスを描いた作品なら、『ローズ』の方が僕は好き。 |
| 分/★☆☆☆☆ (2008年2月6日) |
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| 第52回アカデミー賞(1979年) 美術賞、編集賞、歌曲賞、衣装デザイン賞 | |
| オールマイライフ/マリリン・モンロー |
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| WE REMEMBER MARILYN | |
| 1996年アメリカ/ドキュメンタリー <監督・脚本> テッド・ニューソン <編集・モノローグの声> トルーディ・ジョー・マリー・ケック <ナレーション> ジョン・クリストファー・ハイク <出演> マリリン・モンロー |
<ストーリー&コメント> 1926年、フィルムエディターの母のもとに生まれ、父の顔も知らずに育ったノーマ・ジーン・モーテンセン。9歳の時、母が精神を煩って入院してから、ノーマは施設や里親のもとを転々としていた。16歳の時、退院した母に強制されるように最初の結婚をするが失敗、その後カメラマンのディエンズに見出された彼女は、髪を映りのいい金色に染め、プロのモデルとして初仕事を得た。やがてハリウッドのスタジオと契約し、女優、マリリン・モンローが誕生する。マリリンは、小さな仕事の後、マルクス兄弟の『ラヴ・ハッピー』で注目され、しだいに人気を高めて行く…。 没後40年を過ぎても人気の衰えないマリリン・モンロー。彼女の生涯を、豊富な資料や貴重な映像で綴った注目のドキュメンタリー。秘蔵映像が数多く登場する。1962年に突然の死を遂げた彼女のドキュメンタリーは数多く作られているが、本作では綿密な取材と数々の映像資料によって、一人の女優としての彼女の素顔に迫って行く。 |
| 99分/★★★☆☆ (2003年6月11日) |
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| 俺たちに明日はない | |
| BONNIE AND CLYDE | |
| 1967年アメリカ/クライムドラマ <監督> アーサー・ペン <脚本> デヴィッド・ニューマン ロバート・ベントン <製作・出演> ウォーレン・ビーティ <出演> フェイ・ダナウェイ マイケル・J・ポラード ジーン・ハックマン エステル・パーソンズ デンバー・パイル ダブ・テイラー エヴァンス・エヴァンス ジーン・ワイルダー |
<ストーリー&コメント> 1931年、大恐慌真っ只中の南部。刑務所を出所したばかりのクライドは、気の強いボニーと出会う。息の合った二人は銀行強盗に手を染め、その成功に気をよくする。行き当たりばったりの彼らは、ガソリンスタンドの店員モスやクライドの兄夫婦も加え、各地を巡って強盗を繰り返す。だが、性格の不一致による衝突や警察による猛烈な追跡があって、クライドとボニーは次第に追い詰められていく…。 アメリカ映画史の流れを変えたアメリカン・ニューシネマの原点にして代表作。大恐慌時代に実在した若き犯罪者カップル、ボニーとクライドの青春を、彼らの出会いから、凄絶な最期を遂げるまでを描く。 本国アメリカでは「1930年代大恐慌の中で暴走する青春が、1960年代の若者の心を捉え、ニューシネマなる言葉を生んだ傑作」と宣伝されて大成功。モラルを重視するそれまでのアメリカ映画の流れに反逆して保守層から非難されたものの、若い観客に熱烈に歓迎されたそうです。 序盤は、軽快な音楽と共に笑いの連続。このままコメディなのかと思いきや、兄夫婦が出てきたあたりから失速。沈鬱なムードすら漂い、かなり重い感じ。自由奔放な犯罪の旅を描いているのかと思いきや、逃亡の旅の悲しさにフォーカスが当てられていきます。最後にはなかなか考えさせられるものがありました。単純に「面白い」の一言で済ませられない奥の深さがあります。最後には行き場がなくなるだけに、邦題はまさに絶妙なセンス。1969年の『明日に向って撃て!』もどことなく似た雰囲気の作品ですが、本作が参考になっているのかな? 余談ですが、ジョン・トラヴォルタがウォーレン・ビーティに、サマンサ・モートンがエステル・パーソンズにどことなく似ていますね。 |
| 111分/★★★☆☆ (2004年6月4日) |
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| 第40回アカデミー賞(1967年) 助演女優賞、撮影賞 | |
| 俺たちニュースキャスター | |
| ANCHORMAN : THE LEGEND OF RON BURGUNDY | |
| 2004年アメリカ/コメディ <監督> アダム・マッケイ <脚本・出演> ウィル・フェレル <脚本> アダム・マッケイ <出演> クリスティナ・アップルゲイト ポール・ラッド スティーヴ・カレル デヴィッド・コークナー フレッド・ウィラード クリス・パーネル キャスリン・ハーン |
<ストーリー&コメント> 1970年代、カリフォルニア州サンディエゴ。地方局でローカル・ニュース番組を司会するロン・バーガンディは、町でも人気者として知られ、仲間たちを引き連れて局内を闊歩する毎日。そこに有能な新人女性リポーター、ヴェロニカが入社してきて、実はいい加減に働いているバーガンディを尻目にどんどん評判を上げていく。当初は余裕たっぷりにヴェロニカを口説いていたバーガンディだが、自分の立場があやうくなったと気づいて焦りだすように…。 くだらない。よくありがちなテーマ、構成、演出、ジョーク、キャラクター。全てがB級以下。作品の背景はいいとしても、コメディセンスまでがあまりにも1970年代すぎて全然笑えない。古くさ過ぎて、これが2004年の作品だということに驚き。 脚本を兼ねたウィル・フェレルが主役のロン役だけど、全く面白くない。 ジャック・ブラック目当てで観たんだけど、全然出てこなくてヤキモキ。と思いきや、あんな役だとは!彼にピッタリハマるキレ役で、そこだけは満足(笑) ジャック・ブラック以外にも、ルーク・ウィルソン、ベン・スティラー、ティム・ロビンスといった層々たる面々がチョイ役で出演しています。こんな映画に、なぜ? |
| 95分/★★☆☆☆ (2007年5月27日) |
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| オレンジカウンティ | |
| ORANGE COUNTY | |
| 2002年アメリカ/コメディ <監督> ジェイク・カスダン <脚本> マイク・ホワイト <出演> コリン・ハンクス ジャック・ブラック シュイラー・フィスク キャサリン・オハラ マイク・ホワイト ケヴィン・クライン ベン・スティラー |
<ストーリー&コメント> 南カルフォル二アのオレンジ郡に暮らすショーン・ブラムダーはサーフィンに明け暮れる高校生。しかし、ショーンはメチャクチャな家族に囲まれ、この退屈な田舎での生活を続けることに不安を感じていた。そんなある日、砂浜に捨てられた一冊の本を手にしたショーンはその作品に感銘を受け、作家になることを決意するのだが…。 作家志望の高校生が、周囲の妨害に遭いながらもあの手この手で大学進学を目指す青春コメディ。 作品自体はどうってことのない普通のコメディでした。もしこの作品が後世に伝えられていくとするなら、きっとコリン・ハンクスの初主演作という点でしょう。彼は、名優トム・ハンクスの息子。1980年代に多くコメディ作品に出演していた父と同じく、彼もしばらくコメディ路線で活躍していくんでしょうか?いずれにしても、顔もそっくりだし、その演技力は父譲りのサラブレッド。将来が楽しみです。 共演のジャック・ブラックはあいかわらずの怪演ぶり。パンツ一丁で走りまわる謎のキャラクターを楽しそうに演じています。 |
| 82分/★★★☆☆ (2004年1月21日) |
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| オーロラの彼方へ | |
| FREQUENCY | |
| 2000年アメリカ/ファンタジー <監督> グレゴリー・ホブリット <出演> デニス・クエイド ジム・カヴィーゼル エリザベス・ミッチェル ショーン・ドイル アンドレ・ブラウアー ノア・エメリッヒ メリッサ・エリコ |
<ストーリー&コメント> 1969年10月、ニューヨーク上空に珍しいオーロラが出現した。消防士フランクは救助を終え、妻ジュリアと6歳の息子ジョンの待つ家へと戻ってきた。親子3人の生活は幸福で満たされていたが、その2日後、フランクは殉職してしまう。それから30年、再びニューヨークにオーロラが出現した。警官となっていたジョンは、父が愛用していた無線機をいじるうち、奇妙な相手と交信してしまうのだった…。 30年の時を超えて、殺人事件を共同で解決しようとする父と息子の息詰まる捜査はスリリング。 父と子の愛を綴る、ハートウォーミングな感動作。 |
| 118分/★★★★☆ (2002年2月25日) |
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| 女と女と井戸の中 | |
| THE WELL | |
| 1997年オーストラリア/サスペンス <監督> サマンサ・ラング <脚本> ローラ・ジョーンズ <出演> パメラ・レイブ ミランダ・オットー ポール・チャブ フランク・ウィルソン スティーブ・ジャコブス ジェネヴューヴ・レモン |
<ストーリー&コメント> 先祖伝来の広大な農園で暮らしているへスター。彼女自身は脚が悪く、人付き合いが苦手だが、新しい家政婦としてやって来たキャサリンの若さと奔放さに惹かれるのだった。仲良く暮らす二人だったが、ある日、事故で男を殺してしまい、その死体を枯れ井戸に投げ捨てる。その事件が、次第に二人の関係を狂わせていくのだった…。 女性監督サマンサ・ラングの劇場映画デビュー作。 まず書かなければならないのは、青。終始、画面が青いフィルターで覆われています。それによってオーストラリアの広大な景色は神秘的に見えるけど、人の表情は青ざめていて不気味。作品自体の静かな雰囲気とあいまって、なんともいえない緊迫感を漂わせています。 だけど、作品の内容はとても地味。オープニングが事故のシーンで、かなり衝撃的。中盤まではそこに至るまでの回想が続くのですが、二人の女性のそれぞれの心理が丹念に描かれていきます。奔放な若さに惹かれるヘスター、そんな彼女を疎ましく思っていくキャサリン。でも逆に言うと、この部分は淡々としているので退屈にも思えてしまいます。後半はスリリングだけど、最後の後味は最悪です。 |
| 101分/★★☆☆☆ (2002年12月16日) |
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