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欲望という名の電車
A STREETCAR NAMED DESIRE
1951年アメリカ/サスペンス

<監督>
エリア・カザン
<原作・脚本>
テネシー・ウィリアムズ
<出演>
ビビアン・リー
マーロン・ブランド
キム・ハンター
カール・マルデン
ルディ・ボンド
ニック・デニス
ペグ・ヒリアス
ライト・キング
リチャード・ガリック
<ストーリー>
休暇と偽って妹のステラを尋ねてきたブランチ。貴婦人ぶっているブランチだが、その実は、父から継いだ南部の農園を放蕩三昧で失い、追われるようにして故郷を出た中年女だった。そんな彼女を執拗に嫌う妹の夫スタンリーは、彼女と顔を合わせるたびに暴言を浴びせ続ける。揚げ句に恋人のミッチにブランチの暗い過去をばらし、彼女を精神的に追い込んでいくのだが…。
ピュリツァー賞を受賞し、ブロードウェーで記録的大ヒットとなったテネシー・ウィリアムズの戯曲を映画化。破滅していく一人の女性をめぐるドラマを、暗く鋭い人間描写で描く。
若かりし頃、スカーレット・オハラを演じたビビアン・リーが精神的に衰弱していく中年女を演じたことで、当時かなり話題になったそうです。よくも悪くも、この作品はビビアン・リーに尽きると思う。もちろんマーロン・ブランドも輝きを放ってはいるけど、ビビアン・リーの熱演の影に隠れているとすら思える。ビビアン・リーはあまり好きなタイプではないけど、本作での熱演は本当に素晴らしい。
だけど僕は、それ以上の深みをこの作品感じることができなかった。主演の演技だけを見れば満点だけど、物語自体にあまり魅力を感じられなかった。ちょっと毛色は違うけど、女性の栄枯盛衰と狂気を描いた同時代の作品としては『サンセット大通り』の方が内容的には優れていると思う。グロリア・スワンソンはビビアン・リーほどの知名度はないけど、そのことがむしろ物語に注目できた要因なのかも。
122分/★★★☆☆
(2005年3月28日)
第24回アカデミー賞(1951年) 主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、美術監督・装置賞(白黒)

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世にも不思議なアメージング・ストーリー
AMAZING STORIES
1986年アメリカ/オムニバスドラマ

<製作総指揮・監督(第1話)>
スティーブン・スピルバーグ
<監督>
ウィリアム・ディア(第2話)
ロバート・ゼメキス(第3話)
<出演>
(第1話)
ケビン・コスナー
キーファー・サザーランド
ケイシー・シモシュコー
(第2話)
トム・ハリソン
(第3話)
クリストファー・ロイド
スコット・コフィ
メアリー・スチュアート・マスターソン
<ストーリー>
第1話:「最後のミッション」(監督:スティーヴン・スピルバーグ)
第二次大戦時、敵機に銃撃された米軍機。機体下部の銃座に兵士が閉じ込められたまま、胴体着陸は避けられない事態になってしまう…。
第2話:「パパはミイラ」(監督:ウィリアム・ディア)
ホラー映画の撮影中、妻の出産が近づいたと知った俳優が、怪物ミイラ男の衣装のまま病院に向かったせいで大騒ぎに…。
第3話:「真夜中の呪文」(監督:ロバート・ゼメキス)
意地悪な教師に仕返しをしようと、高校生カップルが夜の墓地に忍び込み呪いをかける…。
<コメント>
スティーブン・スピルバーグが製作総指揮をつとめ、1985年から全米で放送された同名TVシリーズの映画化。TV用作品ながら製作費はそのレベルを越え、豪華なキャスト、スタッフを集めたことでも話題を呼んだ。映画版は、シリーズから3話をまとめたもので、各話はそれぞれ独立している。
オムニバスというより、3つの短編が同時上映されているという感じ。3話ともインパクトに欠けている感は否めない。
110分/★★☆☆☆
(2002年7月3日)

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夜の大捜査線
IN THE HEAT OF THE NIGHT
1967年アメリカ/サスペンス

<監督>
ノーマン・ジュイソン
<脚本>
スターリング・シリファント
<出演>
シドニー・ポワチエ
ロッド・スタイガー
ウォーレン・オーツ
リー・グラント
ラリー・ゲイツ
ジェームズ・パターソン
ウィリアム・シャラート
<ストーリー>
有色人種に対する偏見・差別が根強く残っていた1960年代のイリノイ州スパルタ。地元の有力者が死体となって見つかり、たまたま旅行で現地を訪れていたフィラデルフィア市警・殺人課の敏腕刑事、ティブスを黒人だという理由だけで誤認逮捕してしまう。やがて誤解が晴れたティブスに、黒人に偏見を持つ地元警察のギレスピー署長は、嫌々ながら捜査への協力を依頼。ティブスは死体の検視を経て、ギレスピーと真犯人探しに臨むのだが…。
小さな田舎町で殺人事件が発生し、白人警察署長と黒人刑事のコンビが対立しながらも捜査を続けるサスペンス。
アカデミー作品賞を受賞している作品ですが、内容的にはボチボチ。二重三重の謎が絡む推理に、白人と黒人の対立と理解という社会的テーマを盛り込んでいるのが注目点。シドニー・ポワチエは本当に巧いというか、エリート感がすごく出ていますね。1963年の『野のユリ』で主演男優賞に輝いている演技力はダテではないです。
最後の結末は意外とアッサリしたもので、事件自体の解決よりも、むしろ主演の二人の演技対決の方に注目してしまいます。
110分/★★★☆☆
(2005年1月30日)
第40回アカデミー賞(1967年) 作品賞、主演男優賞、脚色賞、音響賞、編集賞