| 誘拐犯 | |
| THE WAY OF THE GUN | |
| 2000年アメリカ/クライムアクション <監督・脚本> クリストファー・マックァリー <出演> ベニチオ・デル・トロ ライアン・フィリップ ジュリエット・ルイス ディラン・カスマン ジェームズ・カーン テイ・ディグス クリスティン・リーマン |
<ストーリー&コメント> ロングボーとパーカーはしがないチンピラ・コンビ。生きるためには手段を選ばない。ある日彼らは、代理母が出産の報酬に100万ドルの大金を受け取るという情報を聞きつけ、臨月の女性を誘拐する。だが子供の父親は、裏社会に顔の利く危険な男だったため、二人は逆に殺し屋に追われることになってしまう…。 『ユージュアル・サスペクツ』でアカデミー脚本賞を受賞したクリストファー・マックァリーの初監督作品ですが、はっきり言って全然面白くなかった。話が全然わからないし、どうにも展開が行き当たりばったりな気がする。最初は「はずみで誘拐した」はずなのに、犯人の二人は山のように武器を持っていたり、射撃が上手すぎたり、頭脳プレーや駆け引き上手だし。被害者側の方も、各々がそれぞれに策謀を張り巡らしているので、どちらが犯人かわからない。しかも、一番の被害者のはずの女性も、したたかな顔を持っている。序盤の「誘拐しちゃおうぜ」という軽いノリのあたりまでは面白かったのに、中盤は陰謀ばかりで人物関係の相関が理解しきれず、後半は必要以上に派手な弾切れ知らずのガンアクション。感情移入できる登場人物も皆無だし。凄惨な出産シーンも、かなりやりすぎ。あんな状況で生まれる子供が可哀相だよ。 根本的に、この監督の脚本とは相性が悪いみたいだなぁ。 |
| 120分/★★☆☆☆ (2003年1月23日) |
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| 幽霊と未亡人 | |
| THE GHOST AND MRS. MUIR | |
| 1947年アメリカ/ファンタジー <監督> ジョセフ・L・マンキーウィッツ <脚本> フィリップ・ダン <出演> ジーン・ティアニー レックス・ハリソン ジョージ・サンダース エドナ・ベスト ヴァネッサ・ブラウン アンナ・リー ロバート・クート ナタリー・ウッド イソベル・エルソム ヴィクトリア・ホーン |
<ストーリー&コメント> 20世紀初頭のロンドン。若く美しい未亡人のルーシーは、幼い娘と家政婦を伴い、海岸沿いの幽霊の出ると評判の屋敷を格安で借りることにする。幽霊の正体は、屋敷の本来の持ち主でもあり、不幸な事故で死んだダニエル・グレッグ船長だった。勝気なルーシーは、早速現れた幽霊に協約を持ちかけ、やがて心が通じ合うようになるのだが…。 ある豪邸に越してきた未亡人と、そこに現れた船長の幽霊との交流を描くファンタジー・ロマンス。 なかなかの佳作でした。ルーシーと船長のユーモラスな会話で笑わせながら、ラストでは切ない気持ちにさせてくれる秀逸な物語でした。終盤の飛躍的な展開は予想外だったけど、最後はよかったです。手法は違うけど、日本のアニメ『千年女優』を思い出させるものがありました。 美しいヒロインのジーン・ティアニー、威厳たっぷりながらもどこか愛嬌のある幽霊のレックス・ハリソンと、どちらも名演。時折小言をはさんでくる家政婦もなかなかのクセ者だったし。とても味わい深い作品でした。 |
| 104分/★★★☆☆ (2004年11月14日) |
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| ユー・ガット・メール | |
| YOU'VE GOT MAIL | |
| 1998年アメリカ/ラブストーリー <監督・脚本> ノーラ・エフロン <出演> トム・ハンクス メグ・ライアン グレッグ・キニア パーカー・ポージー ジーン・ステイプルトン ヘザー・バーンズ |
<ストーリー&コメント> 母親から譲り受けた小さな書店を経営するキャスリーンと、そのすぐ近くに出店予定の、大型書店チェーンの御曹司ジョー。商売上は最大のライバル同士の二人だが、実はお互い相手の正体を知らずにEメールを交換する仲だった…。 すごくわかりやすいストーリー展開。 なんだかホッとできるような作品だった。 |
| 119分/★★★☆☆ | |
| ユー・キャン・カウント・オン・ミー | |
| YOU CAN COUNT ON ME | |
| 2000年アメリカ/ヒューマンドラマ <監督・脚本> ケネス・ロナガン <出演> ローラ・リニー マーク・ラファロ マシュー・ブロデリック ジョン・テニー ロリー・カルキン ギャビー・ホフマン |
<ストーリー&コメント> 平凡な田舎町で銀行勤めをしながら、一人息子を大切に育ててきたシングルマザーのサミー。ある日、彼女が勤める銀行に融通のきかない新支店長が赴任してきたため、仕事と育児の両立が難しくなってしまう。そんなおり、連絡の途絶えていた弟のテリーが町に帰郷。サミーはテリーに息子の身の回りの世話係を委ねることにするが、大人になってもどこか社会的責任に欠けるテリーは、次々と思わぬトラブルを引き起こしてしまう…。 サンダンス映画祭の作品・脚本賞に輝いたヒューマンドラマ。 久しぶりに再会した家族が心の絆を深め合っていくという図式は、形は違うけど『ディープエンド・オブ・オーシャン』と同じ。 本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされたローラ・リニーはじめ、キャストはちょっと地味なんだけど、それぞれに好演。久しぶりに再会した姉弟はそれぞれに様々な苦悩を抱えていて、ともに日々を過ごすうち、次第に心の成長を見せていく様子をじっくりと描いています。特筆すべき点はないけど、秀作なドラマです。 ただ、マシュー・ブロデリックはちょっとミスキャストかな。彼が出ていると、真剣なドラマもコメディに思えてしまって。 |
| 111分/★★★☆☆ (2003年6月10日) |
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| 有罪判決/法廷に隠された真実 | |
| THE CONFESSION | |
| 1999年アメリカ/シリアスドラマ <監督> デヴィッド・ジョーンズ <出演> アレック・ボールドウィン ベン・キングスレー エイミー・アーヴィング ジェイ・O・サンダース ケビン・コンウェイ |
<ストーリー&コメント> ハリーは高熱で苦しむ5歳の息子スティービーを抱き病院に駆け込むが、すぐに手当てをしてもらえずに息子を死なせてしまう。全く誠意のない病院の対応が許せないハリーは、報復のために当時の担当医と看護婦、そして事務員の3人を射殺した上で自首する。ハリーの上司は少しでも罪が軽くなるように腕利きの弁護士ロイに彼の弁護を依頼する。しかしハリーは面会に来たロイに対して、贖罪のためにと自ら有罪判決を希望するのだった…。 子供を見殺しにされ復讐に燃えた父親の贖罪への葛藤と、殺人事件の裏側に潜む巨大な陰謀を暴く弁護士の活躍を描いた法廷サスペンス。 すごく興味深いテーマなので、期待して見たんだけど…何かが足りないんだよなぁ。アレック・ボールドウィンは出世を捨てて正義を貫く弁護士には見えないし(笑) |
| 115分/★★★☆☆ (2002年2月8日) |
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| 雪降るイヴの物語 |
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| SNOW WONDER | |
| 2005年アメリカ/ファンタジー <監督> ピーター・ワーナー <原作・脚本> コニー・ウィリス <脚本> ロドニー・パトリック・ヴァッカロ <出演> ポピー・モンゴメリー ジュリー・アン・エメリー デヴィッド・サトクリフ カムリン・マンハイム エリック・スマンダ メアリー・タイラー・ムーア ジェニファー・エスポジト ジェイソン・プリーストリー ジョシュ・ランドール |
<ストーリー&コメント> 全世界で気象異常が発生し、大雪が降り始めたクリスマス・イヴ。親友ステイシーの花嫁付添人を務めることになったポーラだったが、実は彼女はかつて新郎ジムと恋仲で、まだ彼を忘れられずにいた…。20年以上連れ添った夫をクリスマスに亡くしたベヴは、彼を思い出す雪を見なくて済むよう、雪の降らないルイジアナを訪れていたが…。ニューヨークに暮らす作家の卵ルークは、変わり者の叔母ルラと見よう見まねでクリスマス料理を作ることになって悪戦苦闘…。離婚して幼い息子を引き取った母ピラー。だが、クリスマスを子供と過ごす権利を夫に奪われてしまう…。エリートビジネスマンのウォーレンは、妻に出張と偽って、愛人とクリスマスを過ごそうと計画していたが…。人気が低迷し、天気予報しか仕事のないキャスターのビリー。原稿を読むだけの仕事に慣れきっていた彼は、折からの異常気象で右往左往するはめに…。 『ドゥームズデイ・ブック』で各国のSF賞を総なめにしたコニー・ウィリスの短編を映画化。世界中に雪が降るという気象異変が起きたクリスマス・イヴを舞台に、アメリカ各地に暮らす様々な人々に起きた奇妙で幸せな奇跡を綴る群集喜劇。 本国アメリカでの評価は低いみたいだけど、個人的にはすごく面白かったです。特に面白かったのが、作家の卵ルークとその叔母のエピソード。「鳥をよこせ!」のシーンは大爆笑。各エピソードは小粒だけど、それだけにその背景を自分なりに想像できたりするのが楽しい。ちょっとした秀作でした。 |
| 90分/★★★★☆ (2006年12月30日) |
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| ユージュアル・サスペクツ | |
| THE USUAL SUSPECTS | |
| 1995年アメリカ/サスペンス <監督> ブライアン・シンガー <脚本> クリストファー・マックァリー <出演> ガブリエル・バーン ケビン・スペイシー スティーブン・ボールドウィン ケビン・ポラック ベニチオ・デル・トロ チャズ・パルミンテリ |
<ストーリー&コメント> 西海岸の埠頭で麻薬の取引中に銃撃戦が起き、9100万ドルの大金が消えた。生存者の一人キントは、事件に至るまでの経緯を刑事たちに語る。6週間前、ニューヨークの警察で「常連容疑者」同士として出会ったキントら5人の犯罪者は、悪徳警官の一味を襲って大量のエメラルドを奪取。それを売りさばくために西海岸へ向かったのだが…。 派手な画面構成はないが、計算され尽くしたストーリーによって息詰まる推理モノに仕上がっている。 友達に薦められて観たんだけど…ちょっとわかりづらかった。 |
| 106分/★★☆☆☆ | |
| 第68回アカデミー賞(1995年) 助演男優賞、脚本賞 | |
| ユナイテッド93 | |
| UNITED 93 | |
| 2006年イギリス、アメリカ/サスペンス <監督・脚本> ポール・グリーングラス <出演> ベン・スライニー ピーター・ハーマン J・J・ジョンソン トリッシュ・ゲイツ ローナ・ダラス マサト・カモ |
<ストーリー&コメント> 2001年9月11日、午前8時42分、サンフランシスコ行きユナイテッド航空93便は予定より31分遅れてニューヨーク州ニューアーク空港を離陸。だがその直前、ボストン発ロサンゼルス行きアメリカン航空11便から管制センターにハイジャック犯の声が届く。さらに、同じくボストンを発ったユナイテッド航空175便も航空管制官との連絡が途絶える。同時に複数のハイジャックに応対し、混乱する空港管制塔。やがて93便の操縦室は、乗客に化けたテロリストたちに制圧されてしまう。93便の乗客たちは機内の電話などで、11便と175便がNYの世界貿易センタービルに激突したことを知って衝撃を受けるが、力を合わせてテロリストたちに抵抗するのだが…。 2001年9月11日、アメリカを襲った同時多発テロ事件でハイジャックされた航空機4機のうち、唯一テロリストたちが標的に到達させられなかったユナイテッド航空93便。その機内で何が起きたかを、状況証拠から推測して再現した衝撃作。 ペンシルバニア州の郊外に墜落した93便には生存者が1人もいないことから、本作のスタッフは、事件に対処した連邦航空局や軍の関係者から機内にいた犠牲者と電話で話した遺族・友人まで、徹底的に取材。墜落までの約2時間を可能なかぎり正確に再現することを、極めて慎重にめざした。あえて無名俳優で固めたキャスト(実在の被害者に似た俳優を選んだそうです)に加え、連邦航空局のベン・スライニーら事件の当事者たちも本人役で出演。 すごいリアリティでした。パニックになる機内の乗客、ハイジャックに混乱する空港管制塔や空軍の上層部。事件の最中も情報が錯綜している様子が特にリアルでした。当時の様子を極力再現するため、情報伝達の混乱や誤りなどが作中でもそのまま伝えられたそうです。ニュースで結末は既に知っているから、そこに向かうまでの過程が苦しく、切なかった。事件から5年と経たずこんな映画を作れてしまうアメリカの逞しいすごさと、ある種ブラックに受け止められる冷たい側面の両方を感じさせられました。事件を決して風化させないという強い意志のようなものを感じました。テレビ映画としても『エアポート ユナイテッド93』という同様の作品が作られています。 満点でもいいかなと思ったけど、映画製作自体に賛否両論があるということで4ツ☆に留めておきました。 |
| 112分/★★★★☆ (2007年12月4日) |
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| 夢の降る街 | |
| THE BUTCHER'S WIFE | |
| 1991年アメリカ/ラブストーリー <監督> テリー・ヒューズ <出演> デミ・ムーア ジェフ・ダニエルズ ジョージ・ズンサ |
<ストーリー&コメント> 子供の頃から予知能力のある孤島育ちのマリーナは星のお告げだと信じて身近な男と結婚してしまう。しかし都会に出た彼女はそこで本物の運命に出会い…。 金髪でキュートな衣装のデミ・ムーアが『ゴースト』とはまた違った魅力をふりまいている。 |
| 105分/★★★☆☆ | |
| 夢を生きた男/ザ・ベーブ | |
| THE BABE | |
| 1991年アメリカ/伝記ドラマ <監督> アーサー・ヒラー <脚本> ジョン・フスコ <出演> ジョン・グッドマン ケリー・マクギリス トリニ・アルヴァラード ブルース・ボックスライトナー ピーター・ドゥナット ジェームズ・クロムウェル |
<ストーリー&コメント> あまりのヤンチャぶりで、7歳の時に少年矯正院に入れられたジョージ・ハーマン・ルース。そこで野球と出会い天性の才能を開花させた彼は19歳でスカウトされ、プロ野球の世界へ。だが、マナーが悪く、世間知らずのルースは関係者たちには決して良くは思われていなかった。そんな彼はウェイトレスのヘレンに思いを寄せ、晴れて結婚。ニューヨーク・ヤンキースへの移籍も決まり、彼の黄金時代が始まるのだが…。 伝説のホームラン王、ベーブ・ルースを描いた伝記映画。 通算本塁打714本という偉大な記録を残し、アメリカン・ドリームを実現した国民的ヒーロー、ベーブ・ルース。彼はなぜ人々に愛されたのか、その逸話をふんだんに盛り込んで面白い作品に仕上がっています。慈善活動にも熱心で子供たちに愛された姿、病床のジョニー少年に誓ったホームラン、ワールドシリーズでの予告ホームランなどなど…破天荒だけどにくめない、そんな彼の生き様が窺い知れます。日本人で言えば長嶋茂雄みたいな存在なんだろうね。 巨体に愛くるしい笑顔のジョン・グッドマンはまさにハマリ役。 |
| 115分/★★★☆☆ (2003年11月20日) |
→関連記事がコラムにもあります。 |
| 許されざる者 | |
| UNFORGIVEN | |
| 1992年アメリカ/ウェスタン <製作・監督・出演> クリント・イーストウッド <脚本> デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ <出演> ジーン・ハックマン モーガン・フリーマン リチャード・ハリス ジェイムズ・ウールベット |
<ストーリー&コメント> 舞台は19世紀末のワイオミング。かつて悪名をとどろかせたウィリアム・マニーは、銃を捨てひっそりと暮らしていた。そんなある日、若く血気盛んなガンマンが賞金稼ぎのヤマを持ちかけてきた。逡巡するウィルだったが、再び銃を握る決心をする。親友のネッドを加え町に向った一行の前に、横暴な保安官“リトル・ビル”が立ち塞がる…。 老境にさしかかった賞金稼ぎの最後の旅を描く傑作ウエスタン。 クリント・イーストウッドが監督・主演。『荒野の用心棒』から始まる彼の西部劇映画史の総決算。そこではイーストウッドが演じ、描き続けていた西部のアウトローが、年老いたガンマンという形で登場する。 クリント・イーストウッドはいつ観てもシブイね。若い頃、彼が名を馳せたという西部劇を、僕はほとんど観たことがないんだけど…すごく面白かったです。最後のシーンではハラハラしたし。 この頃のイーストウッドは「昔とった杵柄で、まだまだ若い者には負けはせんぞ」みたいな役ドコロが多い気がするね。『スペース・カウボーイ』もそんな感じだしね。 |
| 132分/★★★★☆ (2002年8月29日) |
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| 第65回アカデミー賞(1992年) 作品賞、助演男優賞、監督賞、編集賞 | |