2003/12/3(水) 新潟テルサ
“100% FAN FUN FAN 2003”(ファンクラブイベント)
第3章・前半


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 Live Act. 1

1.君に捧げる love song

CDと同じアレンジで、軽やかに始まった「君に捧げる love song」
ステージの上には、お馴染みのメンバー。
左奥にピアノの小島さん、左手前にサクソフォンの古村さん。
中央奥にドラムの大久保さん、手前に省吾。
右奥にキーボードの福田さん、手前に左からベースの岡沢さんと、ギターの町支さん。

似てねェ・・・ 省吾の衣装は、ワインレッドというか、エンジというか、そんな色のシャツ。
長袖を腕まくりしてたんじゃないかな。お馴染みのリストバンドをしてたし。
シャツは、よく見ると細かい黒のストライプが入ってたような気がする。
下は青いジーンズ。
サングラスはアリーナツアーの時にしてたもの。
メーカーはルメン?だっけ。
シャープな、シュッとしたかんじのやつね。

あと覚えてるメンバーといえば・・・町支さんの頭はサラサラした金髪でしたね。
福田さんはロビーの時とは違って、赤かオレンジっぽい衣装でした。
古村さんは、上は白で下はピチピチの・・・スパッツっていうのかな?そういうの。
それぐらいしか・・・(笑)

ステージセットの第一印象は、洞窟。
なんかゴワゴワした岩みたいなのがアーチ状になっていました。
絵にすると、だいたいこんな感じ・・・

こんな感じのステージセットでした

ゴワゴワした岩の陰にも照明があるんだけど、ステージの上のほうにも
わざと見える位置に照明の鉄骨が何本かナナメにせり出していて。
個人的には、これがすこぶるカッコよかった!
ナナメの照明がそれぞれメンバーを照らすんだけど、赤や青や緑やいろんな色に変化してね。
岩も本当は白いのかもしれないけど、オープニングの緑の照明が印象的だったから緑色に塗ってみました。

そうそう、それで1曲目ですよ。
もちろん初めて聞くこの曲、新曲の「君に捧げる love song」
冒頭にも書きましたが、アレンジはCDとほとんど同じ。
アリーナツアーの「君の名を呼ぶ」の時は、1ヶ所だけCDと違う歌い方をしていた
(♪誰かに恋しているの〜のとこ)けど、今回はほとんど一緒。
久しぶりの生・省吾という興奮で、僕がよく覚えていないだけかもしれないけど(笑)

省吾はたしかアコースティックギターで、カポなしで弾いてましたね。
歌詞では、客席に「任せる」部分はなく、全部しっかりと歌う感じ。
岡沢さんか町支さんか、サビのところの「♪アイミッシュ〜」というコーラスが印象的でした(笑)
♪雨音が・・・の、サビ2から展開するところでは、照明もちょっと儚げで。
とても切ない感じでよかったです。

この曲の演奏は、すごくポップ。
歌詞はとても切ないんだけど、演奏はとても華やかなんだよね。

久しぶりの生歌だし、あっという間に終わってしまったというのが正直な感想。
省吾も、バンドのメンバーもみんな体調は良さそうだし、いいライブになりそうだ!!

ちなみに、通常のコンサートでは1曲目から自然に客席はスタンディングになりますが
アコースティックな感じで始まるFFFでは、最初は座ったままです。

2.星の指輪

引き続き始まったこの曲。『初秋』バージョンでの演奏でした。
この曲に限らず、『初秋』におさめられている曲はみんなそうだったんだけどね。
レポートトップのメモの画像をよーく見てもらえばわかると思うんだけど・・・
イントロだけ聞いて「彼女はブルー」だと思ったのね(笑)
で、メモに「2.彼・・・」と書こうと思ったところで「星の指輪」だということに気がついて、慌てて書きなおしたわけ。
それぐらい、この曲のアレンジはオリジナルからガラッと変わったよね。

個人的には、こっちのほうが好き。
カントリーチックで、軽やかでいい。
よりバンドっぽいサウンドになったことで、ドラムやベース、町支さんのエレキの響きが
とても伸びやかに、分厚くなった感じでよかったです。

この夜、とても印象的だった曲のうちのひとつですね。

3.モダンガール

イントロは、とても聞き馴染みのあるもの。
シングル「君に捧げる love song」のカップリングにおさめられた「2001 ctr Version」というやつだ。
いわゆる、アリーナツアーバージョンのスローなもの。

前奏でこの日初めてのMC。

「今夜は“100% FAN FUN FAN 2003”にようこそ。
 Road & Skyができたのは1983年で、僕が30歳の時でした。今年で20年ということで、
 最初から入ってくれてる人も、最近入ったばかりの人も、みんな楽しんでくれたら嬉しいです。
 このファンクラブイベントをする時にまず思ったのが、バンドのメンバーは集まってくれるだろうか?
 ということ。みんな日本を代表するプレイヤーだし、それぞれの活動もある。だけどみんな
 快く集まってくれて、とても嬉しいです。ファンクラブイベントということで、本当はみんなに
 お酒でもついであげたいところなんだけど、日本のコンサート会場では禁止されてるんで、
 飲み物はないけど、その代わりに素晴らしいミュージシャンの演奏があります。
 どうか最後まで、楽しんでいってください。ヨロシク」

3年前の長岡でのコンサートの頃は、肉離れで満足に踊れなかったんだよね。
それが今や、もうそんなことは感じさせない軽やかな(?)ステップ。
独特の省吾デンスで、客席の拍手や歓声はさらにヒートアップです。

4.ラストショー

続けて始まったこの曲で、客席は総立ち!
CDなどで聞き覚えのある、お馴染みのイントロ。

なんか違和感を感じたのは、きっと僕だけなんでしょうね。
「ON THE ROAD 2001」からライブに参加した僕にとっては、この曲は
アンコールで演奏された弾き語りのものという印象が強い。
だから、ちゃんとしたバンドサウンドのオリジナルバージョンは逆にすごく新鮮だったんですね。

さすがにファンクラブ会員の皆さんは古くからのファンが多いようで、「これぞラストショー」とばかりに
すごく盛り上がっていました(もちろん僕もちゃんと盛りあがってましたよ)。
サビの♪さ〜よなら〜のところで、みんな手を振るっていうか、なんていうんだろ。
そういう振りつけみたいのをしてたんですね。僕自身はそれを初めて見たので、ちょっと驚き(笑)
(「2001」の時も何人かいたけど、手拍子だけの人の方が多かった)
初めて見る振りつけって、なんか照れちゃってうまくできないですよね(笑)
僕は手拍子だけで盛りあがってました。

曲が終わったところで、長いMC。

駆け寄ってきたスタッフからから手渡された青いファイルを手に持つ。
「まぁ、座ってよ。今日は、いつものコンサートとは違います。みんなファンクラブの会員ということで
 ホームパーティみたいなものだから、僕もリラックスしてやらせてもらうよ。
 ちなみに、今日初めて浜田省吾を観たって人は?」

客席の数人、拍手。
「ほんとに?もう30年ちかくもやってるのに・・・本当に今日が初めてなの?(笑)」
数人、拍手。
「残〜念だね(笑)」
客席、爆笑。
「いつもはもっと、ピシッとしてやるんだけどね、今日はまったりとやります。いつもはコンサートの
 構成がカチッとしてるんだけど、今日はホームパーティだからね。喋りのほうが長いよ」

後ろを振りかえって、メンバーの方を見て
「みんなも座ってていいよ(笑)えー、初めての人。会えて嬉しいです。ようこそ。この地方は、
 カエツ?なんていうの?カエツでいいの?」

新潟市近辺という「下越」か、加賀・越前・越中・越後をあわせて「加越」かは不明。
帰りの車中でもこの話題で盛り上がりましたが、やっぱり詳細は不明。
「とにかくこの地方には、1824人の会員がいます。そして今日、この新潟テルサに集まってくれたのは
 全部で767人。・・・1000人ぐらいが来てないんだね。客席は後ろの方に空席がありますが、
 ということは、今日来たかった人はみんな来れてるってことですよね。嬉しいです」

客席、大きな拍手。
「えー、ここに資料があります。新潟の人は、661人。手を叩いてみてくれる?」
客席のあちこちからたくさんの拍手。さすがに地元は多い。
「何で来たの?車?バス?電車?最終の電車、何時?」
客席から「11時ー!」という声。
「じゃ、大丈夫だね」
客席からはかすかな笑い。
「あれ?これ、会員の数なんだ。これが全部今日ここに来てるってわけではないんだね。そうか。
 じゃあ、会員数191人の富山。富山から来てくれた人は?」

客席の数ヶ所で拍手。僕もひときわ大きく手を叩きましたよ(笑)
これこれ、これが決め手なんだよね。

今回のイベントは、どこの公演に申しこもうか迷ったのね。
地元・富山はないし、地理的に考えれば新潟。
前回のFFFでもそうだったし、友達も多い名古屋。
日程的なことを考えれば、祝日の大阪。
個人的に好きな街だし、クリスマス公演ということもある神戸。
この4つかな、という気がしてたのね。
(他の公演地はハナから眼中にありませんでした)
でもやっぱり、なるべく地元っぽい感じのするところがいいと思って、新潟にしたんです。
コンサートの途中で「どこから来たの?」という問いかけがあったとき、新潟ではきっと「富山」が
出るけど、名古屋ではそれはないだろう、と思ったのね。それが一番の決め手でした。
ズバリ思った通りで、嬉しかった瞬間でした。
(まだ名古屋公演は行われていないから、なんとも言えないけど)

で、富山の拍手。
「・・・12人ぐらい?(笑)」
えー!もっといるはず・・・だけど?せめて15人ぐらいは(笑)
「次は・・・会員数193人の福井からは?」
パチパチ・・・
「2人?(笑)よく来てくれました」
そのうちの一人は友達でした。
福井の人にとっては、名古屋や大阪の方が交通の便がいいだろうしね。
「新潟に次いで人数の多い、長野583人。長野から来てくれた人は?」
わりと多い拍手。
「最初の映像、見た?長野、ほんとに寒かったんだから(笑)あれはひどかった・・・。
 じゃあ・・・196人の石川県から来てくれた人は?」

けっこう多い拍手だった。それでも数10人だろうけど。
「終電、何時?」
「11時」という声。特急「はくたか」かな?
「大丈夫だね」

それにしても、また石川県が飛んだ(笑)
石川の人たちには、サンドーム福井での悪夢が蘇ったらしい(笑)
省吾にとって石川は思い入れの薄い土地なんだろうか・・・?

ひとつ余談ですが、今回のイベントは基本的に一人で参加するのが原則。
前述のように「お隣指定券」はあったものの、隣がどんな人かは会場に行くまでわからない。
いつもなら、大体隣は家族とか友人とか恋人とか、知ってる人なんだけどね。
「集まっているのはみんな会員だし、初めての人との出会いでも交流してみてほしい」という理念から
なんだけど、やっぱり一人ぼっちで着席するのはドキドキするもの。
左側は通路だったので僕の「隣」は右側だけだったんだけど、小柄な女性でした。
始まるまでは話はできなかったんだけど、コンサートが始まれば、お互いに立ちあがって、叫んで。
思いっきりコンサートをエンジョイしている(笑)
で、このコーナーの時に初めて話したんですよねー。最初は彼女の方から声かけてくれたんですが。
僕が「富山!」というところで手を叩くと、「遠いですねー!」と言ってくれた(笑)
「どこからですか?」と聞くと、「長岡からです」とのこと。
そりゃ、長岡に比べれば富山は遠い(笑)
コンサート中だし、ここではそんなに長い話はしなかったんですが、最後のビデオのあたりとか、
会場が明るくなってから話をしました。
この話は本題とあまり関わりがないので深くは掘り下げませんが(笑)

「じゃあ、それ以外の県から来てくれた人は?」
拍手とともに、自分の県をアピールする声がとびかう。
「東京・・・群馬・・・会津若松?」
と、幾つか受けて答える省吾。
後ろのほうの席で、一生懸命「福岡ー!」と叫んでた人がいてね。
結局ふれてもらえずに「えー!」ってガックリしてた様子でした。
そうだよね。やっぱり、自分の住んでる県を言ってくれないと寂しいもんね。
やっぱり新潟にして正解だったー。
「会津若松か。俺の親父は山口出身だけど、怒らないでね。戊辰戦争はもう随分昔のことだから」
と言って、ちょっとスネたように、うつむき加減でギターをいじる。
戊辰戦争とは、すごい話を持ってきたもんだ(笑)

「それじゃあ、男性はどのぐらいいるのかな?女性は?」
それぞれに拍手。割合は半々ぐらいだったと思う。
「独身の人は?結婚してるって人は?子供がいるって人は?」
いろいろ細かく質問していく。独身より既婚者の方が多かったですね。
「それじゃ、自信を持って立ってくれ。今、恋人募集中ですって男たちは?」
10人ほどが立ちあがる。客席からはなんとも言えない苦笑と拍手(笑)
「よーくチェックしておくんだぞー。じゃあ、その中で離婚して一人になったという人は?」
数人が座る中、何人か立っている。さすがに、人生の荒波を乗り越えた男たちは、強い。
左側のほうの席の一人に目をとめた省吾。
「彼なんか、なかなか良さそうな男じゃないか。でも、離婚したってことは・・・どこか欠けたところが
 あったんだな(笑)なんで離婚したの?」

その彼、おもむろに体勢を整えつつ、大声で一言。
「不倫しましたー!」
客席、大爆笑(笑)ステージ上のメンバーも、爆笑していました。
「なんてコメントしていいか・・・わからないじゃないか(笑)」
省吾は苦笑いしながら、ギターを弾きつつ・・・
「♪寂しさに〜たやすく恋に落ちた・・・」
これは「陽のあたる場所」
今回のイベントで、1人3曲リクエスト曲を募ったんですが、僕が書いたうちの1曲です。
とても好きな曲で、一度生で聞いてみたかったんだけど、結局この日も聞けず。
それとも、ワンフレーズだけでも・・・聞いたうちに入るのかな?(笑)
「それじゃ、恋人募集中ですって女性は?自信を持って立ってくれ!」
こちらも10人ほどが立ちました。
「みんな、よーくチェックするんだー」
女性についてはあまり深く聞きませんでした。
「細かいって?いいじゃないか(笑)女性についてはあまり聞いてないだろう?(笑)
 これもひとつの出会いだからね。今夜、コンサートが終わった後、隣になった人でも誘って
 浜田省吾をサカナにお酒でも飲んでくださいよ。「おっさん、50になっても頑張ってるよなー」とか(笑)
 今日客席にいる人は、みんなファンクラブの会員ですから。いつものコンサートでは、客席の中の
 誰が会員なのかわからないんでね、今日はみんな会員なんだと思うと嬉しいですね。
 あ、でも断られたらアッサリあきらめること。ストーカーになっちゃうからね。
 人生の中で最も大きな醍醐味は、人と出会うことだと思うんです」

「醍醐味」についてもうちょっと語ってくれたんだけど、残念ながら思い出せません。
というか、トーク長いんだもん(笑)
これだけでも、かなり必死に記憶かき集めて書いてるんだよー。

「次の曲は、バラードアルバム『初秋』からやります。『初秋』、聞いてくれた?」
客席のたぶんほとんど全員が拍手。
「よかったと思う人」
ほとんど全員が拍手。
「よくなかったと思う人」
一人か二人、いたかなぁ?
「自分でも、かなり気にいってる曲です」

5.紫陽花のうた

「星の指輪」同様、ニューアレンジの『初秋』バージョン。
どの楽器かわからないけど、なんだか音がとても独創的でいいですよね。
クラシカルな雰囲気の音なんだけど、古さを感じさせなくて、むしろ新しい。

アルバム『初秋』を初めて聴いたときに、まっさきに気に入ったのがこの曲でした。
オリジナルの良さを残しつつも、さらに新たな広がりを得たようで。
このあたりは、星勝さんのアレンジの素晴らしさを堪能できるナンバーですね。

もちろん、バンドの演奏も文句なしに最高です。

6.君の名を呼ぶ

ニューアレンジの『初秋』バージョン。
そうそう、今回のイベントでは残念ながら弦の女性たちが参加していなかったので
弦なしバージョンとも言えるのかもしれません。
聞いたところによると、福田さんがシンセでチェロの音を弾いていたらしいんですが
そこまで音楽的なことはちょっとわからないもんで・・・(笑)

この曲では町支さんのギターが印象的でした。
ギターソロはアリーナツアーの時とはちょっと雰囲気が変わっていました。
あと、♪You're so beautiful・・・のあたりで、すごくタメて歌ってて印象的でした。

この曲はアリーナツアーでは最後に歌われていて、言わばお別れの曲。
だから詞と曲の持つ寂しさみたいなものがさらに増していたんだけど
今日に限ってはまだ序盤ということで、そういう感じはなかったです。
僕は行っていませんが、武道館公演に行った人もそう感じたかもしれませんね。

このあたりは、席に座ってしっとりと聞き惚れるコーナー。

いつものコンサートと違って、FFFではバラードコーナーが長いです。
個人的にはこういうの好きだから、嬉しかったけどね。
人によっては、騒ぎ足りない、物足りないと思うかもしれないけど。

コンサートはまだまだ続きます。

第4章へ続く


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