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アイデン&ティティ
2003年/青春ドラマ

<監督>
田口トモロヲ
<原作・出演>
みうらじゅん
<脚本>
宮藤官九郎
<出演>
中島/峯田和伸
彼女/麻生久美子
ジョニー/中村獅童
トシ/大森南朋
豆蔵/マギー
岩本/コタニキンヤ
事務所社長/岸部四郎
しおり/平岩紙
<ストーリー&コメント>
ギターの中島を中心に、ボーカルのジョニー、ベースのトシ、ドラムの豆蔵の4人組ロック・バンド“SPEED WAY”。バンドブームに乗ってメジャー・デビューを果たした彼らだったが、現実と理想のギャップに直面し、売れる歌と自分たちが本当に歌いたい歌との狭間で苦悩するようになっていた。そんな悩める中島の目の前に、ボブ・ディランに似た風貌の“ロックの神様”が現われ、人生の取るべき進路について彼に啓示を与えてくれるようになるのだが…。
バンドブーム去りし後、人生の岐路に立たされた売れないミュージシャンの悩める姿を描いたみうらじゅんの同名コミックを原作に、今どき珍しいくらいストレートに青臭く綴った青春ドラマ。
個性派俳優としても活躍する田口トモロヲが初監督に挑戦、主演は映画初出演の峯田和伸と、フレッシュな構成だが、それなりに出来た作品だったと思う。作品自体はとても朴訥なものだけど、主演の峯田和伸の野暮ったさが逆に苦悩する主人公に適役。中村獅童が主役だったら、もっと軽い作品になっていただろうしね。
ただ、このテのバンド物や音楽サクセスストーリー系に重要な要素の「名曲」が欠けてるのは致命的。演奏される曲はどれもイマイチで、観客を熱狂させるバンドという説得力がないんだよね。主演の峯田和伸は何者かと思って調べたら、なんと彼の本職はミュージシャンなんだとか。ホントかよ。
麻生久美子は相変わらず綺麗。こういうのはハマり役だね。
118分/★★★☆☆
(2005年2月13日)

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青の炎
2003年/サスペンス

<監督・脚本>
蜷川幸雄
<原作>
貴志祐介
<脚本>
宮脇卓也
<出演>
櫛森秀一/二宮和也
福原紀子/松浦亜弥
櫛森遥香/鈴木杏
櫛森友子/秋吉久美子
曾根隆司/山本寛斎
山本英司/中村梅雀
加納雅志/六平直政
私書箱の男/竹中直人
神崎慎太郎/唐沢寿明
<ストーリー&コメント>
櫛森秀一は、湘南の高校に通う17才の少年。長らく彼は、母と妹の三人で暮らしてきたが、10年前に母と離婚した粗暴な男・曾根が、ある日突然彼らの前に再び姿を見せて以来、平穏無事だった家庭生活はすっかり打ち砕かれてしまう。傍若無人に振る舞う曾根に殺意を募らせた秀一は、完全犯罪の殺害計画を練るとそれを実行に移し、計画はいったんは成功したかに思えたのだが…。
『黒い家』原作の貴志祐介が、犯罪に手を染めた17歳の少年の心理を克明に綴った同名ミステリー小説を、ジャニーズの二宮和也と松浦亜弥という人気アイドル共演で映画化。
「面白いから」と友達に借りたので、珍しく原作を先に読んでいた。その印象からすると、原作にわりと忠実に作られているなぁと思えた。もちろん幾つかのシーンがカットされているんだけど、それは映画という限られた時間内の枠に物語を収めるには仕方のないこと。でも逆に、ある程度重要なシーンのみの展開に感じられたのでやっぱり「駆け足」の印象になってしまうんだよね。原作はかなり面白かったのに。
秀一役の二宮君はなかなかに熱演。ただ、紀子役が松浦亜弥というのはちょっと強すぎるかな。原作は常に秀一の視点を中心に物語が進行していくので、紀子も一人の登場人物に過ぎないんだけど、松浦亜弥をキャスティングしたことによって、そんなに軽くは扱えなくなった。水槽越しに手を重ねるシーン(レオナルド・ディカプリオクレア・デーンズか?)なんかはその最たる場面だろうね。原作より重い位置づけになったのに、原作ほど二人の仲が進展しないのは不思議だけど(笑)まぁそこは、アイドル同士の演技だから仕方ないのかな。
日本映画ってほとんどが話題先行型だから、純粋な俳優よりも演技力は二の次で不可解なキャスティングをすることが多い。デザイナーの山本寛斎とか、どうなのよ。かなり重要な役なのに。あと、チョイ役で有名すぎる俳優が出るのもマイナス。竹中直人とか唐沢寿明が出ることによって、逆に締まりがなくなってしまう。あと、原作ではすごいキレ者な印象の刑事が、ものすごく軽い感じになってて残念。
116分/★★★☆☆
(2004年2月16日)

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あずみ
2003年/アクション

<監督>
北村龍平
<原作>
小山ゆう
<脚本>
水島力也
桐山勲
<出演>
あずみ/上戸彩
小幡月斎/原田芳雄
うきは/成宮寛貴
ひゅうが/小橋賢児
なち/小栗旬
最上美女丸/オダギリジョー
加藤清正/竹中直人
浅野長政/伊武雅刀
南光坊天海/佐藤慶
やえ/岡本綾
飛猿/松本実
井上勘兵衛/北村一輝
<ストーリー&コメント>
関ヶ原の陣を終えた戦国末期。戦乱で両親を失った幼い少女あずみは、同様の孤児たちと共に、小幡月斎に引き取られ、最強の刺客として育てられた。徳川の天下を確かなものとするため、豊臣の残党を討つ。それが彼らの“使命”だった。様々な試練を乗り越え、あずみたちは最初の使命を受けて旅立つのだった…。
小山ゆうのベストセラー・コミックを映画化。
大して期待はしていなかったけど、予想以上につまらない作品でした。僕は原作のファンなんだけど、設定だけ残してストーリーはだいぶ変わってたのに驚いた。続編も作られる予定らしいけど、話の辻褄は狂っていかないんだろうか?話が大幅に変えられたことで、あずみたちの苦悩や葛藤に深みがないし、時折ギャグみたいになるのも面白くなかった。三兄弟とか飛猿とか、美女丸もだけど、変に誇張しすぎ。もしかして、これはコメディ映画だったのか?
僕は、人気だけが先行して、大した演技力もないのにアイドルが映画に主演するのはどうかと思うんですよね。とりあえず出てみました、って。日本の映画界、そんなんでいいのだろうか?これはテレビドラマにも言えることだけどね。本作の上戸彩はそんなに輝いては見えませんでしたね。演技もアクションも大したことなかったし。他の若い俳優たちも同様。脚本、演出、演技、どれをとっても及第点には至らない作品でした。肝心の殺陣シーンもリアリティが感じられなかったし。とりあえず、続編への期待度はゼロだね。
あと、細かいところで気になったのがあずみのマント。原作ではもっと小さかったような…。あんなに大きくて、刺客としての動きの邪魔じゃないのかな?いちいちバサッ、バサッとやる様子はバットマンかジュディ・オングかと思ったよ(笑)
143分/★★☆☆☆
(2004年7月11日)

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呪怨2 (劇場版)
2003年/ホラー

<監督・脚本>
清水崇
<出演>
原瀬京子/酒井法子
三浦朋香/新山千春
山下典孝/堀江慶
千春/市川由衣
大国圭介/葛山信吾
石倉将志/斎藤歩
大林恵/山本恵美
宏美/黒石えりか
原瀬亜紀/水木薫
石倉薫/結城しのぶ
佐伯伽椰子/藤貴子
佐伯俊雄/尾関優哉
<ストーリー&コメント>
ホラー映画出演が続き、ホラー・クイーンの異名を取るようになったB級女優の京子。テレビの怪奇スペシャル番組にゲストとして出演することになった彼女は、スタッフと共に幽霊屋敷と噂される民家を訪れた。収録が終わり、京子は婚約者の車で帰途につくのだが、車は事故で大破、婚約者は意識不明の重体に陥り、京子も軽傷で済んだものの、お腹にいた子供を流産してしまう。一方、番組に関わったスタッフたちもまた、それぞれ不可解な事件に襲われていた…。
ビデオでリリースされ、カルト的な人気を呼んだ『呪怨』シリーズの劇場版第2弾。怪事件が相次ぎ、幽霊屋敷と噂される家を取材に訪れた女優とTVクルーたちに呪いが襲いかかる。
ビデオ版から数えて4作目にあたる本作ですが、だいぶ雰囲気が変わってきました。以前はワケのわからない恐怖感があったけど、調子にのりすぎてる感があるね。一番最初が「黒字に白抜き文字で登場人物の名前」という得意のパターンじゃなかったので「おぉ!新機軸か?」と思ったけど、それも最初だけだったしね。“アレ”も神出鬼没というか、何処にでも出るようになっちゃって。ここまで突飛になってくると、むしろ笑っちゃうね。定番のズリズリシーンはやっぱり怖かったけど。あと、「角部屋の怪」はなかなか秀逸なエピソードだった。
今回は、“アレ”がある意図を持って行動するようになってるんだけど…ちょっと『らせん』っぽいね。最後は明らかに続編狙いな感じがしてしまって、なんだかなぁ。
92分/★★★☆☆
(2004年9月26日)

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星に願いを。
2003年/ファンタジー

<監督>
冨樫森
<脚本>
森らいみ
冬月カヲル
<出演>
青島奏/竹内結子
天見笙吾/吉沢悠
葉月優/高橋和也
石川里美/中村麻美
DJ/伊藤裕子
青島沙希/牧瀬里穂
霧島仁/國村隼
<ストーリー&コメント>
北海道・函館。3年前の交通事故が原因で失明し、声も失ってしまった青年・笙吾。それ以来心を閉ざしていた彼だったが、担当看護師の奏に献身的に支えられ、生きる勇気を取り戻していく。そして2人は、いつしか心の通じ合う特別な存在になっていたのだった。しかしそんなある日、笙吾は車にはねられ奏の目の前で息を引き取ってしまうのだった…。
事故死した男が数日間だけ別人として命を授かり、あの世へ消えてしまう前に愛する人へ想いを伝えようと奔走するファンタジック・ラブストーリー。2001年の香港映画『星願/あなたにもういちど』をリメイク。
感想を一言で言うと、「まぁまぁ」かな。主演が同じ竹内結子だし、2002年の『黄泉がえり』となんとなくカブる部分もあるかな。なんとなく気になったのが、なにかもかも交通事故で片付けてしまう強引なストーリー展開。過去に交通事故で痛い目を見た男が、そんなに簡単にまた事故に遭うかな?しかもその周りで、同時多発的に事故が。北海道の交通事故は、人よりも動物をハネる方が多そうだけど。
舞台であり、ロケ地でもある函館の街の風景がとても綺麗です。カフェモーリエは僕も以前行ったことがあるけど、映画を観てからの方が感慨は大きかっただろうね(笑)
106分/★★★☆☆
(2010年11月14日)

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バトル・ロワイアルII/鎮魂歌(レクイエム)
2003年/アクション

<監督>
深作欣二
<監督・脚本>
深作健太
<脚本>
木田紀生
<出演>
七原秋也/藤原竜也
キタノシオリ/前田愛
青井拓馬/忍成修吾
浅倉なお/酒井彩名
久瀬遥/末永遥
拓馬の母/三田佳子
教師キタノ/ビートたけし
桜井サキ/加藤夏希
中川典子/前田亜季
教師RIKI/竹内力
<ストーリー&コメント>
壮絶なバトル・ロワイアルを生き抜いた七原秋也。それから3年が経ち、世界はテロの時代へと突入していた。反BR法組織“ワイルドセブン”のリーダーとなった七原は、すべての大人に対し宣戦を布告する。一方、国家は、七原を抹殺すべく、新世紀テロ対策特別法(通称BR II)を開始し、不良ばかりの中学3年生の1クラスを、七原たちが立てこもる孤島に差し向けるのだが…。
中学生同士による壮絶な死闘ゲームの様子を描いた高見広春の同名小説の映画化に挑み、再び大きな社会的反響を巻き起こした『バトル・ロワイアル』の続編。製作に着手した深作監督が、クランクイン直後にガンで急逝したため、同監督の息子である深作健太がその後を引き継ぎ、万感の思いをこめて映画を完成させた。
観る前の予想よりは面白かったけど、「ボチボチかな」の範囲。前置きは長いけど、まんま『プライベート・ライアン』なアクションシーンは邦画にしてはかなりお金がかかってそうだし、それなりに迫力もある。ただ、前作の「理不尽な中にもやむをえないような殺し合い」はそれなりに強引な勢いがあって納得できたけど、今回はテロとか戦争とか、素人な中学生がいきなり銃を撃ちまくったり、説得力に欠ける。宗田理の『ぼくらの七日間戦争』みたいでもあるね。登場人物も、小粒なのが多すぎて誰が誰なのかわかりづらい。“あの国”という呼び方は面白かったけど。
ずっとシリアスで重い展開なのに、突然のラガーマン登場には笑えた。最後も「おいおい、そりゃないよ」という呆れた結末だし、もしかしたらこれはコメディ映画なのか?
133分/★★★☆☆
(2005年1月16日)

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寄生木 YADORIGI
2003年/ドラマ

<監督・原作>
高田弘隆
<脚本>
渡邊睦月
<出演>
少女/宮アあおい
男/西島秀俊
女/大國千緒奈
<ストーリー&コメント>
少女は、向かいの家に住む青年に恋をし、カーテン越しにその姿をこっそり見ては、その服装や仕草を真似ていた。そうすることで、大好きな彼と気持ちも同化できると信じていたのだ。ある日彼女は、出かけた彼の跡を追い、浅草の通りを歩いた。するとそこで、自分の知らない彼の姿を見てしまうのだった…。
BSデジタル放送局の「BS-i」と「BS-FUJI」の共同製作プログラム「68」。世界中のショートフィルムを扱うコーナーの特別企画として構成された「東京少年」に、美少女・宮アあおいが登場。
台詞が全く無く、音楽と映像のみで展開される世界が、独特で不思議な空気感をかもし出していた。ショートフィルムながら、色鮮やかな色彩美と、宮崎あおいの瑞々しいながらも確かな演技で、とても印象の強い作品だった。
12分30秒/★★★☆☆
(2003年11月1日)