おわら風の盆・体験記2004
ここでは、撮影した写真(画像)をもとに
3日間での体験を簡単に回顧します。
おわら風の盆・体験記
[1日目|2日目(前半)|2日目(後半)|3日目]
2004年9月3日(金)
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今まで30年間来たことはなかったのに、今年初めて来て 3日間すべてを見ることになってしまったおわら風の盆。 きっと来年も、3日間すべてとはいわないまでも 見に来ることになるかな。 最終3日目のこの夜は、八尾町に着いたのは午後11時。 目的はひとつ、最終日のおわらをとことん楽しむこと。 前日と同じく、スポーツアリーナからのシャトルバスで八尾町入り。 到着したのがちょうど11時で、最終のバスに乗ろうと ものすごい人数の長蛇の列ができていました。 あれはもしかしたら、30分か1時間ぐらい待たされるんじゃないかな。 この夜のおわらは、ふらっと館からスタート。 午後11時にここで踊るのは、どうやらやはり恒例の様子。 写真の左上のほうに小さく見えるけど、月がすごく綺麗でした。 |
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ふらっと館での舞いを楽しんだ後、上新町の大通りを歩く。 そこは昨日までとは雰囲気が一変していて、踊りの大行列が できあがっていました。 普通の町流しや輪踊りは、わりと小さい区画で行われるんだけど この夜は大通りがブチ抜きでひとつの輪踊り会場になっていて 盆踊りみたいに「みんなで踊りましょう」みたいな雰囲気。 八尾町の一番大きくて長い通りが、すべて踊り場に。 道の真ん中に、昨日まではなかったお立ち台が等間隔にあって そこでは男女の踊り子が見本の踊りを披露。 それを見ながら、周りを一般の人も飛び入りしつつ輪踊り。 その行列はずっとずっと、長く続いていました。 輪に加わっていなくても、道端でそれを見ながら手を動かして 振り付けをマネしている人を多く見かけます。 全体的に、とても和やかな雰囲気。 ただ、踊りが延々と続いていて、道がふさがっているので 移動にはかなり苦労します。 写真には撮っていないけど、この夜はあちこちの通りがこんな感じに なっていて、一般の人も交えて輪踊りがたくさん行われていました。 |
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行灯が灯る石畳の道は、独特の雰囲気。 最終日ということもあって、観光客もすごい人出。 今年は3日間で約20万人の観光客が八尾町を訪れたそうです。 それでも、例年より2万人ほど少ないんだとか。 |
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日付がかわって、午前0時。 昨夜に引き続き、鏡町の公民館へ。 あいかわらずの人の多さです。ここだけは、ちょっと特別かも。 昨日のおじさんは、昨夜の場所にはいませんでした。 鏡町の踊りはなかなか始まらず、結局40分ぐらい座ってたかな? もともとこの夜は長期戦覚悟だから、あまり苦にはならなかったけど。 |
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鏡町の輪踊りがスタート。 昨日は編み笠をかぶってたけど、今日はかぶっていなかった。 |
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この夜は、鏡町は輪踊りだけを見て町流しにはついて行かずに 他の場所をブラブラと歩きました。 とくにあてもなくブラブラ歩いたあと、足は諏訪町の公民館へ。 ここは石畳や瓦の長屋根の綺麗な“町”で、八尾町の中でも いちばん趣のある場所です。 一番人気の鏡町や、大通りの上新町、東町や西町よりも 僕はこの諏訪町が一番好きなようです。 おわらの締めくくりに、この“町”を最後に選ぶことを決定。 |
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公民館前での町流しがスタート。 ちなみにここも、なかなか人気があるようで人がいっぱいです。 というか、おわら期間中の八尾町はどこへ行っても 人がいっぱいなんだけどね。 この頃、時刻はすでに午前1時すぎ。 道端に寝転がって寝ている人もあちこちに見かけます。 おわらに来る時の必需品のひとつに、携帯用座布団があります。 これは初日に来た時に感じたんだけど、踊りをしていない休憩時とか 鏡町公民館みたいに座って見るような場合とか、何かと 地面に座る場面があるので、そういう時にはあると便利。 一般の家の前には、長椅子やベンチみたいなものが置いてあって 自由に休むこともできるんだけど、それに座れない場合もあるから。 2日目、八尾町に来る前に100円ショップで1人用の小さな座布団を 購入してきました。これはとても便利でした。 キャンプ用のビニールシートみたいなものでもいいけど、なるべく クッションが入っているもののほうが負担も少なくて済みます。 あと、八尾町にはコンビニがないので、飲み物や食べ物は気軽に 手に入るけど、電池とか細々としたものはなるべく事前に用意して おいたほうがいいと思います。 |
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諏訪町の行列が町流しに出ていったので、またしばらくあちこちを 歩き回ることにした。 上新町の大きな十字路(郵便局の近く)に、特設の舞台があって 何度もそこの前を通りすぎていたんだけど、そこでも舞台踊りが あったんだろうね。僕はタイミング悪く見てないんだけど。 するとこの時は、そこの前に人だかりが。 踊りが始まるのかと思って周りの人に聞いてみたら「わからない」と。 時間もたっぷりあるし…と思って、しばらくそこで待っていると 舞台の左右からトコトコっと踊り子が現れて、音楽もない中で 踊りを始めた。しかも「イチニ、サンシ…」とか言いながら。 どうやらこれは、練習の様子。来年に向けた新人育成なのかな? 舞台の前から、指導者らしき大人が指示を送っている。 大勢の客を前に緊張しているのか、練習を見られていることに 恥ずかしさをおぼえるのか、踊り子たちはみんな笑顔。 そんな様子に、観客からは笑い声や歓声。 ポーズをとる場面では喝采が起こっていました。 ちなみにこのあたりの時間になると、八尾町の交通規制も解除 されているので、上新町あたりの大きな通りには車も走りだします。 |
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珍しい練習(?)風景を楽しんだ後、さらに町をブラブラ。 そのついでに、ふらっと館にあるトイレに行きました。 八尾町のあちこちにトイレはあるんだけど、ここのトイレが 一番近代的で綺麗。 トイレから出ると、建物の裏手から音楽が聞こえる。 そこは、ふらっと館の真後ろにあたるスペース。 まさか、こんなところでも踊っているとは…。ここはけっこう穴場かも。 踊っているのは、ふらっと館の舞台でも踊る東町の人たち。 段のところがちょうど客席みたいになっていて、観光客に混ざって 踊り子の人たちも一緒に座って見ていました。 何人かずつチームを組んでの四季踊り。 時刻は午前2時過ぎ。みんなまだまだ元気です。 |
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ふらっと館裏での踊りがすべて終わると、みんなで揃って 東町の公民館に向かってぞろぞろと歩き始めました。 僕もなんとなくその後ろについて歩いていくと… 突然歌い出す、東町の若者たち。 しかもそれは、おわらの唄とは明らかに異なる雰囲気の叫び。 歌の内容こそおわらに関連したものらしいけど、男たちの大きな声、 手拍子、女の子たちの合いの手。そして、みんな揃ってのジャンプ。 突然の出来事に驚きました。 時間はもう2時20分なのに、こんな大声で歌いながら歩くなんて。 おわらの夜だからこそ、のシーンです。 これはもしかしたら、毎年若い衆だけに恒例の歌なのかもしれない。 公民館の前まで着いたら、そこで最後のジャンプをして 「お疲れ様でした〜」と言いながら公民館に入っていきました。 東町のおわらは、これで終わりなのかもしれません。 |
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東町の公民館を離れ、再び諏訪町に向かいました。 最終日の最後は諏訪町で過ごそうと決めていたので そろそろ向かう時間かな、と思ったのです。 その頃諏訪町では、町流しがちょうど過ぎていったところで。 人がまばらになってきた道の路傍にあるベンチで座って一休み。 横にいた人たちと、あれこれ話しました。 石川県から来たという、初めてのおわらの老夫婦。 愛知から来たという、おわらは常連のおじさん。 4人であれこれ話していると、ちょうどまた町流しがやってきました。 諏訪町の町流しです。 この流れは、諏訪町の坂道をずっと登っていって、しばらくしたら またこの道を公民館のほうへ戻って行って、それで終わりとのこと。 3日間続いたおわらも、いよいよ最終盤です。 |
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午前4時。 いよいよ諏訪町の衆が戻ってきました。 諏訪町の石畳を、しずしずと戻ってくる踊りの行列。 普段の町流しは、わりとザワザワした感じの観光客ですが この時は、先頭に立って行列のための道を整理している先導員が 「最後のおわらなので、静かにお願いします」と言ってまわったので あたりはまさに沈黙。時折シャッターの音だけが響く中を 3列になった踊りの列が、幽玄の音色に導かれて通っていきます。 この時、本当のおわらを見たような気がしました。 |
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今年のおわらを締めくくる踊りを、間近でじっくりと堪能。 |
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まさに幽玄の舞い。 |
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行列が通りすぎた後、裏の道を通って先回り。 諏訪町の公民館へ向かい、今通りすぎていった行列を待ちます。 しかしそこは、すでに多くの観光客。 うまい具合にスペースを見つけて、そこに滑り込みました。 公民館にたどりついた行列は、そこで隊列を整えて輪踊り。 空がほんのりと明けていきます。 テレビにも出ていた唄い手の成瀬おじいちゃんが登場。 「今年最後の唄を担当させていただきます。よろしくおねがいします」 との後、のびのある声で「浮いたか瓢箪」の唄。 この歌詞は、おわらの一番最後を意味します。 周りの人たちもみんなで合唱するのが決まりになっているそうです。 僕も、ウチワの裏に書いてある歌詞を見ながら一緒に唄いました。 浮いたか瓢箪かるそに流れる 行先ァ知らねどあの身になりたや この唄を合唱して、おわらは終わります。 成瀬さんからは「ヨシ、来年も頑張るぞー!」の声。 観客からは大きな拍手が起きていました。 そして成瀬さんは公民館に入っていきました。 |
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これで終わりかと思いきや、なんとまだ続きました。 若い衆による、アンコール(?)の踊り。 一般の人も混じって、楽しく輪踊りが始まりました。 そうしているうちに、すっかり夜も明けていきました。 すべての踊りが終わると、踊りの輪がとけて皆一様に笑顔。 疲労感と、夜を徹して踊りきった充足感のまじった笑顔です。 町の人たちは、台を出して打ち上げの乾杯を始めます。 それを横目に、観光客はそれぞれの家路に着きます。 |
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すっかり夜の明けた八尾町。 時間はすでに午前5時半をまわっていました。 初めてだったけど、おわらを充分に満喫できた3日間でした。 |