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REPORTER/さにー
いよいよライブ開演。


目次(全4話)

  1. 序章〜Before Stage
  2. レポート〜Stage Act. Part 1
  3. レポート〜Stage Act. Part 2
  4. おまけ〜Another Talk

 Stage Act. Part 1 / Song from "Journey of a Songwriter"

1.光の糸

オープニングはやっぱり予想通りこの曲!
こういうふうに、予想というか、期待にストレートに応えてくれるのはやっぱり嬉しい。
ステージ上は凝ったセットもなく、意外とシンプル。
縦に細長いスクリーンにPVの映像が流れて、それと同じ動きで本物の省吾が目の前にいる!

見取り図

ステージの見取り図はこんな感じ。
後列はちょっと高い段になっていて、左側はホーン隊、アクリルパネルを挟んでコーラスの女性二人。
ちなみに古村さんは後列の定位置だけでなく、前列で自由に動きます。
さらにパネルを挟んで、小田原さん、河内さん、福田さん。
僕の位置は、ステージに向かって左側の手前。
角度的に、小田原さんは町支さん、福田さんは省吾とかぶってよく見えなかったです。

スクリーンはバック5、横2、サイド1の11枚のスクリーン。真ん中後ろは可動式。
心配していたサイドも問題なく見えて安心。
座席が左寄りなので、一番左の映像とか、ミュージシャンが見えないという懸念があって。
(そういうライブも過去にはあった)
今回は1回だけの参加だし、とにかく全体をしっかりと観たいと思っていたので、安心。
一瞬一秒も見逃すまいと、ものすごい集中力をもってステージに臨みましたよ(笑)

ちなみに省吾の衣装は、白いシャツに黒いベストで、ズボンも黒。
首周りは、白と青(紺)の柄が入ってるストールを巻いていました。
上のシャツはいつもインしてるイメージだけど、今回はアウトしてたのが印象的でした。
胸元には、以前のグッズの江田島とJ.BOYメダルのペンダントがキラリ。
あと、髪がかなりホワイト寄りのグレーになっていたのが気になったかな。

2.旅するソングライター

アルバムの曲順と同じく、自然な流れで、この曲へ。
曲間に、省吾のそばにベンチとギターケースとバッグ(グッズの緑のもの)が運ばれてきていました。
途中の間奏明けでギターをおろし、ふてくされた表情でベンチに座り。
ちょっとアクションを交えながらバッグとギターケースをかついで歌っていました。
今回のツアーの演出は、こういう小道具が多かった気がします。
背景の映像は、アルバムジャケットの象徴的なブルーの空をバックに、世界中の有名な建物が次々登場。
現れては消えていく建物の中には、大阪城や神戸のポートタワー、スカイツリーなど日本の建物もたくさん出てきました。
こういう映像をじっくり観るのも好きだから、ぜひライブ映像の特典に収録してほしいなぁ。

3.マグノリアの小径

背景はトスカーナ地方?の映像。
富山と言われても、あまり違和感ないけど(笑)
この曲もファーストインプレッションから好きだったので、単純に聞けて嬉しい。

今日は長いステージになるので、このあたりで座ったほうがいいよ。
ちなみに、入り口でもらったチラシは今日のライブのパンフレットになっているので、捨てないでください。

リーフパンフレット
実際のチラシ、リーフ・パンフレットはこんな感じ。
右のページがプログラムになっています。

今回のステージは、新しいアルバムの歌を第一部で聞いてもらいます。
15分の休憩をはさんで…そう、今回のライブは休憩があります。
スタッフから言われたんだよね。
「浜田さん、休憩入れたほうが喜ばれますよ」って。みんな、そうじゃない?(笑)
休憩中にはトイレに行ってもいいし、何か飲んだり食べたりしてもいいし。
何もやることないよって人は、ステージのスクリーンにスライドショーが流れますので、それを観ていてください。
そして、それにあわせて河内くんがピアノを弾いてくれました。
今回のアルバムの曲たちを素晴らしいアレンジで演奏してくれました。
彼のおかげで、バンドの平均年齢もグッと若返りました。
ピアノ、河内肇。

そして第二部では、みんながよく知っている曲をやります。ここからはみんながリードボーカルです。
知ってる歌は、隣の人に迷惑にならない程度に一緒に歌ってください。

では次の曲も、新しいアルバムからやります。
今日、夫婦で来たって人は?
じゃあ、カップルで来たって人は?
家族や友人と来たって人は?
一人で来たって人は?

それぞれに手を挙げたり、拍手をしたり。
僕は「夫婦で来た」のときに手を挙げました。
ちなみに今回は、年代別チェックはありませんでした。後から気づいたんだけどね(笑)
「チケットのシステムで全員の年齢がわかってるから、しないのでは」という意見もあるけど
あれは、本当に年齢を知りたいというよりも、みんなが自然に手や声をあげられるように促す意味合いが強いと思うんだよね。
それすらもしない(できない)のは、今回のライブがホールにしては密度が濃いものだったからなのかも。

今までで一番愛した人や、今一番愛している人を心に思い浮かべながら聞いてください。
夫婦やカップルで、心に思い浮かべた人と、今隣にいる人とが違うってこともあるよね…いや、ない!
ないと断言します!(笑)

4.美しい一夜

しっとりとした美しいバラード。楽器の音色やコーラスがひときわ際立って聞こえた。
新しい二人の女性ボーカルもとてもいい感じ。
これも大好きな曲なので、聞きほれました。
少し身体をよじりながら歌う省吾、たまらんね…(笑)

曲間で、メンバーの多くが赤いサンタの帽子をかぶって。
福田さんは真っ赤なスーツなので、まんまサンタクロース(笑)

次の曲は、クリスマスソングです。
歌の主人公は、海辺の小さな町に住む男の子。
彼は夏が大好きで、住んでる家は海から15分ぐらい。
どんなに暑い日でも、学校から帰るとすぐに海にダイブしてた。
だけど彼は、冬が大嫌い。
年末になると道は混むし、クリスマスが来て、誕生日が来て…
(それって、そのまんま…)
大晦日がきて、お正月が来て。
その間の2週間ぐらいの期間を、ずっと息を潜めて生きてた。
そんなふうに彼がさびしかったのは、彼がずっと孤独だったから。
だけど今年のクリスマスは、ちょっと違う。

5.サンシャイン・クリスマスソング

アルバムの中ではあまり印象の強くない曲だったけど、やっぱりライブで聴くといいね。
陽気でポップで、楽しい雰囲気。

6.瓶につめたラブレター

陽気な流れで続けて。
背景の映像は、モノクロの真四角なポートレイトで、オフィスで働くOL。
女性コーラスのヴォーカルがすごく際立っていました。

新しいアルバムは、もう聞いてくれたかな?
オリジナル・アルバムとしては10年ぶりのアルバムなんだけど、2005年にリリースした
『MY FIRST LOVE』は、「MT FIRST LOVE IS ROCK'N'ROLL」がテーマで、
どうやって子どもができるかもまだよくわかってなかったよう中学生のオレにとって
間違いなく初恋はロックンロールだったんだよね。
そして、ロックンロールと同時に、オープニングの「光と影の季節」に代表されるように光と影がテーマでもあって。
アルバムの中に、すごく対照的な「I am a father」と「花火」という2曲があります。
「I am a father」は、汗水流して家族のために働いてる、すごく理想的な輝いてるお父さんの歌。
だけど「花火」は、そうではなく、ちょっと複雑な事情を抱えたお父さんと、離れ離れになった子どもたちの歌。
あの歌が…女性陣にすごく評判が悪くて(笑)
どういう歌だったかというと、こういう歌。

7.花火

そう言って、アコースティックギターを弾きながら歌い始める。
おお!これってすごくレアなんじゃない!?と喜んだものの、しばらくするとそこに、ギターやコーラスが重なってくる。
しっかりと練習された、演出の中の1曲だったか…(笑)
でも、ニューアルバムの曲を演奏する第1部の中で、ちょっと異色なレパートリーでした。
あえてこれを入れることで、次の曲たちが引き立つってことかな。

以前のツアーで聞いていたときは、リズムがしっかりしていて、ちょっとR&Bっぽかったけど
今回はコーラスも入ってブルースっぽい感じでかっこよかったです。

…と、こういう曲。
その中で父親と複雑な関係になっていた娘が、10数年ぶりに会って、父親と和解する…
そんな様子を描いた曲です。

8.五月の絵画

ウチの奥さんにはあまり評判の芳しくない曲だけど、僕はけっこう好きです。
アコースティックギターの音色がすごく切ないし、メロディも儚げで、本当に一枚の絵画のような曲です。
「愛という名のもとに」とか「太陽の下へ」みたいに、詞の世界観をすごく深く感じられる
こういう系統のバラードは大好きです。

福田さんとは対照的に、真っ白なスーツを身にまとった長田さんがアコギを弾いていたんだけど
靴下が微妙に短いのが気になりました(笑)

次の曲はバースデイソングです!
今日誕生日の人っている?(けっこうな数の声)おめでとう!
じゃあ、今月、11月が誕生日だって人は?(こちらもけっこうな数)おめでとう!
ちなみにピアノの河内くんは、昨日の11月2日が誕生日です。いくつになったんだっけ?41歳?

ということは河内さん、僕と同い年か!というか、3ヶ月ほど年下やん。
そうか、もし何かが間違えば、代わりに僕がステージの上にいてもおかしくない年齢なわけだ(笑)

客席のみんなや河内くんのために、一緒に歌おう。
みんな「ハッピー・バースデイソング」って知ってるよね?知らない人はレコード買ってください(笑)
あの最初にコーラスがあるので、それをみんなに歌ってもらいます。

イントロ部分の3声のコーラス。
客席を1階・2階の左と右、3階の3つに分けて、けっこうしっかりと繰り返しコーラスの練習をしました。
最初の声は町支さんのパート。2番目は竹内さんのパート(僕もココ)。3番目は中嶋さんのパート。
あれは、他の会場でもあんなにしっかりと練習してるのかな?
それとも、映像を収録してるからなのかな?

みんなしっかりと歌ってね。今日は映像を撮ってるからね!
オレがカチンとやったら(映画のカチンコのポーズをして)、カメラローリングね。
って、常に回ってるか(笑)
しっかりと大きな声で歌ってください。
「なんでカネ払って歌わなきゃいけないんだよ。オレは歌を聞きにきたんだよ」という人も、歌ってください(笑)
他の会場の人たちが、後から映像を観たときに
「なんだよ〜大阪のヤツら大したことねぇな。これならオレたちの会場の方が…」って言われないようにね!
(1番のパートの客席を指差しながら)コーラス、覚えてる?(笑)
しぱらく話して、お手本にあわせて練習。この流れを3回ぐらいやったかな(笑)

9.ハッピー・バースデイソング

本番のコーラスは、省吾の満足のいく出来だったようです(笑)
背景の映像には、いろんな動物の親子のモノクロ写真。
トラとかライオンとかサルとかイヌとか。パンダの親子も可愛かったな。

10.夢のつづき

そのままの流れでこの曲へ。
背景のスクリーンには、PVにも収められている浜辺でギターを弾く省吾の写真。
今までに見たことのないカットも含まれていたと思います。
映画『アゲイン』の映像はなかったです。

僕にはこの曲が、正直あまり響いてこないんだけど、ライブで聴いてもそんなに印象は変わらなかったです(苦笑)
省吾のキーがやけに低くて、歌いにくそうな感じで。町支さんのコーラスの方がボリューム大きくて
どっちが主役かわからんなぁぐらいに思いながら観ていました。

曲が終わり、真っ暗な中に軽快な電子音が鳴り出す。
舞台転換がすばやく終わり、“DJ Shogo”のDJブースが!
客席は、コンサート会場からクラブのダンスフロアへ。
客席は再び総立ちです。

11.夜はこれから

ある意味、今回のライブで一番楽しみにしていた曲だったかも(笑)
仲間内でのLINEのやりとりに、決まった振り付けのスタンプがあって。
本人出演のラジオ番組や、TVの『SONGS』を観ながらスタンプ送りまくってたんですね。
そういうのもあって、底抜けに楽しめました(笑)

ちなみにDJブースはステージやや右寄りのところに置かれていて、センターの位置にはコーラスの中嶋ユキノさん。
声はエフェクトかけられていたけど、堂々のセンターマイクでした。彼女、とてもキュートですね。
途中からは町支さんと竹内さんも加わって、にぎやかなステージでした。

間奏のラップのところはShogoがブースのマイクで。声はかなり加工されていて、くぐもった感じでした。

いやぁ、想像通りというか、想像以上というか。底抜けに明るくて楽しい曲でした。
サビのところは両手を挙げてユラユラ。ヘイヘイヘイ!もお忘れなく!

余談ですが、僕はこの曲、なかなか曲名を覚えられなくて(笑)
『SONGS』のときの「東京に対しての勝手なアンサーソングです」というコメントの印象が強くて
ついつい副題の「Tokyo Midnight Anthem」の方が先に出てきてしまいます。
帰りの電車の中で奥さんに「トーキョーミッドナイトアンセム、正しい曲名なんだっけ…」と聞いてました(笑)

12.恋する気分

このあたりはもうノンストップの流れ。
昔のファンクラブイベントで聞いた時は「ん…?」という感じの曲でしたが
完成した今となってはお気に入りの1曲です。
途中の「ヒュ〜」というところが特に好き(笑)

今回のアルバムは、僕にとってはギターで弾くには難しい曲が多いけど、安心して弾ける数少ない1曲です(笑)

13.きっと明日

今回のアルバムの中で、一番好きな曲。
アルバムを通して真っ先に好きになった曲だし、今でも一番好きです。
アルバムでは3曲目に入っているけど、ライブでは終盤。
一番位置が大きく変わった曲じゃないかな。

想像以上にものすごくカッコイイサウンド!
背景のスクリーンは映像はなく、バックから照らす真っ白な照明がすごくカッコイイ!!
正真正銘ロックど真ん中で、「…to be "Kissin' you"」の流れをくむブリティッシュ系の1曲。
ホーン隊や古村さんも出番なしで、シンプルな構成なのもロックだ。
とにかくとにかく、この曲の全部が大好きだぁー!!

ステージはしばらく暗転し、SEは波の音。
会場内は一気にシリアスな雰囲気へ。
ついにこの組曲がきたか…

14.アジアの風 青空 祈り part-1 風

CDで聞いたときから、ライブではどんなふうに歌うんだろうと、ずっと楽しみにしていた3曲。

省吾はカーキ色のロングコートを着て、フードを目深にかぶって切々と歌っていました。
♪…伝えたくて「I miss you」
のところとか、CDとはちょっと歌い方が違ってて、すごく情感がこもっていて。
東日本大震災の後のツアーとなった「ON THE ROAD 2011」では
「エモーショルになりすぎると歌えなくなるのであまり感情をこめずに、冷静に歌うように心がけていた」
ということでしたが、今回の組曲ではあえてしっかりと感情をこめて歌うことで、届かない祈りを届けたい…
そんなふうに聴こえました。

背景のスクリーンには、任地に赴く兵士たち、深海に鎮座する朽ちた戦艦、密林や雪原など…
歌の世界そのままの写真が次々と映し出されていました。
こうして見てみると、歌や言葉で「聴覚」として感じることよりも、写真や映像で「視覚」として捉えることは
何倍も強い刺激をもって、ダイレクトに脳裏に印象が滑り込んでくる気がします。
そのことはとてもシンプルだけど、逆にとても怖いことでもあって…
よく知らない事柄でも、一瞬写真を観ただけで知覚した気になってしまう。
そういう情報社会の脆さみたいなものを逆説的に歌ってもいるのかな、と思いました。

15.アジアの風 青空 祈り part-2 青空

再びしばらくの暗転の後、静かなピアノの旋律に続いて唸りをあげるギターとサックスの音色。
静かな大海原に、突然現れた大型台風。そんな始まり方でした。
省吾はフードのコートを脱いでいて、再びエレキギターを携えた姿。

スクリーンには、今回のライブでの唯一のアニメーション映像。
「2011」のツアーで「RISING SUN」の時に流れていたあのアニメのイメージです。
ツアーブックを見ると、前と同様「Fitz Roy」のクレジットがあるので、間違いないですね。
アニメで描かれている物語は、こんな感じ。

夕刻ぐらいの薄暗い空に、白い翼をはためてかせて孤独に舞う白鳥。
その翼から1枚舞い落ちた羽は、抱き合う男女の像(ギリシャ彫刻風)の元へ落ちていく。
生命を得た彼ら(顔の表情は窺えない)は、まるで「白鳥の湖」を舞うバレリーナのように、
くるくると回って踊りながら終わりのないダンスを続けている。

また別の場面では、広い草原にはフェンスが張りめぐられているが、「とてつもない悲しみ」が襲って
世界は崩壊し、彼らは血の涙を流す…。
牢獄にとらわれた「彼」の元に、「銀色の林檎」が落ちてきて、それは羽に姿を変えて彼の手の平へ。
囚われた鳥篭から逃れられない「彼女」は、いつまでも舞い続けている。
彼らはやがて手を取り合って空高く飛んでいくが、激しい業火に焼かれて世界は再び崩れていく…。

そんな感じのストーリーでした。
この曲を初めて聞いたとき、「“銀色の林檎”ってなんだろう」と友達と話したものです。
いろいろな説は出たけど、結局答えは見つからなくて。
その答えが出るかなと期待して観ていたんだけど、やっぱりよくわからなかったです。
はっきりと「これ」が「彼」で、「これ」が「彼女」で、これが「銀色の林檎」と明示するのではなくて
いろいろなモチーフを提示することで、ぼんやりと包括したイメージを示すだけにとどめて
答えは自分自身で見つけ出してください。そんなふうに感じられました。

最初は、「彼と彼女」は「日本と中国や韓国の隣国」で、「銀色の林檎」は「飛び抜けすぎた危険な文明の利器」であり
「鋭利過ぎる人間の知恵や欲望」であり、原爆や様々な武器かなとも思ったんですが
そういう考えすら短絡的なのかなぁとも思いますね…。
歌詞の捕らえ方や、解釈の仕方は人それぞれ違っていいものなんでしょうね。

おっと、アニメと世界観のことしか書いてなかった(汗)
この曲ではなんといっても、サックスがカッコイイし、すごく象徴的ですよね。
サックスという楽器は、「詩人の鐘」なんかでもそうですが、一本の柱になりえるというか
他の楽器に負けない独立峰的な力強さを持っていますね。
古村さんのパワフルな演奏があってこその省吾の楽曲も、たくさんありますね。

アレンジ的にはCD収録のものと同じだと思うんですが、最後にサビの部分を何回か多く繰り返していました。
リズム隊だけになってのリフレインはすごくかっこよくて、あれを観た後ではCD版が物足りない(笑)
僕は常々書いていることですが、「省吾の曲はレコードでは未完成、ライブで初めて完成する」と思うんですよね。
もちろんレコード(ここで言うレコードはメディアの種類ではなく、音源収録盤の意味)の時点でも完成はしているんですが
ライブで演奏され、アレンジが加えられ、オーディエンスの熱気が加わることで、さらに素晴らしい完成度になると思うんです。
このニューアルバムの曲たちもそうだと思うし、今夜聞いたこの曲たちも、また何度もライブで聴けたらいいなと思います。
それには、まだまだ続けてもらわないとね。

ちなみに、この夜のライブで唯一、泣いてしまった曲でもありました。
歌にこめられた切なさ、儚さ、怒り、もどかしさ、そういう感情の起伏の波でやられたのかも。

曲の終わりに、ステージ上から静かに幕が降りてきました。
「えぇ?ここで終わり?」と思ったものの、完全なシャットアウトの緞帳ではなくて
薄くて、向こう側が透けて見える物でした。
その幕にプロジェクターで映し出される映像と、ステージ後方のスクリーンとで二重の効果の映像演出になっていました。
こういうの、初めて観た気がする。すごく新鮮でした。
ステージ後方のスクリーンは、大きな時計の文字盤。時代の流れが止められない…そんな暗示のように見える。
手前の薄い幕にも、同様に時計の文字盤と、業火に焼かれる戦争地帯の映像。
そしてメンバーそれぞれの足元に、無数のロウソク。あっというまにこの展開だったので
あのロウソクはてっきり薄い幕に映し出されたものかと思っていたら、次の曲の時に気づいたことだけど
実際にメンバーの足元にロウソクがあったのでした。

16.アジアの風 青空 祈り part-3 祈り

そんな演出が加わって、激しいロックナンバーから一転して、静かなテーマソング。
バンドメンバーの奏でる音色のひとつひとつが、とても愛おしく感じました。

曲が終わり、ステージ手前の薄い幕はあがっていきました。
ロウソクがそのまま足元に残っているのに気づいたのはこのときです。
炎がユラユラして見えるけど、あれは本物のロウソクではなくて、照明の一種っぽいですね。
ロウソクの立てられた台が電気ケーブルでつながれていたので、たぶんそうかと。
ステージに近い席だと、そういうことばっかり気になっちゃって…(笑)

17.誓い

ホーン隊や古村さんもお休みだったかな?ステージ右半分のメンバーだけでの、シンプルな演奏。
亡くした友のことを思って歌った曲ということで、この瞬間にも省吾の胸の中には特定の人物が去来しているのかな。
ファンのみんなもどんどん年を重ねてきているから、こういう曲がリアルな実感として感じられるようになってきたね。
去っていく命もあれば、新しく生まれ来る命もある。
そんな人生という旅の途上で出会えた、かけがえのない友や、仲間たち。
客席を埋めるオーディエンスのみんな、それぞれの人生を彩る風景。
様々な景色が、客席の上の空で広がっていただろうね。

曲が終わり、今度は完全な緞帳が降りてきて、第一部の終了を告げた。
圧倒的な質量感をともなう楽曲の数々に満足しながら、心にひとつだけあいた穴。
いやな予感が的中してしまった。

15 Minute Intermission

やっぱり、「永遠のワルツ」無かった…。
一番というわけではないけど、アルバムの中でも好きな曲のひとつだったのに。
インストじゃなくて、歌を聴きたかったな…。

15分の休憩。
ステージを覆うスクリーンには、ヨーロッパを旅した省吾の写真がスライドショーで流れて
BGMには、紹介されていたとおり、河内さんのピアノが流れていました。
奥さんはトイレに行きましたが、僕は、一夜しかないこのチャンスを一瞬たりとも見逃したくないので(笑)
ものすごい集中力をキープしたまま、スクリーンをずっと観て、ピアノを聴いていました。

ピアノはメドレーというより、アルバムの曲のダイジェストという感じ。
それぞれの曲のサビや、印象的なメロディが、時にはジャズっぽく、時にはR&B風に、時にはクラシックっぽく。
大胆な解釈でアレンジされて、順番に奏でられているという感じでした。
「マグノリアの小径」だったと思うけど、軽快な旋律がすごく綺麗で気に入りました。
あのピアノも、リリースされるであろう映像の特典につけてほしいなぁ。

スライドショーは、ほとんどが「ツアーブック」に収められている写真のような気がします。

ライブはいよいよ後半戦、第2部に突入します!


レポート〜Stage Act. Part 2へ続く