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 Break Time
 〜Digest Of "Flash and Shadow"〜

休憩。
スクリーンには、おなじみのダイジェスト映像が流れている。
最終日もやっぱりコレなんだ・・・。
最後だからといって、観る気にはならなかったですね。
やっぱりこういう宣伝っぽいのは、一度見ればいいって思っちゃって。

僕はいつも通り、前半のメモ書き。
これだけでも書いておくと、レポ書きの能率がだいぶ違う。

そうこうしているうちに、開演を告げるアナウンス。

場内はだんだん暗くなっていき、怪しげな音色が流れ始める・・・。
メインステージはブルーのスポットライトに照らされ、まるで深海の底のような気配。

 Stage Act.2

12.マイホームタウン

長野のレポートでもちょっと書いたけど・・・
この曲は僕にとって、なんだか今年1年を印象づける
1曲になったような気がします。
決して明るい曲調ではないし、むしろ沈んだ景色なんだけど
その中に、どこか這い上がろうとする力強さが感じられて。
このツアーで聴けて、その良さを最も再認識した曲かも。

2番の歌詞は、ハッキリと聞き取れました。
♪信号に換え ディスクの中 ファイルすることなんかできないさ
と歌われていました。
「換え」なのか「変え」なのかはわからないけど
DVDになったら、字幕機能で確認できるんじゃないでしょうか。

ちなみに、スクリーンの映像はやっぱり長野の時とは違ってて
どこかの工業都市をセピア色っぽい色彩で切り取った景色。
あれは、省吾の育った呉(広島県)あたりの風景なのかな?

最後の「マイホ〜ムタ〜ウン」と繰り返されるところもクール!

13.Thank You

考えてみれば、ちょっと重いムードで始まって、2曲目から盛り上がるのは
前半と同じ構成。
この曲は本当に盛り上がります。
初めて視聴した時は、まさかこんなに熱く成長する曲だとは思わなかった。
幅広い色合いの楽曲を作ることが出来るのは、ひとえに作家としての省吾の才能だね。

セリフの部分では、僕も隣のtamuさんも一緒になって「イエェェ〜ッ!」
妙なノリで盛り上ってました(笑)
客席中のみんながそうだったと思うけどね。

それにしても、この曲のツインギターは最高!
長田さんも町支さんもカッコよかばい!!

曲が終わり、福田さんのオルガンソロ。

オルガンとシンセサイザー、福田裕彦!
福田君もそうですが、ステージの上のミュージシャンたちは
ほとんどみんな父親です。
父親になるってことは、とても素晴らしいことだと思うけど
その反面、失ったものや、諦めたものがあるんだと思います。
次に演奏する2曲の歌は、父親をテーマにしたものですが
その本当の主人公は父親であり、母親であり、家族です。

14.I am a father

かっこいいサウンドばかりに目がいってしまいがちなこの曲だけど
その中にも、すごく深いテーマがあるんだよね。
家族への愛、絆・・・そんな、ともすれば演歌になってしまいそうな
テーマを、こんなにクールにロックしてしまう省吾の曲はすごい。

同時に、昨今の子どもたちが巻き込まれる事件の多さを憂えていて・・・
なんだか、涙ぐみながら聴いてしまいました。
よくわからないけど、「胸の奥が熱く」なったんだ。

15.花火

前の曲の熱さとは全く対照的な、一転して静かなナンバー。
こんなふうに「動」と「静」、「明」と「暗」、「光」と「影」となる曲が
対照的に配置されているのも、今回の曲順の特徴かも。
オープニングからしてそうだしね。

スローなダンスを踊りながら、身振り手振りを交えながら
感情たっぷりにじっくりと歌い上げる省吾・・・。

ちなみに、ちょっと注目していた「打ち上げ花火」のアクションはナシでした。

曲が終わり、小島さんのピアノが優しい音色を奏でる。

父親をテーマに、2曲続けて聴いてもらいました。
オレ自身には、子どもはいません。
それによって、「自分の人生が完結しないんじゃないか」とか
「パズルの最後のピースが欠けたままなんじゃないか」とか・・・
そんなふうに思った時期もあります。

これ、昨日とちょっと違うこと言ってる・・・と思ったのが印象深かった。

だけど今では、そんなふうに感じることはなくなってね。
友達に子どもが生まれたりして、その名付け親とか後継人を
頼まれたりして、光栄だと思って引き受けています。
その子が大きくなるのを一緒に見守っていきたいと思います。
最近は、みんなも心を痛めてると思うけど・・・
子どもが巻き込まれる事件がたくさん起きていて。
社会や大人たちが、子どもを守って、みんなで育ててあげなきゃ
いけないんだなぁと思います。
次の曲は、1986年の『J.BOY』というアルバムに入っている曲ですが
子どものために書いた歌です。
スローなバラードですが、みんなもし知ってくれていたら
ぜひ大きな声で、子どもたちのために歌ってくれたら嬉しいです。

16.SWEET LITTLE DARLIN'

マイクスタンドを持って、身体を少し傾けながら歌う省吾。
そして、♪悪い夢の中を〜のところで、クルっと華麗に1回転ターン。
これには「おおっ」と思ってしまいました。
他にも、ドラムのキメのところでもガシッとポーズを決めるなど
優しい曲調の中にも力強さが感じられたテイクでした。
こういうあたり、ツアーを続けてきて、バンドの完成度も上がってるんだろうし
メンバー同士の信頼感というか、お互いの意識が無言で感じられるような
空気があるんだろうね。
本当に、解散してしまうのがもったいないバンドです。
このままのメンバーで、来年あたりまた・・・どう?

春ぐらいにこの公演のDVDが出るとして、夏〜冬ぐらいまでの予定は
次のツアーのために大幅に空けておきますかね(笑)

そして、恒例のダーーン!の後に、再びロックナンバーゾーンへ。

17.MONEY

この曲といえば、昨日もあった特殊効果。
そう!吹き出る火柱!!
前奏のときにさっそくドカドカ噴出していたんですけど
昨日観ていたので、驚きもさほどなくバッチリ対応できました。

隣のtamuさんと、特に打ち合わせもしていないのに
二人揃って奇妙なノリで、プチWAVE(笑)
ステージの前の部分で、吹き出る前にチロチロと炎が見えたんですよね。
だから、噴出のタイミングはバッチリ!!
炎がドカーンと吹き出るたびに「うえぇぇ〜い」という怪しげなノリで
上下にWAVEしました。

妙な2人(笑)

吹き出るたびに繰り返し・・・
こんなおかしな「MONEY」、初めてでしたよ(笑)

この曲といえば、どうしても個人的に思い出してしまうのは
2001年の広島公演。
あの時の鬱屈した気持ちは、今ではもう綺麗に忘れ去って
こんなにも楽しく弾けることができる。
すごくパーソナルな感想なんですが、4年の時の流れは大きいなぁと思いますね。

この曲のもうひとつの恒例といえば、例のストーカーカメラ。
だけどこの日の位置はステージから遠かったということもあって
ステージ上の実際の省吾が肉眼ではあまりよく見えなかったのもあるし
正直、さほど「邪魔」と感じるほどは気にならなかったです。

アレは・・・アレだね。
かなり後ろの席の人のために練られたプランなのかもしれないね。
遠くてよく見えなければ、ステージ上でチョロチョロされてても
あまり気にならないだろうし、グリグリと迫るアングルで見ることが出来れば
間近にいるようにヴァーチャルに感じるのかもしれない。
そういう視点に立ってみれば、むしろあれは「迫力があった!」と
好意的にさえ受け取ることができるのかもしれない。

「この曲の間は、前の方の席の人には我慢していただいて・・・」ぐらいの感じで
理解する必要があるのかもしれないなぁ。

だけどやっぱり、僕としてはアレはNo Thank youだと思いますけどねぇ。
後ろから見ていたとしても、必要ないんじゃないかな。
特にあの、ノイズまみれの厳しい映像は。
「MONEY」の世界観をCrazyに表現したんだとしても。

曲の最後には、またプチWAVE。

けっこう面白いので使いまわしてしまいました(笑)

曲が終わり、なぜかその勢いで2人でハイタッチ!(笑)

いやぁ、本当に面白い(?)「MONEY」でした。

18.J.BOY

この夜の「J.BOY」はすごかった・・・。
省吾のライブは何度も観たことがある(正確にはこの夜で25回目)し
この曲も、何度も聴いたことがある。
だけど・・・すごかった。この夜の「J.BOY」は。
この夜の演奏曲の中では間違いなく最高の盛り上がりだったし
今までに聴いたどの「J.BOY」よりも、熱気と歓声がすごかった。
周りを見渡せば、ものすごい歓声と拳との波。
隣のtamuさんと「みんな、刻み込んでるね!」と囁き(聞こえないので叫び)あったほど。
ライブDVDに収録されるということで、みんな「自分の熱気」を思う存分ぶつけてた。
とにかく、言葉がないぐらいすごかった・・・。

僕も、負けずに叫びました。
個人的に、昨日のピークが「家路」だとしたら、今夜はここ。
(最後の最後の曲は・・・また別格です)
このあたりになってくると、この旅の終わりがハッキリと感じられて・・・。
今聴いている1曲1曲が、まさに最後の体感。
その一瞬ごとを、収録のカメラやマイクだけではなく、自分自身の胸に刻み付けました。
省吾のライブって、本当にすごい。
そう、何度も思える感情の起伏が、終わりない波のように押し寄せてきました。

みんな、それぞれの暮らしを抱えてここに集まっている。
僕も、4年前とは比べようがないほどいろいろ変わったし
その変化の中で、懸命に毎日を生きている。
良い感情も、悪い感情も、人それぞれにいろんなことがあるんだと思う。
そんな個人、一人一人の想いが、ひとつの大きなうねりとなって
永遠に刻み付けられる・・・それはとても嬉しいことですね。

19.家路

絶唱・・・。

昨日ほどの切羽詰ったような、身を切られるような切なさはなかったけど
やっぱりこの曲は素晴らしい。
いつもは胸に手をあてて、涙しながら聞いている僕だけど
この日は手拍子をうちながら、全身で演奏の中にとけこんでいきました。

エンディングへと続く流れで、長田さんと町支さんのツインギター。
あれは本当に・・・カッコイイというよりも、胸に迫ってきました。

25年も前の曲なのに・・・なんでこんなに胸が熱くなるんだろう。

曲が終わり、福田さんの奏でるオルガンの音色が、ほてった身体を優しく癒やす。

ありがとう。
2005年も、もうすぐ終わろうとしていますが・・・
オレにとっては、『MY FIRST LOVE』という納得のいくアルバムを作れたし
こんなに素晴らしいオーディエンスの前でライブを出来て
とてもいい年だったなぁと思います。
来年はどんな年になるのか・・・そんなふうに考えたりします。
最初の予定では、この時期にはもう、イラクに派遣された自衛隊の方々は
日本に帰ってきているはずだったんですが、首脳会談で任期が延びてしまって。
たぶん今日集まってくれたみんなも、同じ気持ちだと思うんだけど・・・
どうか自衛隊の皆さんが、誰一人欠けることなく、傷ついたり、死んだりすることもなく
無事に帰ってきてきてくれることを心から祈ってます。
そしてそれと同じぐらい、彼らが、イラクの人たちを、どんな形だろうと
傷つけたり、殺したりすることなく無事に帰ってきてくれることを望んでます。
そんな2006年になるといいなぁと思います。

昨日と同じような内容のコメント。客席からは暖かい拍手。
こういう時事ネタ、社会的な事柄を、さりげなく語ってしまえるのも
省吾のすごさだと思うんだけど・・・
でもこういうのは、きっとDVDには収録されないんだろうなぁ。
そう思うと、ちょっと残念。
MCもカットせず、全てパッケージして出してほしいなぁ。

これは決して右とか左とか、政治的な発言ではなくて、一市民として思っていることです。
そろそろ、みんなにさよならを言わなきゃならない時間ですが・・・
どんな人の人生も、決して簡単じゃなくて、生きていくのは大変だと思うから
一言でお別れの言葉を言うのは難しいんだけど・・・
その代わりにこの歌を、お別れの言葉にします。

20.日はまた昇る

「家路」と「日はまた昇る」、いわゆる「本編最後」クラスの大曲が
まさか2曲も続けて聴けるという驚きも、このツアーの構成としては
とても大きい試みだったように思う。
でも、そういう決まりきった枠組みにとらわれず、「本当にやりたい曲」を選んだという
省吾自身の決意みたいなものが垣間見えるような気がします。

ツアーが始まった時には、何人かの人が「前のツアーと同じじゃん」という
感想を言ったりもしていましたが・・・
「“アリーナツアーの完成形”を目指した」という省吾やスタッフのプランは
見事に結実したと思います。
だって、順番が古い新しいということだけではなく、もう前のアリーナツアーのこととか
なかなか思い出せないもんね。
そのぐらい今回のツアーは演奏、演出ともに素晴らしかった。
もしかしたらこの先、いつかまたアリーナツアーをやって
もっともっとすごいものを見せてくれるのかもしれない可能性はあるけど
僕としては、これ以上素晴らしいパフォーマンスはないと断言できるほど
見事に完成された、素晴らしい内容だったと思います。

そんな感想は、もちろんライブが終わってしばらく経っている
(これを書いている現時点で、すでに2週間が経過)からこそ言えることだけどね。

ライブ中のこの時はもう、こんなに素晴らしいライブの中に、この空間の中に
自分がいることができる喜び、ただそれだけを感じていました。
喜びとか感動とか、そんなふうに簡単に言葉にできない様々な熱い感情が
尽きることなくあふれてきて・・・
もうこれ以上、語ることのできる言葉はないです。

このコンサートツアーを、本当に支えてくれている本当のスターは、
90数名のツアークルーと、それぞれの土地のスタッフたちです。
本当に素晴らしいスタッフたちです。彼らの素晴らしい仕事に、大きな拍手を。
そして今日集まってくれたオーディエンス、君たちも本当に素晴らしい。
君たちがオレの音楽を愛してくれているということを誇りに、
これからも音楽を続けていきたいと思います。
今夜は本当に、どうもありがとう。

バンドの演奏は「Prelude of "Blue Sky"」へ。
全ての方向の客席に向かって、笑顔で手を振りながら去っていく省吾。

バンドの演奏が終わると同時に、アンコールを求める拍手が巻き起こる・・・。


4.コンサートレポート後編〜Encoreへ続く