感想あれこれ〜『冬のソナタ』

日本で空前の“韓流”大ブームが起こっている。
そのブームは、やはり『冬のソナタ』を抜きにしては語れないだろう。
作品を観たことのない方も、チェ・ジウやペ・ヨンジュンら俳優の姿や
ユジンやチュンサンという登場人物の名前をどこかで見聞きしているだろう。
僕も『冬のソナタ』を観終わったので、細かい感想をあれこれ書いてみたい。
せっかくブームになってる作品だし、話題性も多い作品だからね。
(俳優の詳細情報についてはコチラも併せてどうぞ)

このコラムには、重要なネタバレを含みます。
今後このドラマを観てみようと思う方は、ドラマを観たあとに読んでみてくださいね。


冬のソナタ(2002年韓国KBS/全20話)
 <ストーリー>
母と妹と三人で暮らすチョン・ユジンは明るい女子高生。
幼なじみのキム・サンヒョクとは家族ぐるみの付き合いでまるで兄妹のよう。
そんなある日、ユジンはソウルからの転校生カン・ジュンサンと恋に落ちる。
しかし、突然の悲劇が二人の初恋に終止符を打つ。
10年後、建築デザイナーとして活躍するユジンの前に
チュンサンとうりふたつのイ・ミニョンが現われて…。

観終わっての感想
一言で言えば、面白かったです。やっぱり映画(ドラマ)は、最後がよければいい印象、余韻が残るからね。チュンサンの後遺症による失明(ちょっと前までは、そんな話全然出てなかったしね)が唐突だったような気はするけど、僕にとっては満足のいくラストでした。そこに至るまでの間が長いのに、最後に急にテンポが早くなったり、時間があっという間に過ぎるのはユン・ソクホ監督の好みの手法なのかもしれない。『秋の童話』『夏の香り』もそうだったしね。

「四季」シリーズ
『秋の童話』『冬のソナタ』『夏の香り』『春のワルツ』と、季節感をイメージしたユン・ソクホ監督のドラマシリーズ。僕はすべての作品を観ているけど、それぞれに特色があるね。すべてに共通しているのは、「業」とも呼ぶべき大きな出生の秘密が背景としてあること。『秋の童話』は赤ん坊の取り違え(というか、人為的(?)な交換)がジュンソとウンソを苦しめたし、『冬のソナタ』でもチュンサンとユジンの兄妹騒ぎがあった。『夏の香り』では一歩進んで、心臓移植という「生まれ変わり」による転生がミヌとヘウォンの間にウネという故人の存在を浮かび上がらせた。好きとか嫌いとかだけじゃない、当事者間たちだけではどうしようもない悲劇性がドラマに大きな説得力をもたらすんだろうね。そこが人気の秘密だと思う。
ストーリー的には『冬のソナタ』が一番よかったかな。ただ、僕はユジンが全く好きになれなかったので、どうしても評価を辛く見てしまうけど。
ヒロインの好みで言えばソン・イェジンが一番好きなので、その分『夏の香り』の評価がアップしているのは隠しようのない事実かな(笑)

物語を彩ったヒロインたち
ソン・ヘギョ演じるウンソ 『秋の童話』
ソン・ヘギョ演じるウンソ
チェ・ジウ演じるユジン
『冬のソナタ』
チェ・ジウ演じるユジン
ソン・イェジン演じるヘウォン 『夏の香り』
ソン・イェジン演じるヘウォン
ハン・ヒョジュ演じるウニョン
『春のワルツ』
ハン・ヒョジュ演じるウニョン

登場人物・ひとこと感想
『冬のソナタ』の主要登場人物に、一言ずつ感想を。
名前の後ろの☆★マークは、好感度。

 カン・ジュンサン&イ・ミニョン/★★★☆☆
一人二役で演じたペ・ヨンジュン。メガネをはずしてた時の方がカッコイイと思うのは僕だけだろうか。高校時代のチュンサンはクールでカッコよかったのに、大人になったらただニヤニヤしているだけの男になってしまったのは残念。イ・ミニョンも同様。彼の最大の見せ場は、終盤の海でのデートかな。あのあたりの葛藤の様子にはグッときた。

 チョン・ユジン/★☆☆☆☆
バッド・ヒロイン。結局、彼女がすべての元凶なんだよね。一途なサンヒョクをずっと宙ぶらりんな状態でもて遊び、ハッキリしない受け答え、答えに詰まってはすぐに黙り込む。高校時代は待ち合わせだから仕方ないとしても、大人になってからの事故はヒドすぎる。道に飛び出しなさんなって。彼女の印象的なセリフは、全く愛の感じられなくけだるい「サンヒョク〜」と、全然誠意の感じられない「ビアネ〜」ばかり。誰が好きなのか主張がまったく感じられない。「もう会わない」という約束を守ってフランスに行くことを選択したのなら、最後に家に押しかけ(しかも不法侵入)たのは矛盾してる。彼女をして「悲劇のヒロイン」と見るむきがあるなら、そんな悲劇笑っちゃうね。

 キム・サンヒョク/★★★★☆
僕が最も感情移入した登場人物。入院はやりすぎだとしても、彼の想いが作品の中では一番「純愛」という言葉にふさわしいと思う。いつも振りまわされながら、裏切られながら、常にユジンのことだけを想い続ける。不器用な愛だけど、彼の気持ちが僕はすごくよくわかるね。ヒドイ女を好きになってしまったのが、彼の人生で最大の失敗かな。なにもなく10年も待ちぼうけさせられて、いい加減気づけよって感じ。

 チェリン/★★★☆☆
最初の頃は、片思いのチュンサンへのアタックとか、二重ドレス事件とか、いろいろイヤなところもあったけど、中盤からはすっかり毒が抜けて、普通の人になってしまった。いつのまにか日本へ行っていたり、影は薄かった。ミニョンを失って大泣きするシーンは、かなりグッときたね。

 ヨングク/★★☆☆☆
最初の頃は、メンバー中で唯一熱い男で期待も大きかったけど、中盤以降は影が薄くなってしまったのは残念。せっかく獣医という特殊な設定なんだから、それを活かすエピソードがあってもよかったと思う。記憶が戻ったチュンサンに対して酒場で怒りをぶちまけるシーンが一番よかった。

 チンスク/★★☆☆☆
おしゃべり。

 キム教授(サンヒョクの父)/★★☆☆☆
から回り。高校時代のチュンサンに「母とはなにもなかったんですか」と聞かれて「私の片思いだよ…」って、言うじゃな〜い。しっかりと、将来の混沌の原因をつくっていたとは。手も握らないような子供たちの恋愛に比べて、親たちの昔はかなりオープンな付き合いだったんだね。『秋の童話』でも苦悩する親を好演していた。

 ユジンの母/★★☆☆☆
印象は薄い。『秋の童話』での肝っ玉母さんぶりに比べると、すっかりアクが抜けてしまった。ユジンの父が、カン・ミヒを棄ててこのヒトを選んだ理由は結局明らかにならなかったけど、もうちょっと活躍するシーンがあってもよかったと思う。

 カン・ミヒ/★★☆☆☆
混乱の原因をつくってしまったヒトだけど、「あなたを彼の子供と思いこむしかなかった」という苦悩は、わからなくはない気がする。でも逆にいえば、キム教授はなんなのよ。ユジンにとってのサンヒョクみたいなもんなのか?忙しいスケジュールで世界を飛びまわっていたわりには、終盤には簡単に誰もが会いに行けた(しかも楽屋まで簡単に入室OK)のは不思議。

 キム次長&チョンア/★★★☆☆
じいやとばあや。じいやはなかなか面白かったね。物静かなミニョンの心中をズバリと言い当ててしまう「例えば…」はよかった。クセのある顔で、忘れられないキャラクターだったね。終盤、いつのまにか左手の薬指に指輪をしてたけど…映像になってない裏で、実は結婚していた?ユジンの先輩ばあやは、ちょっと印象が薄い。


2005/1/15