潮風に寄せて


「私本気なの」って君がつぶやいた
君との暮し いつわりの日々
それも今日で終るから今夜街へ出よう
いつものバー お気に入りのカクテル
今夜は酔わせて 朝がくるまで

窓から見えるあの浜辺まで 足跡のこして
陽が暮れるまで 寄せる波をながめた
潮風頬に感じて 肩を寄り添い浜辺で二人
言葉なんていらない ただ君の横顔みつめていたい
僕が見るのは明日の日々 二人の未来
君が見るのは振り返る日々 彼との暮し
二年の月日 僕の知らない君の想い出
潮風に髪を揺らし 君が微笑む

見上げれば天の川 流れ星に夢を託して
追いかけたあの砂浜 君の手をとり 月明かり渚まで

どんなに遠く離れていても
いつでも君を感じていたい
いつでも君を見つめていたい

潮風に寄せて僕は今日も詠いつづける
君へと綴るこの胸の切ない想いを
時をこえて 空をこえて
夜の魔法に心をゆだねて

誰にも言えない恋だけど
それでもいいんだ君の笑顔が
僕を強くするから

潮風に寄せて僕は明日も詠いつづける
いつでも君へこの胸のあつい想いを
刻のむこう 宇宙のむこう
夜の魔法に心をゆだねて…

1998.7.17


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