この都会(まち)の中で
君を見たのは 帰りの電車
昔 恋した娘に似た CUTEな女の子
僕は一目で 心を奪われた
話しかけようとはしたけれど
僕には そんな勇気もなく
車窓の景色をただ見てるだけ
この都会の中で 僕は何を見つけるだろう
海のように僕をのみこむ この都会の中で
やがて僕は ひとつの決心
弱気な自分を ふりきる強さ
君を見つめる 心の奥で
もしも 同じ駅で降りたなら
絶対話しかけようと
名前も知らない 君が好きだと
この都会の中で 僕に何ができるだろう
山のように僕をさえぎる この都会の中で
運命(さだめ)の時刻(とき)が 近づいてくる
一緒に降りてと 願う気持ちと
それを打ち消す 弱気な気持ち
そして僕は電車を降りる
走り出す電車の窓には
変わらない君の笑顔があった
この都会の中で 僕は何処にたどりつくのか
宇宙(そら)のように僕を見下ろす この都会の中で
夜道で独り 宇宙を見上げる
雲の切れ間に LONELY STAR
君もどこかに この星の下
部屋で僕を 待っていたのは
録音なしの 留守番電話
いつもと変わらぬ 暗闇の部屋
この都会の中で 僕は誰を愛すのだろう
いつしかきっと 君を忘れて
この都会の中で
1994.5.28
2001.10.2改訂