思い出の海


古い駅のホームで二人 時計の針さえも  別れの時刻を刻んでゆく
君の肩を抱き寄せて好きだとささやいた  「行かないでこのままそばにいてよ」と

  でも君の生活こわすことが  できないからせつなくて

 君の涙を海に溶かして静かに  あふれる愛しさ僕の心に
 つないでくちづけかわそう


君の心縛ってる氷の鎖を  僕の心の炎で融かしたいよ
だけど今じゃ君の笑顔 涙でにじむよ  僕はただ待つことしかできないから

  もし君が振り向いてくれるなら  すべて捨ててもかまわない

 君の涙を海に溶かして静かに  ひろがる切なさ僕の心に
 そそいで迎えに行こう


君を乗せて走り出す電車の窓を  追いかけて走るよ 手をふりながら
またいつか会える日まで僕は強くなるよ  愛だけじゃ君のすべて 支えきれない

  君と見た思い出の海を  心に抱いて歩き出そう

 君の涙を海に溶かしていつかは  流れる季節を君のそばで
 感じて暮らしてみたい


  もし君が振り向いてくれるなら  すべて捨ててもかまわない


 君の涙を海に溶かして静かに  あふれる愛しさすべて抱きしめ
 二人で暮らしてゆこう

−君と見たあの海を、寄り添い聞いた波の音を僕は忘れない−

1998.8.7
2001.3.21 改訂


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