FM forum special show case LIVE


 11/12、東京に急遽行くことになったのは、FMフォーラムのチケットが当選したためだ。
FMフォーラムとは、F(FMラジオ局)とM(音楽業界)が共同で開催する業界イベントで、今年が5回目になる。セミナーセクションではこれからの業界のあり方を考えるレセプションがひらかれ、ショウケース・ライブでは注目のアーティストが来日してコンサートをする。今回から一般リスナーも招待されるようになったのは、アーティストの売り込みと育成という目的をより具体的に波及させるためだ。一般リスナーが参加することで出演アーティストのボルテージもあがるというものだし。今回の目玉は、なんといってもリアン・ライムスだ。このイベントが開催されることを教えてくれたと同時にチケットに当選してくれたユウイチさんのおかげで僕はこのイベントに参加することができたのだ。

 リアンについてすこし詳しく書いておこう。天才女性シンガーで、まだ16歳(当時)である。史上最年少の14歳でグラミー賞最優秀新人賞を受賞、翌年に発売した3rdアルバム『You light up my life』が全米チャート初登場1位、その年1997年の年間最多セールス・アーティストに輝いた。ビルボードの年間アワード9部門を独占してしまうほどのすごさだ。デビューアルバム『Blue』は1500万枚のリリースを記録し、今まさにとどまるところをしらないのである。彼女の本当のすごさは、よく取りざたされる若さだけではなく、その伸びやかな歌唱力が世界を震撼している点にある。マライア・キャリー、古くはカーペンターズになれる器であると僕は思っている。はじめはカントリー色の強かった曲調も、最新4thアルバム『Sittin' on top of the world』ではポップ色をこくしてきている。日本での知名度は(信じられないことに)低いのだが、近い将来日本でも大ブレイクをおこすことは間違い無い、そんなスーパー・アーティストなのである。

 ともかく、チケットが手に入ったということで僕は東京にむかった。ユウイチさんと会うのは実はこれが初めてだ。僕は1997年からリアンのファンだったのだが、最近ユウイチさんもリアンに興味をもちはじめ、今回のイベント参加になったわけだ。
会場は東京国際フォーラム。全てが招待客で、全席自由ということで僕たちは早めに会場に着いた。18:30開演のところ13:30には着いていたのだから、約5時間待っていたことになる。だがその甲斐あって、列の1番先頭(並びはじめたのは16:30ころからだったが・・・)で、最前列の席で見ることができた。1列目は関係者とカメラマンの席にわりあてられており、2列目が最前列だったのだが。
1列目には、いかにもカントリーファンという感じの女性が陣取っていた。話しかけてみると、やはりリアンのファンだという。彼女自身が実はカントリーシンガーで、インディーズレーベルのCDも発売している人だった。石田美也。それが彼女の名前だ。リアンのファンなのだという話をすると、彼女は自分のアルバムでリアンの曲をカバーしていると言った。
「ぜひ聞きたいのですが」と言うと、
「ここにちょうどありますから、どうぞ」といってCDをくれた。サインもしてもらって、嬉しかった。

今回のイベントには、全部で7組のアーティストが参加しているのだった。

Before〜前説
司会はFMラジオ曲の女性、辻さん。可愛い女性だ。今回のイベントの意味などを簡単に説明したあと、スペシャルベストの紹介に。

Guest〜カーディガンズ登場
今回参加しているアーティストの応援ということで駆けつけたようだった。ちょっとのインタビューをしただけで、彼らは歌わずに帰っていった。思わぬビッググループの登場で会場のボルテージもあがってくる。そして、最初のグループが紹介された。

1.N−タイス
最初のグループは女性4人組のN−タイスだ。激しいダンスと軽やかな歌。日本でいうとSPEEDかMAXというところか。全英チャートをにぎわせたグループらしい。僕はリアン・ライムス以外の出演者は知らなかったのだが、いろんなグループのライブを同時に見られて楽しかった。どのグループもそれぞれにいいものをもっていて、3時間半におよぶイベントに疲れはしたが、お気に入りのアーティストもできた。このN−タイスはユウイチさんが気に入ったようだった。

2.リアン・ライムス
なんと2番目に待望のリアンが登場!予想より早い登場に驚いた。歓声もひときわ大きく、リアンもひそかに日本でファンを確立しているのだと思った。歌ったのは、全部で4曲。

Amazing Grace
Looking Through Your Eyes
Sittin' On Top Of The World
How Do I Live (Extended Mix)

あっという間の4曲だった。僕はメジャー発売の4枚のアルバムをすべて持っているので、一緒に口ずさんでいた。1曲目の「アメージング・グレース」はアカペラの曲のなのだが、歌がはじまって広い会場にリアンの歌声が響いた瞬間、客席は彼女の歌の虜になった。のみこまれたというべきか。圧倒的な包括力をもつ歌声だった。とても16歳とは思えぬ迫力。予想以上にすばらしかった。そして、可愛い。インタビューの声は16歳の女の子なのだ。そのギャップがまたなんとも・・・(笑)僕は24歳にして16歳のアイドルの猛烈な虜になってしまった(笑)興奮状態でほとんど記憶がイッてるので・・・詳しくは書けないのだが(笑)とにかく、リアンの素晴らしさを再認識。

3.ジェシカ
スウェーデンのシンガー。これもよかった。僕のお気に入り。CD買おうっと。今回のライブはアコースティックなもので、エレアコの弦の響きがよかった。

4.アナザー・レヴェル
ロンドン出身のUKコーラスグループ。男性4人組だ。全英ヒットチャートをにぎわしている。

5.エリン
この子がまた・・・すごかった(笑)19歳の女性なのだが、ド派手なガウンのような衣装を着て、官能的な振り付けのダンスをおどりまくる。しなやかな身体がクネクネとゆれる。1枚2枚と衣装を脱いでいき、セクシーな歌声をひびかせる。サウンドはガンガンのロックだが、そのセクシーさに目をうばわれてしまった。ステージを降りて、最前列の僕たちと握手をして歩きながら歌ったり。とにかくすごかった。歌自体は・・・たいしたことはなかったが(笑)

6.デブラ・モーガン
モータウンが全力を注いで送り出した注目度満点の女性シンガー。高いヒールをはいていたのが印象的だった。全面的にマライア・キャリーを意識したような姿だった。そろそろ疲れがでていて、座って聞いていた。

7.ダコタ・ムーン
最後のグループ。これがまた・・・最高だった。僕はすぐに好きになってしまった。男性4人組。それぞれに楽器を演奏し、コーラスも素晴らしく、激しいサウンドの中に心地よさがあった。僕はメチャメチャのって踊っていた。リアンは別格として、他の6組の中では最高だった。CD買おっと。演奏終了後、ドラムの人がなげたスティックを見事ゲットしたのもうれしかった。

全部で3時間半ほどのイベント。とても素晴らしい夜だった。
今日見たアーティストの中から何組かは確実に大ブレイクを巻き起こすと思われる。そうなったら、鼻がたかいというものだ。いち早く目をつけていたということでね。リアンは初来日だし、その初の歌声を、最も近くで聞けた人間だということを誇れる日が近いうちに来ることは間違いないだろう。

BACK