『A PLACE IN THE SUN at 渚園 Summer of 1988』


映画を観てきました!管理人・さにーの感想

『A PLACE IN THE SUN at 渚園 Summer of 1988』がいよいよ始まりました。
それにしても、タイトル長いですね(苦笑)
モニターの表示とかでもだいたい途中で切れたりとか…。
一般向けには、「A PLACE IN THE SUN at 渚園」だけでもよかったかなぁと思ったり。

徳島県では、幸いなことにウチのすぐ近所のイオンシネマでの上映。
歩いて5分で浜田省吾、最高です。

まずはグッズを

グッズは、別枠のコーナーがありました。
グッズは4種類あるんですが、すべて潤沢に揃っていました。
パンフレット、Tシャツ、マフラータオル、クリアファイルです。
最近、パンフレットは店頭には出されておらず、カウンターで出してもらうのが多いですね。

僕はパンフレット、奥さんはTシャツを買いました。
パンフレットは、かなり読み応えがあっていいですね。
紙質もいいし、これはナイスアイテムです。
当時のパンフレットを再現したものではなく、今回の映画化にあたり
浜田省吾本人やスタッフの方々にインタビューした記事が載っています。
正直、「1988年のライブを今になって映画化?」という気がしなくはなかったのですが
これを読むとそういう気はなくなったし「よくぞ映画化してくれた!」と思いました。


2023年5月6日(土)19:30 1回目の鑑賞

19時半からの上映なので、19時10分に家を出ました。
先着のメモリアルチケットをもらえました。
やっぱりこういう形のチケットって、いいですよね。
今では電子チケットだったり、コンビニ発券のだったり、味わいがなくていかん…。

ちなみに、イオンシネマ徳島では1日1回の上映です。明日からの平日は昼間と夕方の2回あるみたい。

ということで、観てきましたよ。『渚園』。いやー、ほんと良かったです。

当時僕はまだ14歳で、山形に住んでいる中学生でした。
こんなライブが行われていることも、浜田省吾さんの存在すらも知りませんでした。
そんな僕でも、35年の時をこえてタイムスリップして、1988年の夏を追体験することができました。
当時あそこにいたという友達もたくさんいるので、そういう方々にとってはまさに「青春の1ページ」なんだろうし。
とても嬉しい映画化でした。

それでは、観終わった感想を詳しく。
※あくまでも主観なので、観方に個人差はあると思いますのでご留意ください。

映像の構成について

近年のライブ映像の構成に見慣れているので、やはり違和感がありました。
カメラ台数が今と比べると少なかったり、フィルムの制限があったりで仕方ないんだけど
どうしてもフロントマンというか、省吾ばかりの映像がほとんどですね。
ドラムやギターのソロパートがあっても、省吾を映してたり、引きの画だったり。
町支さんや古村さんは省吾の近くにいるのでわりと映ってたけど
キーボード、ピアノ、ベースあたりはほとんど映ってなかったし。
ドラムの高橋さんも背中ばかりでしたね。
ライトの演出や全体の画が観たいタイミングで省吾のアップとか。
そういうのに物足りなく感じてしまうのは、やっぱり今の映像の構成が素晴らしいから。
実際のライブでも省吾ばかり観ているばかりではないし、それをあらためて感じました。
梁さんや江澤さんは、最後にメンバーが整列したときに久しぶりに観た感じだし。

照明暗くない?

序盤はいいんだけど、後半の曲で、ちょっと照明が暗く感じました。
特に「僕と彼女と週末に」の語りのところとか、かなり真っ暗じゃない?
全体が明るく見えるところもあるから、照明のパワーの問題ではないと思うけど。
「J.BOY」の時は省吾が急にドラムの後ろに行ったので、歌ってる省吾が真っ暗でほぼ見えなかったりするし(笑)
ドラムだけ煌々と照らされてたけどね。
照明の演出なのか、撮影技術の問題なのか…
当時参加してた人は、あまり違和感はなかったらしいけど。

最後の曲はやっぱり違和感

最後の「君が人生の時…」はかなり違和感がありました。
1988年のライブ・35歳の省吾を観てきたのに、急に今の声と演奏になるから。
いい意味にとらえれば「あの渚園を経て今につながっている」という意味合いにも
とらえることはできるかもしれないけど。
実際、この曲で泣いたという人も多かったみたいだし。

でも僕からすれば、やっぱり「当時の音」ですべてを構成してほしかった。
今でいえば「恋は魔法さ」みたいな雰囲気で。
「渚園」で演奏された30曲には、「映像はないけど、音はある」曲があるじゃないですか。
「ラストショー」しかり、「バックシート・ラブ」しかり、「二人の夏」しかり。
幻の名曲「HARBOR LIGHTS」でもいいよね。
それをつかって、エンドクレジットのBGMにしてほしかったなぁ。

映画の一番最後、映画本編にはなかった曲のカットがありましたよね。
ステージの先端に座って、ハンドルをまわすしぐさをしたり、笑顔をみせたり。
あれ、「ラストショー」からのカットらしいです(「渚園検定」より)。

「ラスト・ダンス」を終えて、花火が上がって。
しっとりとしたエンディングから一転、楽しく「バックシート・ラブ」でエンドクレジット。
最後に笑顔。
僕ならそう構成するかなぁ。

白い球体?

「僕と彼女と週末に」の途中で、照明のタワーが左右に分かれて
原子力発電所を思わせる白い球体が現れた。
そう聞いていたし、パンフレットにも書いてありました。
すごく気にして観ていたんですが…正直、スモークでよくわかりませんでした。
後半は全体が赤い照明でやや暗かったし。
次の曲でもまだタワーは開いたままで、でもそこに見えるのは完全に「煙突」ですよね。
その後のアンコールの時はまた閉じられていたので、真相は不明。
パンフレットなどに載っている写真も、そこまではっきりしたものは載ってないし。
ステージセット図面には「煙突」と書いてありますよね。
実際のところは、どんなふうに見えていたんだろうか…?

まさかこの曲で

ツッコミどころばかり書いたけど、もちろん映画は良かったです。
全体を通して、35歳の省吾の動き、歌声は瑞々しいし。
僕が省吾を初めて生で観たのは、この10年後、1998年の45歳の時。
この10年の差はかなり大きいよね。
どの曲も今とは違う若さとか勢いがあって、すごくよかった。
特に「明日なき世代」。
あの大合唱で、泣いてしまいました。
まさに圧巻、5万人の大合唱。
近年のコロナ禍で失われた時間、喪失したライブの時間…
客席から失われた歓声と歌声…
そういうのが一気に押し寄せてきて、涙が止まりませんでした。
まさかのあの曲が、一番のツボだったなぁ。

帽子が気になる(笑)

意外なところでは、「DADDY'S TOWN」もすごくよかった。
あの曲の時は「S」のロゴが入ったキャップをかぶっていました。
当時のコンサートグッズだったのかな?客席でも同じものをかぶった人がいました。
「生まれたところを遠く離れて」を歌い終わったら、次の「MONEY」でいきなり帽子をかぶってて。
「DADDY'S TOWN」の時は、それをかなり気にしてましたね(笑)
後ろ向きにかぶりなおしたかと思えば、また前向き。
しかもバンダナの上にかぶってる(笑)
いちど帽子をはずして、どうするのかと思えば「またかぶるんかい!」って。
最後には客席に投げていました。
帽子のことばかり書いたけど、曲もすごくよかった。
歌い方もエネルギッシュで、今聞くのとはかなり違いますよね。

帽子といえば、「愛のかけひき」。
あの曲の最後に客席に投げ込んでいましたが
名古屋の友だちがあの落下地点のすぐ近くにいたそうで、目撃情報を聞いたことがあります。
飛んできた帽子にむかって何人かの人がすごいジャンプ力で飛んでいて
みんなでひっぱり合った結果、ズタズタに破れてしまったそうです。
今でもその破片を、何人かの人が分かれて持っていたりするんだろうか。

すごくよかった

上映時間110分と聞くと、実際のライブ時間よりはかなり短いけど
映画として観たらちょうどいいぐらいのサイズ感だったかな。
いつか円盤も出ると思うし、またじっくりいろいろ検証したいです。

でもその前に、映画館にもう一度観に行きますよ。


2023年5月17日(水)18:05 2回目の鑑賞

ムビチケを4枚(うち、タオル付きのが1枚)買っていたので、2回目を観に行けるんですが
徳島では上映回数がとにかく少ない。
1日1回で、1週目は平日の夕方は20時ぐらいの回だったのに、2週目は18時すぎ。
かなり厳しかったけど、土日は他の予定もあるし、応援上映は興味がなかったので
頑張って早く帰宅して平日の回に行ってきました。
とはいっても、18時は他の映画の予告が始まる時間で、本編が始まるのは18時20分なんですけどね。

2回目は、1回目よりもすごくよかった。
1回目の箱とは違うスクリーンだったんですが、座った席がよかったのか、すごく音が良かった。
たぶんスピーカーの指向性にピッタリした席だったんだろうけど、音がすごくクリアに届いてた。
映画を観る時は、前後左右・ほぼど真ん中中央の席に座るんですが
あのあたりが一番観やすいと思うんですよね。

そんな2回目。
音がよかったので心酔感・没入感も高かったし。
1回目は見逃してたシーンにもたくさん気づけた。
「J.BOY」の時かな。江澤さんのベースソロがズバッとあって、あれはよかった。
ああいうクリアなソロの場面って、他のメンバーにはあまりないもんね。
特にキーボード・ピアノの板倉さん・梁さんのあたりはあまりハッキリ映ってないよね。
どれかの曲の町支さんのギターソロもひどいよね。
省吾が「ギター!」と言って町支さんがソロ弾いてるのに、画面はマイクスタンドをもちあげる省吾。
カメラの制限で仕方ないとはいえ、あれはひどい(笑)
今では絶対ああいうカットはないよねーという画ですね。

「白い球体」はやっぱりわからなかった。どう見ても煙突にしか見えないよね。

全体を通して、やっぱりすごくいいテンポの映画だと思う。
「丘の上の愛」の曲順を変えたのも、そういう意図かもね。

そして今回もやっぱり「明日なき世代」がよかったなぁ。
今回は泣きはしなかったけど、やっぱりあの大合唱はすごかった。

またああやって、みんなで大合唱できるライブが観たいな。
今秋のアリーナツアーでは、そういう場面が戻ってくるといいな。