| 4人の食卓 | |
| THE UNINVITED(原題:4人用の食卓) | |
| 2003年韓国/サスペンス <監督・脚本> イ・スヨン <出演> カン・ジョンウォン/パク・シニャン チョン・ヨン/チョン・ジヒョン ヒウン/ユソン ムン・ジョンスク/キム・ヨジン ジョンウォンの父/チョン・ウク ヨンの夫/パク・ウォンサン ジョンウォンの妹/カン・ギファ チャンヒョン/イ・ソクチュン |
<ストーリー&コメント> 結婚を間近に控えたインテリア・デザイナーのジョンウォンは、地下鉄で幼い姉妹の死を目撃したのをきっかけに、殺された姉妹の幽霊が頻繁に現れ、それに悩まされるようになる。そんなある日、彼は自分と同じようにその幽霊を見ることができる女性・ヨンと出会い、彼女が自分の恐怖の秘密を解くことができるのではないかと期待するのだが…。 『猟奇的な彼女』で大ブレイクしたチョン・ジヒョン主演のサイコ・ホラーという振れこみだけど、彼女はあくまでも脇役ですね。主人公であるジョンウォンが、自分の悩みを解決してくれるのではないかと縋る謎の女性という役どころ。かと思えば、彼女自身が子どもの殺人事件で法廷に喚問され、何か大きな秘密を抱えている…。それを考えれば、やっぱり主演と言っても間違いではないのかなぁ。『猟奇的な彼女』とは違い、物憂げで、シリアスな演技はなかなかです。 物語自体は、なんとも解釈に苦しむところ。序盤は姉妹の幽霊問題が中心だけど、次第にフォーカスがジョンウォンの失われた過去へと移行していく。最後はヨンの秘密へ。視点があまり定まらず、しかもそれぞれの解決が中途半端なので、かなり消化不良を感じるかも。結局、作品を通じて言いたいのは「真実とは、その人が受け入れられる事象のみが真実になりうる」ということなのかな。 |
| 126分/★★★☆☆ (2005年5月29日) |
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| 英語完全征服 | |
| PLEASE TEACH ME ENGLISH | |
| 2003年韓国/ラブコメディ <監督・脚本> キム・ソンス <脚本> キム・ジヨン ノ・ヘヨン チェ・ヒデ <出演> ヨンジュ(キャンディ)/イ・ナヨン ムンス(エルビス)/チャン・ヒョク キャシー/アンジェラ・ケリー ムンスの母親/ナ・ムニ ヨンジュの父/キム・ヨンゴン ヨンジュの母/キム・ヨンエ ヨンジュの祖父/キム・インムン リチャード/イ・チャンファン ジョリー/ペク・エギョン タイソン/チョン・ソギョン ベティ/ファン・ヒョニン |
<ストーリー&コメント> 25歳のヨンジュは冴えない地方公務員。今まで彼氏が一度もいたことがないのに、自分が魅力的すぎるせいで言い寄ってくる男がいないと思い込んでいる。英語ができる者が職場にいないため、代表でヨンジュが英会話学校の初心者クラスに通うことに。そこで彼女はデパートで働くナンパな男性ムンスと出会い、彼に好意を抱くが、ムンスはヨンジュよりも魅力的な女性たちにしか関心がなさそう。ひょんなことからムンスと急接近したヨンジュは彼といい雰囲気になるが、どうも彼には意中の女性がいるらしいと知って落胆する…。 国を挙げて、英語教育に熱心だという韓国。その英会話教室を舞台に若い男女のすれ違いや急接近を描く、ユーモラスなラブコメ。 個人的には満点でもいいぐらい、すごく面白かったです。劇場公開当時から観たいと思いつつ観そびれていた作品だったので、その期待が裏切られなくて嬉しかった。 いろいろ笑える場面が多かったけど、お尻にペンを刺してしまう場面が一番キャッチーだったかな(笑) このテのラブコメは、いかにして登場人物に共感できるか、だと思う。その点、苦手な英語を学ぶという日本人である僕たち(というより僕)も同じ様に持っているコンプレックスを土壌にした舞台設定が絶妙。だけど、日本で同じテーマの作品を作ってもここまでは面白くならないだろうと思う。最近の日本の映画(ほとんど観てないから語れる材料は少ないけど)って、妙に巧い創りを意識してしまっているものが多いんじゃないかな。ストーリーを難解にしたり、カメラワークや演出を不可解に捻ろうとしたり、アクションや舞台規模に無理に凝ろうとしたり。そう、素直にまっすぐじゃないと思うんだよね。そのあたり韓国映画は、ベタなものはとことんベタ。そのあたりに好感が持てるし、共感できる要素が多いんじゃないかな。 とにかく僕はこの作品、大好きです。 |
| 114分/★★★★☆ (2006年8月13日) |
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| 君に捧げる初恋 | |
| CRAZY FIRST LOVE(原題:初恋死守決起大会) | |
| 2003年韓国/ラブコメディ <監督・脚本> オ・ジョンノク <出演> ソン・テイル/チャ・テヒョン チュ・イルメ/ソン・イェジン チュ・ヨンダル/ユ・ドングン ピョン・ガンチョル/ソン・ジル イ・スンノ/イ・ビョンウク ジウォン/ハ・ジュヒ クムドン/シン・スンファン |
<ストーリー&コメント> 高校生テイルは、幼なじみで優等生の美少女イルメに夢中。テイルはイルメの父・ヨンダルが昔言った「大きくなったら娘を嫁にやる」という軽口を真に受けて、ずっとイルメを思い続けていたのだ。一方、テイルの担任教師でもあるヨンダルは学校一の問題児である彼に手を焼き、イルメとつきあいたくば彼女よりいい成績を取って見せろと条件を出す。イルメは全国3000位以内の秀才、テイルは30万位以下の落ちこぼれ、これでテイルはあきらめざるを得ないはずだった。だが、テイルはイルメ恋しの一念で鼻血を出しつつ猛勉強、ついに彼女の成績を追い抜いて名門ソウル大学にまで合格してしまう…。 幼なじみの少女に一途な想いを捧げる青年が、彼女の父親の出す難題を突破しようと涙ぐましい奮闘を重ねるラブコメディ。 いかにもベタな韓流の王道的作品。焦らすだけ焦らしておいて、最後には病気とか血の繋がりが…というのは常套手段。本作も、序盤はおバカなコメディなんだけど、中盤はちょっとシリアス。手を伸ばせば触れられる距離なのに、それ以上近づけない。そうしているうちに、二人の愛はいつの間にか違うレールを走り出している。そんなすれ違いの恋に、ちょっと身をつまされたりして…。 キャストでは、可憐なソン・イェジンもいいけど、チャ・テヒョンが好演。彼、いい役者だね。 お父さん役のユ・ドングンは、最初は厳格な感じでよかったけど、途中から骨抜きな感じになってしまうのがちょっと残念。 |
| 104分/★★★☆☆ (2007年5月7日) |
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| 殺人の追憶 | |
| MEMORIES OF MURDER | |
| 2003年韓国/サスペンス <監督・脚本> ポン・ジュノ <脚本> シム・ソンボ <出演> パク・トゥマン/ソン・ガンホ ソ・テユン/キム・サンギョン パク・ヒョンギュ/パク・ヘイル チョ・ヨング/キム・レハ 新任捜査課長/ソン・ジェホ 前任捜査課長/ピョン・ヒボン クォン・ギオク/コ・ソヒ チョ・ビョンスン/リュ・テホ ペク・グァンホ/パク・ノシク カク・ソリョン/チョン・ミソン |
<ストーリー&コメント> 1986年10月、ソウル近郊の農村・華城(ファソン)で若い女性の変死体が発見された。無残にも手足を拘束されたうえ強姦されており、その後も同じ手口の連続殺人事件が相次いで発生。特別捜査本部が設置され、地元の刑事パク・トゥマンとソウル市警から派遣されたソ・テユンは、この難事件に挑む。性格も捜査方法も異なる二人は対立を続け何度も失敗を重ねながらついに有力な容疑者を捕らえるのだが…。 1986年から1991年にかけて、ある農村で10人の女性が殺され、空前の捜査態勢にもかかわらず迷宮入りしてしまった実在の未解決連続殺人事件を基に映画化した社会派サスペンス。 すごく面白かったです。巧みな演出であっという間に引き込まれ、最後まで一気に観終わってしまいました。重苦しいサスペンスなのかと思いきや、中盤まではわりとコミカルな展開。容疑者に仕立て上げたチンピラを拷問して自白を強要したり、盛んにドロップキックを繰り出したり。時代なのか、かなり強引な捜査の様子が笑いを誘うほど。ところが中盤からは、様子が一変。対立していた二人の刑事が共通の目的意識に目覚めると同時に、事件は緊迫の度を増していく。そして、最重要容疑者の登場。最後は、トンネルの闇同様、事件は仄暗い闇の中に消えていく…。未解決事件(この事実は作品冒頭に提示される)だけに、最後に残るやるせなさがなんともいえない。 10人の犠牲者を出した事件は、3000人の容疑者が取り調べを受け、180万人の警官が動員されたものの、犯人は捕まっていないそうです。物語の重要な背景である80年代韓国の社会的混乱(軍事政権下で夜の灯火管制が犯罪を増やしたこと、多発するデモの鎮圧のため警察の犯罪捜査が遅れたことなど)を盛り込んだ点も秀逸。脚本、演出、キャストともに完璧な作品です。 キャストは素晴らしい熱演。主役の刑事二人もそうだけど、容疑者役のパク・ヘイルも素晴らしかった。最後のあの視線は、演技以上に訴えるものがありました。 |
| 131分/★★★★★ (2005年11月26日) |
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| 人生の逆転 | |
| REVERSAL OF FORTUNE | |
| 2003年韓国/ラブコメディ <監督・脚本> パク・ヨンウン <脚本> オ・ヒョンニ キム・ムンソン クォン・ソヨン ヨ・ジナ <出演> カン・スンワン/キム・スンウ ハン・ジヨン/ハ・ジウォン テシク/カン・ソンジン ファン・ソンジュ/コ・ホギョン スンワンの父/キム・ソンギョム ドンチュン/イ・ハンウィ メン部長/パク・クァンジョン マ・ガンソン/イ・ムンシク ソン・ジェソク/キム・フン |
<ストーリー&コメント> 幼い頃はゴルフの神童だったが、大人になったら冴えない証券マン生活を送るスンワン。破産寸前で人生の崖っぷちを彷徨う彼は、ある日、車でトンネルを暴走中に自分とよく似た男とすれ違い、壁に激突してしまう。だが目覚めてみるとそこには、全く違う人生があった。プロ・ゴルファーとして成功し、豪邸に住み、美しい妻がいる。だが、人間としてはひどい男だった…。 ファンタスティックな人生逆転劇を描いたラブ・コメディー。 設定としてはよくある「逆転人生」モノ。このテのもので一番印象的だったのは、『天使のくれた時間』かな。でも、本作もなかなか面白いです。自分が手に入れられなかった成功を得ている、もうひとつの世界の自分。その立場になってみても、それはやっぱり本当の自分ではないから、心から満足ではるわけではないんだよね。この作品のスンワンは、いいこと尽くめだから、そのあたりはちょっと弱いけど。 キム・スンウは、なんだかちょっとジャッキー・チェンっぽくない?もちろんカンフーアクションはしないけど(笑)ハ・ジウォンはとてもキュートな演技でした。 |
| 110分/★★★☆☆ (2006年3月4日) |
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| スキャンダル | |
| THE SCANDAL | |
| 2003年韓国/ドラマ <監督・脚本> イ・ジェヨン <脚本> キム・デウ キム・ヒョンジョン <出演> チョ・ウォン/ペ・ヨンジュン チョ氏夫人/イ・ミスク チョン・ヒヨン/チョン・ドヨン クォン・イノ/チョ・ヒョンジェ ソオク/イ・ソヨン ヒヨンの叔母/チョン・ヤンジャ ユ大監/ナ・ハニル ソオクの母/イ・ミジ ウォンの側仕え/チェ・ソンミン ウンシル/ユン・ソンニョ ヒヨンの義弟/イ・チャニョン |
<ストーリー&コメント> 18世紀末、李王朝末期の朝鮮。聡明ながら、数々の男達との情事に耽る政府高官の妻チョ氏夫人と、その従弟で、英明な土地の領主ウォン。ある日二人は、新たな恋愛ゲームに興じることに。ウォンの狙いは、結婚前に未亡人となり、9年間貞節を守って来たヒヨン。手練手管を用いてヒヨンを攻略しようとするウォンだが、貞淑なヒヨンには全く通じず、ますますウォンの欲望は燃え上がるのだが…。 原作は、フランス18世紀の華やかな上流社会を描いたピエール・ショデルロ・ド・ラクロの『危険な関係』。 なんというか…まず、韓国の映画にしては随分刺激的だなぁと思いましたね。これが本当に韓国で上映されたのか?と思わせる、かなりアダルトな作品です。『冬のソナタ』で人気のペ・ヨンジュンも、かなり濃い役柄ですが、おば様たちはこれを見てさらにメロメロに?(笑)これに比べれば『四月の雪』は随分おとなしいものですね。 作品としては、王朝時代の数々の美しい調度、暮らしぶりが圧巻です。日本でいう『源氏物語』みたいなものかなぁ。 キャストでは、イ・ミスク。さすがに1980年代最高の女優といわれるだけあって、その圧倒的な存在感はさすがです。今をときめくペ・ヨンジュン、チョン・ドヨンも彼女の前にはかすんで見えるほど。 ストーリー的には、最後はなんだかあっけないし、切なかったですね。 |
| 124分/★★☆☆☆ (2005年10月10日) |
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| 二重スパイ | |
| DOUBLE AGENT | |
| 2003年韓国/サスペンス <監督・脚本> キム・ヒョンジョン <脚本> ペク・スンジェ キム・ジョンヘン チョン・ユンソプ シム・ヘウォン <出演> イム・ビョンホ/ハン・ソッキュ ユン・スミ/コ・ソヨン ペク・スンチョル/チョン・ホジン ソン・ギョンマン/ソン・ジェホ イ・サンウク/リュ・スンス ハワード/ジリ・ダテル・ノヴォシー キム・ギヨン/イ・ビョンウク ユン・ジョンソプ/シン・グィシク ク・チュンモ/クォン・ヒョクプン |
<ストーリー&コメント> 1980年、冷戦下の東ベルリンの国境検問所を強行突破し、北朝鮮から韓国へと亡命したイム・ビョンホは、実は亡命を偽装して北朝鮮が韓国に送り込んだスパイだった。次第に周囲の信用を勝ちとり韓国の国家安全企画部の一員に正式採用された彼は、南育ちながら北朝鮮の連絡役女性スパイ、スミと恋人同士を装って接触を重ねるのだが…。 脱北者を装って韓国の諜報機関の中枢に潜入した北朝鮮の二重スパイと、生まれながらに北朝鮮のスパイとして生きる韓国人女性。二つの体制の狭間で生きる男女が、緊迫した状況下で宿命的に出会い、国家への忠誠と個人の愛情との板挟みにあって苦悩する様子を描く。 監督のキム・ヒョンジョンはこれが長編デビュー作だけど、なかなか重厚な映画作りをする人だね。ただ、残念ながら『シュリ』ほどの躍動感は感じられない。韓国のスパイものとしてはどうしても『シュリ』とダブってしまうんだけど、本作では派手なアクションシーンも皆無だし、生命の危機に直面するような緊迫感もあまり感じられない。いかにして潜り込み、いかにして騙すか。そのあたりに主眼が置かれている気がします。でもこれは逆に失敗かな。スパイものと聞いて、どうしても期待してしまうものが描かれていないわけだから。敵を欺くために味方スパイを殴打したりするシーンは凄かったけど、そこぐらいかな。“イム主任”として平和に任務をこなしているシーンがちょっと長くて中だるみしてしまうのも事実。 |
| 123分/★★★☆☆ (2004年11月27日) |
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| ラブストーリー | |
| THE CLASSIC | |
| 2003年韓国/ラブストーリー <監督・脚本> クァク・ジェヨン <出演> ユン・ジヘ、ソン・ジュヒ/ソン・イェジン オ・ジュナ/チョ・スンウ オ・サンミン/チョ・インソン ユン・テス/イ・ギウ スギョン/イ・サンイン ソ・ヨンヒ/ナ・ナヒ ヤン・ヒョンテ/ソグ イム・イェジン/売店店員 |
<ストーリー&コメント> 片想いの恋に悩む女子大生ジヘは、ある日家の中で古ぼけた木箱を見つける。入っていたのは、母・ジュヒが時おり読み返しては涙していた、35年前の手紙と一冊の日記帳。だが、母が亡き父と交換していたと思っていたその何通もの手紙には、父の友人である男性との秘められた初恋が綴られていた。しかしそれは、身分の違いや時代の波に翻弄され、引き裂かれていく二人の、悲しみのラブレターだった…。 時を越え、母娘それぞれの甘く切ない純愛を綴った恋物語。母の日記と恋文を偶然見つけた娘が、そこに書かれた母の美しくも切ない初恋を辿り、やがてその運命が自らの恋の行方にも重なっていくさまをノスタルジックにして抒情溢れるタッチで描く。 すごく感動的でした。久しぶりに素晴らしい純愛物語を観た気がします。監督は『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨンですが、今作ではコメディ的な要素も時折交えながら、純粋な愛を描いています。特に「ジュヒ編」は感動的でした。 主演のソン・イェジンは母と娘の二役だけど、正直言って演じ分けられていたかどうかは難しいところ(髪型と服装ぐらいしか違いはないしね)。だけど、その演技はさすがです。素晴らしい作品というのは、可憐な魅力だけではなく、ひたむきな演技力があってこそ成り立つものだからね。間違いなく、彼女の代表作になるでしょう。 本作が好きな方には、『イルマーレ』や『リメンバー・ミー』もオススメ。 |
| 129分/★★★★★ (2004年9月13日) |
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