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ドライブ・マイ・カー
2021年/ドラマ

<監督・脚本>
濱口竜介
<原作>
村上春樹
<出演>
家福悠介/西島秀俊
渡利みさき/三浦透子
家福音/霧島れいか
高槻耕史/岡田将生
イ・ユナ/パク・ユリム
コン・ユンス/ジン・デヨン
ジャニス・チャン/袁子芸
<ストーリー&コメント>
舞台俳優・演出家として成功し、充実した毎日を送っていた家福悠介。しかし、脚本家として彼を支えていた妻の音が「今夜話したいことがある」と言った矢先に急死。悠介は心に大きな喪失感を抱えたまま、孤独な日々を送るはめに。2年後、彼は広島で開催される国際演劇祭でチェーホフの名作舞台劇『ワーニャ伯父さん』の演出を手掛けることになり、寡黙な専属ドライバーのみさきと行動をともにするうち、心境に次第に変化が生じるのだが…。
村上春樹の同名短編小説を濱口竜介監督が鮮やかに映画化。第94回アカデミー賞では日本映画初となる作品賞を含む4部門にノミネートされ、日本映画としては2009年の『おくりびと』以来となる国際長編映画賞を受賞した。
重厚なドラマでした。個人的に、村上春樹さんのテイストは合わないと再認識したかなぁ。中盤まではちょっと退屈だったけど、後半は一気に引き込まれました。やはり3時間の尺はちょっと冗長に感じたので、序盤のあたりをもう少し割愛してもよかったのかも。例えば僕なら、音の葬儀のあたりから始めて、生前のエピソードはモノローグみたいにして織り込むというのはどうだろう。家福、みさき、それぞれに喪失感を抱えて生きている二人が主軸だと思うので、高槻のからみのあたりもバッサリ切ってもいいのかもしれない。人によって、構成とか筋立てがガラリと変わる物語かもしれないね。ラストはちょっとわからなかったけど、視聴者がそれぞれに解釈してってことなのかな。
感情を込めない棒読みの本読みとかも違和感があったし、多国語(日本語、英語、北京語、韓国語、タガログ語、韓国語手話)で舞台を演じるというのは荒唐無稽に思えたけど、最後の本番のシーンを観ると圧倒されるものがあったので、そのあたりは上手い。特にユナの手話はかなりグッとくるものがありました。世界で絶賛されるほどの作品には思えなかったけど、これをきっかけに日本映画の評価みたいなものが上がっていけば素晴らしいことだろうね。
179分/★★★☆☆
(2023年8月27日)
第94回アカデミー賞(2021年) 国際長編映画賞