
| 和田 竜 | (1969.12.-−) |
| わだ・りょう(男性) 1969(昭和44)年、大阪府生まれ、広島県広島市育ち。早稲田大学政治経済学部卒。 大学卒業後、番組制作会社泉放送制作に就職するが、3年で退職。 繊維・ファッション業界専門の新聞社に転職。 脚本家を志し、業界紙記者のかたわら執筆したオリジナル脚本『忍ぶの城』で第29回城戸賞を受賞。 2007年、『忍ぶの城』を自ら小説化、『のぼうの城』として出版。同作は、第139回直木賞候補作に選ばれた。 2009年、『忍びの国』で第30回吉川英治文学新人賞候補。 2014年、『村上海賊の娘』で第35回吉川英治文学新人賞、2014年本屋大賞、第8回親鸞賞を受賞。第27回山本周五郎賞の候補作となる。 |
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*読んだ著書*
のぼうの城(上)
(2010年刊/小学館文庫)
〔概要〕
戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。
そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。
秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。
城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。
武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた…。
〔感想〕
なかなか面白かったです。
「秀吉が天下の大軍で北条を攻め、石田三成が忍城を囲んだものの落とすことができなかった」という
歴史的事実にいろいろ味付けをしてふくらませて、魅力的な武士集団を創造したのは筆者の手腕ですね。
忍城方の面々はすごく魅力的ですが、寄せ手の石田三成方にあまりにも人材不足な感じが偏り過ぎかなとは思いますが…。
正木丹波は、まるで『アルスラーン戦記』のダリューンのような漆黒の魔人ぶりだし、朱槍とかカッコよすぎ。
上巻では、開戦に至るまでが描かれています。下巻の展開に期待。
評価/★★★☆☆
のぼうの城(下)
(2010年刊/小学館文庫)
〔概要〕
「戦いまする」
三成軍使者・長束正家の度重なる愚弄に対し、予定していた和睦の姿勢を翻した「のぼう様」こと成田長親は、
正木丹波、柴崎和泉、酒巻靱負ら癖のある家臣らの強い支持を得て、忍城軍総大将としてついに立ちあがる。
「これよ、これ。儂が求めていたものは」
一方、秀吉に全権を託された忍城攻城軍総大将・石田三成の表情は明るかった。
我が意を得たり、とばかりに忍城各門に向け、数の上で圧倒的に有利な兵を配備した。
後に「三成の忍城水攻め」として戦国史に記される壮絶な戦いが、ついに幕を開ける。
〔感想〕
下巻でいよいよ戦が始まり、やがて水攻めへ。
史実では、「城方が何度も夜襲を仕掛けて堤を切り、水攻めが完成しなかった」というふうに思ってたんだけど
実際のところはどうなんだろう?
水攻めが完成するあたりまでは壮大だったんですが、その後の長親の踊りの挑発とか、結末のやや尻つぼみな感じは
少し物足りなく思いました。
評価/★★★☆☆