文藝歴譜タイトル

小川 洋子 (1962.3.30−)
おがわ・ようこ
1962(昭和37)年、岡山県岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒。
1988年の『揚羽蝶が壊れる時』で海燕新人文学賞受賞。
1991年の『妊娠カレンダー』で第104回芥川賞を受賞。
2004年の『博士の愛した数式』で読売文学賞・本屋大賞受賞。
同年、『ブラフマンの埋葬』で第32回泉鏡花文学賞受賞。
2006年の『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。
主な作品に「シュガータイム」「密やかな結晶」など。
静謐で透明感のある文体が特徴。

*読んだ著書*


博士の愛した数式
(2003年刊/新潮社)
映画化『博士の愛した数式』(2006年日本)

〔概要〕

家政婦として働くシングルマザーの「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。
彼は優秀な数学者であったが、交通事故の影響で80分しか記憶を維持することができなくなったという。
数字にしか興味を示さない彼とのコミュニケーションは、困難をきわめるものだった。
しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに、そのぎこちない関係に変化が訪れる。
彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ、「私」たちもいつしか彼を「博士」と呼ぶようになる…。

〔感想〕
話題の作品ということで、予約の長い列を待つのに時間がかかったけど、その価値のある作品でした。
すごく派手な展開があるわけではないけど、すごく丁寧に描かれているという気がします。
いわゆる「オチ」がないのが、ちょっと残念。アメリカ映画『メメント』みたいなドキドキのラストが
あるかと思ってたので、ちょっと拍子抜け。でも、終盤までの静かな空気感はとても好きです。

評価/★★★★☆