
| 平野 啓一郎 | (1975.6.22−) |
| ひらの・けいいちろう 1975(昭和50)年、愛知県蒲郡市生まれ。京都大学法学部卒。 1歳で父親を亡くし、2歳から18歳まで母親の実家があった福岡県北九州市八幡西区で育つ。 京都大学在学中の1998年、執筆に1年を費やした『日蝕』を文芸誌『新潮』に投稿。 新人としては異例の一挙掲載がなされ、「三島由紀夫の再来」と喧伝されるなど華々しいデビューを飾る。 翌1999年、同作により第120回芥川賞を史上最年少(当時)の23歳で受賞。 三島由紀夫、森鴎外、シャルル・ボードレール、ミルチャ・エリアーデ等に傾倒。 2005年、文化庁の文化大使に任命され、フランスに1年間滞在。 2008年より三島由紀夫賞選考委員に最年少で就任した。同年、モデルの春香と2年間の交際を経て結婚。 |
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*読んだ著書*
決壊(上)
(2008年刊/新潮社)
〔概要〕
2002年10月、全国で次々と犯行声明付きのバラバラ遺体が発見された。被害者は平凡な家庭を営む会社員・沢野良介。
事件当夜、良介はエリート公務員である兄・崇と大阪で会っていたはずだったが―。
絶望的な事件を描いて読む者に“幸福”と“哀しみ”の意味を問う衝撃作。
〔感想〕
内容自体ははとても興味のあるテーマなんだけど、なんだかとても読みづらい文章で疲れました。
よくある崇の“独白”は作者自身の知識や主観をひけらかしてるだけに思えるし。
映像的というか、場面ごとの視覚的な描写や、人物ごとの些細な思いが述べられているのも、丁寧すぎて逆にスピードを殺いでいる感がある。
濃密な文体はいかにも「純文学」の系譜を思わせるけど、単純にやっぱり難しい(笑)
かなり分厚い上巻だけど、最後になってようやく事件が始動。とりあえず下巻に向けて興味は継続しているかな。
評価/★★☆☆☆
決壊(下)
(2008年刊/新潮社)
〔概要〕
“悪魔”とは誰か?“離脱者”とは?止まらない殺人の連鎖。
ついに容疑者は逮捕されるが、取り調べの最中、事件は予想外の展開を迎える。明かされる真相。東京を襲ったテロの嵐!“
決して赦されない罪”を通じて現代人の孤独な生を見つめる衝撃の大作。
〔感想〕
もしもコロンボやポワロ、シャーロック・ホームズが推理を外したら…?そんな展開の下巻です。
上巻でグタグダと書いてきた事柄は、伏線というよりも美辞麗句を繋ぎ合わせただけに思えた。
結末はちょっとビックリしたというよりも、なんか拍子抜け。
事件が展開していく下巻は上巻よりもまだ面白いけど、グイグイ惹き込まれるというよりは、読んでいて疲れる作品でした。
評価/★★★☆☆